21 / 80
第3章 鬼屋が来ます
第2話 禁止
しおりを挟む
取材時、友人と二人でいらした看護士Pさんは私に会うのが怖かったらしい。
連載してるとは言え得体の知れないアマチュアライターそりゃそうですよね。
Pさんの友人が怖い噂がある件のアパートに興味本位で、ぶらりと出かけて行き、ちょっと
スマホで写真なんぞ撮って帰ってきた時のこと
Pさんの友人女性の撮った写真に顔が映っていた。
スマホ画面を指で引き伸ばして拡大して見てみたところ
いきなり背中の方から
「フフッ」
と男の声が聞こえてきて部屋の中でパチパチと何かが爆ぜるような音が聞こえてきた。
『気のせいだ』とPさんの友人は自分に言い聞かせたが
今度は部屋に置いてあったアニメのフィギュアがバタリと倒れ落下してきて怖かったと言う話だった。
「他には何もなかったのですか?」と問うと
「それだけです」と言う返答だったので
「それはちょっと偶然にしては気味が悪いかもしれませんね」と言うと
「はい」と返事があった。
「その写真、見れませんか?」と聞くと
「実は、その写真、私も添付して送ってもらったんですけど・・・」
「はい・・・」
「私のも友人のも写真が開けなくなってエラーになるんです、そのあとスマホ自体がフリーズした状態のまま使えなくなって故障で交換してもらいました・・・」
「全然それだけじゃないじゃないですか二人共なんて立派な霊障くさいですよ」
「れいしょう・・・って何ですか?」
「霊による障りと言いまして祟りみたいなものです、
しかも男の声が聞こえたというなら付いて来てたかもしれないですストーカーみたいに・・・写真見れなくなって返って良かったんじゃないでしょうか」
「えー、こわーいー・・・・大丈夫でしょうか・・・」
「他に変わった事は、ありませんか?」
「いえ別に・・・」
「例えば肩こり頭痛、金縛り現象とか事故や怪我などです」
「今のところ大丈夫です」
「怪我が軽いうちに、もうそういう場所には近づかないほうが良いですよ」
「ハイ」
そういう内容の取材でしたが結局、不採用にしました。
理由は場所を調べて真似する者が出ては困るからです。
彼女たちは怪しいアパートの適当な噂しか知らないようだったので
余計なことは話しませんでした。
夜な夜な興味本位の若者たちが私の記事のせいで増えてコワイ思いする方が出ても、近所の住人から編集部にクレームが来ても困ります。
お二人は運が良かったと思います。
それとも何かに守れていたとも考えられるでしょうか。
ちょっと話を伺ったつもりでしたが私の脳裏にNさんを救護した日の記憶がよみがえってきて化け物たちの気迫が感じられました。
連載してるとは言え得体の知れないアマチュアライターそりゃそうですよね。
Pさんの友人が怖い噂がある件のアパートに興味本位で、ぶらりと出かけて行き、ちょっと
スマホで写真なんぞ撮って帰ってきた時のこと
Pさんの友人女性の撮った写真に顔が映っていた。
スマホ画面を指で引き伸ばして拡大して見てみたところ
いきなり背中の方から
「フフッ」
と男の声が聞こえてきて部屋の中でパチパチと何かが爆ぜるような音が聞こえてきた。
『気のせいだ』とPさんの友人は自分に言い聞かせたが
今度は部屋に置いてあったアニメのフィギュアがバタリと倒れ落下してきて怖かったと言う話だった。
「他には何もなかったのですか?」と問うと
「それだけです」と言う返答だったので
「それはちょっと偶然にしては気味が悪いかもしれませんね」と言うと
「はい」と返事があった。
「その写真、見れませんか?」と聞くと
「実は、その写真、私も添付して送ってもらったんですけど・・・」
「はい・・・」
「私のも友人のも写真が開けなくなってエラーになるんです、そのあとスマホ自体がフリーズした状態のまま使えなくなって故障で交換してもらいました・・・」
「全然それだけじゃないじゃないですか二人共なんて立派な霊障くさいですよ」
「れいしょう・・・って何ですか?」
「霊による障りと言いまして祟りみたいなものです、
しかも男の声が聞こえたというなら付いて来てたかもしれないですストーカーみたいに・・・写真見れなくなって返って良かったんじゃないでしょうか」
「えー、こわーいー・・・・大丈夫でしょうか・・・」
「他に変わった事は、ありませんか?」
「いえ別に・・・」
「例えば肩こり頭痛、金縛り現象とか事故や怪我などです」
「今のところ大丈夫です」
「怪我が軽いうちに、もうそういう場所には近づかないほうが良いですよ」
「ハイ」
そういう内容の取材でしたが結局、不採用にしました。
理由は場所を調べて真似する者が出ては困るからです。
彼女たちは怪しいアパートの適当な噂しか知らないようだったので
余計なことは話しませんでした。
夜な夜な興味本位の若者たちが私の記事のせいで増えてコワイ思いする方が出ても、近所の住人から編集部にクレームが来ても困ります。
お二人は運が良かったと思います。
それとも何かに守れていたとも考えられるでしょうか。
ちょっと話を伺ったつもりでしたが私の脳裏にNさんを救護した日の記憶がよみがえってきて化け物たちの気迫が感じられました。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
JOLENEジョリーン2・かごめは鬼屋を許さない また事件です『こわい』です。気を緩めると巻き込まれます。
尾駮アスマ(オブチアスマ おぶちあすま)
キャラ文芸
残酷描写ありです。
苦手な方は御注意ください。
完全フィクション作品です。
実在する個人・団体等とは一切関係ありません。
ジョリーン・鬼屋は人をゆるさない
の続編になります。不定期連載になる予定、少々お待たせします。
もしよろしければ前作も
お読みいただけると
よくご理解いただけると思います。
応援よろしくお願いいたします。
っていうか全然人気ないし
あんまり読まれないですけど
読者の方々 ありがたいです。
誠に、ありがとうございます。
読みやすいように、わざと行間を開けて執筆しています。
もしよければお気に入り登録・イイネ・感想など、よろしくお願いいたします。
大変励みになります。
ありがとうございます。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる