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April(翠葉:高校2年生)
祖父母との対面 Side 唯 04話
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大樹さんは俺たちと入れ替わりでキッチンから出ていき、お茶の準備をしていた佳苗さんは作業を中断させて、
「調味料はシンクの下とそこの調味料ラックね。キッチンツールは翠葉ちゃんに訊けばたいていのものが出てくると思うの。わからなかったら訊いて? 私はお茶を出してくるわ」
包丁などは目に入る場所に出ていた。
リィに手伝ってもらいながら作ったのは七品。リィの大好きな大学芋以外は、どれも材料を切って和える程度の簡単なもの。
イカとワカメにポン酢をかけ、おろしたしょうがをちょこっと添えたもの。山芋を短冊切りにしてキムチと和えたもの。塩茹でしたオクラとマグロの中落ちを合わせわさび醤油をかけたもの。たけのこの梅肉和え。レンコンの金平。山芋と梅肉が余ったから、それらを和えただけのものも追加。
通常の料理では副菜になるようなものばかりがずらりと並ぶ。
リィが小鉢をたくさん出してくれ、それらを器に盛ってトレイに載せた。このあとは居間へ運ぶのみ。
「うぉぉぉぉ……唯兄さん、超絶緊張してるんだけどっ」
「ふふ、お料理作っているときはリラックスできてたのにね?」
「ねー? 困ったもんだよ」
持っていかねば持っていかねば……。
うんうん己の緊張と闘っているところへ、
「あらすごいっ! これ全部唯芹くんが作ったのっ!?」
「はぁ……」
「この短時間でっ!?」
「あの……そんな大したものじゃないんです。基本は切って和えるだけなので……」
「まぁっ! それだけでこんなおつまみができるのねっ!? 見てれば良かったな、失敗しちゃった」
佳苗さんは少し悔しそうに笑った。
俺の心境的には、こんな料理でよければいつでも教えます、だ。代わりに、大樹さん攻略方法を教えてください、と思う。
「唯芹くん、まだ緊張してる?」
「あ、はい……」
「うちのお父さん、強面だからねぇ……。でも、中身はそんなこともないのよ? ちょっと頑固なところがあるけれど、美味しいお酒と美味しいおつまみがあればOK!」
「……それ、胃袋掴めば、的なものでしょうか?」
「そうそう!」
「唯兄、唯兄のお料理は食べたら幸せを感じるよ。だから、大丈夫」
佳苗さんの後押しと、リィのにっこりと笑った顔を見たらなんとなく大丈夫な気がしてくる。
「翠葉ちゃんは唯芹くんが大好き?」
「はい!」
「蒼樹くんとどっちが好き?」
「えっ? 比べられない。唯兄も蒼兄も大好きだもの」
「ふふふ。唯芹くん、翠葉ちゃんにこんなにも好かれてるのだから大丈夫よ。うちの人、翠葉ちゃんにはごく甘なの」
「なるほど。どこへ行ってもリィ信者がいるということだけは把握しました」
結構真面目な見解だったのだけど、リィと佳苗さんの笑いのツボをついてしまった模様。ふたりはおかしそうにクスクスケタケタ笑っていた。
「さ、居間へ行きましょう? みんな美味しいお酒をお預け食らって待ってるのよ」
「えっ? 飲んでないんですか?」
「えぇ。おつまみを作ってもらっているのに先に飲めるか、って酒瓶抱えてるわ」
「それはそれは早く行かねば……」
「緊張しててもどんな状況にあっても、人は向き合わないと前には進めないのよ」
佳苗さんに背中を押されてそう言われた。
あぁ――この人は零樹さんのお母さんだ……。
そんなことをしみじみと思った。
居間へ行くと、本当に大樹さんが酒瓶を抱えて待っていた。
「唯、ここにおいで」
零樹さんに呼ばれて大樹さんの隣に座ることになる。と、ピッカピカに磨かれた、青味がかった切子グラスを渡され酒を注がれた。俺の次は碧さん、あんちゃん、そして佳苗さん。最後に自分のグラスに注ごうとしていたところで待ったをかけた。
「それっ、注がせてもらってもいいですかっ!?」
大樹さんは俺の声に驚いたようで、ピタリ、と動作を止めた。
「……注がせてください」
言葉なく酒瓶を渡され、グラスをこちらに向けてくれる。
トクトクトク――昨日同様、注ぐ際に手が震えた。
「アルコール中毒か?」
「え……?」
「手が震えている」
「あ……あ~……緊張してます」
「そうか」
「はい」
そして無言……。
ちょっと~……誰か助けてよぉ。
「おじいちゃん、このおつまみ全部唯兄の手作りなのよ」
「おまえ、すごいな?」
「いえ……」
「じゃ、翠葉の快気祝いと唯の歓迎会だ。乾杯っ」
大樹さんの急な音頭にビビリながら、板の間に置いていたグラスを手に取った。零樹さんだけは運転手要員ということでお酒には手をつけず、リィとふたり、珍しく炭酸系のジュースを飲んでいる。
酒を飲み始めると、各々おつまみに箸を伸ばす。
佳苗さんは頻りに褒めてくれ、碧さんは頻りに俺という人間を自慢してくれた。そうこうして会話が増えていくと、段々とその場に自分も馴染めるような気がしてくる。グラスが空くと、大樹さんがすかさず酒を注いでくれる。そして、大樹さんのグラスが空くと、俺が酒を注いだ。
とくに言葉は交わさなかった。でも、しだいに無言でいるのが苦痛ではなくなった。
ここにいることをきちんと認識してくれていて、俺のグラスの中身を気にしてくれている。それだけなのに、俺はここに居場所を作ってもらえた気がしたんだ。自分をよそ者と感じずにいられた。
たぶん、「一般的」と言われるのは城井のおじいさん。歩み寄る努力をすることで徐々に家族になっていく。そういう方法がごく一般的だろう。でも、大樹さんは違う。話さなくても、何を語ろうとしなくても、態度だけで俺を受け入れてくれたことがわかる。
なんか、すごいと思った。こんな人が俺のおじいちゃんになってくれるなんて……。素直に嬉しいと思えた。幸せを感じることができたし、「家族」というものをじんわりと感じることができた――
前日からフルに動いていたこともあり、リィの体力を考えて夕方前に御園生の家を出ることになった。
最後は大樹さんがコンデジを持ち出し、家の前で家族写真を撮ることに――
ただ、この場合誰かが撮れば誰かが欠けた写真になるわけで、七人全員で写ることはできない。そこでリィが動いた。
「おじいちゃん、褒めて? 私、今日は三脚を持ってきてるのよ」
リィのボストンバッグからは仰々しい三脚が現れた。そして、カメラのセッティングはリィが自ら行う。
「十秒したらシャッターが落ちるからね」
大樹さんのコンデジで何枚か撮ると、
「私のカメラでも撮ってもいい?」
リィがデジタル一眼レフを取り出し、そのカメラでも何枚か撮ることになる。
「今度はね、誰かが笑ったら自然とシャッターが落ちるの。だから、みんな笑ってね」
珍しく、リィがカメラを前に笑っていた。
「リィ、笑ってる」
「あ、うん。あのね、人に撮られるのは苦手なのだけど、誰にも撮られてなければ大丈夫なの」
「……つまりセルフタイマーなら大丈夫ってこと?」
「そうみたい」
そんな会話をしながらも、シャッターはバシャバシャと音を立てる。俺はこの日初めてリィが笑っている写真を見た。
俺以外の四人が車に乗ると、
「唯は車の免許は持っているのか?」
大樹さんに尋ねられ、
「はい、去年の秋に取りました」
「なら、これからは翠葉を連れてちょくちょく遊びに来い。平日は仕事でいないが、土日ならいるから。零樹に言っても蒼樹に言ってもまったく当てにならないからな」
今日一番の長文を耳にした気分。
大樹さんはリィにでれでれと目尻を下げていた。
「了解です。リィを連れてきます」
「そのときはまたつまみを作ってくれ」
……何これ、嬉しい……。
「今度は私にも作り方を教えてね」
すごく、嬉しい……。
背中に添えられた佳苗さんの手があたたかかった。家族を労わるときにかけられるものみたいに。
「はい。次はご飯作りに来ます」
この日、ようやく自分が「御園生唯芹」になれた気がした。
戸籍が変わるとか名前が変わるとか、そういうことではなく、きちんと「家族」に迎え入れられた気がして、心が満たされた。
リィたち家族に気持ちが満たされなかったわけじゃない。ただ、リィたちを越えたところにいた人たちに認められることで、本当の家族に迎えられた気がしたんだ。
少し考えてみると、結婚ってこんな感じなのかな、と思う。知らない人の中に入っていって「家族」になるって、こんな感じなのかな。
俺は幸倉の家に帰ると、充足感たっぷりで眠りについた。
夕飯とかシャワーとかどうでも良かった。ただ、この幸せに浸ったままぐっすり眠りたかったんだ――
「調味料はシンクの下とそこの調味料ラックね。キッチンツールは翠葉ちゃんに訊けばたいていのものが出てくると思うの。わからなかったら訊いて? 私はお茶を出してくるわ」
包丁などは目に入る場所に出ていた。
リィに手伝ってもらいながら作ったのは七品。リィの大好きな大学芋以外は、どれも材料を切って和える程度の簡単なもの。
イカとワカメにポン酢をかけ、おろしたしょうがをちょこっと添えたもの。山芋を短冊切りにしてキムチと和えたもの。塩茹でしたオクラとマグロの中落ちを合わせわさび醤油をかけたもの。たけのこの梅肉和え。レンコンの金平。山芋と梅肉が余ったから、それらを和えただけのものも追加。
通常の料理では副菜になるようなものばかりがずらりと並ぶ。
リィが小鉢をたくさん出してくれ、それらを器に盛ってトレイに載せた。このあとは居間へ運ぶのみ。
「うぉぉぉぉ……唯兄さん、超絶緊張してるんだけどっ」
「ふふ、お料理作っているときはリラックスできてたのにね?」
「ねー? 困ったもんだよ」
持っていかねば持っていかねば……。
うんうん己の緊張と闘っているところへ、
「あらすごいっ! これ全部唯芹くんが作ったのっ!?」
「はぁ……」
「この短時間でっ!?」
「あの……そんな大したものじゃないんです。基本は切って和えるだけなので……」
「まぁっ! それだけでこんなおつまみができるのねっ!? 見てれば良かったな、失敗しちゃった」
佳苗さんは少し悔しそうに笑った。
俺の心境的には、こんな料理でよければいつでも教えます、だ。代わりに、大樹さん攻略方法を教えてください、と思う。
「唯芹くん、まだ緊張してる?」
「あ、はい……」
「うちのお父さん、強面だからねぇ……。でも、中身はそんなこともないのよ? ちょっと頑固なところがあるけれど、美味しいお酒と美味しいおつまみがあればOK!」
「……それ、胃袋掴めば、的なものでしょうか?」
「そうそう!」
「唯兄、唯兄のお料理は食べたら幸せを感じるよ。だから、大丈夫」
佳苗さんの後押しと、リィのにっこりと笑った顔を見たらなんとなく大丈夫な気がしてくる。
「翠葉ちゃんは唯芹くんが大好き?」
「はい!」
「蒼樹くんとどっちが好き?」
「えっ? 比べられない。唯兄も蒼兄も大好きだもの」
「ふふふ。唯芹くん、翠葉ちゃんにこんなにも好かれてるのだから大丈夫よ。うちの人、翠葉ちゃんにはごく甘なの」
「なるほど。どこへ行ってもリィ信者がいるということだけは把握しました」
結構真面目な見解だったのだけど、リィと佳苗さんの笑いのツボをついてしまった模様。ふたりはおかしそうにクスクスケタケタ笑っていた。
「さ、居間へ行きましょう? みんな美味しいお酒をお預け食らって待ってるのよ」
「えっ? 飲んでないんですか?」
「えぇ。おつまみを作ってもらっているのに先に飲めるか、って酒瓶抱えてるわ」
「それはそれは早く行かねば……」
「緊張しててもどんな状況にあっても、人は向き合わないと前には進めないのよ」
佳苗さんに背中を押されてそう言われた。
あぁ――この人は零樹さんのお母さんだ……。
そんなことをしみじみと思った。
居間へ行くと、本当に大樹さんが酒瓶を抱えて待っていた。
「唯、ここにおいで」
零樹さんに呼ばれて大樹さんの隣に座ることになる。と、ピッカピカに磨かれた、青味がかった切子グラスを渡され酒を注がれた。俺の次は碧さん、あんちゃん、そして佳苗さん。最後に自分のグラスに注ごうとしていたところで待ったをかけた。
「それっ、注がせてもらってもいいですかっ!?」
大樹さんは俺の声に驚いたようで、ピタリ、と動作を止めた。
「……注がせてください」
言葉なく酒瓶を渡され、グラスをこちらに向けてくれる。
トクトクトク――昨日同様、注ぐ際に手が震えた。
「アルコール中毒か?」
「え……?」
「手が震えている」
「あ……あ~……緊張してます」
「そうか」
「はい」
そして無言……。
ちょっと~……誰か助けてよぉ。
「おじいちゃん、このおつまみ全部唯兄の手作りなのよ」
「おまえ、すごいな?」
「いえ……」
「じゃ、翠葉の快気祝いと唯の歓迎会だ。乾杯っ」
大樹さんの急な音頭にビビリながら、板の間に置いていたグラスを手に取った。零樹さんだけは運転手要員ということでお酒には手をつけず、リィとふたり、珍しく炭酸系のジュースを飲んでいる。
酒を飲み始めると、各々おつまみに箸を伸ばす。
佳苗さんは頻りに褒めてくれ、碧さんは頻りに俺という人間を自慢してくれた。そうこうして会話が増えていくと、段々とその場に自分も馴染めるような気がしてくる。グラスが空くと、大樹さんがすかさず酒を注いでくれる。そして、大樹さんのグラスが空くと、俺が酒を注いだ。
とくに言葉は交わさなかった。でも、しだいに無言でいるのが苦痛ではなくなった。
ここにいることをきちんと認識してくれていて、俺のグラスの中身を気にしてくれている。それだけなのに、俺はここに居場所を作ってもらえた気がしたんだ。自分をよそ者と感じずにいられた。
たぶん、「一般的」と言われるのは城井のおじいさん。歩み寄る努力をすることで徐々に家族になっていく。そういう方法がごく一般的だろう。でも、大樹さんは違う。話さなくても、何を語ろうとしなくても、態度だけで俺を受け入れてくれたことがわかる。
なんか、すごいと思った。こんな人が俺のおじいちゃんになってくれるなんて……。素直に嬉しいと思えた。幸せを感じることができたし、「家族」というものをじんわりと感じることができた――
前日からフルに動いていたこともあり、リィの体力を考えて夕方前に御園生の家を出ることになった。
最後は大樹さんがコンデジを持ち出し、家の前で家族写真を撮ることに――
ただ、この場合誰かが撮れば誰かが欠けた写真になるわけで、七人全員で写ることはできない。そこでリィが動いた。
「おじいちゃん、褒めて? 私、今日は三脚を持ってきてるのよ」
リィのボストンバッグからは仰々しい三脚が現れた。そして、カメラのセッティングはリィが自ら行う。
「十秒したらシャッターが落ちるからね」
大樹さんのコンデジで何枚か撮ると、
「私のカメラでも撮ってもいい?」
リィがデジタル一眼レフを取り出し、そのカメラでも何枚か撮ることになる。
「今度はね、誰かが笑ったら自然とシャッターが落ちるの。だから、みんな笑ってね」
珍しく、リィがカメラを前に笑っていた。
「リィ、笑ってる」
「あ、うん。あのね、人に撮られるのは苦手なのだけど、誰にも撮られてなければ大丈夫なの」
「……つまりセルフタイマーなら大丈夫ってこと?」
「そうみたい」
そんな会話をしながらも、シャッターはバシャバシャと音を立てる。俺はこの日初めてリィが笑っている写真を見た。
俺以外の四人が車に乗ると、
「唯は車の免許は持っているのか?」
大樹さんに尋ねられ、
「はい、去年の秋に取りました」
「なら、これからは翠葉を連れてちょくちょく遊びに来い。平日は仕事でいないが、土日ならいるから。零樹に言っても蒼樹に言ってもまったく当てにならないからな」
今日一番の長文を耳にした気分。
大樹さんはリィにでれでれと目尻を下げていた。
「了解です。リィを連れてきます」
「そのときはまたつまみを作ってくれ」
……何これ、嬉しい……。
「今度は私にも作り方を教えてね」
すごく、嬉しい……。
背中に添えられた佳苗さんの手があたたかかった。家族を労わるときにかけられるものみたいに。
「はい。次はご飯作りに来ます」
この日、ようやく自分が「御園生唯芹」になれた気がした。
戸籍が変わるとか名前が変わるとか、そういうことではなく、きちんと「家族」に迎え入れられた気がして、心が満たされた。
リィたち家族に気持ちが満たされなかったわけじゃない。ただ、リィたちを越えたところにいた人たちに認められることで、本当の家族に迎えられた気がしたんだ。
少し考えてみると、結婚ってこんな感じなのかな、と思う。知らない人の中に入っていって「家族」になるって、こんな感じなのかな。
俺は幸倉の家に帰ると、充足感たっぷりで眠りについた。
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