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April(翠葉:高校2年生)
ふたりの関係 Side 司 04話
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ホームルームが終わっても俺はまだ教室にいた。
「ケン、部室の鍵」
言って、ケンに鍵を渡す。
「司は? 部活行かねーの? 生徒会?」
「いや……」
詳しく話すつもりはなく口を閉ざす。と、
「了解。先に行ってる」
ケンは教室を出ていった。
とくに何があるわけではない。ただ、気になることはあった。
ここ数日、毎日のように翠がテラスにいる。それも、朝と放課後。
誰かを待っているようにも見えたが、人と一緒にいるところは見ないし、朝は俺が着替え終わって部室を出てくるときにはもういない。
何をしているのかが気にはなっていたが、電話で訊くとごまかされそうだから、捕まえて直接訊くつもりでいた。
そろそろ頃合か――
教室を出てテラスへ向かう。と、テラスの先には翠と男子生徒がいた。
そのうちのひとりはよく見知った人間。後輩の飛翔だ。
翠は飛翔を苦手としている。そして飛翔も翠にはいい印象を持っていなかったはず。いったい何を――
飛翔が翠の腕を引き、自分の後ろへと追いやる。直後、飛翔と視線が交わった。
「今の、必要最低限の救助活動なんで」
飛翔の言葉に状況を察する。
即ち、翠がもうひとりの男に声をかけられて困っていたか何かだろう。
「救助活動ついでにその男を連れて立ち去ってくれないか?」
「引き受けます」
「え? え? えーーー!? 何? 俺、まだセンパイと話したいよっ」
やっぱり……。
冷たい視線をくれてやると、
「司先輩に睨まれていいなら置いていく」
「えっ!? やっ、何っ!? そういうことなの!? ちょっ、飛翔待ってよっっっ」
引き受けると言った割に、飛翔はその男を置き去りにする勢いでその場を去った。
「久しぶり……」
若干気まずそうに翠が口にした。けれど、
「……テスト振りなだけだけど」
テストが終わってから丸一週間。久しぶりと言うには短すぎる日数。
とくに何を思うでもなく返したつもりだった。けれど、翠の表情は曇る。
「これから部活、だよね」
「そうだけど」
「がんばってね」
いつもなら目を見て話す翠が一度も俺の目を見なかった。それどころか泣きそうな顔で、今すぐ立ち去ろうとしているのが理解できない。
脇をすり抜けようとした翠の前に出て道を塞ぐ。
「泣きそうな顔されるのも、毎日ここにいるのもわけがわからないんだけど」
「っ……ここにいたのは人間ウォッチング。ただ、人の往来を見ていただけ」
「毎日毎日飽きもせず?」
「そう、悪いっ!?」
「悪いとは言ってない。泣きそうな理由は?」
「黙秘っ」
立ちはだかってもなお進もうとするから腕を掴んだ。
「色々納得いかないんだけど」
どうして泣きそうな顔をしているのかさっぱりわからない。
泣かれるほどひどい受け答えはしたつもりがないし、ひどいことを言った覚えもない。
でもそれは、俺が……という話で、翠がどう受け止めたのかはわからない。
「翠。……泣きそうな理由は?」
「ツカサの機嫌が悪いからっ」
は……?
「翠が理由を話さないからだろ?」
「ここにいたのは――ツカサの姿が見れるからっ」
っ……なんだそれ――
「なんで……」
「……姿を見たいと思っちゃいけない!?」
「いけないとは言ってない。なんでって訊いた」
「だって……テスト期間終わったら全然会えなくなっちゃったから――」
意味がわからない。
なんで姿が見られるから、見たいから、でここなんだ。会えなかったからって、なんでこんな遠くから眺められなくちゃいけない?
「ごめん、全部私の八つ当たり……。だから、手、離して」
八つ当たりの意味もよくわからないけど、それより――
「あのさ……会いたいと思ってなんでここなわけ?」
「……え?」
不思議そうな顔をするな。今、不可解な疑問に苛まれてるのは俺だ。
「電話かけるなりメールすればいいだろ」
翠はキッ、と俺を見上げた。
「そこで反抗的な視線返してくるくらいなら、言葉にしてほしいんだけど」
視線だけで会話ができるのは兄妹間のみと思え。苛立ちが隠せなくなってきていたところ、
「……電話で、なんて言ったらいいの? メールに、何を書けばいいの?」
心もとなさげに言葉を発する。今、翠は平常運転だろうか……。これで平常運転なのだろうか……。
――恐ろしく頭の回転が悪い気がしてならない。
「……別に、食堂に出てこいって言われれば出てくるし、部活の前にテラスに寄ってほしいって言われれば寄るし……」
思いつくものを例にあげてみると、
「……だって、言えなかったんだもの……」
「だから、なんで」
「言っていいのかわからなくて……?」
「最後に疑問符をつけられる意味がわからない……」
翠がテラスにいる人間たちを意識し始めた。……というよりは、俺たちに視線が集りだしていた。
「……一時休戦。十分でいいから時間がほしい」
「え?」
「翠が泣くと人目を集める。とりあえず図書室」
掴んだ腕をそのまま引き、図書棟へ向けて歩きだした。
生徒会で使われない日、図書室は空調がきいているだけの空間になる。
今日は一度も外の空気を入れられてないのだろう。少し乾燥した空気がそこにはあった。
ドアが閉まると密室。決して機密性が高いわけではないのに、時間が経ったら酸素がなくなって窒息しそうな感じ。
それは少しイラついている俺が作り出しているのか、思いつめたような翠が作り出しているのか、はたまた双方の作用相まってなのか――
いつもの席にかばんを置き、
「言っていいのかわからないって何?」
「だって……」
「だって何」
翠はかばんを両手で持ち、自分の足元に視線を落としていた。
「前に言わなかったか? 何かあってもなくてもいつでも連絡してきてかまわない。紅葉祭の帰り、そう言ったはずだけど」
翠が顔を上げて目を見開いた。……思い切り忘れてたって顔。
「あ……」
「……思い出していただけたようで何より」
頬が引きつりそうなのを我慢して笑みを浮かべる。
「その俺に言っていいのかわからないって何?」
翠の眉がしだいに申し訳なさそうな形へと変わっていく。
「変に思いつめられて泣かれそうになるのとか勘弁してほしいんだけど」
「ごめんなさいっ……」
堪えきれずに謝られた感じ。
「第一、翠にとって俺って何?」
今、自分にどういうポジションが与えられているのか、それを明確にしてもらいたかった。
「……好きな人」
「そうじゃなくて――」
ストレートに「好きな人」と答えてもらえるのは嬉しい。けど、俺が望んでいる答えではない。
しかし、そのポジションを得たという直接的な会話はしていないこともあり、
「いやいい、改めて言う」
翠に向き直り一歩前に出る。と、翠は一歩下がった。
「俺と付き合ってほしいんだけど」
……フリーズしたか。なら、そのまま聞いてろ。
聴覚だけは生かしておけよ?
「意味は――彼氏彼女、恋人、カップル、それらに属するものと同義。理解した?」
翠は首振り人形よろしく首を縦に振った。
「……なら返事」
さらに詰め寄り、逃げられないように腕を掴む。と、
「付き合ったら……そしたら何もなくても電話していいの? 会いたいって言っても迷惑じゃない?」
なんだそれ……。
「別に何もなくても電話かけてきてかまわないし、会いたいって言われてとくに困ることもない。ほかには? 何かあるなら今全部言ってほしいんだけど」
「電話しても話す内容がなかったらどうしよう?」
「……何度も言うけど、携帯って通信機器だからそのあたりは考慮してほしい」
翠は不服そうな表情で少し黙り、口を開けたかと思えば、
「……天気予報の話でもいい?」
そこでどうして天気予報って候補があがったのかには興味があるけど……。
「別にかまわない」
話すことがなくても天気予報くらいなら俺にも話せそうだ。
もし、電話をかけて俺が急に天気予報の話を始めたら、翠は気づくだろうか。俺が翠の声を聞きたかったということに。
「お弁当、一緒に食べたいって言ったら迷惑?」
「……迷惑じゃない。ただ――」
……俺、言ってなかったか?
少し考えて、翠に直接話していなかったことに気づく。
「悪い、何も言ってなかった俺も悪い」
「え?」
「新学期始まったばかりだろ……。うちの学校、昼休みくらいしか人と話す時間ないから、その時間を自分との時間に割かせるのを遠慮しただけ。翠が一緒に食べたいっていうなら一緒に食べる。でも、まだ話したことがない人間がいるならクラスにいたら?」
翠は新たに目を潤ませた。
ちょっと待て……。これで泣かれるって何!? 今度こそ理解ができない。
そう思っていると、突然謝られた。
「ごめん……」
「なんの謝罪?」
「八つ当たりした謝罪……。会えなくて寂しいって思っているのが自分だけなのかと思ったら、すごく悲しかったの……」
……なんだ。やっと理解ができた。翠が抱いていた感情は、「寂しい」だったのか。なら、最初からそう言えばいいものを――
「言いたいことは以上?」
「……うん」
「じゃ、最後にひとつ――付き合う以上は結婚まで考えてるから。そのうえでもう一度返事」
「…………」
「返事」
「……はい」
「同意、肯定の意味の返事と受け取るけど?」
翠はコクリと頷いた。
視線は俺を捉えているというのに、どこかまだ不安そうな表情をしていた。だから、掴んだ腕を引き寄せ口付けた。
「現実。夢じゃないから」
しっかりと視線が合ったところで、俺は翠を残して図書室を出た。
「ケン、部室の鍵」
言って、ケンに鍵を渡す。
「司は? 部活行かねーの? 生徒会?」
「いや……」
詳しく話すつもりはなく口を閉ざす。と、
「了解。先に行ってる」
ケンは教室を出ていった。
とくに何があるわけではない。ただ、気になることはあった。
ここ数日、毎日のように翠がテラスにいる。それも、朝と放課後。
誰かを待っているようにも見えたが、人と一緒にいるところは見ないし、朝は俺が着替え終わって部室を出てくるときにはもういない。
何をしているのかが気にはなっていたが、電話で訊くとごまかされそうだから、捕まえて直接訊くつもりでいた。
そろそろ頃合か――
教室を出てテラスへ向かう。と、テラスの先には翠と男子生徒がいた。
そのうちのひとりはよく見知った人間。後輩の飛翔だ。
翠は飛翔を苦手としている。そして飛翔も翠にはいい印象を持っていなかったはず。いったい何を――
飛翔が翠の腕を引き、自分の後ろへと追いやる。直後、飛翔と視線が交わった。
「今の、必要最低限の救助活動なんで」
飛翔の言葉に状況を察する。
即ち、翠がもうひとりの男に声をかけられて困っていたか何かだろう。
「救助活動ついでにその男を連れて立ち去ってくれないか?」
「引き受けます」
「え? え? えーーー!? 何? 俺、まだセンパイと話したいよっ」
やっぱり……。
冷たい視線をくれてやると、
「司先輩に睨まれていいなら置いていく」
「えっ!? やっ、何っ!? そういうことなの!? ちょっ、飛翔待ってよっっっ」
引き受けると言った割に、飛翔はその男を置き去りにする勢いでその場を去った。
「久しぶり……」
若干気まずそうに翠が口にした。けれど、
「……テスト振りなだけだけど」
テストが終わってから丸一週間。久しぶりと言うには短すぎる日数。
とくに何を思うでもなく返したつもりだった。けれど、翠の表情は曇る。
「これから部活、だよね」
「そうだけど」
「がんばってね」
いつもなら目を見て話す翠が一度も俺の目を見なかった。それどころか泣きそうな顔で、今すぐ立ち去ろうとしているのが理解できない。
脇をすり抜けようとした翠の前に出て道を塞ぐ。
「泣きそうな顔されるのも、毎日ここにいるのもわけがわからないんだけど」
「っ……ここにいたのは人間ウォッチング。ただ、人の往来を見ていただけ」
「毎日毎日飽きもせず?」
「そう、悪いっ!?」
「悪いとは言ってない。泣きそうな理由は?」
「黙秘っ」
立ちはだかってもなお進もうとするから腕を掴んだ。
「色々納得いかないんだけど」
どうして泣きそうな顔をしているのかさっぱりわからない。
泣かれるほどひどい受け答えはしたつもりがないし、ひどいことを言った覚えもない。
でもそれは、俺が……という話で、翠がどう受け止めたのかはわからない。
「翠。……泣きそうな理由は?」
「ツカサの機嫌が悪いからっ」
は……?
「翠が理由を話さないからだろ?」
「ここにいたのは――ツカサの姿が見れるからっ」
っ……なんだそれ――
「なんで……」
「……姿を見たいと思っちゃいけない!?」
「いけないとは言ってない。なんでって訊いた」
「だって……テスト期間終わったら全然会えなくなっちゃったから――」
意味がわからない。
なんで姿が見られるから、見たいから、でここなんだ。会えなかったからって、なんでこんな遠くから眺められなくちゃいけない?
「ごめん、全部私の八つ当たり……。だから、手、離して」
八つ当たりの意味もよくわからないけど、それより――
「あのさ……会いたいと思ってなんでここなわけ?」
「……え?」
不思議そうな顔をするな。今、不可解な疑問に苛まれてるのは俺だ。
「電話かけるなりメールすればいいだろ」
翠はキッ、と俺を見上げた。
「そこで反抗的な視線返してくるくらいなら、言葉にしてほしいんだけど」
視線だけで会話ができるのは兄妹間のみと思え。苛立ちが隠せなくなってきていたところ、
「……電話で、なんて言ったらいいの? メールに、何を書けばいいの?」
心もとなさげに言葉を発する。今、翠は平常運転だろうか……。これで平常運転なのだろうか……。
――恐ろしく頭の回転が悪い気がしてならない。
「……別に、食堂に出てこいって言われれば出てくるし、部活の前にテラスに寄ってほしいって言われれば寄るし……」
思いつくものを例にあげてみると、
「……だって、言えなかったんだもの……」
「だから、なんで」
「言っていいのかわからなくて……?」
「最後に疑問符をつけられる意味がわからない……」
翠がテラスにいる人間たちを意識し始めた。……というよりは、俺たちに視線が集りだしていた。
「……一時休戦。十分でいいから時間がほしい」
「え?」
「翠が泣くと人目を集める。とりあえず図書室」
掴んだ腕をそのまま引き、図書棟へ向けて歩きだした。
生徒会で使われない日、図書室は空調がきいているだけの空間になる。
今日は一度も外の空気を入れられてないのだろう。少し乾燥した空気がそこにはあった。
ドアが閉まると密室。決して機密性が高いわけではないのに、時間が経ったら酸素がなくなって窒息しそうな感じ。
それは少しイラついている俺が作り出しているのか、思いつめたような翠が作り出しているのか、はたまた双方の作用相まってなのか――
いつもの席にかばんを置き、
「言っていいのかわからないって何?」
「だって……」
「だって何」
翠はかばんを両手で持ち、自分の足元に視線を落としていた。
「前に言わなかったか? 何かあってもなくてもいつでも連絡してきてかまわない。紅葉祭の帰り、そう言ったはずだけど」
翠が顔を上げて目を見開いた。……思い切り忘れてたって顔。
「あ……」
「……思い出していただけたようで何より」
頬が引きつりそうなのを我慢して笑みを浮かべる。
「その俺に言っていいのかわからないって何?」
翠の眉がしだいに申し訳なさそうな形へと変わっていく。
「変に思いつめられて泣かれそうになるのとか勘弁してほしいんだけど」
「ごめんなさいっ……」
堪えきれずに謝られた感じ。
「第一、翠にとって俺って何?」
今、自分にどういうポジションが与えられているのか、それを明確にしてもらいたかった。
「……好きな人」
「そうじゃなくて――」
ストレートに「好きな人」と答えてもらえるのは嬉しい。けど、俺が望んでいる答えではない。
しかし、そのポジションを得たという直接的な会話はしていないこともあり、
「いやいい、改めて言う」
翠に向き直り一歩前に出る。と、翠は一歩下がった。
「俺と付き合ってほしいんだけど」
……フリーズしたか。なら、そのまま聞いてろ。
聴覚だけは生かしておけよ?
「意味は――彼氏彼女、恋人、カップル、それらに属するものと同義。理解した?」
翠は首振り人形よろしく首を縦に振った。
「……なら返事」
さらに詰め寄り、逃げられないように腕を掴む。と、
「付き合ったら……そしたら何もなくても電話していいの? 会いたいって言っても迷惑じゃない?」
なんだそれ……。
「別に何もなくても電話かけてきてかまわないし、会いたいって言われてとくに困ることもない。ほかには? 何かあるなら今全部言ってほしいんだけど」
「電話しても話す内容がなかったらどうしよう?」
「……何度も言うけど、携帯って通信機器だからそのあたりは考慮してほしい」
翠は不服そうな表情で少し黙り、口を開けたかと思えば、
「……天気予報の話でもいい?」
そこでどうして天気予報って候補があがったのかには興味があるけど……。
「別にかまわない」
話すことがなくても天気予報くらいなら俺にも話せそうだ。
もし、電話をかけて俺が急に天気予報の話を始めたら、翠は気づくだろうか。俺が翠の声を聞きたかったということに。
「お弁当、一緒に食べたいって言ったら迷惑?」
「……迷惑じゃない。ただ――」
……俺、言ってなかったか?
少し考えて、翠に直接話していなかったことに気づく。
「悪い、何も言ってなかった俺も悪い」
「え?」
「新学期始まったばかりだろ……。うちの学校、昼休みくらいしか人と話す時間ないから、その時間を自分との時間に割かせるのを遠慮しただけ。翠が一緒に食べたいっていうなら一緒に食べる。でも、まだ話したことがない人間がいるならクラスにいたら?」
翠は新たに目を潤ませた。
ちょっと待て……。これで泣かれるって何!? 今度こそ理解ができない。
そう思っていると、突然謝られた。
「ごめん……」
「なんの謝罪?」
「八つ当たりした謝罪……。会えなくて寂しいって思っているのが自分だけなのかと思ったら、すごく悲しかったの……」
……なんだ。やっと理解ができた。翠が抱いていた感情は、「寂しい」だったのか。なら、最初からそう言えばいいものを――
「言いたいことは以上?」
「……うん」
「じゃ、最後にひとつ――付き合う以上は結婚まで考えてるから。そのうえでもう一度返事」
「…………」
「返事」
「……はい」
「同意、肯定の意味の返事と受け取るけど?」
翠はコクリと頷いた。
視線は俺を捉えているというのに、どこかまだ不安そうな表情をしていた。だから、掴んだ腕を引き寄せ口付けた。
「現実。夢じゃないから」
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