車にはねられて死んで気づいたらツンデレイケメンや新選組と共に霊界の裁判所で仕事をさせられてた話〜松山勇美の霊界異聞奇譚〜 番外編＋α

キャラ紹介と解説、裏話

補佐隊員

勇美とたかむら(とハナ)を除き、補佐隊員は苗字が声優、名前は歴史上の人物が由来です。(パクりって言わないで笑)


【松山勇美】
時代：令和
年齢：20歳
血液型：B型
性別：女性
身長：165センチ 
一人称：アタシ
水晶：赤(炎の属性)
装飾：ブレスレット
死因：幼馴染を助けようとしてトラックにはねられる

職業：
現世＝和食レストランの店員
霊界＝新人補佐隊員

容姿：赤い着物に、明るい茶色のボブ。スポーティーで健康的な感じ。女子にしては高身長で力もある。

初期モデル：少女漫画「妖しのセレス」御景妖みかげあや(明るくてポジティブな感じ)

特技：ダメ人間の更生（ポジティブに人を励ます）、スマホで録音録画

解説、裏話
・読者が一番感情移入しやすいのは主人公だと思いますが、私も普段、作品を読む時に感情移入するのは大体が主人公です。その為、主人公がネガティブだったり、酷い目に遭ったりすると読む時にとても嫌な気持ちになるので、それを回避する為の要素を詰め込んだ結果こういうキャラになりました。「縁した人全員を元気にする、幸せにする」そんな主人公を意識しました。

・最終章で円陣を組んだ時に言った「アタシ達はアタシ達のやり方で正義を貫いていこう！」は４章でうたじろうが良順に言った言葉。この言葉を口に出すことで勇美は「うたじろうも共にいる」ということを自分に言い聞かせようとしました。


【小野たかむら】
時代：平安初期
年齢：25歳
血液型：AB型
身長：185センチ
性別：男性
職業：現世＝参議、霊界＝補佐隊長
一人称：俺、私(近藤さんがいる時)
死因：現世で上田ちさとに殺される
水晶：青(水の属性)
装飾：指輪

容姿：細マッチョ。切れ長の目をした知的なイケメン。高身長。(史実でも大男だったと言われている)

スタイル：
現世＝頭の上で結った長髪に烏帽子えぼし、絹で出来た上質な平安装束
霊界＝短い黒髪(第一話の中で短い黒髪を後ろで結っていると記載したが後に修正)、羽織、青い着流し

初期モデル：スマホゲーム「恋愛戦国ロマネスク」の豊臣秀吉←既にサービス終了(目上の人には敬語、家臣にはドSという二面性が面白かった)

解説、裏話
・現世と霊界、それぞれ霊力を使ってスタイル(服装と髪型)を変えているのは平安常識では烏帽子えぼしを取るのが御法度ごはっとだからです。

・たかむらが死ぬ直前、ちさとが操った現世の人間達はどうなったかというと、死者になった後にたかむらが霊力を使ってきちんと記憶を消しているのでご安心ください。

・「たかむら」は「篁」という漢字表記がありますが、珍しくて難しいのであえてひらがなにしました。

・作中のたかむらの経歴は遣唐使、怒りの漢詩で天皇を怒らせる、島流し、参議、百人一首など断片的に史実と同様ですが、流れや官職については私の創作が混ざっています。逸話を含め、大変ユニークでなかなかに破天荒な人生を送っているので興味が湧いた方はぜひ調べてみることをおすすめします。


【小林千代】
時代：安土桃山
年齢：35歳
血液型：B型
身長：160センチ
性別：女性
一人称：私
水晶：緑(草属性)
装飾：杖
死因：豊臣秀次事件で無実の罪を着せられて処刑

職業：
現世＝豊臣秀次の側室
霊界＝補佐隊員

容姿：長くて艶やかな黒髪。若干吊り目で勝気そう。紫色の着物、羽織。

解説、裏話
・モデルはいませんが、このキャラになるまでかなり二転三転しました。初期設定はたかむらと同世代で気弱だけど頭の良い青年(名前は元春だった！)→次に10歳ぐらいの天才少女(織田信長に才を認められて城で働いてる)→今のキャラに。

・当初は豊臣秀次の側室という設定ではありませんでしたが、上下関係が大嫌いというこだわりに大きな意味を持たせるため歴史上、衝撃的で尚且つ残虐な「豊臣秀次事件」を絡ませる事にしました。去年の大河ドラマ「どうする家康」ではこの事件は描かれなかったので少しでも多くの人に知ってもらいたいという意味もありました。

・「千代」という名前は渋沢栄一の妻である渋沢千代さんが由来。この作品のリライト作業中に放送、視聴していた大河ドラマがちょうど渋沢栄一が主役の「青天を衝け」だったからです。

完全なる余談ですが、このドラマの放送中、私は急性肝炎で入院している真っ最中でした。体調が最悪な中、何とか息抜きにと思って入院前から見ていたこのドラマの視聴を続行したところ、タイミングの悪いことに渋沢千代さんが亡くなるという悲しい回と重なってしまったのです。体調不良の上、作中の重要人物が亡くなるという更にショッキングな映像を目の当たりにし、私はベッドの上で大号泣。

するとその時、更にタイミングの悪いことにバイタルチェックをしに看護師さんが登場。目を真っ赤にしている私を見て不思議そうな顔をしていましたが、特に何も聞かれず。「いやいや！何かツッコミ入れてよ！」と思いましたが、私も自分から「いや～今ドラマめっちゃいいとこだったんですよ～！」なんて言えるタイプでもないので、無理矢理笑顔を作って応対しましたが、凄く微妙な空気になったのでした。

「青天を衝け」の映像や「千代」という名前を見ると今でも蘇る滑稽こっけいな思い出です。


【浪川元春】
時代：明治
年齢：15、6歳
性別：男性として育てられた女性
血液型：A型
身長：142センチ
一人称：ボク
死因：自宅で焼死(放火)
容姿：黒い短髪。美少年(美少女)
水晶：橙色(大地の属性・動物を召喚)
装飾：ブレスレット
モデル(見た目)：ボーカロイドシリーズ「鏡音レン」

職業：
現世＝名家の跡取り
霊界＝補佐隊員

スタイル：
橙色の着流しに羽織(男装)
花柄と橙色の着物に黄金色の帯(女装)

解説、裏話
・初期設定はショタ(幼女)でしたが、さすがにその年齢で補佐隊員を務めるのは無理があると思い、年齢を引き上げてある程度の教養と知識を与える為に良いとこのお坊ちゃんという設定に。

・語弊があったら申し訳ないのですが、性別に関しては元春にもっと大きな個性をと思ったのと、現代と昔の性別に対する考え方の違いを具体的に描きたいと思い、こうなりました。

・三章の近藤さんの話の中に「女性の実業家」が出て来ますが、このくだりはNHK朝ドラ「あさが来た」のモデルとなった大同生命の創業者、広岡浅子さんを思い浮かべながら書きました。

・「元春」という名前は戦国武将「吉川元春」が由来です。決して某歌手ではありません。


【浪川ハナ】
時代：明治
年齢：4～6歳(人間でいうと30代前半)
性別：メス
血液型：A型　
一人称：私
死因：虐待死
水晶：茶色(大地の属性・土や砂を操る)
装飾：アンクレット

容姿：茶色の柴犬、知的な目つき、青い首輪(霊力が宿っており、これがあることによって人間の言葉が話せる)

職業：
現世＝西郷隆盛の飼い犬→元春の飼い犬
霊界＝補佐隊員(元春の相棒)

解説、裏話
・イマイチ頼りない元春に頼もしい相棒をと考え、人間ではありきたり過ぎるな～と思いついたのが動物であり、犬でした。柴犬の見た目通り愛らしい性格にするよりも意外性があった方が面白いかなと思い「姉御肌」な性格に。


【森久保良順】
時代：平成
年齢：23歳
血液型：B型
身長：178センチ
職業：現世＝医学生、霊界＝補佐隊員
一人称：オレ
死因：急性アルコール中毒
水晶：桃色(治癒)
武器：槍

容姿：絵に描いたようなチャラ男だが、いつもニコニコしており愛嬌があって憎めない。アイドル系イケメン。男女関係なく色々な意味でモテる。

スタイル：
現世＝赤い短髪、ピアス、スタジャンにパーカー、デニム。
霊界＝羽織、桃色の着流し(笑点の某師匠みたいだが意識した訳ではない)

解説、裏話
・思い切りチャラチャラした奴を出したいと思い「チャラ男」という言葉から連想して出来たキャラ。普段、馬鹿っぽく見せてるのは意図的で、医者の息子だからと周りに一線を引かれないようにするためです。

・名前が二転三転しました。当初は戦国武将「藤堂高虎」の「高虎」でしたが、医療関係者の方がいいだろうと「杉田玄白」から「玄白」に。が、どうにもしっくり来ず散々悩んだ末に「医者の父親が松本良順を尊敬してた影響で命名！ついでに本人も歴史(古典)オタに！」ということでこうなりました。

・四章だけ唯一日本史の人物が一人も登場しません。それは平成や令和の話も書いたら面白いのではないかと思ったのと、平成の病院に蘇りをする事でうたじろうの動きを封じ、この章自体をひとつの大きな伏線にしようと思ったからです。

・実は登場人物の中で私が一番書きやすいというか筆が乗るキャラです。作中の雰囲気を少し和らげたいという時やコミカルにしたいという時にとても良い働きをしてくれます。登場人物の中で一番自分に似ているなと思っているのは元春なんですが、良順はその真逆で私自身には無いものを全て持っているイメージです。無意識のうちに私自身には出来ない行動をしてもらったり言えないような事を言ってもらったりしているのかもしれません。


【うたじろう（上田ちさと）】
時代：平安初期
年齢：3歳（猫）25歳（人間）
身長：170センチ(人間)
性別：オス(男性)
血液型：A型
死因：入水自殺
一人称：僕

職業：
現世＝平安の中流貴族
霊界＝補佐隊員の助手

容姿：
猫＝黒猫で目つきが鋭い。
人間＝黒い長髪を後ろで結っている、中肉中背、釣り目で鋭い

スキル
・動物と会話ができる(猫)
・地獄にいた悪の仙人から託された邪悪な力により化けたり、あらゆる者を操ることが出来る。

解説、裏話
・霊界に戻った時は全く違う名前でしたが、助手を務めるにあたり近藤が改名を提案。「歌を聞いているかのような美声」ということで、意外にもたかむらが「うたじろう」と命名しました。(その時点でたかむらはまだうたじろうの正体に気づいていない)

・当初は同情の余地もない完全な悪役でしたが、近藤さんの言う通り「善は演技でできるものではない」ということで、こういう結末になりました。それに、うたじろう自身が勇美を始め仲間達と仕事をすることを嘘ではなく本心から楽しんでいるようだったので、完全に裏切らせるのは可哀想だなと……。

こういう風に言うと「あんたが書いてるんだろ！」とツッコミが入りそうですが、長編の物語を書いていると、キャラがこちらの意図に反して勝手に動く事は良くあります。上手く言えないのですが、キャラが自我を持つというような感覚です。

これはプロの作家さん(小説も漫画も)もよく体験するそうなので、プロアマ問わずに創作をする人にはありがちな現象なのかもしれません。とはいえ、プロの作家さん達と趣味で書いている完全素人の私を一緒にするのは大変おこがましいのですが……。

うたじろうに限らず、他のキャラもそういう事は結構あったような気がします。