隣町は魔物ひしめく廃墟。俺は彼女のヒーローになる

立川ありす

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番外編 AVENGERS ~ヒーローの条件

小夜子の想い、舞奈の決意

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「小夜子さん、心配かけちゃってごめんね。マイも安倍さんも……」
 千佳は病院のベッドに横たわったまま、力なく笑う。

「気にすんなって。それより大事なくてよかったよ」
 舞奈は気づかうように答える。
 小夜子と明日香も笑いかける。けど、その表情は少し硬い。

 倉庫ビルで異能力者たちの亡骸を発見した衝撃の中、小夜子は魔法によって千佳の異変を察し、舞奈たちを連れて日比野邸へ急行した。

 帰宅した小夜子たちは、玄関で倒れていた千佳を発見した。
 そして市民病院に連絡し、駆けつけた救急車に搬送される千佳に付き添ってくれた。
 おかげで千佳は、今は形ばかりだが安定している。

 千佳が搬送される間、小夜子は密かに魔法を使って幼い命を繋いでくれた。

 彼女はこれまでも、同じように千佳の命を救ってくれていた。
 千佳自身の、陽介の、誰も知らないところで……。

「それじゃ、あたしらは帰るよ。すんません、チャビーをお願いします」
 そう言って舞奈は、パイプ椅子に腰かけた小夜子に会釈する。
 そして明日香とともに出ていった。

 病室に残された小夜子は、ベッドに横たわる千佳を見やる。
 幼い少女は、いつの間にか静かな寝息をたてて眠っていた。
 心臓の発作はおさまって、今は安定しているようだ。

 小夜子はよろめきながら立ち上がる。
 魔法によって消耗した体力が回復していないにも構わらず。
 まるで千佳の無垢な寝顔から、彼女の兄に訪れた運命から目を背けるように。

 その側に、サングラスで目元を隠したスーツの女が立った。

「フィクサー……」
「作戦の報告は副隊長から聞いた」
「ごめんなさい、仲間を……6人も……」
「いや、君の落ち度ではない。彼らの独断専行については我々の人選に責任がある」
 そう言って、フィクサーはプレゼントの包みを取り出す。

「陽介君の戦闘《タクティカル》学ランのポケットに入っていた。諜報部の調査により、君へのプレゼントのために入手したものだと判明した」
 小夜子は震える手で、ラッピングすらされていない包み紙を開ける。

 中からは舞奈の知人の店で買ったペンダントが入っていた。

 小さな銀色のペンダントだ。
 表面は黒曜石の鏡になっている。
 裏には古代アステカの神が彫刻されている。
 小夜子がよく知る、煙立つ鏡テスカトリポカと呼ばれる死の神だ。

「陽介君の件、すまない。強制的にでも今回の作戦から外すべきだった」
「いえ、陽介君は止めても行ったと思います。でも……」
 小夜子の瞳に涙がにじむ。

「どうして陽介君だったんですか!?」
 抑えてきた感情が爆発するように、泣いた。

「どうして!? 死ななきゃいけないようなこと何にもしてないのに! どうして……」
 フィクサーの胸に寄り掛かりながら、小夜子は嗚咽を漏らし続けた。
 今の小夜子には泣くことしかできないから、ただ泣いた。

 その翌朝。

 ホームルーム前の高等部の教室で、

「あーあ、つまんねぇな」
 三剣刀也はあくびを噛み殺した。
 腹痛が治ったから登校してきたのだ。けど、

「陽介も如月も来てないし、そろってサボリか?」
 話し相手がいないので、ひとりごちる。

「いいなー。オレの周りにも、何かこう、パーッと派手で面白いことおきねーかなー」
 無邪気に窓の外を眺めながら、ぼやいた。

 同じ頃。
 カーテンを閉め切られた小夜子の部屋。

 小夜子はベッドの上でにうずくまっていた。

 カーテンを開いた先には、陽介の部屋がある。
 その部屋を見る勇気は、今の小夜子にはない。

 だから小夜子は自分の身体を抱きしめたまま、後悔の念に苛まれ、こんなことになってしまった理由を求めて過去へと想いを巡らせていた。

 3年ほど前になるだろうか、小夜子は陽介とともにバケモノに襲われた。
 帰宅が遅れて2人で夜道を歩いていると、いきなり甲冑の群れに襲われたのだ。

 陽介は小夜子をかばってくれた。
 けどバケモノを打ち倒したのは突如あらわれた少女たちだった。

 だから、小夜子は力を求めた。

 小夜子は臆病だから、この世界に自分の知らないバケモノが存在することに耐えられなかった。後ろ向きだから楽観視もできなかった。
 だからバケモノについて調べ、それが怪異と呼ばれていることを知った。

 そして更なる調査は、魔法への知識と、ナワリ呪術へと辿り着いた。
 まるで導かれたように。

 あるいは本当に導かれていたのかもしれない。
 陽介の拳に宿った左のハチドリウィツィロポチトリと対を成す、死の神に。

 だから魔法について知識を蓄える小夜子に、声が囁いた。

――力ガ欲シイカ?

 それが、彼女が煙立つ鏡テスカトリポカを認識した瞬間だった。

 小夜子は超自然の師の元で研鑽と修練を重ね、力を――魔力を操る術を得た。
 そして魔道士メイジとなった。
 世界の裏側に秘められた後ろ暗い事実を、陽介に隠したまま。

 そして怪異に対抗する【第三機関】の存在を知った小夜子は執行人エージェントに志願した。

 力が欲しかった。

 より強い力を手にし、力ある組織に属せば、自分も、何も知らぬ陽介も安全になるのだと思っていた。
 手に入れた力で陽介を守り、【機関】に命じられるまま怪異を狩り続けた。
 そうすれば自分と陽介の周囲に被害が及ぶことはないのだと信じていた。

 なのに……。

 小夜子は悔やむ。
 ずっと小夜子の傍らにいて、太陽のように小夜子の人生を照らしていた、あの優しい幼馴染は、ふと目を離した隙にいなくなってしまった。永遠に。

 もし自分がもっと早く魔法のことを打ち明けていたら?

 陽介が3年前のあの時に異能力に目覚めていたなら?

 あるいは【掃除屋】の2人が、陽介に異能力のことを忘れて平穏な暮らしに戻るように諭していてくれたなら?

 そうすれば、この悲劇を防ぐことができたのだろうか?

 答えは出ない。
 答えなど何処にもないのだから、答えが出るはずもない。

 だから、ずっとこのままうずくまっていようと思った。
 カーテンを開けなければ陽介の部屋を見ずに済むから。
 陽介のいない世界を見なければ、喪失感に苛まれることもないから……。

 同じ頃。

 雨上がりの新開発区。

 雨があがったばかりだというのに乾いた新開発区の風が、ジャケットを揺らす。
 すすり泣くような風音に、舞奈は口元を歪ませる。
 そして無言で瓦礫の街を歩く。

 やがて崩れかけたアパートの前にたどり着き、足を止める。

 瓦礫が転がる音に、ふと側を見やる。
 痩せた野良猫に、力なく笑いかける。猫はひと鳴きして走り去った。

 階段の脇に急造された瓦礫の小屋の、屋根代わりの装甲板を引っぺがす。
 その下から色とりどりの百合があらわれる。
 数日前に陽介と舞奈がいっしょに乗せた屋根の下で、百合はあの時と同じように咲き乱れていた。

「元気そうで何よりだ」
 しばし百合たちを見やった後、舞奈は階段に向かう。途端、

「まだ毒が完全に乾いとらん! 3階に行くのは構わんが寝っ転がったりするなよ!」
 管理人の怒鳴り声とともに、何かが飛んできた。
 分厚い布の束のようだ。
「パラシュートの切れ端だ! そいつでも敷いてろ!」
「さんきゅ」
 管理人室の窓に向かって答え、その足で階段を上がる。

 ボロ屋の3階は半分ほど倒壊していて、事実上の屋上になっている。
 舞奈はふと、崩れた壁の片隅に1輪の百合が咲いていることに気づく。

「……なんでこんなとこに咲いてるんだ。タンポポかよ」
 ひとりごちた途端、花弁の先に小さな炎が灯った。【火霊武器ファイヤーサムライ】だ。
 口元に乾いた笑みを浮かべ、百合の隣にパラシュートの切れ端を広げて座る。

 雲が残らず摘み取られてしまったような青空の向こうを見やる。
 そこには7色の虹がかかっていた。

「……な、綺麗だろ?」
 何処へともなく、ひとりごちる。

「ミカが言ったんだ、死んだ奴は虹を渡って空の向こうに行くってさ。でもって、そこには天国があって、みんなで面白おかしく暮らしてるって」
 そこにいない誰かに語りかけるように、言葉を紡ぐ。
 あるいは虹の向こう側に語りかけるように。

 乾いた風に吹かれて、小さなツインテールが揺れる。
 百合も揺れる。

「【機関】って、いっつもああなんだよ。新人をまともに教育しないし、適当に仕事させるし、だから、あんたの前にもいっぱい死んでるんだ。たぶんこれからもな」
 舞奈はじっと空を見やる。
 虹の向こうに、何かを探すように。

「あんたがなんで、あんなことしたのかわからないよ。小学生に戦わせたくないなんてお節介のつもりだったのか? それとも腕試しのつもりだったのか?」
 泣きもせず、怒りもせず、静かにひとりごちる。

 そして不意に、立ち上がった。

「それじゃ、行くよ。やり残した……仕事を片付けなきゃならないからな」
 そう言い残して百合に背を向け、歩き出した。

 そして翌日の、人気のないファミレス。

 その4人掛けのテーブルで、フィクサーはひとり食事をしていた。
 普段のサングラスと異なり野暮ったい眼鏡をかけているのは、彼女が支部の代表として、執行人エージェントたちの遺族に耐えがたい事実を報告していたからだ。

「へえ、執行人エージェントを牛耳る氷の女もファミレスでカレー食ったりするんすね。親しみが持てていいなあ」
「ご合席よろしいですか?」
 女が是非とも言わぬうちに、小学生の2人連れが向かいの席に腰かけた。
 学校帰りとおぼしき小さなツインテールの少女と、長い黒髪の少女。
 舞奈と明日香だ。

「【掃除屋】か。こんなところに何の用かね?」
 短い平穏を邪魔されたフィクサーは迷惑そうに2人を見やる。
 だが2人は気にせず笑みを返す。

「そりゃ、もちろん仕事の打診をしに来たんだよ。最近、飯屋のツケがたまってるんでデカイ仕事でもしようと思って」
 舞奈は内心を覆い隠すように、軽薄に笑う。
 明日香は冷徹に、封筒に収められた資料を手渡す。

 ウェイトレスが注文を取りに来たので、フィクサーは追加の注文をする。
 厨房も暇なのか、ウェイトレスはすぐに戻ってきた。
 その僅かな間に、フィクサーは資料をひととおり読んでいた。

「滓田妖一が怪異と結託し、【機関】の異能力者を殺害したというのか」
 フィクサーはひとりごちる。

 滓田妖一。

 それは執行人エージェントたちを罠にかけ、儀式によって異能力を奪った男の名だ。
 4人の男とキムを引き連れて陽介たちの前にあらわれた、下品な腕時計の男の名だ。

 その名を、舞奈たちは僅かな時間で調べあげた。
 腕利きの仕事人トラブルシューターである彼女たちに相応しいコネクションを使って。

「それだけじゃない」
 舞奈は料理から顔を上げる。

「奴は近々、ビジネス街にある企業ビルに喫煙者を集めて胡散臭いセミナーをするらしい。けどセミナーなんてのは見せかけだ。奴はそこで最後の儀式を執り行う」
 そう言って不敵に笑う。

 滓田妖一は、更に邪悪な計画を企んでいる。
 異能力者たちから奪った異能を利用し、街じゅうの脂虫を屍虫に進行させて余波によって魔力を集め、神の如く力を得ようとしている。

 それすら舞奈たちは突き止めていた。
 彼を【機関】のルールにのっとって、人に仇成す怪異として排除するために。

 そんな舞奈の言葉に、フィクサーは頷く。

「実のところ、諜報部が以前から彼を調査していた。その結果、確かに不審な行動がいくつか確認されている」
 フィクサーの瞳が冷徹に光る。

「加えて彼は脂虫だ。本来ならばセミナー参加者全員を怪異として排除可能だ」
「そいつは丁度いいじゃないか」
 舞奈の口元に、鮫のような笑みが浮かぶ。

「丁度あたしも自分のランクをはっきりさせたいって思ってたところだ」
 かつて陽介が危惧した通り、舞奈の実力はAランクのそれではなかった。

 かと言って過大評価されていたわけではない。むしろ逆だ。
 舞奈の実力は、【機関】において真に最強とされるSランク相当だったのだ。

 その実力を、実のところ舞奈は少し持て余していた。
 だが、今、持てる力のすべてを持って強大な敵を葬ろうとしていた。
 失われた魂へと報いるために。

「だが」
 フィクサーは冷徹な声色で言った。

「滓田妖一の排除は容認できない。儀式によって進行した施設内外の屍虫については支部の総力を挙げて対処しよう。だが滓田本人に手出しはできない」
 その言葉に、舞奈は呪い殺そうとするかのように鋭く睨む。
 それでもフィクサーは淡々と言葉を続ける。

「滓田妖一は政界・財界にコネクションを持っている。彼の損失による各方面への影響を考慮すると、彼の行為を黙認する以外にない。これは上層部の意向でもある」
「――だとっ」
 詰め寄ろうとする舞奈を、明日香が手で制す。
 そして席を立つ。

「……トイレかよ」
 そう言って、腹いせのつもりか下品な笑みを浮かべて見せる。
 そんな舞奈をキッと睨みつけつつ、明日香は化粧室に向かった。

 そして数分も経たぬうちに、フィクサーは不意に携帯電話をとった。
 急な連絡のようだ。
 張りつめた表情で、言葉少なめに応対する。

「……舞奈君。すまないが状況が変わった」
 フィクサーは冷徹な声色で、おそらく今しがた伝えられたのであろう事柄を告げる。

「上層部から指示が下った。【掃除屋】に滓田妖一の排除を依頼する」
 そんなフィクサーの言葉に、舞奈は一瞬だけ面食らう。
 だが、すぐにその口元に鮫のような笑みが浮かぶ。

 これは明日香の仕業だった。

 かつて執行人エージェントだった彼女にとって【機関】は古巣だ。
 上層部にもコネクションがある。
 明日香はそのコネを駆使して、政治的に守られているはずの滓田妖一を、自分たちが狩れる場所まで引きずりだしたのだ。

 彼らが異能力者を結界の中におびき寄せたように。

 そんな明日香は、何食わぬ顔で席に戻ってきた。
 フィクサーは舞奈に言ったのと同じ指示を、明日香にも伝えた。

 そして3人分の会計を済ませて店を出た。
 氷の女と評された【機関】の人間の表情で。
 彼女にも、支部の代表としてやるべき新たな仕事ができた。

「――珍しいじゃないの。貴女が男の敵討ちなんて」
 明日香は舞奈に問いかける。

「女に敵討ちされたって、きっとあいつは喜ばないよ。ただな――」
 舞奈は口元を歪める。

「ただ、気に入らないんだ」
 そう言って、舞奈は窓の外に広がる空を見上げた。

 その方向には新開発区がある。
 そこには今はもうないけれど、登れそうなほど大きくて鮮やかな虹がかかっていた。
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