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第11章 悪魔姫の復讐・大賢者編
187話 暗躍する者
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荘厳にして絢爛。
最高級の素材がそこかしこに散りばめられ、決して下品にならない程度に整えられた内装。
魔法に芸術と様々な最先端技術の粋を集めて作られた美しく広大な城の一角。
「ふ~ん」
城下に広がる街並みは美しく区画整備がなされ、多種多様な種族の人々が行き交い賑わう。
超大国と呼ばれるアルタイル王国が王都ペイディオと比べても尚、広大な面積を誇る都市を城のバルコニーから眺めながらその少年はニヤリと笑みを浮かべる。
「楽しそうですね」
「なになに? どうしたの!?」
「私も、気になる」
「もう、一人でこんな所で何してるんですか?」
「全く貴女達は……しかし、結局ソレは何だったのですか?」
明るく口々に話しながら、少年のいるバルコニーへと姿を現したのは5人の少女達。
「実はギルド、から……」
城下の街並みを眺めながら、手に持つ書類に目を通していた少年は、皆一様に生地の薄いネグリジェやガウンを纏った。
つまりは各々のスタイルがハッキリとわかる、少女達の美しい姿にしばし見惚れて……
「ちょっ! お前ら服くらいちゃんと着ろって!!」
ハッと我に帰った少年が軽く頬を赤くしながら焦ったように視線を逸らす。
「服って……今更ですよね?」
「うん、私もそう思う」
「昨日の夜も、見たでしょ?」
「それどころか……ねぇ?」
「ふふ、いつまで経ってもウブで可愛いですね」
「お、お前らなぁ……誰かに見られたらどうするんだよ」
呆れたようにため息をつく少年の言葉に、5人の少女達はそれぞれ顔を見合わせ……
「「「「「他の人の前で、こんな格好はしない(しません)!! 」」」」」
声を揃えて言い放った。
「お、おう、そうか」
「そうです。
それで、その報告は何だったのですか?」
「ん? あぁ、コレね」
5人の少女達の内、最も落ち着きのあるお姉さん的ポジションの金髪の少女の言葉を受け。
上手く何とも言えない恥ずかしい空気から話題を晒す展開を作ってくれた事に内心感謝しながら、少年は手に持っていた書状を全員に見えるように持ち上げる。
「コレはさっき冒険者ギルドから届けられた正式な伝達書だ。
今頃、各国の上層部にも同じ物がギルドから届けられてるんじゃ無いか?」
「っ! それはつまり……」
「あぁ、大陸全体に住む人々に多大な影響があると判断された場合のみに発令される最重要緊急伝達だよ。
詳細は後で説明するけど、どうやら冒険者ギルドは今回の一件をかなり重く捉えてるらしい」
そこまで言って、驚きに目を見開く5人の少女達から視線を自身の持つ伝達書へと向ける。
「魔王ね……」
伝達書に記された魔王と言う新たな勢力の誕生、そして記された六柱の魔王の内、判明している5名の名前。
魔王となった知り合い達の顔を思い浮かべ、その少年は……
他者を圧倒するような強大な魔力を。
いつもは完璧に抑え込んでいる、人類最強たる勇者ノアール達、救世の六英雄にすら並び立つ程の魔力を僅かに滾らせ漏らし。
「面白い事になって来たな」
黒髪黒目の少年はニヤリと楽しげな笑みを浮かべる。
「ちょっと話を聞きに行ってみるか」
六柱の魔王の誕生。
魔王と言う強大な新たな勢力の出現、そして魔王達によって出された声明を受け。
6年前。
魔王……旧魔王との大戦に於いても決して大きく表舞台に立つ事なく、しかし着実に力を増し、確固たる土台を築き上げてきた存在が。
未だ世間に知られていない、暗躍せし強者が動き出した……
最高級の素材がそこかしこに散りばめられ、決して下品にならない程度に整えられた内装。
魔法に芸術と様々な最先端技術の粋を集めて作られた美しく広大な城の一角。
「ふ~ん」
城下に広がる街並みは美しく区画整備がなされ、多種多様な種族の人々が行き交い賑わう。
超大国と呼ばれるアルタイル王国が王都ペイディオと比べても尚、広大な面積を誇る都市を城のバルコニーから眺めながらその少年はニヤリと笑みを浮かべる。
「楽しそうですね」
「なになに? どうしたの!?」
「私も、気になる」
「もう、一人でこんな所で何してるんですか?」
「全く貴女達は……しかし、結局ソレは何だったのですか?」
明るく口々に話しながら、少年のいるバルコニーへと姿を現したのは5人の少女達。
「実はギルド、から……」
城下の街並みを眺めながら、手に持つ書類に目を通していた少年は、皆一様に生地の薄いネグリジェやガウンを纏った。
つまりは各々のスタイルがハッキリとわかる、少女達の美しい姿にしばし見惚れて……
「ちょっ! お前ら服くらいちゃんと着ろって!!」
ハッと我に帰った少年が軽く頬を赤くしながら焦ったように視線を逸らす。
「服って……今更ですよね?」
「うん、私もそう思う」
「昨日の夜も、見たでしょ?」
「それどころか……ねぇ?」
「ふふ、いつまで経ってもウブで可愛いですね」
「お、お前らなぁ……誰かに見られたらどうするんだよ」
呆れたようにため息をつく少年の言葉に、5人の少女達はそれぞれ顔を見合わせ……
「「「「「他の人の前で、こんな格好はしない(しません)!! 」」」」」
声を揃えて言い放った。
「お、おう、そうか」
「そうです。
それで、その報告は何だったのですか?」
「ん? あぁ、コレね」
5人の少女達の内、最も落ち着きのあるお姉さん的ポジションの金髪の少女の言葉を受け。
上手く何とも言えない恥ずかしい空気から話題を晒す展開を作ってくれた事に内心感謝しながら、少年は手に持っていた書状を全員に見えるように持ち上げる。
「コレはさっき冒険者ギルドから届けられた正式な伝達書だ。
今頃、各国の上層部にも同じ物がギルドから届けられてるんじゃ無いか?」
「っ! それはつまり……」
「あぁ、大陸全体に住む人々に多大な影響があると判断された場合のみに発令される最重要緊急伝達だよ。
詳細は後で説明するけど、どうやら冒険者ギルドは今回の一件をかなり重く捉えてるらしい」
そこまで言って、驚きに目を見開く5人の少女達から視線を自身の持つ伝達書へと向ける。
「魔王ね……」
伝達書に記された魔王と言う新たな勢力の誕生、そして記された六柱の魔王の内、判明している5名の名前。
魔王となった知り合い達の顔を思い浮かべ、その少年は……
他者を圧倒するような強大な魔力を。
いつもは完璧に抑え込んでいる、人類最強たる勇者ノアール達、救世の六英雄にすら並び立つ程の魔力を僅かに滾らせ漏らし。
「面白い事になって来たな」
黒髪黒目の少年はニヤリと楽しげな笑みを浮かべる。
「ちょっと話を聞きに行ってみるか」
六柱の魔王の誕生。
魔王と言う強大な新たな勢力の出現、そして魔王達によって出された声明を受け。
6年前。
魔王……旧魔王との大戦に於いても決して大きく表舞台に立つ事なく、しかし着実に力を増し、確固たる土台を築き上げてきた存在が。
未だ世間に知られていない、暗躍せし強者が動き出した……
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