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第7話
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渚はそっと目を開けた。何となく視線を感じて隣を向くと、楓が寝転んだ状態で渚の顔をじっと見つめていた。彼女は酷く驚き、ベッドの上で飛び起きた。
「うわっ!」
「荷物詰めたら戻ってこいって言ったよな?」
渚はすぐに返事をせずに少し考えた。
(私はハヤテさんと一緒になる。でも、楓はきっと信じない。別れるって言っても聞かない。昔からそうだった。頑固で自分の意見を曲げようとしない。こうなったら正夢になるまで様子を見るしかないか……)
「ごめんなさい。どうしても最後に夢を見たくて……」
楓はゆっくりと体を起こして大きくため息を吐いた。
「今日からここがお前の家だ。会社へもここから出勤しろ。荷物は足りなくなったら取りに戻っていい。ただし、黙って行くな。必ず俺に言え」
「わかった」
それから渚は楓の自宅マンションを拠点に生活することになった。だが、睡眠を取らずに生活するなど、どう考えても無謀だった。一日目に仕事から帰宅した渚は慣れない生活で疲労のあまりソファに倒れ込んだ。が、楓は容赦なかった。
「おい!起きろ!」
無理やり渚の体を抱き起して、両の頬を軽く指先で叩いた。
「ん~むにゃむにゃ……」
それでも言葉にならない声を発しているので、苛立った楓は大量にストックしてあるエナジードリンクを冷蔵庫から1本取り出した。
「ほら、飲め」
無理やり飲ませるとやがて渚は目を覚まし、元気に夕飯を食べ、風呂に入り、楓と一緒に夜通しテレビを見て活発に過ごした。楓は仕事で徹夜をすることがたまに合ったので少しぐらい睡眠を取らなくても平気だった。
翌朝、さっそく異変が起こる。楓が起きてリビングへ行くとキッチンに立っていた渚が虚ろな目をして言った。
「あ、おはよう……ハヤテさん……」
「渚しっかりしろ!俺はハヤテじゃない!楓だ!」
「えっ……」
「ハヤテなんて奴は現実には存在しない!いい加減目を覚ませ!」
楓が渚の両肩を掴んで強く揺さぶると、渚はハッとした表情を浮かべた。目が覚めたようだった。
「ご、ごめん」
楓はホッと胸をなでおろした。
その翌日。楓は前日の夜、仕事が立て込んでいたため自室にこもっていた。明け方近くようやく仕事を終えた後、ぼんやりとタバコを吸っていた。その時、タバコのストックがないことに気が付いた。慌てて部屋を出てリビングのソファに座っている渚に向かって声を掛けた。
「コンビニにタバコ買いに行ってくる。留守番頼んでもいいか?」
渚はテレビを見ながら軽く頷いた。楓に背を向けているため、表情は分からないがきちんと起きているようだ。楓は安心して家を出た。彼がいつも行くコンビニは自宅マンションから歩いて5分ほどの場所にあるが、朝の散歩がてら遠回りをしてタバコを買い、店の外でぼんやり一服していた。
すると、何やら近隣が騒がしい。朝の忙しい時間帯にも関わらず、沢山の人が家から出てきて興味津々な様子である方角へ向かって行く。
「なんだ?何かあったのか?」
楓はタバコをコンビニ備え付けの灰皿に捨てると、人々の後についていった。その時、妙なことに気が付いた。
「うちの方角じゃねえか……」
不意に胸騒ぎがして歩く速度を上げた。間もなく正面に人だかりが見えた。その隙間から覗いた楓はハッとした。自宅マンション一階の一室から激しく炎が噴き出していた。
「お、俺の部屋じゃねえか!」
必死に消化活動をする消防隊。怪我人は一般人(偶然居合わせた医療関係者かもしれない)から応急手当を受けている。現場は酷く混乱していて騒然となっていた。そこから少し離れた場所に女性がおり、男性が介抱している。その女性にとても見覚えがあった。
(髪はボサボサだし、ワンピースは黒くなってるが見間違いじゃない。あれは……)
「な、渚……っ?!」
楓は思わず叫んだが、騒がしい現場の声にかき消されて彼の声は届かない。渚を介抱している男性、年齢は渚や楓よりも少々上だろうか。落ち着いた雰囲気を漂わせ、冷静に対応している。黒いスーツに銀縁眼鏡、黒い短髪……渚から聞いていたハヤテの特徴によく似ていた。
「ま、まさか……!」
楓は激しく動揺した。全身がガタガタと震えた。野次馬を押し退けて渚の元へ駆け寄ろうとした。渚はゆっくりと体を起こし、虚ろな目で男性に尋ねた。
「……何が起きたんですか……?」
「君は炎の中に倒れてたんだ」
「……えっ……私、何で助かったんですか……?」
「さっきここを通りかかった時、微かに君の叫び声が聞こえたんだ。でも、誰も気づいてない。消防隊もまだ到着してない。居ても立っても居られなくて僕が飛び込んだんだよ」
渚はハッとした。その目は真っすぐに男性を見つめていた。虚ろだった渚の目に光が宿った。渚は彼には聞こえないよう小さな声で呟いた。
「やっと会えた……」
そして、何度も見た夢の通りの言葉を口にした。
「『あなたは大丈夫なんですか?!火傷とかしてないんですか?!』」
「『ああ、大丈夫だよ』」
彼は額に浮かんだ汗を拭いながら安堵したように、にこりと笑った。その手はところどころ赤くなっており、軽い火傷をしていた。
「『助けてくれて本当にありがとうございました』」
「『いえいえ。きちんと助けることができて良かったよ』」
男性は嬉しそうに微笑むと言った。
「ようやく会えたね、渚」
渚は自分の足元に落ちているビンテージライターを拾って微笑むと彼に手渡しながら言った。
「ハヤテさん……会えるって信じてた!」
渚は座ったままハヤテの首元に腕を回した。ハヤテはすすだらけになった彼女の体を両腕で優しく包み込んだ。
「もしかして、ハヤテさんも同じ夢を?」
「そうだよ。どうして君の名前を知ってるのか聞かれた時、正直に言おうと思ったんだ。でも、きっと信じてもらえないだろうと思って言えなかったんだよ」
「なんだ、私と一緒じゃん!」
二人は楽しそうに笑い合った。楓はその様子をぼんやりと眺めながら呆然と立ち尽くしていた。消防隊の決死の活動により火はあっという間に鎮火。しばらくして現場検証の為に調査員が焼けた部屋の中に入っていった。一度は渚の元へ駆け寄ろうとした楓は全くその気を失ってしまった。二人から離れた場所に移動してぼんやりと立ち尽くしていた。
(あいつのあんな顔、初めて見たな……)
おもむろにポケットに手を突っ込むと何かが指先に触れた。取り出してみる。それは渚に渡す筈だった指輪ケースだった。
(今更こんな物……)
彼女の心は完全に自分から離れてしまった。そう悟り、楓は胸が苦しくなった。その時、すぐ近くにいた野次馬女性二人の会話が楓の耳に飛び込んできた。
「さっき、調査してる人の話が聞こえちゃったんだけどね。火事の原因、タバコの火の不始末らしいわよ」
「まぁ、嫌ねえ」
楓はハッとした。一瞬、ある予感が胸を過ったのだ。
(俺は家を出る時、タバコの火を消したか……?机に書類を散らかした状態で何かの拍子に引火でもしたら……。いや、消し忘れてたとしても渚が気付くはず……。待てよ。あの時、渚は俺に背を向けてた。眠ってたとしたら……?俺の言葉に軽く頷いたのは、うとうとしてただけだったとしたら……?)
途端に楓の背筋に冷たいものが流れた。
(ま、まさか……渚を殺そうとしたのも……渚の夢を正夢にしたのも……)
二人が熱い抱擁を交わすのを楓は絶望した様子で見つめた。
(俺だったのか……)
楓の手から指輪ケースが滑り落ち、硬いアスファルトに叩き付けられた。その衝撃でケースの中からシルバーリングが転がり落ちた。小さなダイヤモンドが付いており、上品で精巧に作られたそれは、絶望する楓を嘲笑うように美しい輝きを放っていたのだった。
完
「うわっ!」
「荷物詰めたら戻ってこいって言ったよな?」
渚はすぐに返事をせずに少し考えた。
(私はハヤテさんと一緒になる。でも、楓はきっと信じない。別れるって言っても聞かない。昔からそうだった。頑固で自分の意見を曲げようとしない。こうなったら正夢になるまで様子を見るしかないか……)
「ごめんなさい。どうしても最後に夢を見たくて……」
楓はゆっくりと体を起こして大きくため息を吐いた。
「今日からここがお前の家だ。会社へもここから出勤しろ。荷物は足りなくなったら取りに戻っていい。ただし、黙って行くな。必ず俺に言え」
「わかった」
それから渚は楓の自宅マンションを拠点に生活することになった。だが、睡眠を取らずに生活するなど、どう考えても無謀だった。一日目に仕事から帰宅した渚は慣れない生活で疲労のあまりソファに倒れ込んだ。が、楓は容赦なかった。
「おい!起きろ!」
無理やり渚の体を抱き起して、両の頬を軽く指先で叩いた。
「ん~むにゃむにゃ……」
それでも言葉にならない声を発しているので、苛立った楓は大量にストックしてあるエナジードリンクを冷蔵庫から1本取り出した。
「ほら、飲め」
無理やり飲ませるとやがて渚は目を覚まし、元気に夕飯を食べ、風呂に入り、楓と一緒に夜通しテレビを見て活発に過ごした。楓は仕事で徹夜をすることがたまに合ったので少しぐらい睡眠を取らなくても平気だった。
翌朝、さっそく異変が起こる。楓が起きてリビングへ行くとキッチンに立っていた渚が虚ろな目をして言った。
「あ、おはよう……ハヤテさん……」
「渚しっかりしろ!俺はハヤテじゃない!楓だ!」
「えっ……」
「ハヤテなんて奴は現実には存在しない!いい加減目を覚ませ!」
楓が渚の両肩を掴んで強く揺さぶると、渚はハッとした表情を浮かべた。目が覚めたようだった。
「ご、ごめん」
楓はホッと胸をなでおろした。
その翌日。楓は前日の夜、仕事が立て込んでいたため自室にこもっていた。明け方近くようやく仕事を終えた後、ぼんやりとタバコを吸っていた。その時、タバコのストックがないことに気が付いた。慌てて部屋を出てリビングのソファに座っている渚に向かって声を掛けた。
「コンビニにタバコ買いに行ってくる。留守番頼んでもいいか?」
渚はテレビを見ながら軽く頷いた。楓に背を向けているため、表情は分からないがきちんと起きているようだ。楓は安心して家を出た。彼がいつも行くコンビニは自宅マンションから歩いて5分ほどの場所にあるが、朝の散歩がてら遠回りをしてタバコを買い、店の外でぼんやり一服していた。
すると、何やら近隣が騒がしい。朝の忙しい時間帯にも関わらず、沢山の人が家から出てきて興味津々な様子である方角へ向かって行く。
「なんだ?何かあったのか?」
楓はタバコをコンビニ備え付けの灰皿に捨てると、人々の後についていった。その時、妙なことに気が付いた。
「うちの方角じゃねえか……」
不意に胸騒ぎがして歩く速度を上げた。間もなく正面に人だかりが見えた。その隙間から覗いた楓はハッとした。自宅マンション一階の一室から激しく炎が噴き出していた。
「お、俺の部屋じゃねえか!」
必死に消化活動をする消防隊。怪我人は一般人(偶然居合わせた医療関係者かもしれない)から応急手当を受けている。現場は酷く混乱していて騒然となっていた。そこから少し離れた場所に女性がおり、男性が介抱している。その女性にとても見覚えがあった。
(髪はボサボサだし、ワンピースは黒くなってるが見間違いじゃない。あれは……)
「な、渚……っ?!」
楓は思わず叫んだが、騒がしい現場の声にかき消されて彼の声は届かない。渚を介抱している男性、年齢は渚や楓よりも少々上だろうか。落ち着いた雰囲気を漂わせ、冷静に対応している。黒いスーツに銀縁眼鏡、黒い短髪……渚から聞いていたハヤテの特徴によく似ていた。
「ま、まさか……!」
楓は激しく動揺した。全身がガタガタと震えた。野次馬を押し退けて渚の元へ駆け寄ろうとした。渚はゆっくりと体を起こし、虚ろな目で男性に尋ねた。
「……何が起きたんですか……?」
「君は炎の中に倒れてたんだ」
「……えっ……私、何で助かったんですか……?」
「さっきここを通りかかった時、微かに君の叫び声が聞こえたんだ。でも、誰も気づいてない。消防隊もまだ到着してない。居ても立っても居られなくて僕が飛び込んだんだよ」
渚はハッとした。その目は真っすぐに男性を見つめていた。虚ろだった渚の目に光が宿った。渚は彼には聞こえないよう小さな声で呟いた。
「やっと会えた……」
そして、何度も見た夢の通りの言葉を口にした。
「『あなたは大丈夫なんですか?!火傷とかしてないんですか?!』」
「『ああ、大丈夫だよ』」
彼は額に浮かんだ汗を拭いながら安堵したように、にこりと笑った。その手はところどころ赤くなっており、軽い火傷をしていた。
「『助けてくれて本当にありがとうございました』」
「『いえいえ。きちんと助けることができて良かったよ』」
男性は嬉しそうに微笑むと言った。
「ようやく会えたね、渚」
渚は自分の足元に落ちているビンテージライターを拾って微笑むと彼に手渡しながら言った。
「ハヤテさん……会えるって信じてた!」
渚は座ったままハヤテの首元に腕を回した。ハヤテはすすだらけになった彼女の体を両腕で優しく包み込んだ。
「もしかして、ハヤテさんも同じ夢を?」
「そうだよ。どうして君の名前を知ってるのか聞かれた時、正直に言おうと思ったんだ。でも、きっと信じてもらえないだろうと思って言えなかったんだよ」
「なんだ、私と一緒じゃん!」
二人は楽しそうに笑い合った。楓はその様子をぼんやりと眺めながら呆然と立ち尽くしていた。消防隊の決死の活動により火はあっという間に鎮火。しばらくして現場検証の為に調査員が焼けた部屋の中に入っていった。一度は渚の元へ駆け寄ろうとした楓は全くその気を失ってしまった。二人から離れた場所に移動してぼんやりと立ち尽くしていた。
(あいつのあんな顔、初めて見たな……)
おもむろにポケットに手を突っ込むと何かが指先に触れた。取り出してみる。それは渚に渡す筈だった指輪ケースだった。
(今更こんな物……)
彼女の心は完全に自分から離れてしまった。そう悟り、楓は胸が苦しくなった。その時、すぐ近くにいた野次馬女性二人の会話が楓の耳に飛び込んできた。
「さっき、調査してる人の話が聞こえちゃったんだけどね。火事の原因、タバコの火の不始末らしいわよ」
「まぁ、嫌ねえ」
楓はハッとした。一瞬、ある予感が胸を過ったのだ。
(俺は家を出る時、タバコの火を消したか……?机に書類を散らかした状態で何かの拍子に引火でもしたら……。いや、消し忘れてたとしても渚が気付くはず……。待てよ。あの時、渚は俺に背を向けてた。眠ってたとしたら……?俺の言葉に軽く頷いたのは、うとうとしてただけだったとしたら……?)
途端に楓の背筋に冷たいものが流れた。
(ま、まさか……渚を殺そうとしたのも……渚の夢を正夢にしたのも……)
二人が熱い抱擁を交わすのを楓は絶望した様子で見つめた。
(俺だったのか……)
楓の手から指輪ケースが滑り落ち、硬いアスファルトに叩き付けられた。その衝撃でケースの中からシルバーリングが転がり落ちた。小さなダイヤモンドが付いており、上品で精巧に作られたそれは、絶望する楓を嘲笑うように美しい輝きを放っていたのだった。
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