上 下
188 / 436
第11章 悪魔姫の復讐・大賢者編

188話 ゴミは処分!

しおりを挟む
「ふむ」

 これはこれは。
 20万からなるグローリー王国、フラン帝国、アウストロ皇国による3カ国連合が魔国ナイトメアに惨敗した事は勇者共も流石に想定外だったみたいだな。
 それで今日は朝から6人で集まって話し合いをしてたみたいだけど……

「ふふふ!」

 焦ってる、焦ってる!
 ちょっと休憩がてら勇者共の様子を覗いてみれば…… ギルドからの伝達を知らされた時の勇者共のあのマヌケな顔っ!!

 私が悠々自適で気楽で楽しい時間を過ごしてる間、ご苦労な事に朝からお昼前の今までずっと真剣な話し合いをしてたってだけでも笑えるのに。 
 ギルドの伝達を受けてた程度で救世の六英雄とか呼ばれて調子に乗ってる馬鹿共があたふた必死に対応を話し合って……

「むふふ……」

 あぁ~面白いっ!
 会議なんてしたところで何の意味もないのに、わざわざ無駄な事に時間を費やしちゃって!!
 私とした事がついついにやけちゃうわー!

「あ~んっ!」

 ふぁはっはっはっ!  
 いやぁー、馬鹿で愚かで醜い勇者共が、私に見られてるとも知らずに無意味な話し合いを真剣にする滑稽な姿を見ながら食べるお肉はマジで最高だわ!

 ふっふっふ、せいぜい私が優雅に屋台で買った美味しいお肉の串焼きを始めとする数々のグルメを頬張ってる間に無駄な会議を続けるがいい!!

「ねぇ、キミ!  1人で何してるの?」

 ついでに、欲望に目が眩んで身の程を弁えずに愚かにも魔国に宣戦布告して惨敗した3カ国連合の3バカこと。
 欲望に塗れた醜い3人の王クズ達の様子も観察し……

「もし暇なら、ちょっと俺達と遊ばない?」

「よければこの街を案内してあげるよ」

「……」

 ふぅ、落ち着け、ここは寛大な!  それはもう海よりも深くで広い超寛大な心で我慢我慢!!
 ……よし、落ち着いた。

 さてと、さっきから煩いんだけど?
 見たところ、学園の生徒3人組みたいだけど……不愉快だわ。

「失せろ、クズが」

 せっかくシルヴィア達と一緒に楽しくショッピングをして、屋台を散策して。
 面倒……げふん、げふん!  ちょっと歩き疲れたから用事は皆んなに任せて、広場のベンチで美味しい屋台グルメを堪能して皆んなを待ってたのに!

 せっかく人が良い気分で!
 意味の無い無駄な会議を続けるバカで愚かな勇者共を見ながら優越感に浸って美味しい屋台グルメを食べてたのに……有象無象のモブ共の分際で邪魔しやがって!

「っ!  何だと!?」

「俺達を誰だと思ってるんだ!?」

「ちょっと見た目が良いからって調子に乗ってんじゃねぇぞ!」

「……」

 うん、端的に言ってウザい。
 今危うく反射的に殺っちゃいそうになったわ。

「俺達は五大国の一角、超大国アルタイル王国から留学している貴族」

「俺達に逆らったらどうなるか……それくらいはわかるよなぁ?」

「今更現状が理解できて声も出ないか?」

 ふ~ん、コイツら3人ともアルタイルの貴族ねぇ……

「まぁ、嫌がっても拒否権は無いけどな!」

「さっきも言ったようにこれから俺達が遊んでやるよ」

「ほら!  さっさと来いっ!!」

 うわぁ、手を掴まれて鳥肌が立った……
 騒ぎを大きくしたら面倒な事になるから掴まれてやったけど、ゾワゾワってして気持ち悪い。

 有象無象のクズ風情が…… 非常に不愉快だわ。
 広場で私の事を見てた人間共もそうだけど、コイツらの舐め回すような視線も。
 欲情した豚みたいな考えも、マジでキモい!

 見てるだけなら不愉快なだけで実害は無いし。
 騒ぎを起こすつもりも無かったから放っておいてあげたのに……ふふふ、あぁ本当にバカで愚かなクズだわ。

 ふ~ん、コイツらはこのまま私を人気の無い道裏に連れ込む気か。
 真偽はさておき、貴族を名乗るくせにくせに下品で穢らわしいヤツらめ。

 まっ、その方が私にとっても好都合だけど。
 人気の無い裏道なら、人が3人失踪しても気付かれないだろうからな。

「じゃあ今回は俺からだから、お前ら見張りは頼んだぞ?」

「わかってるって。
 でも早くしろよ?」

「俺達も楽しみたいんだからな」

「まぁ、まだガキとは言えこれ程の女は貴族でもそうそういないからな」

 ガ、ガキ……だとっ!?
 ふっ、ふふ、ふふふ……許さん!  いや、元々殺すつもりだったけど。
 もう絶対に!  100パーセント!  何があっても絶対に血祭りにしてやるっ!!

「クックック、おい痛い目に遭いたく無かったら大声は出す……」

「〝死ね〟」

 ニタニタと嫌らしい笑みを浮かべて手を伸ばして来たクズが事切れて地面に崩れ落ちる。

「……ぇ?」

「は……?」

「不愉快だ」

「「……っ!?」」

 私の怒りに触れた事を後悔しながら死ね!

「〝潰れろ〟」

 まぁ、尤もコイツらの罪は死んだくらいで許されないけど。
 ふふふ……醜い豚こと前アクムス国王ピッホグと同じく魂を魔界で悪魔達に弄ばれて、来世の転生も無い完全なる消滅を迎えるがいい!!

「さてと」

 ゴミの処分も終わった事だし!  
 そろそろ皆んなの用事も終わるだろうけど、広場に戻って勇者共と3カ国連合の愚か者達でも見ながら屋台グルメを食べて皆んなを待つとしよう!!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する

土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。 異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。 その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。 心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。 ※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。 前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。 主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。 小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~

平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。 三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。 そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。 アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。 襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。 果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。

世界最強の勇者は伯爵家の三男に転生し、落ちこぼれと疎まれるが、無自覚に無双する

平山和人
ファンタジー
世界最強の勇者と称えられる勇者アベルは、新たな人生を歩むべく今の人生を捨て、伯爵家の三男に転生する。 しかしアベルは忌み子と疎まれており、優秀な双子の兄たちと比べられ、学校や屋敷の人たちからは落ちこぼれと蔑まれる散々な日々を送っていた。 だが、彼らは知らなかったアベルが最強の勇者であり、自分たちとは遥かにレベルが違うから真の実力がわからないことに。 そんなことも知らずにアベルは自覚なく最強の力を振るい、世界中を驚かせるのであった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜

ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました 誠に申し訳ございません。 —————————————————   前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。 名前は山梨 花。 他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。 動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、 転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、 休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。 それは物心ついた時から生涯を終えるまで。 このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。 ————————————————— 最後まで読んでくださりありがとうございました!!  

処理中です...