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August
海水浴 Side 翠葉 02-02話
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お昼にはスタッフが用意してくれた海鮮バーベキューを食べ、お腹がいっぱいになると海斗くんと佐野くんはすぐに海へ向かって走り出した。
「若者は元気だね~……」
唯兄の言葉に、残りのメンバーが苦笑を浮かべながら頷く。
「翠葉、さっきは置いてっちゃってごめんね? 宿題を半分以上終わらせなかったら行っちゃだめってお母さんに言われてて、昨日まで宿題漬けだったんだよ~。……で、海を目にしたら何かがはじけました」
「飛鳥ちゃん、気にしないで?」
「本当にごめんっ! それにしても、翠葉が泳げないなんて知らなかった。考えてみたら泳ぐのも運動のうちだもんね。だからできないのか」
うーん……それもあるけどちょっと違う。
どう話そうか考えあぐねていると、
「あら、飛鳥知らないの? 翠葉って意外と負けず嫌いなのよ? できないことなんて進んで言うわけないじゃない」
桃華さんの言うとおりで、思わず苦笑を浮かべてしまう。
確かに、知られないで済むのなら、自分からは言わなかっただろう。でも、この先もずっと泳げないままというのはいかがなものか。
「……せめてツカサに知られる前には克服したいなぁ」
そんな言葉を漏らすと、みんなにクスクスと笑われた。
「私、翠葉は浮き輪を持ってくると思ってたんですけど、違ったんですね?」
桃華さんの視線は蒼兄へと向く。
「あ、そっか……浮き輪だったら沖まで連れて行けるし、ただ浮かんでるだけだから心臓の負担にもならないか……」
唯兄も私も、「そっか」と顔を見合わせる。しかし、すでに時遅し。もう海へ着いているのだから。
「確か、道路沿いにコンビニがあったな……。桃華、浮き輪を買いがてら、少し散歩に行かない?」
蒼兄が誘うと桃華さんは嬉しそうに微笑み、「はい」と即座に立ち上がった。
ふたりが浜辺を歩き始めて、残った四人が顔を見合わせる。
「彼氏彼女ですの~……飛鳥ちゃんは佐野っちに彼氏取られたまんまでいいの?」
唯兄が口にすると、飛鳥ちゃんはほんのりと頬を染め、
「奪還しに行くので唯さん付き合ってくださいっ」
飛鳥ちゃんは唯兄の腕を引っ張り、ずるずると唯兄を引きずりながら海へ向かって歩き出した。
その場に残ったのは私と秋斗さんのふたり。
少し気まずく思うのはどうしてだろう……。
どこに視線を定めたらいいのかわからず、海へ向かってずんずん進む飛鳥ちゃんたちの姿を目で追っていた。すると、
「翠葉ちゃん、食後の散歩。ちょっとそこまで浮き輪を借りに行かない?」
「え……? でも、浮き輪なら蒼兄が……」
「浮き輪はいくつあっても困らないよ。沖へ持って行けばみんなの休憩ゾーンにもなるしね。浮き輪があれば浅瀬で泳ぎの練習もできるよ。どう?」
確かに、浮き輪はいくつかあっても問題ないのだろう。何より、泳ぎの練習ができることに目がくらんだ私は、「行きます」と答えていた。
秋斗さんと向かったのは海辺に建つ別荘。その並びに、先ほどバーベキューの用意をしてくれたスタッフハウスなる管理棟があるという。そこでは、海で遊ぶためのものもレンタルしているらしい。
それなら、蒼兄たちにもそう教えてあげればよかったのに、と思わなくもない。
「実はね、昼食の用意をしてくれているときに浮き輪の件は訊いてあったんだ。そしたら持ってきてくれるって言われたんだけど、翠葉ちゃんとふたりきりになりたかったからあとで取りに行きますって言っちゃったんだよね」
それを聞いて、少し複雑な思いになる。
秋斗さんはわざわざふたりきりになる状況を作ったのだ。きっとそれは、私に好意を寄せてくれているから。でも――
……出逢ったときから秋斗さんは何も変わらない。変わったのは私だ。
秋斗さんの優しさに甘えつつ、私は秋斗さんから向けられる感情には困惑している。
「ふたりになりたい」という気持ちをどう受け止めたらいいのかがわからない。
ツカサの「不安」を気にすれば気にするほどにわからなくなる。
ツカサのことだけを考えれば、この申し出は断わるべきだろう。けれども、そこまで強く拒絶できないのは、秋斗さんの気持ちを考えてしまうから。
もし、好きな人から完全な拒絶を突きつけられたら私は――
そう考えると、秋斗さんの気持ちをすべて拒絶することはできなかった。できずにここまできてしまった。だからツカサが不安になるのだろうか……。
「翠葉ちゃん?」
「…………」
「……俺とふたりじゃ気まずい?」
「…………」
何か答えなくちゃいけないのに、何も答えられない。答えられないどころか、歩みまで止まってしまった。
どちらにもいい顔をすることはできない。それは学んだはずなのに、秋斗さんを傷つけたくないと思ってしまうし、人を傷つけたときに抱える感情を怖いと思う。
まったく成長していない自分に嫌気が差す。
「翠葉ちゃん、考えてること、口にしてごらん? なんか、今の翠葉ちゃんは放っておいたらパンクしちゃいそうな顔をしてる。……でも、まずは歩くの再開ね? 人は留まっているよりも、歩いているときのほうが考えがまとまるものだよ」
優しく促され、秋斗さんに手を引かれるままに足を踏み出した。
「さ、何を考えているのかな。気まずいと思うなら、俺がひとりで行ってくるよ」
こういうとき、咄嗟に「違う」と口にしてしまう自分がずるいと思う。
「何が違うの?」
「……秋斗さんとふたりになることは気まずくないけど気まずいです」
「それ、よくわからないな」
「……自分がずるいことでツカサを不安にさせちゃうのが嫌です」
ものすごく端的な言い方だと思う。でも、全部をさらけだすことはできなくて、これ以上細かく話すのは無理だったのだ。
それでも、秋斗さんはわかってくれてしまうから困る……。
「君は優しいからね……。俺のことを完全に拒みはしない。それが、司にとって不安要因になってるってことかな」
携帯のストラップやそういう部分では何を迷うことなくツカサを選べる。でも、気持ちそのものだと困ってしまう。こういうの、みんなはどうしているのかな……。
今まで見てきた中では、飛鳥ちゃんや佐野くん、香乃子ちゃんが身近な例だ。
三人とも相手の気持ちを拒絶するまでのことはしていなかったように思うし、きちんと「友人」の間柄を維持していたように思う。
海斗くんは不安に思ったこと、あるのかな……。
「どう? 当たり?」
秋斗さんに顔を覗き込まれて小さく頷いた。
「でも、ごめんね。俺はすべてを拒絶できない翠葉ちゃんに付け込むし、それを不安に思っている司のことなんてまったく気にしないよ。俺は翠葉ちゃんが好きだからね」
秋斗さんの真っ直ぐな眼差しと言葉に躊躇する。躊躇して視線をさまよわせていたら、両手を掴まれ、しっかりと視線まで捕まった。
「翠葉ちゃんも俺と同じでいいんじゃないかな?」
「え……?」
「翠葉ちゃんは全力で司を好きでいればいい。ただそれだけ。俺の気持ちを受け止めようとか、そういうことは何も考えなくていいよ。俺は勝手に翠葉ちゃんを好きでいるから。……さすがに、『迷惑です』とまで言われたら考えるけど、翠葉ちゃんがその言葉を使いたくないのなら、無理して使う必要はないし、俺も言われないに越したことはない。君は少しくらいずるくなっても大丈夫だよ」
そう言って笑われた。
こんな言葉に救われてしまうからだめなのに、それでもやっぱり秋斗さんを完全に拒絶することはできないのだ。
どうしたら――どうしたらツカサの不安を取り除けるのだろう。
「……秋斗さん、秋斗さんが不安なとき、秋斗さんはどうしたら不安が拭えますか?」
ゆっくりと歩みを再開して尋ねると、
「……そうだな、物事にもよるけれど、司が感じている不安なら、翠葉ちゃんが手の内にいることを実感しなくちゃ拭えないかな」
「手の内にいることを実感……?」
「即物的な言い方をするなら、翠葉ちゃんを抱きしめるとかキスをするとか……? 翠葉ちゃんが自分を見てくれている実感がないと拭えない。しかも、それらには持続性がない。だから、何度でも抱きしめたいと思うだろうしキスをしたいと思うだろうね」
それは、さっき佐野くんにもらった「答え」と同じだった。そして、それ以上の答え。
ツカサがキスを拒まないで欲しいと言った裏づけのような言葉たち。
持続性がないから……だから、会うたびに執拗なまでにキスをされるのかな。
「あー……でも、なんか悔しいね。俺はキスなんてできないのに司はできるなんてさ。悔しいからこの手は離さないからね?」
そう言うと、秋斗さんはうんと甘く笑った。
きっとこれも、秋斗さんの優しさ。それを実感すればするほどに、罪悪感が増す。ここにツカサがいないから余計に――
胸がチクチク痛むのは、あっちにもこっちにもいい顔をしているからに違いない。
私はどうしたらいいのかな……。
早くツカサに会いたい……。
そうは思っても月末までは会えはしないのだ。
……今日、帰ったら電話してみようかな。
そう思うのはひどく久しぶりのことだった。
「若者は元気だね~……」
唯兄の言葉に、残りのメンバーが苦笑を浮かべながら頷く。
「翠葉、さっきは置いてっちゃってごめんね? 宿題を半分以上終わらせなかったら行っちゃだめってお母さんに言われてて、昨日まで宿題漬けだったんだよ~。……で、海を目にしたら何かがはじけました」
「飛鳥ちゃん、気にしないで?」
「本当にごめんっ! それにしても、翠葉が泳げないなんて知らなかった。考えてみたら泳ぐのも運動のうちだもんね。だからできないのか」
うーん……それもあるけどちょっと違う。
どう話そうか考えあぐねていると、
「あら、飛鳥知らないの? 翠葉って意外と負けず嫌いなのよ? できないことなんて進んで言うわけないじゃない」
桃華さんの言うとおりで、思わず苦笑を浮かべてしまう。
確かに、知られないで済むのなら、自分からは言わなかっただろう。でも、この先もずっと泳げないままというのはいかがなものか。
「……せめてツカサに知られる前には克服したいなぁ」
そんな言葉を漏らすと、みんなにクスクスと笑われた。
「私、翠葉は浮き輪を持ってくると思ってたんですけど、違ったんですね?」
桃華さんの視線は蒼兄へと向く。
「あ、そっか……浮き輪だったら沖まで連れて行けるし、ただ浮かんでるだけだから心臓の負担にもならないか……」
唯兄も私も、「そっか」と顔を見合わせる。しかし、すでに時遅し。もう海へ着いているのだから。
「確か、道路沿いにコンビニがあったな……。桃華、浮き輪を買いがてら、少し散歩に行かない?」
蒼兄が誘うと桃華さんは嬉しそうに微笑み、「はい」と即座に立ち上がった。
ふたりが浜辺を歩き始めて、残った四人が顔を見合わせる。
「彼氏彼女ですの~……飛鳥ちゃんは佐野っちに彼氏取られたまんまでいいの?」
唯兄が口にすると、飛鳥ちゃんはほんのりと頬を染め、
「奪還しに行くので唯さん付き合ってくださいっ」
飛鳥ちゃんは唯兄の腕を引っ張り、ずるずると唯兄を引きずりながら海へ向かって歩き出した。
その場に残ったのは私と秋斗さんのふたり。
少し気まずく思うのはどうしてだろう……。
どこに視線を定めたらいいのかわからず、海へ向かってずんずん進む飛鳥ちゃんたちの姿を目で追っていた。すると、
「翠葉ちゃん、食後の散歩。ちょっとそこまで浮き輪を借りに行かない?」
「え……? でも、浮き輪なら蒼兄が……」
「浮き輪はいくつあっても困らないよ。沖へ持って行けばみんなの休憩ゾーンにもなるしね。浮き輪があれば浅瀬で泳ぎの練習もできるよ。どう?」
確かに、浮き輪はいくつかあっても問題ないのだろう。何より、泳ぎの練習ができることに目がくらんだ私は、「行きます」と答えていた。
秋斗さんと向かったのは海辺に建つ別荘。その並びに、先ほどバーベキューの用意をしてくれたスタッフハウスなる管理棟があるという。そこでは、海で遊ぶためのものもレンタルしているらしい。
それなら、蒼兄たちにもそう教えてあげればよかったのに、と思わなくもない。
「実はね、昼食の用意をしてくれているときに浮き輪の件は訊いてあったんだ。そしたら持ってきてくれるって言われたんだけど、翠葉ちゃんとふたりきりになりたかったからあとで取りに行きますって言っちゃったんだよね」
それを聞いて、少し複雑な思いになる。
秋斗さんはわざわざふたりきりになる状況を作ったのだ。きっとそれは、私に好意を寄せてくれているから。でも――
……出逢ったときから秋斗さんは何も変わらない。変わったのは私だ。
秋斗さんの優しさに甘えつつ、私は秋斗さんから向けられる感情には困惑している。
「ふたりになりたい」という気持ちをどう受け止めたらいいのかがわからない。
ツカサの「不安」を気にすれば気にするほどにわからなくなる。
ツカサのことだけを考えれば、この申し出は断わるべきだろう。けれども、そこまで強く拒絶できないのは、秋斗さんの気持ちを考えてしまうから。
もし、好きな人から完全な拒絶を突きつけられたら私は――
そう考えると、秋斗さんの気持ちをすべて拒絶することはできなかった。できずにここまできてしまった。だからツカサが不安になるのだろうか……。
「翠葉ちゃん?」
「…………」
「……俺とふたりじゃ気まずい?」
「…………」
何か答えなくちゃいけないのに、何も答えられない。答えられないどころか、歩みまで止まってしまった。
どちらにもいい顔をすることはできない。それは学んだはずなのに、秋斗さんを傷つけたくないと思ってしまうし、人を傷つけたときに抱える感情を怖いと思う。
まったく成長していない自分に嫌気が差す。
「翠葉ちゃん、考えてること、口にしてごらん? なんか、今の翠葉ちゃんは放っておいたらパンクしちゃいそうな顔をしてる。……でも、まずは歩くの再開ね? 人は留まっているよりも、歩いているときのほうが考えがまとまるものだよ」
優しく促され、秋斗さんに手を引かれるままに足を踏み出した。
「さ、何を考えているのかな。気まずいと思うなら、俺がひとりで行ってくるよ」
こういうとき、咄嗟に「違う」と口にしてしまう自分がずるいと思う。
「何が違うの?」
「……秋斗さんとふたりになることは気まずくないけど気まずいです」
「それ、よくわからないな」
「……自分がずるいことでツカサを不安にさせちゃうのが嫌です」
ものすごく端的な言い方だと思う。でも、全部をさらけだすことはできなくて、これ以上細かく話すのは無理だったのだ。
それでも、秋斗さんはわかってくれてしまうから困る……。
「君は優しいからね……。俺のことを完全に拒みはしない。それが、司にとって不安要因になってるってことかな」
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今まで見てきた中では、飛鳥ちゃんや佐野くん、香乃子ちゃんが身近な例だ。
三人とも相手の気持ちを拒絶するまでのことはしていなかったように思うし、きちんと「友人」の間柄を維持していたように思う。
海斗くんは不安に思ったこと、あるのかな……。
「どう? 当たり?」
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「でも、ごめんね。俺はすべてを拒絶できない翠葉ちゃんに付け込むし、それを不安に思っている司のことなんてまったく気にしないよ。俺は翠葉ちゃんが好きだからね」
秋斗さんの真っ直ぐな眼差しと言葉に躊躇する。躊躇して視線をさまよわせていたら、両手を掴まれ、しっかりと視線まで捕まった。
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「え……?」
「翠葉ちゃんは全力で司を好きでいればいい。ただそれだけ。俺の気持ちを受け止めようとか、そういうことは何も考えなくていいよ。俺は勝手に翠葉ちゃんを好きでいるから。……さすがに、『迷惑です』とまで言われたら考えるけど、翠葉ちゃんがその言葉を使いたくないのなら、無理して使う必要はないし、俺も言われないに越したことはない。君は少しくらいずるくなっても大丈夫だよ」
そう言って笑われた。
こんな言葉に救われてしまうからだめなのに、それでもやっぱり秋斗さんを完全に拒絶することはできないのだ。
どうしたら――どうしたらツカサの不安を取り除けるのだろう。
「……秋斗さん、秋斗さんが不安なとき、秋斗さんはどうしたら不安が拭えますか?」
ゆっくりと歩みを再開して尋ねると、
「……そうだな、物事にもよるけれど、司が感じている不安なら、翠葉ちゃんが手の内にいることを実感しなくちゃ拭えないかな」
「手の内にいることを実感……?」
「即物的な言い方をするなら、翠葉ちゃんを抱きしめるとかキスをするとか……? 翠葉ちゃんが自分を見てくれている実感がないと拭えない。しかも、それらには持続性がない。だから、何度でも抱きしめたいと思うだろうしキスをしたいと思うだろうね」
それは、さっき佐野くんにもらった「答え」と同じだった。そして、それ以上の答え。
ツカサがキスを拒まないで欲しいと言った裏づけのような言葉たち。
持続性がないから……だから、会うたびに執拗なまでにキスをされるのかな。
「あー……でも、なんか悔しいね。俺はキスなんてできないのに司はできるなんてさ。悔しいからこの手は離さないからね?」
そう言うと、秋斗さんはうんと甘く笑った。
きっとこれも、秋斗さんの優しさ。それを実感すればするほどに、罪悪感が増す。ここにツカサがいないから余計に――
胸がチクチク痛むのは、あっちにもこっちにもいい顔をしているからに違いない。
私はどうしたらいいのかな……。
早くツカサに会いたい……。
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