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October
紫苑祭準備編 Side 飛翔 01話
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今の感情を一言で言うとしたら、「納得がいかない」だ。
今日は生徒会の会計のみが図書室に集まっている。ミーティング内容は、今年度最大のイベント、紫苑祭における資金の配分について。
初回申請書をもとに、ありとあらゆることを想定して第一回分配金額が決定したところだった。
「大きな金はすでに動かした。あとは小さな金額の追加申請しか上がってこない。それらを滞りなく入金するほか、組間で行われる金銭取引を明確にすべく収支報告の計上。それがダイレクトに加点減点につながる」
「翠葉ちゃん、大丈夫かな?」
「がんばります」
目の前で繰り広げられる会話に納得がいかない。
会計唯一の女、運動ができないという御園生翠葉に会計職の大半が振られることが決定していた。
確かに運動ができなければ俺たちよりは時間の融通がきくだろう。それでも、この女ひとりに任せることが納得できなかった。
「ここまで手放しなのは申し訳ないと思うけど、やっぱ助かるよね」
春日先輩の言葉に司先輩も頷くが、それにだって納得がいかない。
今までの司先輩なら、仕事の一切をひとりの人間にやらせることなどなかった。もっと言うなら、いつだって会計の総元締めは司先輩で、どんなことがおきてもスマートに対応。そんな司先輩を目標にしてきたのに……。
それに、この女にこれだけの仕事が務まるとは思えない。それが正直な感想。
先の課題テスト、全国模試で赤丸達成しているのはわかっているが、勉強と仕事を捌けるかは別ものだと思っている。
春日先輩が御園生翠葉の競技種目を尋ねると、
「一日目は綱引きと色別パレードと応援合戦。二日目はダンスのワルツと玉入れです」
本当に運動ができないんだな……。
何せ、今回のダンスはこの女が参加できるように、とテンポの遅い曲が選曲されるといった配慮がなされたくらいだ。
これが姫ではなく一般の生徒だったなら、ここまで優遇されることはなかったんじゃないか――
そう思えば納得いかないことが上乗せされる。
「五つかぁ……俺たちは全部で十個以上あるからね。俺らが一年のときにやった紫苑祭は、人が入れ替わり立ち代わりで本当に大変だったよ。実行委員の会計も一緒になって集計してたけど、人が多すぎて逆にトラブルの原因になったり。だからだろ? 今回得点管理を生徒会の会計だけでやるようにしたのって」
静かに頷く司先輩に対し、御園生翠葉の表情は一気に硬いものへと変わる。
たぶん、自分の肩に乗った責任の重さでも感じているのだろう。
「何、急に表情硬めてんの? あんたが集計の要だとしても、あんたひとりに責任があるわけじゃない。そこのところ勘違いしているんだとしたら、どれだけひとりよがりなわけ?」
司先輩と春日先輩がこの女を買っているのは理解したが、俺はまだ認めていない。
知りもしないものを信じられるわけがないし、頼りにできるわけもない。
すると、司先輩が御園生翠葉のフォローに入った。
「追加申請で悩むようなものが上がってくるとは思わないけど、少しでも不安を覚えたら訊いてくれてかまわない。あとは、収支報告の入力さえ間違えなければすべてエクセルが数字をはじき出してくれる。そんなに構える必要はないから。以上、各組への入金をもってミーティングを終了する」
司先輩が、仕事のミス以外で人のフォローをするところを見たのはこれで何度目か……。
それらはいずれも御園生翠葉へ向けられたもの。
去年の紅葉祭で司先輩の意中の人間には気づいたが、司先輩が誰かに想いを寄せること自体が想像できなかったし、こんなふうにフォローしているところを見るのはなんだか抵抗があった。
俺から見た御園生翠葉は、平均より見目がよくて勉強ができるだけ。ほかは病弱であったり男性恐怖症であったり、面倒臭い人間にしか見えない。そんな人間が司先輩にはいったいどんなふうに見えているのか――
入学してから何度となく接することはあったが、生徒会に入ってもなお、司先輩が惹かれた要因を見出すことなどできずにいた。
数日後、昼休みに赤組の集会があった。
「応援団長になった風間亮太です、よろしく! これから副団長ふたりを選出しようと思う。三年から団長出したから、二年と一年から副団長出したいっていうのが三年の意見なんだけど、反対意見ある?」
赤髪の男があたりを見回すが、異論の声はあがらなかった。
「じゃ、自薦他薦問わないから名前あげて。まずは立候補。次に推薦を受け付ける」
ポツポツと手があがり、一年からの立候補が三人。二年の人間が手をあげることはなかった。そして、推薦へ切り替わった途端、能動的に手があがる。
何より驚いたのは、隣に並ぶ二年が一斉に手をあげたこと。
「な、なんなんだよおまえら……」
団長が身を引くほどの勢いがあった。それに答えたのは海斗。
「うちのクラスの意見、全員一致なんで」
「……で? 誰を推薦?」
「「「「「「「御園生翠葉」」」」」」」
その名前を聞いて、「またか」と思う。
どうしてこんな面倒な人間を担ぎ上げるのかが謎で仕方がない。
俺から見たら、力不足以外の何者でもない。現に本人だって「無理だ」と申し出ている。
「まぁ、そう言うなって。競技にはあまり出られないんだから、応援合戦くらいガッツリ参加しようぜ!」
海斗、安易すぎ……。
そうは思ったが、よくよく思い返してみれば、このクラスは球技大会の表彰式にもこの女担ぎ上げていた。
ものすごく嫌な予感がするが、これは押し切られる形で引き受けることになるんじゃないのか……?
周りからは賛成を唱える声しか聞こえてこない。
「確かに、うちの組に姫がいるんだからそれを使わない手はないよな。黒組だって藤宮を団長にするだろうし」
「姫の長ラン姿超見てぇ!」
「えー? 俺はチアの衣装のほうがいいなぁ」
「わかってないなぁ……女の子が学ランを着るからいいんじゃんっ!」
……無理だな。この空気をあの女が覆せるわけがない。
なんか面倒なことになりそうだ。会計職を一手に引き受けた女が副団長を兼任する? 普通に考えて無理だろ。
そんなことを考えていれば、推薦で俺の名前まであがっていた。
立候補者がいるのだから、その三人の誰かにすればいいだろ、と思ったが、団長は律儀に三学年全員での多数決を持ち出し、結果的に俺は副団長に任命されることになった。
副団長など、面倒なものを引き受けるつもりはなかったが、ふと思う。
これから組内で会うことが多くなれば、司先輩が惹かれた何かが見えてくるのだろうか、と。
だが、そんな面は見れども見れども見えてこない。
「御園生さん、あんぐりしてるけど大丈夫?」
団長に声をかけられた御園生翠葉は、
「こういうの初めてで……」
喋ることすら慣れていないのか、と思うほどにたどたどしく喋る。
「うん、そんな感じだよね。とりあえず、最初にスケジュールさえ組んじゃえばあとはその通りに行動するのみだからさ。ちょっとがんばろうか」
「はい」
そこへ衣装のパターン班の班長がやってきた。
「亮太、姫をちょっと借りたいんだけど」
「あぁ、衣装の採寸ね。今ここでやってもらえる?」
「了解」
御園生翠葉は採寸をされながら団長に尋ねる。実に不安そうに、
「副団長ってスケジュールを組む以外に何をすればいいんですか?」
「応援合戦のための簡単な振りや配置を考えて覚える。次は、応援団の前で模範となるべく実践。早い話、自分のクラスの応援団班に、振りと陣形を教える役って感じかな」
不安そうな顔は徐々に青ざめていく。今になって大役であることを認識したかのように。
今ならまだ引き返せるんじゃないの? 引き返したほうがいいんじゃないの?
そんな視線を向けるも、御園生翠葉が俺を見ることはなかった。
「安心してよ。御園生さんが走ったりできないのは知ってるから、そういうことがないようなものを考案するつもりだし、ひとりで声を張るのは俺の役目。御園生さんはその他大勢の応援団と一緒に声を出せばいいだけだよ。ひとり悪目立ちすることはないから」
「は、はい……」
「御園生さん、笑顔笑顔っ! 紅葉祭と一緒、楽しんだもの勝ちだよ!」
御園生翠葉は青ざめた顔に苦笑を浮かべて浅く頷いた。
「バカが……」
俺は初めて人がどつぼにはまる瞬間を見た。
今日は生徒会の会計のみが図書室に集まっている。ミーティング内容は、今年度最大のイベント、紫苑祭における資金の配分について。
初回申請書をもとに、ありとあらゆることを想定して第一回分配金額が決定したところだった。
「大きな金はすでに動かした。あとは小さな金額の追加申請しか上がってこない。それらを滞りなく入金するほか、組間で行われる金銭取引を明確にすべく収支報告の計上。それがダイレクトに加点減点につながる」
「翠葉ちゃん、大丈夫かな?」
「がんばります」
目の前で繰り広げられる会話に納得がいかない。
会計唯一の女、運動ができないという御園生翠葉に会計職の大半が振られることが決定していた。
確かに運動ができなければ俺たちよりは時間の融通がきくだろう。それでも、この女ひとりに任せることが納得できなかった。
「ここまで手放しなのは申し訳ないと思うけど、やっぱ助かるよね」
春日先輩の言葉に司先輩も頷くが、それにだって納得がいかない。
今までの司先輩なら、仕事の一切をひとりの人間にやらせることなどなかった。もっと言うなら、いつだって会計の総元締めは司先輩で、どんなことがおきてもスマートに対応。そんな司先輩を目標にしてきたのに……。
それに、この女にこれだけの仕事が務まるとは思えない。それが正直な感想。
先の課題テスト、全国模試で赤丸達成しているのはわかっているが、勉強と仕事を捌けるかは別ものだと思っている。
春日先輩が御園生翠葉の競技種目を尋ねると、
「一日目は綱引きと色別パレードと応援合戦。二日目はダンスのワルツと玉入れです」
本当に運動ができないんだな……。
何せ、今回のダンスはこの女が参加できるように、とテンポの遅い曲が選曲されるといった配慮がなされたくらいだ。
これが姫ではなく一般の生徒だったなら、ここまで優遇されることはなかったんじゃないか――
そう思えば納得いかないことが上乗せされる。
「五つかぁ……俺たちは全部で十個以上あるからね。俺らが一年のときにやった紫苑祭は、人が入れ替わり立ち代わりで本当に大変だったよ。実行委員の会計も一緒になって集計してたけど、人が多すぎて逆にトラブルの原因になったり。だからだろ? 今回得点管理を生徒会の会計だけでやるようにしたのって」
静かに頷く司先輩に対し、御園生翠葉の表情は一気に硬いものへと変わる。
たぶん、自分の肩に乗った責任の重さでも感じているのだろう。
「何、急に表情硬めてんの? あんたが集計の要だとしても、あんたひとりに責任があるわけじゃない。そこのところ勘違いしているんだとしたら、どれだけひとりよがりなわけ?」
司先輩と春日先輩がこの女を買っているのは理解したが、俺はまだ認めていない。
知りもしないものを信じられるわけがないし、頼りにできるわけもない。
すると、司先輩が御園生翠葉のフォローに入った。
「追加申請で悩むようなものが上がってくるとは思わないけど、少しでも不安を覚えたら訊いてくれてかまわない。あとは、収支報告の入力さえ間違えなければすべてエクセルが数字をはじき出してくれる。そんなに構える必要はないから。以上、各組への入金をもってミーティングを終了する」
司先輩が、仕事のミス以外で人のフォローをするところを見たのはこれで何度目か……。
それらはいずれも御園生翠葉へ向けられたもの。
去年の紅葉祭で司先輩の意中の人間には気づいたが、司先輩が誰かに想いを寄せること自体が想像できなかったし、こんなふうにフォローしているところを見るのはなんだか抵抗があった。
俺から見た御園生翠葉は、平均より見目がよくて勉強ができるだけ。ほかは病弱であったり男性恐怖症であったり、面倒臭い人間にしか見えない。そんな人間が司先輩にはいったいどんなふうに見えているのか――
入学してから何度となく接することはあったが、生徒会に入ってもなお、司先輩が惹かれた要因を見出すことなどできずにいた。
数日後、昼休みに赤組の集会があった。
「応援団長になった風間亮太です、よろしく! これから副団長ふたりを選出しようと思う。三年から団長出したから、二年と一年から副団長出したいっていうのが三年の意見なんだけど、反対意見ある?」
赤髪の男があたりを見回すが、異論の声はあがらなかった。
「じゃ、自薦他薦問わないから名前あげて。まずは立候補。次に推薦を受け付ける」
ポツポツと手があがり、一年からの立候補が三人。二年の人間が手をあげることはなかった。そして、推薦へ切り替わった途端、能動的に手があがる。
何より驚いたのは、隣に並ぶ二年が一斉に手をあげたこと。
「な、なんなんだよおまえら……」
団長が身を引くほどの勢いがあった。それに答えたのは海斗。
「うちのクラスの意見、全員一致なんで」
「……で? 誰を推薦?」
「「「「「「「御園生翠葉」」」」」」」
その名前を聞いて、「またか」と思う。
どうしてこんな面倒な人間を担ぎ上げるのかが謎で仕方がない。
俺から見たら、力不足以外の何者でもない。現に本人だって「無理だ」と申し出ている。
「まぁ、そう言うなって。競技にはあまり出られないんだから、応援合戦くらいガッツリ参加しようぜ!」
海斗、安易すぎ……。
そうは思ったが、よくよく思い返してみれば、このクラスは球技大会の表彰式にもこの女担ぎ上げていた。
ものすごく嫌な予感がするが、これは押し切られる形で引き受けることになるんじゃないのか……?
周りからは賛成を唱える声しか聞こえてこない。
「確かに、うちの組に姫がいるんだからそれを使わない手はないよな。黒組だって藤宮を団長にするだろうし」
「姫の長ラン姿超見てぇ!」
「えー? 俺はチアの衣装のほうがいいなぁ」
「わかってないなぁ……女の子が学ランを着るからいいんじゃんっ!」
……無理だな。この空気をあの女が覆せるわけがない。
なんか面倒なことになりそうだ。会計職を一手に引き受けた女が副団長を兼任する? 普通に考えて無理だろ。
そんなことを考えていれば、推薦で俺の名前まであがっていた。
立候補者がいるのだから、その三人の誰かにすればいいだろ、と思ったが、団長は律儀に三学年全員での多数決を持ち出し、結果的に俺は副団長に任命されることになった。
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「御園生さん、あんぐりしてるけど大丈夫?」
団長に声をかけられた御園生翠葉は、
「こういうの初めてで……」
喋ることすら慣れていないのか、と思うほどにたどたどしく喋る。
「うん、そんな感じだよね。とりあえず、最初にスケジュールさえ組んじゃえばあとはその通りに行動するのみだからさ。ちょっとがんばろうか」
「はい」
そこへ衣装のパターン班の班長がやってきた。
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「あぁ、衣装の採寸ね。今ここでやってもらえる?」
「了解」
御園生翠葉は採寸をされながら団長に尋ねる。実に不安そうに、
「副団長ってスケジュールを組む以外に何をすればいいんですか?」
「応援合戦のための簡単な振りや配置を考えて覚える。次は、応援団の前で模範となるべく実践。早い話、自分のクラスの応援団班に、振りと陣形を教える役って感じかな」
不安そうな顔は徐々に青ざめていく。今になって大役であることを認識したかのように。
今ならまだ引き返せるんじゃないの? 引き返したほうがいいんじゃないの?
そんな視線を向けるも、御園生翠葉が俺を見ることはなかった。
「安心してよ。御園生さんが走ったりできないのは知ってるから、そういうことがないようなものを考案するつもりだし、ひとりで声を張るのは俺の役目。御園生さんはその他大勢の応援団と一緒に声を出せばいいだけだよ。ひとり悪目立ちすることはないから」
「は、はい……」
「御園生さん、笑顔笑顔っ! 紅葉祭と一緒、楽しんだもの勝ちだよ!」
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