34 / 80
第4章 調査と祭師
第6話 地面
しおりを挟む
まだ見ぬ祭師・榊原静華さんは、どんな方なのか想像しながら
眠りにつくと夢を見ました。
美しい見知らぬ女性が私の事務所に入ってきました。
『まさか幽霊?あっ、静華様か?・・・』
その後の事は秘密です、いや夢ですから夢。
翌朝、目を覚ましました。
祭師さんは、どうやら好きなビジョンを他人に見せることができるようなので昨日の夢は静華さんが私に見せたビジョンなのかも知れません。
朝、昨日の仕事の続きをと考えアポを取って例のアパートの所有者である銀行へと向かいました。
支店長さんなどに御挨拶をして、あちこち御札を貼って帰ろうとしましたが色々と怖がっていらっしゃる方もいたので車に護符と希望される方に御守りを渡しました。
お守りは綺麗な袋に入っており表面には只『御守』とだけ刺繍されていました。
首から下げることも可能なように紐も付いています。
「気が付くたびに護符、御札、御守りには手を合わせて、お願いを、ちゃんとしてください」とだけ、みなさんに説明しました。
精神的なものもあると思うのですが、だるいとか体調不良を訴える従業員さんもいらしゃって真剣な様子でした。
中でも女性従業員さんの、お子さんが夜中に泣き出して
「こわい、こわい」と繰り返していらっしゃる方などは、ご自宅住所を伺ったので夜にでも、お邪魔することになりました。
静華さんからも連絡が来たのでリモートで見てもらうことにしました。
その時は私の目と耳と鼻が役に経つのだそうです。
そして夜、例のお子さんが夜泣きされている従業員さん宅に、お邪魔して早速、事情を聞いて、家の中を見て回っていると静華さんから電話が来ました。
聞くと静華さんには見えているらしく2階寝室に瘴気が溜まっていて、
その原因が階下の洗濯などを行う場所の地面に昔の井戸の跡があって、
それが原因だと判明いたしました。
「水脈溜まりの影響で未成仏の霊が通りすがりに集まってきている」と
静華さんは言いましたが私は適当な事を家の方に言って、そのまま伝えることはしませんでした。
とにかく一度、床板をはがして井戸跡のガス抜きを行い、祝詞をあげる儀式が必要なので、
それは後日、行うことになり応急的に護符と御札を効果がありそうなところに設置して家を後にしました。
結局、お子さんの夜泣きは、あのアパートとは無関係でした。
二日後、私の携帯に、その銀行従業員さんから、お子さんの夜泣きが収まったと連絡がありました。
「ありがとうございました」と
御礼を言われましたが私は釘を刺すように
「まだ何も終わってないかもしれませんので油断しないでくださいね」
と、お母さんと自分自身に言い聞かせました。
眠りにつくと夢を見ました。
美しい見知らぬ女性が私の事務所に入ってきました。
『まさか幽霊?あっ、静華様か?・・・』
その後の事は秘密です、いや夢ですから夢。
翌朝、目を覚ましました。
祭師さんは、どうやら好きなビジョンを他人に見せることができるようなので昨日の夢は静華さんが私に見せたビジョンなのかも知れません。
朝、昨日の仕事の続きをと考えアポを取って例のアパートの所有者である銀行へと向かいました。
支店長さんなどに御挨拶をして、あちこち御札を貼って帰ろうとしましたが色々と怖がっていらっしゃる方もいたので車に護符と希望される方に御守りを渡しました。
お守りは綺麗な袋に入っており表面には只『御守』とだけ刺繍されていました。
首から下げることも可能なように紐も付いています。
「気が付くたびに護符、御札、御守りには手を合わせて、お願いを、ちゃんとしてください」とだけ、みなさんに説明しました。
精神的なものもあると思うのですが、だるいとか体調不良を訴える従業員さんもいらしゃって真剣な様子でした。
中でも女性従業員さんの、お子さんが夜中に泣き出して
「こわい、こわい」と繰り返していらっしゃる方などは、ご自宅住所を伺ったので夜にでも、お邪魔することになりました。
静華さんからも連絡が来たのでリモートで見てもらうことにしました。
その時は私の目と耳と鼻が役に経つのだそうです。
そして夜、例のお子さんが夜泣きされている従業員さん宅に、お邪魔して早速、事情を聞いて、家の中を見て回っていると静華さんから電話が来ました。
聞くと静華さんには見えているらしく2階寝室に瘴気が溜まっていて、
その原因が階下の洗濯などを行う場所の地面に昔の井戸の跡があって、
それが原因だと判明いたしました。
「水脈溜まりの影響で未成仏の霊が通りすがりに集まってきている」と
静華さんは言いましたが私は適当な事を家の方に言って、そのまま伝えることはしませんでした。
とにかく一度、床板をはがして井戸跡のガス抜きを行い、祝詞をあげる儀式が必要なので、
それは後日、行うことになり応急的に護符と御札を効果がありそうなところに設置して家を後にしました。
結局、お子さんの夜泣きは、あのアパートとは無関係でした。
二日後、私の携帯に、その銀行従業員さんから、お子さんの夜泣きが収まったと連絡がありました。
「ありがとうございました」と
御礼を言われましたが私は釘を刺すように
「まだ何も終わってないかもしれませんので油断しないでくださいね」
と、お母さんと自分自身に言い聞かせました。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
JOLENEジョリーン2・かごめは鬼屋を許さない また事件です『こわい』です。気を緩めると巻き込まれます。
尾駮アスマ(オブチアスマ おぶちあすま)
キャラ文芸
残酷描写ありです。
苦手な方は御注意ください。
完全フィクション作品です。
実在する個人・団体等とは一切関係ありません。
ジョリーン・鬼屋は人をゆるさない
の続編になります。不定期連載になる予定、少々お待たせします。
もしよろしければ前作も
お読みいただけると
よくご理解いただけると思います。
応援よろしくお願いいたします。
っていうか全然人気ないし
あんまり読まれないですけど
読者の方々 ありがたいです。
誠に、ありがとうございます。
読みやすいように、わざと行間を開けて執筆しています。
もしよければお気に入り登録・イイネ・感想など、よろしくお願いいたします。
大変励みになります。
ありがとうございます。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる