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一章 地獄の酒場
五話 ギルドに行くのも楽じゃない!
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俺は道を歩きながら考えていた。
どうであれ、俺は異世界転生を果たしたのだ。せっかくならグッドな異世界生活を送りたいものだ。
しかし、グッドな異世界生活とは何なんだろうか。
かわいい女性冒険者を引き連れてハーレム? それはグッドには違いないが、顔の真ん中にケツの穴があっては、女性が寄ってくるとは思えない。
それなら、スローライフを……ダメだ、ダメだ、俺は一刻も早く魔王を倒して現世に帰りたいんだ。こんな体でスローライフをしたって拷問を長引かせるだけだ。
それなら、とにかく異世界ならではの美味しいものを食べあるこうか……。
いや、こんな状態ではレストランで飯を食うだけで、公然わいせつ罪だ。
俺は今、バカ女神アオイのせいで、消化管が上下逆についているのである。
それによって物凄い力が引き出されるということはない。
ただ鼻の下にケツの穴がついているだけ、ケツの割れ目に口がついているだけ。これはもう、どう考えたって倒される側だ。
俺は何のやる気も出ないままあぜ道を歩き、城門を通って街の中へと入っていった。
城門は見張りの兵士がいたものの、昼間は出入りが自由にできるようだ。煙草を吸ったり、あくびをかみ殺したり、緊張感のかけらもない。
城壁に囲われた都市は石畳の道で舗装され、レンガ造りの家が立ち並ぶ。中央に領主の住む城があり、そこから放射状に道が伸びている。
城門と城を繋ぐ道は比較的幅が広く、人の行き来も激しい。昔ながらの商店街みたいに、八百屋やパン屋などの小さな店が軒を連ねている。
俺は店先でフルーツを売っているおばあさんに道を聞くことにした。
「おばあちゃん、ちょっと道を聞きたいんだけど、冒険者ギルドにはどう行けばいい?」
俺はおばあさんの肩を叩いていった。
「はいはい、いつもお世話になっております。パイナップルが三つですね」
おばあさんはおもむろにパイナップルを袋に詰める。
「パイナップルはいいんです! おばあちゃん、冒険者ギルドにはどういくんですか?」
俺は声を張り上げていった。
「へえ、へえ、おかげさまで床離れができました。最近のクスリは効きが早いですわい」
「最近のクスリもいいんですよ!! おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
どうやらこのおばあさんは少々耳が遠いみたいだ。
「すみませんの。年を取ると耳がとおなってかないませんので、もうちょっとよって喋ってください」
俺はおばあさんによって叫んだ。
「おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
「おじいさんはとうに死にました。今はわし一人で頑張っております」
おじいさんの話なんかしていないのだが……。
「すみませんの。耳が悪いんでな。もう少しよって、大きな声で喋ってください」
俺はおばあちゃんの耳元に顔を持って行って叫んだ。
「冒険者ギルド!! どこ!!」
「ううむ……、とうとうわしもいかんかもしれんな……。いつもはこれくらいまで来れば、よう聞こえるはずなんじゃが、今日はちっとも聞こえんわい……」
おばあさんが深刻そうに肩を落とす。
俺はそこで初めて気が付いた。いくら顔をそばにやっても聞こえないはずだ。俺の口はケツの割れ目に引っ越しをして、こっちには肛門が越してきたのだ。
聞こえるどころか無礼千万である。
俺はおばあちゃんをしゃがませると、尻を突き出して叫んだ。
「おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
おばあちゃんはびっくりして言った。
「おお!! 聞こえるようになりましたわい!! …………それにしてもあんた、なんちゅう格好をしてなさる!! こんな大通りでババの顔にお尻を突き出して……。恥を知りなさい!! 恥を!!」
おばあさんは顔を真っ赤にして叫んだ。
「俺だってこんなのヤですよ!! 冒険者ギルドの場所だけ教えてください!!」
さっきから道行く人が怒ったような目で俺を見てくるのだ。
盗賊がババアをからかって遊んでると思われているのだろう。俺は盗賊でもなければ、黄巾党でもない。消化管を上下逆につけられた、かわいそうな男なのだ。
「冒険者ギルド? 最近の冒険者はババにケツの点検をさせるのかいな……」
どこの世界にケツの点検をさせる冒険者がいるのか……。いっそ、それでもいいから、早く場所だけ教えてほしい。
「全く……。城の手前に噴水があるじゃろう。ちょうど広場になっていて、子どもが走り回っとるわい。その広場の向かいに大きな建物がならんどる。宿屋に酒場、金貸し屋に、教会もありますわい。どこでも好きなところに行ってくだされ。フルーツを買わんなら、もう行ってくだされ……」
すっかりおばあさんに嫌われてしまったようだ。
お礼にフルーツの一つも買ってあげたいところだったが、あいにく一文無しなので、そのまま店を立ち去った。
この見た目にも問題があるのだろう。お尻の穴を隠すために三角巾で口元を覆っているのだが、そんなことをして歩いている人は一人も居ない。盗賊が仕事場からそのままやってきたみたいな……どうも印象が悪いのだ。
俺は道ゆく人の視線に追われるように、酒場へと足を速めた。
おばあさんの言っていたことは正しかった。城の前には広場があって、汗っかき小僧が走り回っている。それをぐるりと取り囲むように、大きい建物が並んでいる。
俺はその中から酒場を見つけて、中へと入っていった。
酒場に入った俺は、その喧噪に驚いた。うるさい。酒が回って声がでかくなるからだろう。その声につられて周りの声も大きくなる。そして、周囲が煩くなると、さらに大きな声を出さなければいけない。学生街の安酒屋でもこれほどうるさくはないだろう。
俺はうんざりしながら冒険者ギルドの窓口に立った。
「すみません、ギルドに入りたいんですけど……」
「新規登録の方ですね。それでは、こちらの用紙にお名前と、職業をお書きください」
紙とペンを渡される。俺は名前をサラサラと書いた後で困ってしまった。
職業……前世での職業のことを言ってるわけではないはずだ。そうなると、ここでの職業ということになる。別に何かの資格を持っているわけでも、何かに秀でているわけでもない。人より秀でているものは、強靭な食道と蠕動運動だけだ。どうせ使い物にならないのだから、何を書いても同じことだ。
「すみません、この職業の欄って」
俺は受付のお姉さんに声をかけた。
「別に決まりがあるわけではないので、自由に書いてくださって結構です。ただ皆さんが見られるところなので、なるべく分かりやすい方がいいかと」
ほかの冒険者が見て分かりやすい職業名。剣士なら剣術に秀でていると分かるし、魔法使いなら魔法が使えると思う。パーティを組むときの参考になるわけだ。だけど、俺は足も速くなければ、魔導書が読めるわけでもない。喧嘩すら小五以来したことがないのだ。
「ちなみに今までに見た変わった職業ってどんなのがありますか?」
「変わった職業ですか?」
こっちは今のところ消化管が上下逆という特徴しかないのだ。他に変わった職業がないか知りたいところだ。
どうであれ、俺は異世界転生を果たしたのだ。せっかくならグッドな異世界生活を送りたいものだ。
しかし、グッドな異世界生活とは何なんだろうか。
かわいい女性冒険者を引き連れてハーレム? それはグッドには違いないが、顔の真ん中にケツの穴があっては、女性が寄ってくるとは思えない。
それなら、スローライフを……ダメだ、ダメだ、俺は一刻も早く魔王を倒して現世に帰りたいんだ。こんな体でスローライフをしたって拷問を長引かせるだけだ。
それなら、とにかく異世界ならではの美味しいものを食べあるこうか……。
いや、こんな状態ではレストランで飯を食うだけで、公然わいせつ罪だ。
俺は今、バカ女神アオイのせいで、消化管が上下逆についているのである。
それによって物凄い力が引き出されるということはない。
ただ鼻の下にケツの穴がついているだけ、ケツの割れ目に口がついているだけ。これはもう、どう考えたって倒される側だ。
俺は何のやる気も出ないままあぜ道を歩き、城門を通って街の中へと入っていった。
城門は見張りの兵士がいたものの、昼間は出入りが自由にできるようだ。煙草を吸ったり、あくびをかみ殺したり、緊張感のかけらもない。
城壁に囲われた都市は石畳の道で舗装され、レンガ造りの家が立ち並ぶ。中央に領主の住む城があり、そこから放射状に道が伸びている。
城門と城を繋ぐ道は比較的幅が広く、人の行き来も激しい。昔ながらの商店街みたいに、八百屋やパン屋などの小さな店が軒を連ねている。
俺は店先でフルーツを売っているおばあさんに道を聞くことにした。
「おばあちゃん、ちょっと道を聞きたいんだけど、冒険者ギルドにはどう行けばいい?」
俺はおばあさんの肩を叩いていった。
「はいはい、いつもお世話になっております。パイナップルが三つですね」
おばあさんはおもむろにパイナップルを袋に詰める。
「パイナップルはいいんです! おばあちゃん、冒険者ギルドにはどういくんですか?」
俺は声を張り上げていった。
「へえ、へえ、おかげさまで床離れができました。最近のクスリは効きが早いですわい」
「最近のクスリもいいんですよ!! おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
どうやらこのおばあさんは少々耳が遠いみたいだ。
「すみませんの。年を取ると耳がとおなってかないませんので、もうちょっとよって喋ってください」
俺はおばあさんによって叫んだ。
「おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
「おじいさんはとうに死にました。今はわし一人で頑張っております」
おじいさんの話なんかしていないのだが……。
「すみませんの。耳が悪いんでな。もう少しよって、大きな声で喋ってください」
俺はおばあちゃんの耳元に顔を持って行って叫んだ。
「冒険者ギルド!! どこ!!」
「ううむ……、とうとうわしもいかんかもしれんな……。いつもはこれくらいまで来れば、よう聞こえるはずなんじゃが、今日はちっとも聞こえんわい……」
おばあさんが深刻そうに肩を落とす。
俺はそこで初めて気が付いた。いくら顔をそばにやっても聞こえないはずだ。俺の口はケツの割れ目に引っ越しをして、こっちには肛門が越してきたのだ。
聞こえるどころか無礼千万である。
俺はおばあちゃんをしゃがませると、尻を突き出して叫んだ。
「おばあちゃん!! 冒険者ギルド!!」
おばあちゃんはびっくりして言った。
「おお!! 聞こえるようになりましたわい!! …………それにしてもあんた、なんちゅう格好をしてなさる!! こんな大通りでババの顔にお尻を突き出して……。恥を知りなさい!! 恥を!!」
おばあさんは顔を真っ赤にして叫んだ。
「俺だってこんなのヤですよ!! 冒険者ギルドの場所だけ教えてください!!」
さっきから道行く人が怒ったような目で俺を見てくるのだ。
盗賊がババアをからかって遊んでると思われているのだろう。俺は盗賊でもなければ、黄巾党でもない。消化管を上下逆につけられた、かわいそうな男なのだ。
「冒険者ギルド? 最近の冒険者はババにケツの点検をさせるのかいな……」
どこの世界にケツの点検をさせる冒険者がいるのか……。いっそ、それでもいいから、早く場所だけ教えてほしい。
「全く……。城の手前に噴水があるじゃろう。ちょうど広場になっていて、子どもが走り回っとるわい。その広場の向かいに大きな建物がならんどる。宿屋に酒場、金貸し屋に、教会もありますわい。どこでも好きなところに行ってくだされ。フルーツを買わんなら、もう行ってくだされ……」
すっかりおばあさんに嫌われてしまったようだ。
お礼にフルーツの一つも買ってあげたいところだったが、あいにく一文無しなので、そのまま店を立ち去った。
この見た目にも問題があるのだろう。お尻の穴を隠すために三角巾で口元を覆っているのだが、そんなことをして歩いている人は一人も居ない。盗賊が仕事場からそのままやってきたみたいな……どうも印象が悪いのだ。
俺は道ゆく人の視線に追われるように、酒場へと足を速めた。
おばあさんの言っていたことは正しかった。城の前には広場があって、汗っかき小僧が走り回っている。それをぐるりと取り囲むように、大きい建物が並んでいる。
俺はその中から酒場を見つけて、中へと入っていった。
酒場に入った俺は、その喧噪に驚いた。うるさい。酒が回って声がでかくなるからだろう。その声につられて周りの声も大きくなる。そして、周囲が煩くなると、さらに大きな声を出さなければいけない。学生街の安酒屋でもこれほどうるさくはないだろう。
俺はうんざりしながら冒険者ギルドの窓口に立った。
「すみません、ギルドに入りたいんですけど……」
「新規登録の方ですね。それでは、こちらの用紙にお名前と、職業をお書きください」
紙とペンを渡される。俺は名前をサラサラと書いた後で困ってしまった。
職業……前世での職業のことを言ってるわけではないはずだ。そうなると、ここでの職業ということになる。別に何かの資格を持っているわけでも、何かに秀でているわけでもない。人より秀でているものは、強靭な食道と蠕動運動だけだ。どうせ使い物にならないのだから、何を書いても同じことだ。
「すみません、この職業の欄って」
俺は受付のお姉さんに声をかけた。
「別に決まりがあるわけではないので、自由に書いてくださって結構です。ただ皆さんが見られるところなので、なるべく分かりやすい方がいいかと」
ほかの冒険者が見て分かりやすい職業名。剣士なら剣術に秀でていると分かるし、魔法使いなら魔法が使えると思う。パーティを組むときの参考になるわけだ。だけど、俺は足も速くなければ、魔導書が読めるわけでもない。喧嘩すら小五以来したことがないのだ。
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