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第13章 世界樹創造編
238話 悪魔姫に振り回される者達
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「当然ですが、凄い事になってますね……」
「あぁ、そうだね……」
アクムス王国が王都フェニルの中央に鎮座する美しき白亜の王城。
王都の風貌を見渡す事ができるテラスにて、鮮やかな薄い青の髪の少女、エレナ・グランツェ。
そしてエレナの婚約者にして、このアクムス王国を統べる若き王、アラン・ジョン・アクムス。
こうして並び立てば非常に絵になっている2人が、ここまで喧騒が届くほどに大騒ぎとなっている王都の様子を眺めながらその整った顔に苦笑いを浮かべる。
2人の脳裏に浮かぶは、美しい白銀の髪に、アメジストのような紫の瞳。
基本的に無表情な整った顔の口元を楽しげに僅かに上げ、得意げにドヤる。
その小さな身体に絶大な力を宿した1人の少女。
「お師匠様……楽しんでいらっしゃると良いのですが」
「レフィー様の期待通りの大騒ぎになっているのだから、どうせなら満足していただきたいところだが……
あのレフィー様の事だし、今頃寝落ちして気持ちよさそうに寝てらっしゃる気がする」
「ふふ、確かに。
昨日の日中はずっとお昼寝なさっていたとは言え、昨夜は迷宮内部の構造を整えるために寝ておられませんし」
「はぁ……しかし、これは想像以上だな」
「その通りです」
ため息をつきながらそう漏らすアランに答えたのは、エレナよりも深い青色の髪を短く切りそろえた美丈夫。
10数年前、20歳の頃から賢王と呼ばれた先々代国王の代から大国であるアクムス王国にて宰相を務めてきた存在。
「グランツェ公」
「お父様!」
「今回の一件で騒ぎが起こる事は想定済みでしたが、これ程の混乱は予想を超えています。
まぁ、ある程度の原因は判明しているのですが……陛下」
若干疲れの色を見せて呟いていたグランツェ公の瞳が軽く細められ、鋭い視線がアランを射抜く。
「ど、どうした?」
「エレナとイチャイチャしたいお気持ちはわかりますし、婚約者なのでするのは結構ですが……」
「お、お父様っ!?」
突然父であるグランツェ公から予想外の一撃を受けて、エレナの顔が真っ赤に染まる。
「この非常時に仕事を放棄するのは辞めて頂きたい」
「あ、あぁ、悪かった」
にっこりと、しかし有無を言わせない微笑みを浮かべるグランツェ公に頬を若干引き攣らせながらアランが頷く。
「わかって頂けたなら何よりです」
「ははは……それで、この大混乱の原因は何だ?」
「えぇ、それなのですが。
実は先程、冒険者ギルドから緊急の謁見を願う連絡が届きました」
「……まさか」
「それは……」
「副ギルドマスターであるクリスティア殿と、ギルドマスターであるガルド殿が既にこちらに出向いていますし、まず間違いないでしょう」
「レフィー様、2人に今回の事を伝えるの忘れてたのか……」
「あ、あはは、まぁお師匠様らしいですけど……」
アランにエレナ、グランツェ公の3人は苦笑いを浮かべながら顔を見合わせ……
「「「はぁ……」」」
疲れたようにため息を零した。
「あぁ、そうだね……」
アクムス王国が王都フェニルの中央に鎮座する美しき白亜の王城。
王都の風貌を見渡す事ができるテラスにて、鮮やかな薄い青の髪の少女、エレナ・グランツェ。
そしてエレナの婚約者にして、このアクムス王国を統べる若き王、アラン・ジョン・アクムス。
こうして並び立てば非常に絵になっている2人が、ここまで喧騒が届くほどに大騒ぎとなっている王都の様子を眺めながらその整った顔に苦笑いを浮かべる。
2人の脳裏に浮かぶは、美しい白銀の髪に、アメジストのような紫の瞳。
基本的に無表情な整った顔の口元を楽しげに僅かに上げ、得意げにドヤる。
その小さな身体に絶大な力を宿した1人の少女。
「お師匠様……楽しんでいらっしゃると良いのですが」
「レフィー様の期待通りの大騒ぎになっているのだから、どうせなら満足していただきたいところだが……
あのレフィー様の事だし、今頃寝落ちして気持ちよさそうに寝てらっしゃる気がする」
「ふふ、確かに。
昨日の日中はずっとお昼寝なさっていたとは言え、昨夜は迷宮内部の構造を整えるために寝ておられませんし」
「はぁ……しかし、これは想像以上だな」
「その通りです」
ため息をつきながらそう漏らすアランに答えたのは、エレナよりも深い青色の髪を短く切りそろえた美丈夫。
10数年前、20歳の頃から賢王と呼ばれた先々代国王の代から大国であるアクムス王国にて宰相を務めてきた存在。
「グランツェ公」
「お父様!」
「今回の一件で騒ぎが起こる事は想定済みでしたが、これ程の混乱は予想を超えています。
まぁ、ある程度の原因は判明しているのですが……陛下」
若干疲れの色を見せて呟いていたグランツェ公の瞳が軽く細められ、鋭い視線がアランを射抜く。
「ど、どうした?」
「エレナとイチャイチャしたいお気持ちはわかりますし、婚約者なのでするのは結構ですが……」
「お、お父様っ!?」
突然父であるグランツェ公から予想外の一撃を受けて、エレナの顔が真っ赤に染まる。
「この非常時に仕事を放棄するのは辞めて頂きたい」
「あ、あぁ、悪かった」
にっこりと、しかし有無を言わせない微笑みを浮かべるグランツェ公に頬を若干引き攣らせながらアランが頷く。
「わかって頂けたなら何よりです」
「ははは……それで、この大混乱の原因は何だ?」
「えぇ、それなのですが。
実は先程、冒険者ギルドから緊急の謁見を願う連絡が届きました」
「……まさか」
「それは……」
「副ギルドマスターであるクリスティア殿と、ギルドマスターであるガルド殿が既にこちらに出向いていますし、まず間違いないでしょう」
「レフィー様、2人に今回の事を伝えるの忘れてたのか……」
「あ、あはは、まぁお師匠様らしいですけど……」
アランにエレナ、グランツェ公の3人は苦笑いを浮かべながら顔を見合わせ……
「「「はぁ……」」」
疲れたようにため息を零した。
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