上 下
2 / 7

2、心の余裕が持てない

しおりを挟む
私はこれまで自分の心の余裕の無さをパートナーにぶつけるような事は殆どした事がない。特に元夫との交際、結婚時はどんな事があろうと元夫に対して怒りを露わにしたり意見をしたりする事はタブーだった。少しでもこちらが負の感情を露わにするとキレて家を出て行ってしまうのだ。それが怖くて私は元夫に対して常に気を遣って過ごしていた。

しかし、現在のパートナーは私が多少負の感情を露わにしても落ち着いて対応してくれる。たまにツッコミを入れられる事もあるが、私が傷つかないように怒鳴ったり怒りを露わしないようにあえてそうしてくれているのである。先日会った時、私は彼に対して棘のある言動を何度かしてしまい、後で反省したのだが、他人の感情に敏感な彼は恐らく私の異変に気づいているに違いない。

何をしても怒らない彼に私はきっと甘えているんだと思う。しかし、それはかつて私が元夫にされていた事とさほど変わらないように思う。気づかない間に自分がされて嫌だった事を相手にしてしまう。人間の醜い部分だ。彼には後日、正直に話して謝る予定である。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

村上春樹「街とその不確かな壁」を読んで発達障害者として思うこと。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
今年の春に発表された村上春樹の新作「街とその不確かな壁」この作品にはサヴァン症候群の少年が登場します。彼は主人公ではありませんが、物語において重要な役割を果たします。 同じく現実に生きづらさを抱えている身として彼にとても共感し、また、物語の一キャラクターとしてとても好感を持ちました。この少年にスポットライトを当て、感想を綴りました。 ※本編のネタバレ含みます。作品未読の方は充分にご注意ください。

「たまたま」な出来事が連続した日の話。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
生きていると「たまたま」に遭遇することはよくありますが、それが良い「たまたま」だったら、しかもそれが続いたらラッキーです。 が、私はつい先日、全く嬉しくないアンラッキーな「たまたま」な出来事に連続で遭遇しました。その時のお話です。

私が「子供を産まない」という選択をしたワケ。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
発達障害、精神疾患を持っている者として、最近改めて深く考え、感じたことを綴りました。

発達障害(アスペ)が一番苦手なのは人付き合いだという話。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
発達障害関連エッセイ第2弾です。 発達障害(アスペ)には様々な特性がありますが、今回は一番苦手な人付き合いについてのお話。

田舎育ちの私にとって都会人の言動は理解不能だという話。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
都会には実に様々な人間がいる。中には人間性を疑うようなレベルの者もおり、人生の大半を田舎で暮らしていた身としてはただただ驚くばかりである。 そんな都会人の生態を出没地、危険度(★5つでMAX)などと合わせて具体的かつ皮肉と嫌味たっぷりに紹介していきます。 ※めちゃくちゃ辛口です。苦手な方は閲覧ご注意ください

ドラマみたいな失恋を経験した話。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
私はつい最近、失恋をした。それはまるでドラマや映画のような非常にドラマチックで壮絶で悲しいものだったーー。 *** まるで悲劇のヒロインになったかのようなどうにも「女々しくて辛いよ」な内容になってしまってお恥ずかしい限りですが、明かす事で同じく辛い思いをしている誰かの為になるかもしれないという思いと、自分の気持ちに区切りをつけたいという思いを込めて赤裸々に綴りました。 1、事の発端 2、驚愕の真実 3、立ちはだかる「障害」の壁 4、まだ見ぬ結末 5、HYの「366日」 全5話で長いですが、ぜひ最後まで読んで頂けたら幸いです。

障害者が一人で生きていく事がどれだけ難しいかという話。

星名雪子
エッセイ・ノンフィクション
エッセイ「田舎育ちの私にとって都会人の言動は理解不能だという話」の最後に引っ越しを決意したと綴りましたが、その続きのお話です。 1、引っ越しを決意したキッカケ 2、引っ越しの具体的な内容 3、障害者が自分に合った物件を見つける事の難しさ 4、小さな幸せと大きな幸せ 5、今を精一杯生きるのは来世のため 全5本です。かなりシリアスかつネガティブな事も赤裸々に綴りましたので閲覧の際は十分にご注意ください。(もちろんポジティブな内容もあります)

目覚めぬ悪夢:性感染症の罠

卍ェリーナジョリー
エッセイ・ノンフィクション
28歳の広告ディレクター、エリカは、都会で孤独を感じながらも魅力的な男性カズキと出会い、彼との関係にのめり込む。しかし、体に異変が現れ、性感染症にかかっていることが発覚。梅毒に感染したエリカは、カズキとの関係に苦しみながらも、自分の人生を見つめ直し、再生の道を歩み始める。性感染症の恐怖と向き合い、彼女がたどる成長と自己再生の物語。

処理中です...