ころころ どんぶらこ

文野志暢

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ころころ どんぶらこ

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 昔々、ももがどんぶらこどんぶらこと川を流れてました

 さて、流れた先ではおばあさんが洗濯をしていました。

「なんて美味しそうな桃だこと」

 おばあさんは桃を持ち帰りました。


 おばあさんはさっそく桃を切ろうとします。

 桃は帰ってきたおじいさんの横をとんで、コロコロと転がっていきました。

「あらあら大変」

 おじいさんとおばあさんは急いで桃を追いかけました。


 ころころ ころころ

 ころころ ころころ

 ちゃぷん

 桃は転がって川に落ち、またどんぶらこどんぶらこと川を流れていきました。


 どんぶらこどんぶらこ

 桃が進めなくなった時、3匹の動物が助けてくれました。


 どんぶらこ  どんぶらこ

 どんぶらこ  どんぶらこ

 桃はやがて海に出ます。


 流れ着いた先は鬼ヶ島。

 桃は波にゆられて、ころころと上陸しました。


「なんだこれ?」

 一匹の鬼が桃見つけました。

 鬼は石につまづき、桃はまたころころと転がり始めます。

 ドスン ドスン

「敵だ!敵が来たぞ!」

 鬼は見えない敵を探し、桃はさらに奥へと進みます。



 一匹、また一匹と鬼はたおれていき、

 気がついたら立っているのはただ一匹。


「もういやだーっ!」

 鬼は走って逃げた時、桃を蹴りました。


 桃は海に飛んでいき、どんぶらこと流れていきました。
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