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December
もうひとつのクリスマス Side 慧 02話
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クリスマスパーティー当日、自室でピアノの練習をしていると弓弦が顔を出した。
「あ、本当にいる……」
弓弦は珍しいものを見るような目で俺のところまでやってきた。
「どういう風の吹き回し? 慧くんがパーティーに参加するだなんて。そのうえ演奏まで引き受けるとか、本当にどうしちゃったの?」
「目の前ににんじんをぶら下げられたら、馬は走るしかないでしょ」
「……馬が慧くんだとして、この場合のにんじんは何?」
「翠葉」
「御園生さん?」
「じーちゃん経由で翠葉をうちのパーティーに招待した。来るかはわからないけど」
「なるほど。状況は理解できたけど、理事長経由で招待なんて、なんでそんなまどろっこしいことしたの? 自分で誘えば理事長に条件提示されることもなかったんじゃない?」
「だって、ツカサってやつが彼氏だった場合、クリスマスパーティーなんて招待しても来てくれないかもしれないだろっ?」
「それは一理あるかも……。慧くん、珍しく頭使ったんだね」
「ひでぇな……。それで何? じーちゃんに曲の仕上がりでも見てくるように言われた?」
「当たり。さ、弾いてください」
弓弦は表情を引き締めピアノ脇に立った。
一曲弾き終わって弓弦の顔を見ると、実に緊張感のない、鳩が豆鉄砲でも食らったような顔をしていた。
「弓弦?」
「あぁ、ごめんごめん。慧くんらしくない選曲にちょっと驚いていて……」
「ま、それはわかる……」
「それに、人って恋をすると音も変わるんだね? もともと音の質は良かったけれど、なんていうか音の雰囲気が変わった。音がキラキラしてた」
指導というよりも、個人の感想を言われた気分。何より、
「恥ずかしいこと言うなよっ!」
照れるじゃねぇかっ!
「あははは……。ま、全体的によく歌えていたしきれいにまとめてあるんじゃない? ただ、この部分……君ならもっと効果的にクレシェンドしてダイナミックに弾くんじゃないかと思ったんだけど? どうしちゃったの?」
弓弦は俺がどう弾きたいか、表現したいかをよくわかっていると思う。
「そこ、まだ思うように弾けないんだ。出したい音量までクレシェンドすると、雑味が出る気がしてさ」
「まぁ、大学の課題をこなしつつ、短期間で形にした割には弾けてるほうじゃないかな」
「不本意~……もっとうまく弾きたいし、完全じゃないものをこのパーティーでお披露目するのも超絶いやなんだけど……」
「それなら、以前に仕上げた曲を弾けばいいだけじゃない? そもそもドビュッシーって慧くんの好みじゃないでしょ」
そうなんだけど……。
「何か問題でも?」
「問題ってわけじゃないんだけど……」
「けど?」
「この曲、翠葉が好きなんだって。そんな情報をもらったら弾かないわけにいかないっしょ」
小さく零したら盛大に笑われた。
くっそ~……。
それから小一時間、弓弦のレッスンを受けて、曲に数段磨きがかかったところでスマホが鳴り出した。
ディスプレイには「衣笠きぬがさ」の文字。衣笠さんはうちのことを色々取り仕切ってくれる執事みたいな人で、今は下のフロアで来場客を迎えているであろう人。
「はい」
『衣笠です。ただいま城井様がお見えになりました。かわいらしいお嬢様もご一緒ですよ』
「うっしっ! 衣笠さん、さんきゅっ!」
通話を切ると、
「御園生さん、いらしたんですね」
「イェスッ!」
俺は思いっきりガッツポーズをしていた。
玄関ホールを一望できる二階通路に出た瞬間、真っ白なワンピースに身を包む翠葉が目に飛び込んできた。
華やかなドレスや黒っぽいスーツを着る人間が多い中、白いワンピースは異彩を放っている。
襟ぐりや袖、スカートの裾についているファーが上品でかわいいし、ラズベリーカラーのタイツにゴールドの模様が入っているのもクリスマスっぽくてかわいい。足元はキラキラしたビジューが光る、上品なゴールドのバレエシューズ。
「何あれ、天使? ねぇ天使?」
「くっ、慧くんは御園生さんにぞっこんだね」
「うっせっ!」
「何? 容姿が気に入ったの?」
「だって、かわいいだろっ?」
「うん、とてもかわいいよね。そのうえ、ものすごく素直なところもポイント高い」
「そうなんだよっ! あと、あいつのピアノ! 心ごと包み込まれるみたいな、あの不思議な感じが好き」
「音、ね……。音に恋をしたんじゃ太刀打ちできないかな」
「だろ?」
弓弦はクスクスと笑いながら頷いた。
そんなやり取りを終え、一歩踏み出した俺は翠葉に声をかける。
「翠葉っ!」
手を振ると、俺を見つけた翠葉は「あ」って顔をしてにこりと笑ってくれた。
逸る足を抑えることができずに階段を下りる。
足取りは軽やかだし、足から伝ってくる振動すら心地よく思える何か。
翠葉の前に立つと、隣に立っていた品のいい老人がこちらを向いた。
この人こそがじーちゃんの友人、城井春臣さんだろう。
「翠葉、こちらは?」
城井さんが尋ねると、翠葉は俺と俺の後ろからやってきた弓弦を見て、ほんの少し首を傾げた。
俺と弓弦を見比べているところからすると、どっちから紹介しようかな、ってところかな?
翠葉は弓弦の近くに立ち位置を変えて、
「こちら、ピアノのレッスンでお世話になっている仙波先生。と、芸大一年生の倉敷慧くん。たぶん、おじいちゃんのお友達のお孫さん」
弓弦と俺がそれぞれ名乗ると、翠葉と目元が良く似たじーさんはにこりと笑った。
「翠葉の祖父、城井春臣です。いつも翠葉がお世話になっております。どうぞこれからもご指導賜りますよう、お願い申し上げます」
直後、視線が俺に移る。
「君が智さんのお孫さんですか。小さいころに何度か会ったことがあるけれど、ずいぶんと大きくなりましたね」
そこまで言うと、今度は翠葉の方へと向き直る。
「翠葉、今日翠葉を招待してくれたのは慧くんなんだよ」
「えっ?」
びっくり眼がこちらを向いた。
その目は「どうして?」と言っている気がする。
俺は平静を装い、
「なんで直接誘わなかったのかって?」
翠葉はコクコク頷く。
俺は兼ねてから用意しておいた言葉をここぞとばかりに口にする。すなわち、「サプライズ」。
口端を上げてニッ、と笑うと、翠葉はむちゃくちゃ嬉しそうに破顔した。
「あ、本当にいる……」
弓弦は珍しいものを見るような目で俺のところまでやってきた。
「どういう風の吹き回し? 慧くんがパーティーに参加するだなんて。そのうえ演奏まで引き受けるとか、本当にどうしちゃったの?」
「目の前ににんじんをぶら下げられたら、馬は走るしかないでしょ」
「……馬が慧くんだとして、この場合のにんじんは何?」
「翠葉」
「御園生さん?」
「じーちゃん経由で翠葉をうちのパーティーに招待した。来るかはわからないけど」
「なるほど。状況は理解できたけど、理事長経由で招待なんて、なんでそんなまどろっこしいことしたの? 自分で誘えば理事長に条件提示されることもなかったんじゃない?」
「だって、ツカサってやつが彼氏だった場合、クリスマスパーティーなんて招待しても来てくれないかもしれないだろっ?」
「それは一理あるかも……。慧くん、珍しく頭使ったんだね」
「ひでぇな……。それで何? じーちゃんに曲の仕上がりでも見てくるように言われた?」
「当たり。さ、弾いてください」
弓弦は表情を引き締めピアノ脇に立った。
一曲弾き終わって弓弦の顔を見ると、実に緊張感のない、鳩が豆鉄砲でも食らったような顔をしていた。
「弓弦?」
「あぁ、ごめんごめん。慧くんらしくない選曲にちょっと驚いていて……」
「ま、それはわかる……」
「それに、人って恋をすると音も変わるんだね? もともと音の質は良かったけれど、なんていうか音の雰囲気が変わった。音がキラキラしてた」
指導というよりも、個人の感想を言われた気分。何より、
「恥ずかしいこと言うなよっ!」
照れるじゃねぇかっ!
「あははは……。ま、全体的によく歌えていたしきれいにまとめてあるんじゃない? ただ、この部分……君ならもっと効果的にクレシェンドしてダイナミックに弾くんじゃないかと思ったんだけど? どうしちゃったの?」
弓弦は俺がどう弾きたいか、表現したいかをよくわかっていると思う。
「そこ、まだ思うように弾けないんだ。出したい音量までクレシェンドすると、雑味が出る気がしてさ」
「まぁ、大学の課題をこなしつつ、短期間で形にした割には弾けてるほうじゃないかな」
「不本意~……もっとうまく弾きたいし、完全じゃないものをこのパーティーでお披露目するのも超絶いやなんだけど……」
「それなら、以前に仕上げた曲を弾けばいいだけじゃない? そもそもドビュッシーって慧くんの好みじゃないでしょ」
そうなんだけど……。
「何か問題でも?」
「問題ってわけじゃないんだけど……」
「けど?」
「この曲、翠葉が好きなんだって。そんな情報をもらったら弾かないわけにいかないっしょ」
小さく零したら盛大に笑われた。
くっそ~……。
それから小一時間、弓弦のレッスンを受けて、曲に数段磨きがかかったところでスマホが鳴り出した。
ディスプレイには「衣笠きぬがさ」の文字。衣笠さんはうちのことを色々取り仕切ってくれる執事みたいな人で、今は下のフロアで来場客を迎えているであろう人。
「はい」
『衣笠です。ただいま城井様がお見えになりました。かわいらしいお嬢様もご一緒ですよ』
「うっしっ! 衣笠さん、さんきゅっ!」
通話を切ると、
「御園生さん、いらしたんですね」
「イェスッ!」
俺は思いっきりガッツポーズをしていた。
玄関ホールを一望できる二階通路に出た瞬間、真っ白なワンピースに身を包む翠葉が目に飛び込んできた。
華やかなドレスや黒っぽいスーツを着る人間が多い中、白いワンピースは異彩を放っている。
襟ぐりや袖、スカートの裾についているファーが上品でかわいいし、ラズベリーカラーのタイツにゴールドの模様が入っているのもクリスマスっぽくてかわいい。足元はキラキラしたビジューが光る、上品なゴールドのバレエシューズ。
「何あれ、天使? ねぇ天使?」
「くっ、慧くんは御園生さんにぞっこんだね」
「うっせっ!」
「何? 容姿が気に入ったの?」
「だって、かわいいだろっ?」
「うん、とてもかわいいよね。そのうえ、ものすごく素直なところもポイント高い」
「そうなんだよっ! あと、あいつのピアノ! 心ごと包み込まれるみたいな、あの不思議な感じが好き」
「音、ね……。音に恋をしたんじゃ太刀打ちできないかな」
「だろ?」
弓弦はクスクスと笑いながら頷いた。
そんなやり取りを終え、一歩踏み出した俺は翠葉に声をかける。
「翠葉っ!」
手を振ると、俺を見つけた翠葉は「あ」って顔をしてにこりと笑ってくれた。
逸る足を抑えることができずに階段を下りる。
足取りは軽やかだし、足から伝ってくる振動すら心地よく思える何か。
翠葉の前に立つと、隣に立っていた品のいい老人がこちらを向いた。
この人こそがじーちゃんの友人、城井春臣さんだろう。
「翠葉、こちらは?」
城井さんが尋ねると、翠葉は俺と俺の後ろからやってきた弓弦を見て、ほんの少し首を傾げた。
俺と弓弦を見比べているところからすると、どっちから紹介しようかな、ってところかな?
翠葉は弓弦の近くに立ち位置を変えて、
「こちら、ピアノのレッスンでお世話になっている仙波先生。と、芸大一年生の倉敷慧くん。たぶん、おじいちゃんのお友達のお孫さん」
弓弦と俺がそれぞれ名乗ると、翠葉と目元が良く似たじーさんはにこりと笑った。
「翠葉の祖父、城井春臣です。いつも翠葉がお世話になっております。どうぞこれからもご指導賜りますよう、お願い申し上げます」
直後、視線が俺に移る。
「君が智さんのお孫さんですか。小さいころに何度か会ったことがあるけれど、ずいぶんと大きくなりましたね」
そこまで言うと、今度は翠葉の方へと向き直る。
「翠葉、今日翠葉を招待してくれたのは慧くんなんだよ」
「えっ?」
びっくり眼がこちらを向いた。
その目は「どうして?」と言っている気がする。
俺は平静を装い、
「なんで直接誘わなかったのかって?」
翠葉はコクコク頷く。
俺は兼ねてから用意しておいた言葉をここぞとばかりに口にする。すなわち、「サプライズ」。
口端を上げてニッ、と笑うと、翠葉はむちゃくちゃ嬉しそうに破顔した。
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