615 / 1,060
Side View Story 11
41 Side 海斗 01話
しおりを挟む
教室に入ると、つい自分の後ろの席を確認してしまう。
そこは机と椅子だけがあって、あるべき姿はない。
さらにひとつ後ろの席にいる麗しきお方、桃華に訊けばきっと理由はわかるだろう。
「はよっす! な、翠葉がこの時間にいないってことは休み?」
毎朝一番にこの教室に足を踏み入れ、次々と登校してくるクラスメイトを迎えてくれる存在。それがこの席の主である翠葉だ。
「ちょっとね……」
桃華は言葉を濁して外へ視線を逸らす。
「あぁ、な~る……」
具合が悪ければそう答える。違うのならば女子日和ってところだろう。
「毎回相当きついみたいだけど、あの子、ピルとか使えないのかしら……」
「薬飲んでる兼ね合いとかあんじゃねぇの? まぁ、湊ちゃんもついているから何かしら策を講じてくれるだろ」
「そうね……」
飛鳥が入ってくればまた一騒動。それでも時間は過ぎていくし、授業の合間に世間話ができるほどの余裕もない。
小テストとはいえ、テストはテスト。点数を落とせばそれなりに成績に響く。
そんな俺たちが一息入れられるのが昼休み。弁当の時間っていうのがまたいい。
「海斗」
大きな声を出しているわけでもないのに、やけに存在感のある声。でもって、俺には聞き馴染みがありすぎて確認などする必要のない声。
「何?」
声の主は教室の後ろのドアに立っていた。
さすがに対角線上の距離で話すつもりはないらしく、廊下に出て来いと目が言っている。
弁当を目の前にして、俺は仕方なく廊下へ出ることにした。
「腹すいたっ! 何?」
「翠は?」
「今日は休み」
「理由――知ってるわけないか」
訊かれているようで訊かれている感じのしない言葉。
知ってるけど、説明をする以前に司は俺の前で携帯をかけ始める。
「知るわけない」ってなんでそう思うかな。俺には鉄壁の情報網なる桃華大先生がついているんだけど……。
いくつかかけてみるも、誰にもつながらなかったらしい。
「呼び出して悪かった」
司は一階へ続く階段へと向かう。
湊ちゃんとこかな?
「っていうか、俺理由知ってるのに」
教えてらやらない俺も俺だけど、弁当をお預けにされた仕返しだ。それに、湊ちゃんのところへ行けば理由くらいはわかるだろうし、廊下で男ふたりが一女子生徒の生理の話をしているほうがどうかと思う。
教室に戻って弁当の蓋を開けるとそぼろご飯が入っていた。それから、俺の好きなから揚げにほうれん草の胡麻和え。
「あ、うまそ……」
佐野の箸がから揚げを狙う。
取られてなるものか、と接戦を繰り広げている時だった。
「あの男、どこへ行く気かしら」
桃華が窓の外を見て言う。
そこからは、司が足早に校門へ向かって歩いている姿が見えた。
「何やって――」
もしかして保健室に湊ちゃんいなかった!? でも、そしたら次は翠葉自身に電話するよな?
自分の携帯から翠葉の携帯にかけると、何度かコール音が鳴ったあと、「ただいま電話に出ることができないか、電源が入っていないため」というお決まりのアナウンスが流れてきた。
「くっ……笑える」
今すぐ電話して教えてやってもいいんだけど、昼休みに学校を抜け出す司なんてそうそう見られるものではない。
いいや、傍観しちゃおう。
「海斗、さっき翠葉のことで呼び出されたんじゃなかったの?」
桃華に訊かれ、
「うん、そのとおり。でもさ、俺に訊かないで四方八方に携帯かけだして、あげくの果てには湊ちゃんのところに訊きに行くみたいだったからそのまま放置プレイ!」
「あら、意地悪ね」
桃華がにこりときれいに笑う。
「そういう桃華さんこそ、訊かれたら答えました?」
「そうね、言わなかったかもしれないわ」
と、また窓の外に視線を移す。
「だって、あんな藤宮司はめったに見られないでしょう?」
桃華は愉悦に満ちた表情を見せた。
みんな思ってることは一緒だな。
そこに意外な一言を発したのは佐野。
「あれはあれで貴重だけどさ、御園生は藤宮先輩に来られても困るだけじゃね?」
「なんで?」
「なんでって……女子はそういうの人に知られたくないもんだろ? 恥ずかしいって思うのが普通じゃん?」
「あぁ、そうか……」
ポン、と手を打ってしまう。
「けど、相手司だし……。翠葉が恥ずかしがったところでなんの反応もしないと思う」
「……それもそっか。いや、それでも恥ずかしいだろっ!?」
勘違いしないでほしい。
別に、うちの学校はこういう話を大っぴらに話しているわけじゃない。女子だって生理期間を男に知られて恥ずかしくないわけじゃないだろうし、男だって何も意識しないわけじゃない。
いや、中には司みたいな例外もいるけどさ……。
取り立てて、だからどう、というわけではなく、女に生まれるとそういう機能が身体に備わっていて、その期間がつらい子はつらいってことを教えてくれる学校。もしつらそうにしている子がいたら優しくしてあげましょう、そんな感じ。
あぁ、これだけじゃ具合悪そうにしている女子はみんな「生理」と思ってると勘違いされそうだ。そうじゃなくてさ、男たるもの女子には優しく、っていうのが基本理念。それが性教育にも通じるだけ。
なっちゃん先生は男の欲望についても理解を示してくれる。ただ、「女の子には優しくね」っていうのが基本理念の人。
司のその精神が翠葉だけに使われているのはやっぱり面白いと思う。
そういえば、中等部からうちの学校に入ってきた美乃里も佐野と同じようなことを言っていたっけ……。
「冷やかしの対象にされるんじゃないんだ」って。
逆にその意味がわからなくて問い返してしまった。
「なんで冷やかされるの?」
「わからないわよ。でも、こっちは知られたら恥ずかしいって思うし、それを冷やかしの材料にする男子なんていくらでもいたわ。私が通っていた学校ではそれが当たり前だった」
「当たり前」ってなんだろうな?
うちの学校ではこれが「普通」だけど、よそでは違うらしい。
この手の授業は「恥ずかしい」ものでしかない感じ。
教師がたちがそういう姿勢なのかと訊けば、
「そういうわけじゃないと思うけど……生徒たちを収拾できる教師がいなかったのも事実よ」
要は大の大人がガキどもの「性」に対する好奇心に負けちゃうわけだ。
そういう話を聞くとさ、学校って社会は狭いんだろうな、って思う。
学校を水槽にたとえると、「水槽」なんてもの自体がそもそもは作られた世界に過ぎなくて、学校なんてものはあらかじめ用意された社会なのだろう。さらにはそれを管理する人間、つまりは教師が変わることで水質も水温も、環境自体がまるで違うものになる。公立校は基本横ばい状態みたいだけれど、私立っていうのはだからこそ「特色」や「校風」なんてものが売りになる。
さてはて、マンションではふたりはどんな会話をするのやら……。
翠葉がご愁傷様なのか、司がご愁傷様なのか――俺からしてみたらどっちもどっちだな。
そこは机と椅子だけがあって、あるべき姿はない。
さらにひとつ後ろの席にいる麗しきお方、桃華に訊けばきっと理由はわかるだろう。
「はよっす! な、翠葉がこの時間にいないってことは休み?」
毎朝一番にこの教室に足を踏み入れ、次々と登校してくるクラスメイトを迎えてくれる存在。それがこの席の主である翠葉だ。
「ちょっとね……」
桃華は言葉を濁して外へ視線を逸らす。
「あぁ、な~る……」
具合が悪ければそう答える。違うのならば女子日和ってところだろう。
「毎回相当きついみたいだけど、あの子、ピルとか使えないのかしら……」
「薬飲んでる兼ね合いとかあんじゃねぇの? まぁ、湊ちゃんもついているから何かしら策を講じてくれるだろ」
「そうね……」
飛鳥が入ってくればまた一騒動。それでも時間は過ぎていくし、授業の合間に世間話ができるほどの余裕もない。
小テストとはいえ、テストはテスト。点数を落とせばそれなりに成績に響く。
そんな俺たちが一息入れられるのが昼休み。弁当の時間っていうのがまたいい。
「海斗」
大きな声を出しているわけでもないのに、やけに存在感のある声。でもって、俺には聞き馴染みがありすぎて確認などする必要のない声。
「何?」
声の主は教室の後ろのドアに立っていた。
さすがに対角線上の距離で話すつもりはないらしく、廊下に出て来いと目が言っている。
弁当を目の前にして、俺は仕方なく廊下へ出ることにした。
「腹すいたっ! 何?」
「翠は?」
「今日は休み」
「理由――知ってるわけないか」
訊かれているようで訊かれている感じのしない言葉。
知ってるけど、説明をする以前に司は俺の前で携帯をかけ始める。
「知るわけない」ってなんでそう思うかな。俺には鉄壁の情報網なる桃華大先生がついているんだけど……。
いくつかかけてみるも、誰にもつながらなかったらしい。
「呼び出して悪かった」
司は一階へ続く階段へと向かう。
湊ちゃんとこかな?
「っていうか、俺理由知ってるのに」
教えてらやらない俺も俺だけど、弁当をお預けにされた仕返しだ。それに、湊ちゃんのところへ行けば理由くらいはわかるだろうし、廊下で男ふたりが一女子生徒の生理の話をしているほうがどうかと思う。
教室に戻って弁当の蓋を開けるとそぼろご飯が入っていた。それから、俺の好きなから揚げにほうれん草の胡麻和え。
「あ、うまそ……」
佐野の箸がから揚げを狙う。
取られてなるものか、と接戦を繰り広げている時だった。
「あの男、どこへ行く気かしら」
桃華が窓の外を見て言う。
そこからは、司が足早に校門へ向かって歩いている姿が見えた。
「何やって――」
もしかして保健室に湊ちゃんいなかった!? でも、そしたら次は翠葉自身に電話するよな?
自分の携帯から翠葉の携帯にかけると、何度かコール音が鳴ったあと、「ただいま電話に出ることができないか、電源が入っていないため」というお決まりのアナウンスが流れてきた。
「くっ……笑える」
今すぐ電話して教えてやってもいいんだけど、昼休みに学校を抜け出す司なんてそうそう見られるものではない。
いいや、傍観しちゃおう。
「海斗、さっき翠葉のことで呼び出されたんじゃなかったの?」
桃華に訊かれ、
「うん、そのとおり。でもさ、俺に訊かないで四方八方に携帯かけだして、あげくの果てには湊ちゃんのところに訊きに行くみたいだったからそのまま放置プレイ!」
「あら、意地悪ね」
桃華がにこりときれいに笑う。
「そういう桃華さんこそ、訊かれたら答えました?」
「そうね、言わなかったかもしれないわ」
と、また窓の外に視線を移す。
「だって、あんな藤宮司はめったに見られないでしょう?」
桃華は愉悦に満ちた表情を見せた。
みんな思ってることは一緒だな。
そこに意外な一言を発したのは佐野。
「あれはあれで貴重だけどさ、御園生は藤宮先輩に来られても困るだけじゃね?」
「なんで?」
「なんでって……女子はそういうの人に知られたくないもんだろ? 恥ずかしいって思うのが普通じゃん?」
「あぁ、そうか……」
ポン、と手を打ってしまう。
「けど、相手司だし……。翠葉が恥ずかしがったところでなんの反応もしないと思う」
「……それもそっか。いや、それでも恥ずかしいだろっ!?」
勘違いしないでほしい。
別に、うちの学校はこういう話を大っぴらに話しているわけじゃない。女子だって生理期間を男に知られて恥ずかしくないわけじゃないだろうし、男だって何も意識しないわけじゃない。
いや、中には司みたいな例外もいるけどさ……。
取り立てて、だからどう、というわけではなく、女に生まれるとそういう機能が身体に備わっていて、その期間がつらい子はつらいってことを教えてくれる学校。もしつらそうにしている子がいたら優しくしてあげましょう、そんな感じ。
あぁ、これだけじゃ具合悪そうにしている女子はみんな「生理」と思ってると勘違いされそうだ。そうじゃなくてさ、男たるもの女子には優しく、っていうのが基本理念。それが性教育にも通じるだけ。
なっちゃん先生は男の欲望についても理解を示してくれる。ただ、「女の子には優しくね」っていうのが基本理念の人。
司のその精神が翠葉だけに使われているのはやっぱり面白いと思う。
そういえば、中等部からうちの学校に入ってきた美乃里も佐野と同じようなことを言っていたっけ……。
「冷やかしの対象にされるんじゃないんだ」って。
逆にその意味がわからなくて問い返してしまった。
「なんで冷やかされるの?」
「わからないわよ。でも、こっちは知られたら恥ずかしいって思うし、それを冷やかしの材料にする男子なんていくらでもいたわ。私が通っていた学校ではそれが当たり前だった」
「当たり前」ってなんだろうな?
うちの学校ではこれが「普通」だけど、よそでは違うらしい。
この手の授業は「恥ずかしい」ものでしかない感じ。
教師がたちがそういう姿勢なのかと訊けば、
「そういうわけじゃないと思うけど……生徒たちを収拾できる教師がいなかったのも事実よ」
要は大の大人がガキどもの「性」に対する好奇心に負けちゃうわけだ。
そういう話を聞くとさ、学校って社会は狭いんだろうな、って思う。
学校を水槽にたとえると、「水槽」なんてもの自体がそもそもは作られた世界に過ぎなくて、学校なんてものはあらかじめ用意された社会なのだろう。さらにはそれを管理する人間、つまりは教師が変わることで水質も水温も、環境自体がまるで違うものになる。公立校は基本横ばい状態みたいだけれど、私立っていうのはだからこそ「特色」や「校風」なんてものが売りになる。
さてはて、マンションではふたりはどんな会話をするのやら……。
翠葉がご愁傷様なのか、司がご愁傷様なのか――俺からしてみたらどっちもどっちだな。
1
お気に入りに追加
355
あなたにおすすめの小説
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる