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これから先もPUFFYの魅力は尽きない

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考えてみてほしい。もしもPUFFYが正統派のアイドルやアーティストとしてデビューしていたら、一体どうなっていただろう?きっちりとした衣装、抜群の歌唱力、凝った振り付け、メッセージ性のある曲…そんなアーティストは日本にも世界にもごまんといるし、新鮮みもない。たぶん、誰も見向きもしなかっただろう。PUFFYはプロデューサーが奥田民生だったからこそ世界的に人気になったのである。

年明けにNHKで放送された歌番組にPUFFYが出ていた。デビューから25年以上も経っているが、歌はちっとも上達していない。でもそれでいいのである。二人の魅力は歌の上手い下手ではないのだ。Tシャツにジーパンという普段着のような格好で、とっつきやすくて歌詞が意味不明な曲を脱力感たっぷりに、簡単な振り付けを踊りながら歌う、それが二人の魅力なのだ。だからこそ、子供だった私は当時二人のファンになったのだ。

また、私のようにビートルズが好きだったからこそPUFFYも好きだという人もいたと思う。中にはビートルズ→奥田民生→PUFFYみたいな流れで好きになった人もいたかもしれない。ビートルズがいなかったらきっと彼らに影響を受けたミュージシャンの殆どは今、音楽業界にはいないだろう。そう考えると音楽のルーツとは大事なものだし、不思議な縁を感じる。何よりビートルズはそれだけ後世の音楽に多大な影響を与えたのである。

大人になった今、PUFFYを聞くともちろん懐かしさもあるのだが、それよりも奥田民生がいかにビートルズが好きなのかということを再確認するし、聞く度に新しい発見がある。きっとこれから先もPUFFYの魅力は尽きないのだろうなと思う。

おばあちゃんになっても、PUFFYの曲を聞きながら一緒に口ずさんだり踊ったり…そんな風に年を重ねられたらいいなぁと思うのである。
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