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第3話 呪いの届け物
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マンションのゴミ置き場が新しくなった。
そして最近、毎日のように・・・いや正確には3日に一回くらいの割合で
一階に住む私の部屋の玄関ドアの前に見知らぬ小さな、さくらんぼのような木の実を誰かが置いていくようになった。
最初は風か何かに運ばれてきたか、ほかの住人が蹴飛ばしたり、何かで
そこにあるのだろう・・・くらいに思っていたが、3回、4回と定期的に玄関ドア前に置いてある。
『偶然じゃないな・・・』そう思い始めていた。
赤い小さな木の実、4個程、固まって細い小さな枝にくっついている。
いったい、どこの誰の仕業だろうかと、少し気味が悪かった。
一応、スマホで写真も撮った。
その頃から近くに駐車している私の車に鳥のフンがよく落とされるようになった。窓やボディのどこかに落とされる。
「またか・・・」
腹立たしい、多分カラスのしわざだろう
前までは、マンションの生ゴミを引っ掻き回して荒らしていたのだが
住人の苦情からマンションオーナーが大きいゴミステーションを設置して
カラスには手も足も出なくなった。いやクチバシも足もかな・・・
カラスは賢いとよく聞く、多分、餌が確保できなくなった腹いせに
今度は車にフンをわざと落としていく嫌がらせをしているようだった。
ある日、徹夜で書物をしていたら朝方、窓や玄関ドアのあたりから
ドサッとかカサカサという物音がしたので、何かと思って玄関を開けると
カラスがバサバサと羽音を立てて逃げていった。
足元に、あの赤い木の実が落ちていた。
『犯人はカラスだったのか・・・』
何かのメッセージか?と思った私は、赤い木の実で検索して調べてみた。
その木の実は、毒のある、人間が絶対に口にしてはいけない物だった。
私は花の名前も知らない野暮な人間なのに世の中に、そんな木の実があることを知った。
一体どこに、そんな木があるのかと思い近所を歩いて散策すると車道の街路樹にポツンと1本だけ、赤い木の実をたくさん付けた木が立っているのを発見した。
『わざわざ、ここから運んできてたのか・・・』
カラスでさえ人間を呪い殺そうと企んでいるんだなと思い
空を見上げると鳴き声も上げずに電柱の上やマンションの屋上カドなどに
何羽ものカラスが顔を横に向けて、こちらをじっと見ていた。
私もカラスをじっと見つめていると
「カアー」と一声鳴いて飛んで行った。
それから、玄関の前に赤い木の実が置かれることも
車にフンを落とされることも無くなった。
そして最近、毎日のように・・・いや正確には3日に一回くらいの割合で
一階に住む私の部屋の玄関ドアの前に見知らぬ小さな、さくらんぼのような木の実を誰かが置いていくようになった。
最初は風か何かに運ばれてきたか、ほかの住人が蹴飛ばしたり、何かで
そこにあるのだろう・・・くらいに思っていたが、3回、4回と定期的に玄関ドア前に置いてある。
『偶然じゃないな・・・』そう思い始めていた。
赤い小さな木の実、4個程、固まって細い小さな枝にくっついている。
いったい、どこの誰の仕業だろうかと、少し気味が悪かった。
一応、スマホで写真も撮った。
その頃から近くに駐車している私の車に鳥のフンがよく落とされるようになった。窓やボディのどこかに落とされる。
「またか・・・」
腹立たしい、多分カラスのしわざだろう
前までは、マンションの生ゴミを引っ掻き回して荒らしていたのだが
住人の苦情からマンションオーナーが大きいゴミステーションを設置して
カラスには手も足も出なくなった。いやクチバシも足もかな・・・
カラスは賢いとよく聞く、多分、餌が確保できなくなった腹いせに
今度は車にフンをわざと落としていく嫌がらせをしているようだった。
ある日、徹夜で書物をしていたら朝方、窓や玄関ドアのあたりから
ドサッとかカサカサという物音がしたので、何かと思って玄関を開けると
カラスがバサバサと羽音を立てて逃げていった。
足元に、あの赤い木の実が落ちていた。
『犯人はカラスだったのか・・・』
何かのメッセージか?と思った私は、赤い木の実で検索して調べてみた。
その木の実は、毒のある、人間が絶対に口にしてはいけない物だった。
私は花の名前も知らない野暮な人間なのに世の中に、そんな木の実があることを知った。
一体どこに、そんな木があるのかと思い近所を歩いて散策すると車道の街路樹にポツンと1本だけ、赤い木の実をたくさん付けた木が立っているのを発見した。
『わざわざ、ここから運んできてたのか・・・』
カラスでさえ人間を呪い殺そうと企んでいるんだなと思い
空を見上げると鳴き声も上げずに電柱の上やマンションの屋上カドなどに
何羽ものカラスが顔を横に向けて、こちらをじっと見ていた。
私もカラスをじっと見つめていると
「カアー」と一声鳴いて飛んで行った。
それから、玄関の前に赤い木の実が置かれることも
車にフンを落とされることも無くなった。
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