付与って最強だと思いませんか? 悪魔と呼ばれて処刑されたら原初の悪魔に転生しました。とりあえず、理想の国を創るついでに復讐しようと思います!

フウ

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第13章 世界樹創造編

235話 世界樹、降誕!

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 凄まじい地鳴りが鳴り響き、地面が揺れ動いて空気が震える。
 まぁ、結界を展開してるからこの地鳴りも揺れも結界の外には漏れてないし、私達以外は誰もこの事に気が付いてすらいないだろうけど。

迷宮ダンジョン創造……」

 そんな誰もが慌てふためくだろう状況の中、一切動じる事なく。
 むしろニヤリと不敵な笑みさえ浮かべながら、翼をバサァーっと揺らしつつ両手を広げてビシっ!!

「世界樹、降誕!」

 一瞬で地鳴りも揺れも途絶えて静寂が舞い降りる。
 ふっ、決まった……完璧に、決まったわ!  今の私、なんかカッコよかったんじゃね!?


『ぴろん!
 ユニークスキル・迷宮創造を獲得しました!』


 おおぅ、何かユニークスキルになった。

「な、何が……」

「揺れが治った……?」

 ふふ~ん!  アランとグランツェ公も驚くのはまだまだ早い!!
 今の地鳴りと揺れはただの前座に過ぎない、本当の見せ場はここからなのだっ!

「っ!  来ますっ!!」

 静寂を打ち破る、エレナの声が響き渡る。
 その言葉を肯定するようにエレナの視線の先、私の足元の地面が少し盛り上がり……


 ピシッ!


 地面が割れて小さな苗木が芽吹いて姿を表す。
 シュルシュルシュルっと捩れるように回転しながら、通常ではあり得ない速度でみるみる成長し……

「っ!」

「こ、これは……」

 エレナ目を見開きながらが思わず息を呑み、グランツェ公爵が困惑を露わに唖然と呟く。

「小さな、木?」

 ふっふっふ~、その通り!
 私のすぐ隣に鎮座するは、最終的に高さ1メートル程になった私よりも小さい小さな木。

 だから別にアランのこの反応も間違ってはいない。
 だがしかしっ!  見た目が小さいからといって決して侮る事なかれ!!

「先程、世界樹と仰っていましたが。
 もしかして、コレがそうですか?」

「ん!」

 何かアランもグランツェ公も拍子抜けして困惑してるような顔をしてるけど、突然これはただの木じゃ無い。
 エレナが目を見開いて息を呑んでる理由を考えてみて欲しい。

 アランとグランツェ公にはわから無いだろうけど、この木は私が創造した世界樹!
 こんなに小さくてもエレナが息を呑む程に膨大なで強大な魔素エネルギーを内包している。

 まぁ、私が魔素を注いだわけだから当然だけど。
 ふっふっふ~ん!  ぶっちゃけエレナよりも保有魔素量は多いし、世界樹の名は伊達じゃ無いのだよ!!

「この子が世界樹。
 この迷宮ダンジョンの形態」

 うんうん、終焉の大地じゃあ危険性を考慮して地下迷宮にしたけど、こっちの大陸にはそれ程危険な魔物もいないから世界樹にしたわけだけど。
 地下迷宮も良いけど、やっぱり上に登ってくタイプの迷宮にも違った良さがあるな。

 私が色々と手を付け加えれるってのは一緒だけど、地下迷宮と違って外観を色々設定できるし。
 何より!  見た目のインパクトが段違い!!
 今はまだ創った直後だから小さいけど……むふふ!

「えっと……コレが迷宮、ですか?」

「そう」

 まぁ、アランの言いたい事はわかる。
 けど、既にこの小さな世界樹は迷宮ダンジョンとしての役割をちゃんと担っているのだ。

 今はまだ第一階層……最初に私が展開していた結界内しか、領域が無いだけ。
 ダンジョンコア本体もまだ私が持ってるし。

「ふふっ!  まぁ見てて」

 何のために私が魔素を注いだと思っている!!
 コレで見せ場が終わりだなんて誰が言った?  本当の見せ場はまだまだ始まったばかりなのだよ!
 さぁ、一気に行こうかぁ!!


 ゴゴオォォォォ──


 再び地鳴りが鳴り響いて、地面が揺れる!

「聳え立て!」

 とりあえず……第50階層まで増築じゃあ~っ!!
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