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二章 秘宝「ジェタクの果印」
21話 果印とは
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「分かりません。ジェタクさんは自分の占い方法を、生涯、誰にも言わなかったそうなんです。だから、ジェタクさんの果印は水晶なのか、カードなのか……、はたまた全く違ったものなのかもしれません」
「その何かも分からない果印とやらを、この広い山の中で探すのか?」
「はい。だから、あくまでもサブクエストなんです」
それはいくら何でも難しいだろう。物が分かっていれば、まだ方法はある。だが、具体的に何のことか、分からないとなれば探す気も起きない。
「それで、方針は?」
「はい。やっぱり占いと言えば水晶ですから、山道に落ちている水晶とか、タロットカードを手当たり次第に拾っていこうと思います」
「山に水晶が落ちてたりするのか?」
「普通は落ちてませんね」
ミーノはそう言って困ったように笑った。
「そもそも何を占った果印なんだ?」
「はい?」
「だから、さっきの話だと戦争に勝つかどうかとか、臣下を首にするべきかどうかとか、占いにはテーマがあるわけだろう?」
「その、秘宝「ジェタクの果印」は何を占った果印なんだ?」
「それは分かりますよ!」
ミーノは果印の内容について話し始めた。
「ジェタクさんは死の直前に、お見舞いに駆け付けた妹さんに向かってこう言ったんです。『私はこの山にこもり、この世のすべてを占った。未来、現在、過去。ありとあらゆることを占い、ありとあらゆる真実を知った。それは半永久的に残り続け、知恵ある者の助けとなるだろう』って言い残したんです。だから、ジェタクの果印を見れば、この世界のありとあらゆることが分かるんです」
「はあ……。それは凄いな……」
この世界のありとあらゆることが分かる果印。いわゆるアカシックレコードというやつだろう。そして、それは知恵ある者の助けとなる。確かに、アカシックレコードなんかを手にすることができたら、世界征服だってできそうなものだ。
「じゃあさ、本みたいなのものなのかな?」
「本?」
「だって、ありとあらゆることが記されている本って、ロマンがあるだろ」
「ロマンですか……」
アカシックレコードから本のようなものを連想したが、ミーノの反応は思わしくない。
「本ではないのかな?」
「私は水晶みたいなものだと思ってましたけど……。だって、占いの結果じゃなくて、果印ですから」
「確かに……」
ミーノの言う通り、ジェタクが残したのは、占いの結果を記したものではなく、占いの結果そのものなのだ。となれば、「本占い」でもない限り、ジェタクの果印は本ではない。やっぱり、覗けば真実が浮かび上がってくる水晶のようなものだろうか。
俺にはジェタクの果印がどのようなものか、想像もつかなかった。
「それで、ジェタクはこの山のどのあたりに住んでいたんだ?」
「その何かも分からない果印とやらを、この広い山の中で探すのか?」
「はい。だから、あくまでもサブクエストなんです」
それはいくら何でも難しいだろう。物が分かっていれば、まだ方法はある。だが、具体的に何のことか、分からないとなれば探す気も起きない。
「それで、方針は?」
「はい。やっぱり占いと言えば水晶ですから、山道に落ちている水晶とか、タロットカードを手当たり次第に拾っていこうと思います」
「山に水晶が落ちてたりするのか?」
「普通は落ちてませんね」
ミーノはそう言って困ったように笑った。
「そもそも何を占った果印なんだ?」
「はい?」
「だから、さっきの話だと戦争に勝つかどうかとか、臣下を首にするべきかどうかとか、占いにはテーマがあるわけだろう?」
「その、秘宝「ジェタクの果印」は何を占った果印なんだ?」
「それは分かりますよ!」
ミーノは果印の内容について話し始めた。
「ジェタクさんは死の直前に、お見舞いに駆け付けた妹さんに向かってこう言ったんです。『私はこの山にこもり、この世のすべてを占った。未来、現在、過去。ありとあらゆることを占い、ありとあらゆる真実を知った。それは半永久的に残り続け、知恵ある者の助けとなるだろう』って言い残したんです。だから、ジェタクの果印を見れば、この世界のありとあらゆることが分かるんです」
「はあ……。それは凄いな……」
この世界のありとあらゆることが分かる果印。いわゆるアカシックレコードというやつだろう。そして、それは知恵ある者の助けとなる。確かに、アカシックレコードなんかを手にすることができたら、世界征服だってできそうなものだ。
「じゃあさ、本みたいなのものなのかな?」
「本?」
「だって、ありとあらゆることが記されている本って、ロマンがあるだろ」
「ロマンですか……」
アカシックレコードから本のようなものを連想したが、ミーノの反応は思わしくない。
「本ではないのかな?」
「私は水晶みたいなものだと思ってましたけど……。だって、占いの結果じゃなくて、果印ですから」
「確かに……」
ミーノの言う通り、ジェタクが残したのは、占いの結果を記したものではなく、占いの結果そのものなのだ。となれば、「本占い」でもない限り、ジェタクの果印は本ではない。やっぱり、覗けば真実が浮かび上がってくる水晶のようなものだろうか。
俺にはジェタクの果印がどのようなものか、想像もつかなかった。
「それで、ジェタクはこの山のどのあたりに住んでいたんだ?」
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