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最終章 最高の逆転劇
97話 エピローグ~~最高の逆転劇~~
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エピローグ
当初、俺がこの世界に降り立ったとき、俺は自分の解剖学的特徴を誰にも打ち明けずに生きていくつもりだった。魔王を倒せば、現実世界に戻ってこられると言われたから、ゆくゆくは魔王を倒すつもりでいた。しかし、現に何百年と続いている魔王軍との戦いが、神の結婚を機に、特別の恩赦をもって転生させられた一般人に終わらせられるわけもない。
だから、俺は途方もない時間を、この世界での人生を、孤独に生きていくつもりだった。
そうだろ? コフネさんや、ミーノ、友だちや仲間ができても、拭いきれない孤独というものがある。特に自分の苦悩や、ありのままの自分を打ち明けることができないのなら、それらについて相談したり、共感してもらえることはないからな。
孤高を気取って、周囲に壁を作るのは馬鹿馬鹿しいことだ。
とはいっても、心を開いて、自分のことを打ち明けるのは恐ろしい。嫌われるかもしれない、疎遠になるかもしれない、偏見や好奇の眼差しにさらされるかもしれない。
これは消化管が上下逆につくという類まれな体験がなくても、想像できることだろう。
しかし、俺はミーノにそのことを打ち明けた。勇気を出して打ち明けたというより、どうしようもない状況に追い込まれて、仕方なく打ち明けただけだが。
ミーノはとても戸惑っていた。だが、最終的には俺はよき理解者を得ることができた。
ミーノは俺の手拭いに菊の刺繡をしてくれたし、ズボンのお尻の部分には通気性の高い布を縫い合わせてくれた。
梅干盗難事件はその後、意外な形で収束した。
例の梅干し泥棒が王都で捕まったのだ。
コフネさんが左拾遺の立場から、フリアーナ六世に、闇商館への立ち入り捜査を進言した。それに先立って、犯罪組織に買収されていた役人への内部捜査が実施され、悪徳な役人が一掃された。
その間も、梅干し泥棒は隙を見て村人の家に侵入し、梅干しを盗んでいた。
村人は容疑者である俺を追い出したために、梅干しが盗まれることはなくなったと油断しきっていた。
人を出し抜くのが好きなあの男が、そんな状況を放っておくはずがない。
ひとを食ったような男がいるもので、あの男はわざわざ村はずれのおばあさんの家をもう一度襲ったらしい。おばあさんの一人息子が留守のときを狙って、裏口から台所に侵入し、梅干しを盗んだ。
役人が闇商館に立ち入ったとき、梅干し泥棒がちょうど梅干をさばこうと店を訪れていたところだった。
そこであっけなく身柄を拘束された。
真犯人が捕まったことで、俺への容疑が晴れた。俺があの日、梅干しの壺を抱えていたのも、真犯人から梅干しを守ろうとしてのことだった。それを村人たちは分かってくれたのだ。
そうすると、村人は手のひらを返したように、謝罪を繰り返し、俺を正義感のある若者だとほめたたえた。あまりの変わりように俺は人間不信に陥りそうになったが、誰がどうみても俺が犯人だとしか思えないような状況だったので、あそこから疑いが晴れただけでもよしとしよう。
真犯人が捕まった翌日、俺はミーノとクエストに出ることになっていた。相変わらず、仲間は現れない。俺とミーノの二人きりのパーティだ。
俺は例によって、街道沿いの馬の水飲み場で待ち合わせをしていた。
ミーノは待ち合わせ場所に現れたときにはすでにニコニコと笑っていた。
「今日も機嫌よさそうだな」
「もちろんです。今日はキングレオの討伐ですよ。気合い入れて行きましょう」
キングレオとはトカゲの親戚で、ライオンの出来損ないのような中型魔獣だ。俺たちにとっては初めての中型魔獣討伐クエストになる。
「気合い入れて行くのは構わないが、それって二人で倒せるものなのか? だって、大抵、みんな四人から六人、多いところでは八人でパーティを組んで、クエストをこなすんだぞ?」
「でも、仕方ないじゃありませんか。誰も仲間になってくれないんですから」
そりゃあ、農民と盗賊風情の一般人のパーティに入りたがる奴はいないからな。俺だって、もう少し先のありそうなパーティに入りたい。
「でも、二人であの魔獣を倒したら、さすがに一目置かれる存在になると思うんですよね」
「そうかもな」
「じゃあ、さっそく目撃情報のあるリュウホウ高原まで向かいましょう」
「はいはい」
俺はミーノの後に続く。
「あ、そうだ」
ミーノがそう言って振り返った。
「昨日、酒場で聞いた話によると、リュウホウ高原には八百体の泥人形と暮らしてるおじいさんがいるらしくて、その人が今、十五歳になる泥人形のヒイラギちゃんの結婚相手を探しているそうですよ」
俺は汚い爺さんが王都に現れ、泥人形片手に若い男に声をかけるところを想像した。
「そうかそうか。それなら、キングレオを討伐したついでに、ヒイラギちゃんとお見合いをして、また面倒な事態に巻き込まれてこよう」
「む……そんな言い方するならお見合いなんかすることないじゃないですか」
ミーノはそう言って唇を尖らせた。
魔王討伐も現世への帰還もまだ先だ。
しかし、今の俺には自分の悩みやコンプレックスを打ち明けられる人がいる。今の俺は孤独ではない。
こんな体でも、ありのままの自分を打ち明けて、相談できる仲間ができた。
これこそが最高の逆転劇ではないだろうか?
『逆転の異世界生活~最強のチートスキルは『蠕動運動』でした。最高の逆転劇を見せてやる』(終)
当初、俺がこの世界に降り立ったとき、俺は自分の解剖学的特徴を誰にも打ち明けずに生きていくつもりだった。魔王を倒せば、現実世界に戻ってこられると言われたから、ゆくゆくは魔王を倒すつもりでいた。しかし、現に何百年と続いている魔王軍との戦いが、神の結婚を機に、特別の恩赦をもって転生させられた一般人に終わらせられるわけもない。
だから、俺は途方もない時間を、この世界での人生を、孤独に生きていくつもりだった。
そうだろ? コフネさんや、ミーノ、友だちや仲間ができても、拭いきれない孤独というものがある。特に自分の苦悩や、ありのままの自分を打ち明けることができないのなら、それらについて相談したり、共感してもらえることはないからな。
孤高を気取って、周囲に壁を作るのは馬鹿馬鹿しいことだ。
とはいっても、心を開いて、自分のことを打ち明けるのは恐ろしい。嫌われるかもしれない、疎遠になるかもしれない、偏見や好奇の眼差しにさらされるかもしれない。
これは消化管が上下逆につくという類まれな体験がなくても、想像できることだろう。
しかし、俺はミーノにそのことを打ち明けた。勇気を出して打ち明けたというより、どうしようもない状況に追い込まれて、仕方なく打ち明けただけだが。
ミーノはとても戸惑っていた。だが、最終的には俺はよき理解者を得ることができた。
ミーノは俺の手拭いに菊の刺繡をしてくれたし、ズボンのお尻の部分には通気性の高い布を縫い合わせてくれた。
梅干盗難事件はその後、意外な形で収束した。
例の梅干し泥棒が王都で捕まったのだ。
コフネさんが左拾遺の立場から、フリアーナ六世に、闇商館への立ち入り捜査を進言した。それに先立って、犯罪組織に買収されていた役人への内部捜査が実施され、悪徳な役人が一掃された。
その間も、梅干し泥棒は隙を見て村人の家に侵入し、梅干しを盗んでいた。
村人は容疑者である俺を追い出したために、梅干しが盗まれることはなくなったと油断しきっていた。
人を出し抜くのが好きなあの男が、そんな状況を放っておくはずがない。
ひとを食ったような男がいるもので、あの男はわざわざ村はずれのおばあさんの家をもう一度襲ったらしい。おばあさんの一人息子が留守のときを狙って、裏口から台所に侵入し、梅干しを盗んだ。
役人が闇商館に立ち入ったとき、梅干し泥棒がちょうど梅干をさばこうと店を訪れていたところだった。
そこであっけなく身柄を拘束された。
真犯人が捕まったことで、俺への容疑が晴れた。俺があの日、梅干しの壺を抱えていたのも、真犯人から梅干しを守ろうとしてのことだった。それを村人たちは分かってくれたのだ。
そうすると、村人は手のひらを返したように、謝罪を繰り返し、俺を正義感のある若者だとほめたたえた。あまりの変わりように俺は人間不信に陥りそうになったが、誰がどうみても俺が犯人だとしか思えないような状況だったので、あそこから疑いが晴れただけでもよしとしよう。
真犯人が捕まった翌日、俺はミーノとクエストに出ることになっていた。相変わらず、仲間は現れない。俺とミーノの二人きりのパーティだ。
俺は例によって、街道沿いの馬の水飲み場で待ち合わせをしていた。
ミーノは待ち合わせ場所に現れたときにはすでにニコニコと笑っていた。
「今日も機嫌よさそうだな」
「もちろんです。今日はキングレオの討伐ですよ。気合い入れて行きましょう」
キングレオとはトカゲの親戚で、ライオンの出来損ないのような中型魔獣だ。俺たちにとっては初めての中型魔獣討伐クエストになる。
「気合い入れて行くのは構わないが、それって二人で倒せるものなのか? だって、大抵、みんな四人から六人、多いところでは八人でパーティを組んで、クエストをこなすんだぞ?」
「でも、仕方ないじゃありませんか。誰も仲間になってくれないんですから」
そりゃあ、農民と盗賊風情の一般人のパーティに入りたがる奴はいないからな。俺だって、もう少し先のありそうなパーティに入りたい。
「でも、二人であの魔獣を倒したら、さすがに一目置かれる存在になると思うんですよね」
「そうかもな」
「じゃあ、さっそく目撃情報のあるリュウホウ高原まで向かいましょう」
「はいはい」
俺はミーノの後に続く。
「あ、そうだ」
ミーノがそう言って振り返った。
「昨日、酒場で聞いた話によると、リュウホウ高原には八百体の泥人形と暮らしてるおじいさんがいるらしくて、その人が今、十五歳になる泥人形のヒイラギちゃんの結婚相手を探しているそうですよ」
俺は汚い爺さんが王都に現れ、泥人形片手に若い男に声をかけるところを想像した。
「そうかそうか。それなら、キングレオを討伐したついでに、ヒイラギちゃんとお見合いをして、また面倒な事態に巻き込まれてこよう」
「む……そんな言い方するならお見合いなんかすることないじゃないですか」
ミーノはそう言って唇を尖らせた。
魔王討伐も現世への帰還もまだ先だ。
しかし、今の俺には自分の悩みやコンプレックスを打ち明けられる人がいる。今の俺は孤独ではない。
こんな体でも、ありのままの自分を打ち明けて、相談できる仲間ができた。
これこそが最高の逆転劇ではないだろうか?
『逆転の異世界生活~最強のチートスキルは『蠕動運動』でした。最高の逆転劇を見せてやる』(終)
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