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第14章 悪魔姫の復讐・姫騎士編

244話 お祭りの時間だ

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「おぉ~」

 ガヤガヤと騒がしくも熱気に包まれた街並み。
 如何にもな大剣を背負ったガチムチの巨漢だったり、左右の腰に剣を垂らして鎧に身に纏う者。
 とんがり帽子を被ってローブに身を包んだ魔女まで、一般人に混じって色んな人がいるけど……

 そんな事はどうでも良い!
 今重要なのは、我が眼前に広がる……道端に数多く立ち並ぶこの多種多様な露店達っ!!

 当然、雑貨類やら武具やらを売ってる露店もある。
 が、しかし!  この露店の見所は何と言っても、美味しそうなお肉にお菓子!!  
 あぁ、素晴らしきかなB級グルメっ!!

「レフィーお嬢様、もう一度ご確認しておきますが。
 絶対に私の手を離さないようにして下さい」

「ん!  わかった」

「それともう1つ。
 我々とのお約束を覚えていらっしゃいますか?」

「シルヴィア達から離れない事!」

「その通りです。
 基本的にレフィー様お嬢様の周囲は我々眷属5名で固めますが。
 万が一何らかの要因で散り散りになってしまった場合は、我々眷属のうち3人が周囲にいなければお屋敷まで転移して下さい」

「はい!」

 手を挙げて答えたらシルヴィアを始め、眷属の皆んなが何故か胸を押さえて悶えてるけど気にしない!
 今の私は目をキラキラ輝かせた子供にしか見えないだろうけど、今はそんな些事も気にならないっ!!

『ご機嫌で、楽しそうだね』 

 だって、お祭りだよ!?
 公爵令嬢だった時は当然、街でのお祭りになんて参加できなかったし。
 地球時代も殆どが病院のベッドの上での生活だった。

 お祭りに参加する事は私にとって前世、前前世からの憧れなのだ!!
 そんなお祭りにこうして参加して!  屋台もいっぱいあるし、テンションが上がらないわけがないっ!!

『悪魔ちゃん……うん、キミは大いに楽しみなさい』

「ふふん!」

 当然!
 お前に言われなくとも、憧れのお祭りを!  そして美味しそうな匂いを漂わせる露店を満喫してやるわっ!

「ん?」

 何だろ?  何かメッチャ周囲の視線を感じるんだけど……う~ん、まぁ別にどうでも良いや。
 ちょっと鬱陶しいけど、見られてるだけなら何の害も無いし!

 けどもし、もし仮に私のお祭り楽しみを邪魔すれば……ふふふ。
 なんかちょっと今、フラグが立った気がしないでも無いけど、そんな事よりっ!

「シルヴィア!」

「はい、如何いたしましたか?」

「アレ!  あそこの屋台の焼き串肉が食べてみたい!」

 焼き串肉とか、ファンタジーのド定番っ!
 ヤバイわ、コレはテンション爆上げだわー!  ここは反対される前にシルヴィアを引っ張っていかなければ!!

「興奮してるご主人様もまた……」

「このレアな光景を保存しないと!」

「よかったですね、陛下……!」

「ふふ……さて皆さん、早くお嬢様の護衛に戻りますよ」

「「「はい!」」」

 ん?  皆んな何やってんだろ?

「はい、どうぞ」

「ん、ありがと!」

 おぉー!!
 屋台で、しかも自分で焼き串肉を買うことができるなんて感動だわ!  

 冒険者ギルド、ヴァリエ騎士王国王都シュヴァリエ支部のギルドマスターであるカティラと副ギルドマスターのジン。
 ヴァリエ騎士王国において唯一の大公家の御令嬢にして、騎士王である六英雄が一人、姫騎士フェリシアと肩を並べる剣聖リーゼ・スパーダ。

 両者との顔合わせから2週間!
 ついに私が企画立案した聖位闘技大会、天下一武道会みたいなお祭りが!
 楽しい愉しい遊びの時間の始まり始まり~っ!!
 
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