異世界まで追いかけてきちゃった！！

3：それが…俺のスキルかよ……。

神様の子供。ハレが俺と琥珀を暖かい光で包みこんだ瞬間だった。

ﾋﾞｰﾋﾞｰ　ﾋﾞｰﾋﾞｰ

「ヤッベ！！忘れてた！！！」

ハレはそう言い、光を消した。そして、座り込み話しだした。

「今のこの姿じゃ、人間は一人しか連れていけないんだった…」

俺と琥珀は「マジかよ」という顔をしてハレをじっと見つめた。
琥珀は新世界に行けなくなってちょっと嬉しそうだ。
俺は……行きたくて行きたくてしかたがない！！！！！

「ハ、ハレ！それなら俺一人で行くよ！琥珀は乗り気じゃないし！」
「えっ！？」

琥珀が驚いた顔で俺を見てくる。どうしてだ…？

「おぉ！そうか！じゃ、行くぞ！！」
「じゃあな！琥珀！！」
「ちょっと！！待ってよぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！！！」

最後に琥珀が「待って」と言っていた気がするが…まぁいいか！異世界♪異世界♪

そう思っているうちにもう異世界に着いたらしい。
周りは草木がボーボーで後ろを向くとスライムがいて、俺の目の前にはさっきまで犬の姿だったハレがいる。

ハレは薄めの灰色い髪色をしている。目は青くて、顔はすごく整っている。

「新世界に来たからスキルをやらんとな…三つ……」

スキル！！The異世界！！！！！
俺は凄くワクワクしている。どんなBLに出会えるのか！！
そんなことを考えているうちに、俺のスキルが決まったらしい。

「一つ目は[魔法]だ。この世界にある魔法は全て使えるぞ」

魔法！！しかも！全属性！！！！！やった！！！！！

「二つ目は[家事]だ。掃除、洗濯、料理、裁縫何でも出来るぞ！」

か…じ……？家事！？そんなの日本でもう習得済みだよ！！
俺の親は共働きで出張も月に一回は絶対ある。
家事ができなくてどうするよ！！

「三つ目は[妊娠]だ。男に中出しされたら50％の確率で妊娠する。もちろん生理も一年に二回くる。まぁ、ガンバ！」

妊娠………！？妊娠って…男の俺が！？しかも生理！？
三つのスキルのうち異世界っぽいのは[魔法]だけ！？まぁ[妊娠]も異世界BLの定番だけど…
自分が妊娠するのは嫌だ！！！！！
よしっ！一生BLだけ拝もう。影にいよう。

そう誓った時だった。空から声が聞こえたのは。

「し～～ぐ～～れ～～～～～！！！！！」
「へっ！？」

上を向くと、琥珀がいた。
なんで琥珀が！？日本に残っているはずなのに！！！！！
いや…琥珀の隣に…誰かいる？？

「っぐ…親父……！」
「えぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！！！！！！」