183 / 271
November
初めてのライブハウス Side 翠葉 01話
しおりを挟む
芸大祭へ行って一週間が経った日曜日、私は天川ミュージックスクールにいた。
今日はピアノのレッスンはなく、ソルフェージュのレッスンのみ。
いつもならソルフェージュは午前十一時からの一時間だけど、この日はピアノのレッスンがないことから午後二時からのレッスンに変更してもらっていた。
怪我の状態はというと、ようやく手首の痛みが取れて松葉杖での行動ができるようになったくらい。
そんなわけで、仰々しい車椅子での生活は一週間程度のものだった。
その一週間は家族やコンシェルジュに送迎してもらう登下校だったけれど、松葉杖になればひとりで登下校できるだろうか……。
今日も音楽教室まで唯兄に車で送ってもらったため、まだ松葉杖の使い勝手がよくわからずにいた。
ソルフェージュのレッスンが終わってロビーに出てくると、カウンターの中で柊ちゃんが電話応対中だった。
「あちゃー、お仕事でトラブルですか。それは災難……。じゃ、今日のレッスンはキャンセルですね。仙波先生にお伝えしておきます。来週はいつもの時間で大丈夫ですか? ――はい。――はい、かしこまりました。お仕事がんばってくださいね」
そんな会話をして電話を切る。
ロビーにお客様がいないことを確認してカウンターに近づくと、
「翠葉ちゃん、レッスンお疲れ様。今、お客さんいないからカウンターに座ってもらって大丈夫だよ」
そう言われ、私はカウンター前の椅子に腰を下ろした。
「松葉杖ってことは、もう手首は大丈夫なの?」
「うん。昨日には完全に痛みが引いて、今日から松葉杖。でも、まだ慣れなくて……」
「足が治るのにはどのくらいかかるの?」
「個人差があるみたいだけど、一ヶ月から二ヶ月って言われてる。足が治るころにはもう少し松葉杖さんと仲良くなれてるかな?」
そんなことを言うと、柊ちゃんに笑われた。
「今日、せっかくライブに誘ってくれたのにごめんねぇ……。今日は蓮井さんがいないからバイト休めなくて」
柊ちゃんはカウンターにうな垂れる。
「いいなぁ……ライブ。いいなぁ……。翠葉ちゃんはライブ行ったことある?」
「ううん、初めて。いつもは大きなホールで行われるような演奏会にしか行かないから」
「そうなんだ?」
「柊ちゃんはよく行くの?」
「んー、友達のライブを見に行くとか、うちの音楽事務所に所属しているアーティストのライブやコンサートに行くとか、その程度?」
風間先輩もライブハウスでライブをしたりするのだろうか。
そんなことを考えていると、
「でもね、サウザンドウェーブのライブは別格っ!」
「サウザンドウェーブ」とは、今日行くライブハウスの名前。
「あそこはオーディションを受けて、一定のクオリティをパスしないと演奏させてもらえないの。だから、いつ行ってもハズレなしなんだよ!」
「そうなんだ……」
そんな話をしていると、仙波先生がレッスンを終えて生徒さんと出ていらした。
柊ちゃんは生徒さんをお見送りすると、すぐに仙波先生に声をかける。
「四時からレッスンの河田さん、お仕事でトラブル発生らしくてレッスンキャンセルです」
「そうですか。今日はキャンセルが多いですね?」
「そう言われてみれば……。翠葉ちゃんのレッスンもお休みだし、四時からの河田さんもお休み、五時からの桃井さんも風邪でお休み……」
指折り数える柊ちゃんの隣で、先生はレッスン枠を確認するようにノートを覗き込んでいた。
「……あれ? じゃ、今のレッスンでラスト?」
「……あ、本当だ。もうこのまま上がれちゃいますね?」
先生は何か思いついたように私を見て、
「御園生さん、ピアノの件ってどうなりましたか?」
「あ、持ち主から承諾得られました」
「ということは、調整してかまわないということですか?」
「はい」
「じゃ、ライブ前にうちの楽器店へ寄って、好みのキータッチや音色を確認しましょう」
「はい!」
私と先生は、柊ちゃんの羨望の眼差しを受けながら音楽教室を出た。
「楽器店は駅向こう。ここからだと徒歩二十分くらいなんですが……大丈夫ですか?」
先生に訊かれて少し戸惑う。
家の中を移動したり、音楽教室内を移動するのは難なくできていた。しかし、外は段差の宝庫だ。
音楽教室を出たところの歩道ですら、石畳調の歩道で構えてしまう。
「えぇと……二十分ではたどり着けそうにないのですが、がんばります……」
そんな返答をすると笑われた。
先生は駅から走ってくるタクシーを見ながら、
「ここからではタクシーを拾うのは無理そうですね。でも、駅まで行けば乗れるでしょう」
たぶん、迷惑をかけずに行く方法としてはタクシーに乗ることが最善だろう。でも、明日から松葉杖で登校することを考えれば、歩くことに少し慣れておきたいというのが本音……。
「あの……先生さえご迷惑でなければ徒歩で行きたいのですが……だめですか?」
「どうしてですか? タクシーのほうが楽でしょう?」
「はい。間違いなくタクシーのほうが楽です。でも、明日からのことを考えると、少し松葉杖に慣れておきたくて……」
「もしかして、松葉杖は今日から?」
「はい」
「そうでしたか。じゃ、三十分くらいかけてゆっくり行きましょうか。かばんは僕が持ちましょう」
言うと、先生は私の肩からずり落ちてきたバッグを持ってくれた。
仙波楽器に着くと、先生が入り口に立っていた男性社員に声をかけた。
「先日話していた試弾のお客様です。キータッチの確認と、調律師の希望を聞いてください」
先生は私を振り返り、
「僕はちょっと事務所に用があるので、前園さんに案内してもらってください」
「はい」
「では、ご案内いたします」
「よろしくお願いします」
前園さんに案内されたのは、窓際に置かれていたグランドピアノ五台。
私は一台一台キータッチの感触を確かめていく。
キーの沈む感触を十二分に感じながら、手になじむものを探し出す。
三ラウンドほどして、「これかな?」というものを見つけた。
真ん中のピアノは自宅のシュベスターのキータッチに近い。そして、それより少し重いけれども弾きやすいと感じたのは、一番右側に置かれたグランドピアノだった。
そのことを前園さんに伝えると、
「そうですね、より一般的なキータッチというならこちらになるでしょうか」
前園さんが指し示したのは右側のピアノだった。
「あの、芸大受験を考えているのですが、どちらのキータッチのほうがいいと思いますか?」
「それでしたら、右側のピアノをお勧めします。芸大のピアノはすべてわが社が調律、整調、整音させていただいておりますが、特別なオーダーが入らない限り、右側のピアノと同様になるよう調整しておりますので」
「それなら、このピアノのキータッチでお願いします」
「かしこまりました。次はこちらへお越しください」
フロアの中ほどへ案内されると、五台のピアノを弾き比べるように言われる。
ピアノを一巡して気づく。
「これ、五台とも同じメーカーの、同じグレードのピアノですよね?」
「はい」
「それなのに、こんなに音色が違うなんて……」
どの音もそれぞれの良さを感じるけれど――
「このピアノの音色が一番好きです」
前園さんはにこりと笑んだ。
「同じメーカーで同じグレードのピアノであったとしても、調律する人間によって音色は千差万別。お持ちのピアノをまったく同じ音色にすることはできませんが、この音を気に入られたのでしたら、この調律師の調整した音は、お好みの音になるかと思います」
「え……? あの、このピアノを調律した方が調律してくださるんですか?」
「はい。こちらは弓弦さんが調整なさったピアノですので、弓弦さんが担当することになります」
教えられて驚く。
先日本人から聞いて知ってはいたものの、こんなにすてきなピアノに仕上げられるなんて……。
調律師を本職としている人にだって引けをとらないのはないだろうか。
唖然としていると、
「調律の日程を調整いたしますので、奥のカウンターまでお越しいただけますか?」
「はい」
そこで日にちの相談をしていると、仙波先生がやってきた。
「……あれ? 僕の予定確認をしてるってことは――」
「えぇ、弓弦さんの調律なさったピアノをお選びになられましたので」
すると先生は嬉しそうに目を細め、
「それでは、責任を持って調律させていただきますね」
「よろしくお願いします」
今日はピアノのレッスンはなく、ソルフェージュのレッスンのみ。
いつもならソルフェージュは午前十一時からの一時間だけど、この日はピアノのレッスンがないことから午後二時からのレッスンに変更してもらっていた。
怪我の状態はというと、ようやく手首の痛みが取れて松葉杖での行動ができるようになったくらい。
そんなわけで、仰々しい車椅子での生活は一週間程度のものだった。
その一週間は家族やコンシェルジュに送迎してもらう登下校だったけれど、松葉杖になればひとりで登下校できるだろうか……。
今日も音楽教室まで唯兄に車で送ってもらったため、まだ松葉杖の使い勝手がよくわからずにいた。
ソルフェージュのレッスンが終わってロビーに出てくると、カウンターの中で柊ちゃんが電話応対中だった。
「あちゃー、お仕事でトラブルですか。それは災難……。じゃ、今日のレッスンはキャンセルですね。仙波先生にお伝えしておきます。来週はいつもの時間で大丈夫ですか? ――はい。――はい、かしこまりました。お仕事がんばってくださいね」
そんな会話をして電話を切る。
ロビーにお客様がいないことを確認してカウンターに近づくと、
「翠葉ちゃん、レッスンお疲れ様。今、お客さんいないからカウンターに座ってもらって大丈夫だよ」
そう言われ、私はカウンター前の椅子に腰を下ろした。
「松葉杖ってことは、もう手首は大丈夫なの?」
「うん。昨日には完全に痛みが引いて、今日から松葉杖。でも、まだ慣れなくて……」
「足が治るのにはどのくらいかかるの?」
「個人差があるみたいだけど、一ヶ月から二ヶ月って言われてる。足が治るころにはもう少し松葉杖さんと仲良くなれてるかな?」
そんなことを言うと、柊ちゃんに笑われた。
「今日、せっかくライブに誘ってくれたのにごめんねぇ……。今日は蓮井さんがいないからバイト休めなくて」
柊ちゃんはカウンターにうな垂れる。
「いいなぁ……ライブ。いいなぁ……。翠葉ちゃんはライブ行ったことある?」
「ううん、初めて。いつもは大きなホールで行われるような演奏会にしか行かないから」
「そうなんだ?」
「柊ちゃんはよく行くの?」
「んー、友達のライブを見に行くとか、うちの音楽事務所に所属しているアーティストのライブやコンサートに行くとか、その程度?」
風間先輩もライブハウスでライブをしたりするのだろうか。
そんなことを考えていると、
「でもね、サウザンドウェーブのライブは別格っ!」
「サウザンドウェーブ」とは、今日行くライブハウスの名前。
「あそこはオーディションを受けて、一定のクオリティをパスしないと演奏させてもらえないの。だから、いつ行ってもハズレなしなんだよ!」
「そうなんだ……」
そんな話をしていると、仙波先生がレッスンを終えて生徒さんと出ていらした。
柊ちゃんは生徒さんをお見送りすると、すぐに仙波先生に声をかける。
「四時からレッスンの河田さん、お仕事でトラブル発生らしくてレッスンキャンセルです」
「そうですか。今日はキャンセルが多いですね?」
「そう言われてみれば……。翠葉ちゃんのレッスンもお休みだし、四時からの河田さんもお休み、五時からの桃井さんも風邪でお休み……」
指折り数える柊ちゃんの隣で、先生はレッスン枠を確認するようにノートを覗き込んでいた。
「……あれ? じゃ、今のレッスンでラスト?」
「……あ、本当だ。もうこのまま上がれちゃいますね?」
先生は何か思いついたように私を見て、
「御園生さん、ピアノの件ってどうなりましたか?」
「あ、持ち主から承諾得られました」
「ということは、調整してかまわないということですか?」
「はい」
「じゃ、ライブ前にうちの楽器店へ寄って、好みのキータッチや音色を確認しましょう」
「はい!」
私と先生は、柊ちゃんの羨望の眼差しを受けながら音楽教室を出た。
「楽器店は駅向こう。ここからだと徒歩二十分くらいなんですが……大丈夫ですか?」
先生に訊かれて少し戸惑う。
家の中を移動したり、音楽教室内を移動するのは難なくできていた。しかし、外は段差の宝庫だ。
音楽教室を出たところの歩道ですら、石畳調の歩道で構えてしまう。
「えぇと……二十分ではたどり着けそうにないのですが、がんばります……」
そんな返答をすると笑われた。
先生は駅から走ってくるタクシーを見ながら、
「ここからではタクシーを拾うのは無理そうですね。でも、駅まで行けば乗れるでしょう」
たぶん、迷惑をかけずに行く方法としてはタクシーに乗ることが最善だろう。でも、明日から松葉杖で登校することを考えれば、歩くことに少し慣れておきたいというのが本音……。
「あの……先生さえご迷惑でなければ徒歩で行きたいのですが……だめですか?」
「どうしてですか? タクシーのほうが楽でしょう?」
「はい。間違いなくタクシーのほうが楽です。でも、明日からのことを考えると、少し松葉杖に慣れておきたくて……」
「もしかして、松葉杖は今日から?」
「はい」
「そうでしたか。じゃ、三十分くらいかけてゆっくり行きましょうか。かばんは僕が持ちましょう」
言うと、先生は私の肩からずり落ちてきたバッグを持ってくれた。
仙波楽器に着くと、先生が入り口に立っていた男性社員に声をかけた。
「先日話していた試弾のお客様です。キータッチの確認と、調律師の希望を聞いてください」
先生は私を振り返り、
「僕はちょっと事務所に用があるので、前園さんに案内してもらってください」
「はい」
「では、ご案内いたします」
「よろしくお願いします」
前園さんに案内されたのは、窓際に置かれていたグランドピアノ五台。
私は一台一台キータッチの感触を確かめていく。
キーの沈む感触を十二分に感じながら、手になじむものを探し出す。
三ラウンドほどして、「これかな?」というものを見つけた。
真ん中のピアノは自宅のシュベスターのキータッチに近い。そして、それより少し重いけれども弾きやすいと感じたのは、一番右側に置かれたグランドピアノだった。
そのことを前園さんに伝えると、
「そうですね、より一般的なキータッチというならこちらになるでしょうか」
前園さんが指し示したのは右側のピアノだった。
「あの、芸大受験を考えているのですが、どちらのキータッチのほうがいいと思いますか?」
「それでしたら、右側のピアノをお勧めします。芸大のピアノはすべてわが社が調律、整調、整音させていただいておりますが、特別なオーダーが入らない限り、右側のピアノと同様になるよう調整しておりますので」
「それなら、このピアノのキータッチでお願いします」
「かしこまりました。次はこちらへお越しください」
フロアの中ほどへ案内されると、五台のピアノを弾き比べるように言われる。
ピアノを一巡して気づく。
「これ、五台とも同じメーカーの、同じグレードのピアノですよね?」
「はい」
「それなのに、こんなに音色が違うなんて……」
どの音もそれぞれの良さを感じるけれど――
「このピアノの音色が一番好きです」
前園さんはにこりと笑んだ。
「同じメーカーで同じグレードのピアノであったとしても、調律する人間によって音色は千差万別。お持ちのピアノをまったく同じ音色にすることはできませんが、この音を気に入られたのでしたら、この調律師の調整した音は、お好みの音になるかと思います」
「え……? あの、このピアノを調律した方が調律してくださるんですか?」
「はい。こちらは弓弦さんが調整なさったピアノですので、弓弦さんが担当することになります」
教えられて驚く。
先日本人から聞いて知ってはいたものの、こんなにすてきなピアノに仕上げられるなんて……。
調律師を本職としている人にだって引けをとらないのはないだろうか。
唖然としていると、
「調律の日程を調整いたしますので、奥のカウンターまでお越しいただけますか?」
「はい」
そこで日にちの相談をしていると、仙波先生がやってきた。
「……あれ? 僕の予定確認をしてるってことは――」
「えぇ、弓弦さんの調律なさったピアノをお選びになられましたので」
すると先生は嬉しそうに目を細め、
「それでは、責任を持って調律させていただきますね」
「よろしくお願いします」
1
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
亡き少女のためのベルガマスク
二階堂シア
青春
春若 杏梨(はるわか あんり)は聖ヴェリーヌ高等学校音楽科ピアノ専攻の1年生。
彼女はある日を境に、人前でピアノが弾けなくなってしまった。
風紀の厳しい高校で、髪を金色に染めて校則を破る杏梨は、クラスでも浮いている存在だ。
何度注意しても全く聞き入れる様子のない杏梨に業を煮やした教師は、彼女に『一ヶ月礼拝堂で祈りを捧げる』よう反省を促す。
仕方なく訪れた礼拝堂の告解室には、謎の男がいて……?
互いに顔は見ずに会話を交わすだけの、一ヶ月限定の不思議な関係が始まる。
これは、彼女の『再生』と彼の『贖罪』の物語。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
魔法使いの少年と学園の女神様
龍 翠玉
青春
高校生の相沢優希(あいざわゆうき)は人には言えない秘密がある。
前世の記憶があり現代では唯一無二の魔法使い。
力のことは隠しつつ、高校三年間過ごす予定だったが、同級生の美少女、一ノ瀬穂香(いちのせほのか)を助けた事から少しずつ変わっていく生活。
恩に報いるためか部屋の掃除や料理など何かと世話を焼いてくれる穂香。
人を好きになった事がない優希は段々穂香に惹かれていく。
一方、穂香も優希に惹かれていくが、誰にも言えない秘密があり……
※魔法要素は少なめです。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる