車にはねられて死んで気づいたらツンデレイケメンや新選組と共に霊界の裁判所で仕事をさせられてた話〜松山勇美の霊界異聞奇譚〜 番外編＋α

キャラ紹介と解説、裏話

その他

※厩戸皇子以外はデータは省略し、文章のみです。申し訳ありません。


【厩戸皇子うまやどのおうじ(聖徳太子しょうとくたいし)】
時代：飛鳥
年齢：49歳
性別：男性
血液型：A型
身長：190センチ
一人称：我
モデル：眞島●和(俳優)
スキル：霊力

職業：
現世＝皇族、政治家、オカルト研究家
霊界＝オーナー

容姿：飛鳥時代の装束、長身でスラっとしている、イケおじ

解説、裏話
・実は当初このポジションは厩戸ではなく陰陽師の安倍晴明を登場させる予定でした。彼は現在、放送されている大河ドラマ「光の君へ」にも登場しますが、その役割は星の動きを読み取り、国家の行末を占うなど天とは深い繋がりがあります。

しかし、私の中で陰陽師といえば昔ニコニコ動画で流行った「レッツゴー！陰陽師」の「悪霊退散！」のイメージの方が強く、霊界を悪霊から守る為の人物として描こうと思っていたのです。が、いざ書こうと改めて時代の流れを確認した際にたかむらの方が時代が先なので安倍晴明と師弟関係を結ぶとなると矛盾が生じてしまうという事に気づき、止むなく登場はボツとなりました。

そこで、たかむらよりも先の時代で誰もが知る偉人はいないかと調べていた時に浮上したのが厩戸皇子だった訳です。たかむらが小野妹子の子孫だという事は後から知ったのですが、結果的にはそうした繋がりも描く事が出来たので厩戸はこのポジションに適任だったのではないかと私自身は満足しています。あ、オカルトオタク説はあくまでも私の創作なのであしからず笑

「聖徳太子」という名前が後付けだったという説は現在ではかなり有名なので、この作品でもその名前ではなく「厩戸」を使用しました。(とは言っても厩戸に「皇子」と付けた名も後付けだという説もあるが)

因みにモデルの俳優さんはこのポジションが安倍晴明だった時から既にイメージしており、厩戸に代わった後もそのままシフトした感じです。


【山田利政】
第二章で登場した安土桃山時代の武士。豊臣秀吉に気に入られていたが、妬む者達に罪を着せられ処刑され、一度は地獄行きの判決を受けるも、千代達の奮闘により天国行きに。当初は豊臣秀吉ではなく、織田信長を登場させる予定だったので彼は信長の部下にする予定でした。


【豊臣秀吉】
第二章で悪役として登場。山田利政が無実を訴えるも全く耳を貸さず処刑。実は千代の夫である豊臣秀次も罪を着せて殺し、千代を始め一族をも根絶やしにしようとした冷酷非道な天下人。千代の仇。

当初は織田信長が登場する予定でしたが、千代の夫を豊臣秀次にした事で信長をリストラし、秀吉が悪役となりました。私自身、天下を取った後の秀吉の転落ぶりには色々と考えさせられる事があります。また、大河ドラマで色々な俳優さんが秀吉を演じるのを見て様々な解釈や描き方があるんだという事も感じています。

織田信長も冷酷非道な武将として描かれる事が多いですが、すぐ近くでその姿を見ていた秀吉が影響を受けないはずはなく、天下人となり、数々の悪行の限りを尽くした秀吉の影に信長の存在があった事は間違いないと私は思っています。富と名声と権力を手に入れた人間は途端に「心」をなくしてしまう。それは恐ろしく愚かで、何より人間として決して許されない事だと思います。そうした個人的な解釈と思いを込めて第二章を書きました。


【西郷隆盛】
ハナの元飼い主。大の犬好きでハナの他にも沢山の犬を飼っていた。私学校の生徒たちの為に、かつて自分もその一端を担っていた明治政府に反旗を翻した情に厚い九州男子。

残念ながら本人は登場しませんでしたが、何故かというと薩摩弁がめちゃくちゃ大変そうだったからです笑


【津田八郎・富子】
浪川紡績所の工場長夫婦。表と裏の顔を持っており、裕福な浪川家を逆恨み。家に放火して元春とその両親を殺害した挙句、生き残ったハナを引き取り虐待死させた極悪人。

豊臣秀吉、高須勝也と並び、少しの同情の余地もない徹底的に悪い役にしようと思いながら書いた夫婦です。


【高須勝也】
平成～令和の外科医であり癌の専門医。医療ミスを引き起こし患者である良順の親友、竹本航を死亡させたにも関わらず隠ぺいし、その後自分も癌になり死亡。地獄行きが決まるが頑なに保身に走った卑劣な医者。良順が医者の道を断念してしまうきっかけになった張本人。

気づいた方もいるかもしれませんが、第四章の元になったお話は医療ドラマの金字塔「白い巨塔」で、高須のモデルは主人公、財前五郎です。彼が次第に患者の命よりも自らの医者としての地位などを優先するようになり、転落していく様がとても衝撃的で、見終わった直後に「医療とは？」「命とは？」と、本当に色々と考えさせられた作品でした。

良順が医学生という設定と四章の舞台を病院にしようと思った事、どちらが先だったかは覚えていません。が、物語の一端ではありますが、自分が医療ものに挑戦しようと思う程にこのドラマが私の心に与えた衝撃は大きかったのだと思います。

因みに「高須」という名前はCMで有名な某クリニックの院長が由来です(悪役にしてしまってすみません…)


【武本航たけもとわたる】
23歳の大学生。森久保良順の幼馴染。黒髪、清楚、痩せていて色白。幼少期より仮面ライダーに憧れており真面目で正義感が強い。警察官を目指していたが体が弱いので断念。文章力で悪と戦おうとジャーナリストを目指していた。が、大学生になってから肺がんを患い、高須の医療ミスにより死亡。

高須の悪事を航に伝えるのか私自身も最後まで悩みましたが、たかむらが良順に言ったように「真実を伝える事が必ずしも相手の為になるとは限らない」と思い、このような結末になりました。人間関係を構築する上で「優しい嘘」は時には必要だと思うし「現実は思い通りにならない」というリアリティを描きたかったのもあります。が、何より医療ドラマ「白い巨塔」を見た事が一番大きかったのかなと思います。


【深野鈴】
松山勇美のクラスメイトであり、松山家の隣に住む幼馴染。生まれつき足に障害を抱えており、クラスメイト達からいじめに遭う。勇美が何とか止めようと奮闘したがその甲斐も虚しく卒業後引きこもりに。20歳になったある日、死のうと信号機のない横断歩道に飛び出したところトラックが迫るが、偶然通りかかり咄嗟に庇った勇美が死亡。それをキッカケに自分自身と生き方を見つめ直し、勇美に深く感謝すると同時に自分が心を開けなかったことで勇美と友達になれなかった事を悔やむ。令和6年現在は日本史学者目指して日々奮闘中。

信号機のない横断歩道を渡っている最中にひかれそうになったのは本当は老人(おばあちゃん)でした。しかし、主人公として勇美の過去をもう少し掘り下げる必要があると思い、老人ではなく幼馴染という設定になりました。彼女との関係に一歩踏み出せなかった後悔があるからこそ、また彼女が前向きに生きていることこそが、勇美が霊界で補佐隊員を頑張る何よりの理由になっています。


【紫式部】
平安時代の女流歌人であり天才作家。番外編のみに登場。非常に奥ゆかしく口下手で、もはや文章(◯×)だけで会話をする。扇子で顔を隠しがち。全く喋らないが、文章や和歌のことになると急にキリッとする上に容赦ない意見を紙に書いて述べる。

彼女が主人公の大河ドラマ「光る君へ」が始まったので、どういうキャラにするのかかなり悩みました。大河ドラマのキャラに寄せてしまっては面白くないので、思い切り違うキャラにしようと思いついたのが「めちゃくちゃ口下手で滅多に喋らない」というキャラでした。それによって彼女の「文才がある」という個性をより際立たせる事もできるとも思いました。

ただ、ひとつだけドラマのキャラに寄せた部分があります。それが「長い黒髪を後ろで結っている」というところ。作中でまひろ(後の紫式部)は外出する際に長い髪を後ろで必ず結っているのですが、個人的に好きなポイントは紐で結うのではなく自分の髪をねじっているという点です。その後ろ姿を見る度に可愛いな～と思っていたので参考にしてみました。