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冬来たりなば春遠からじ(2014年11月12日)

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 同情を通り越して哀しくなってきた。この人が僕達の担任なんて信じたくない。
 だが、女性陣は少々違うらしい。

「センセー、ドシテ山下センセー好キニナッタデスカー? 服、エブリディ汚イデース」
「そうよ。いつだってヘラヘラしてるし出身大学も三流、取り柄は顔だけ……そこまででもないけどね。悪いけど、あたしはタイプでも何でもないから。全体的に」
「山ピー、顧問としても評判悪いですよ。部は完全に紀子ノン先輩にお任せだし。ねえ、山ピーのどこがいいんですか? 相談乗りますよ」

 シャンティ、沼尻さん、そして渡辺さんは同性である北白川先生に対してやや打ち解けた感がある。
 単にコイバナに関心があるだけかも知れないけれど。

 口をつぐんだまま、今日はこのまま終了かと思った時だった。

「お昼……」
「え?」
「エリザベス女王杯……」
「え?」
「『冬来たりなば春遠からじ』……」
「What is it?」


 何だ、いきなり?
 三題噺のお題かよ?



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