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第10章 魔王会議編
185話 魔王会議 監視者にして抑止力!
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「っ!」
「うそ……」
「これは……」
レオンが驚愕に息を呑み、ルーナが唖然と呟いてカトレアが愕然と目を見開く。
セイヴァエルとソルエールも目を見開いたりはして無いけど難しい顔になってるし、どうやら全員ちゃんと付与した情報を理解したみたいだな。
「今諸君に付与した情報」
まぁ、この世界の真実とか大袈裟な事言ったけど、私が魔王システムを世界に付与する以前の魔王。
神々によって作り出された人類を間引くための装置である旧魔王が主な内容だからぶっちゃけそこまで重要でも無い。
本当に重要なのはこの世界の真実じゃ無くて、この世界が現在置かれてる現状の方。
すなわち! アルタイル王国が異世界召喚なんて禁忌を犯してくれたおかげでこの世界は絶賛滅亡! 崩壊! 消滅の危機に瀕していると言う事!!
「コレがこの世界の真実と、置かれている現状」
「魔王による魔素の回収と循環? 禁忌による世界消滅の危機?
まてまて、ちょっと待て。
流石にちょっと整理させろ」
まぁ、レオン達が混乱するのもわかる。
と言うか寧ろ、いきなり300年周期で出現する魔王は管理者。
つまりは神が程よく人類を間引いて魔素を集め、世界に循環させるために作った一種の装置だとか。
今回はある程度人類を間引いて、良いところまで人類を追い詰めてから魔王が討伐されるって言う管理者が定めたシナリオ通りには進まなかった事……
アルタイル王国が結構序盤に本来なら、もしもの時の保険に用意されていた禁忌。
異世界召喚を行なってアバズレ聖女を召喚したせいで、早々に魔王が勇者共に討伐され。
当然、魔王は本来の役割を果たせずに人類の間引き及び魔素の回収と、回収した魔素の世界への循環は失敗。
更には禁忌である異世界召喚を犯したせいで大量の魔素を消費。
管理者のサポートもなしに無理矢理に世界に風穴を開けたから、ただでさえ莫大な魔素が異世界召喚のために消費されたのに、開けられた風穴からこの世界の魔素が大量に流出しちゃった事。
結果として世界が滅亡、具体的に言えば崩壊して消滅する危機に陥ってるとか。
そんな事を突然突き付けられて一切動揺する事なく、すんなりと受け入れられる方がおかしい。
「それで、一応聞くが。
コレは事実なのか?」
ほんの数十秒足らずで情報を整理し、荒唐無稽とも取れる話を呑み込むとは。
ふっ、流石は私が認めし魔王達! まぁ、わかりきってた事だけど、やっぱり私の目に狂いは無かったな!!
「ん、当然全て事実。
証明する事もできる」
さてさて、竜神たるファルニクスに証言をしてもらっても良いけど……ふっふっふ~ん! ここは私も管理者、神へと至った存在。
超越者である正真正銘の魔神だと言う事を知らしめて、畏怖され、敬われて、褒められて、崇められるチャンスっ!!
「そうか。
お嬢ちゃんがそう断言するからには、コレは嘘でも何でもなく事実って事か」
あ、あれ?
ここはもっと本当かどうか疑って、私がビシッと証明する場面じゃ……
「ふむ、魔王を名乗る者達が300年に一度必ず何処かからか出現すると言うのは明らかに不自然だったが、その背後に神の存在があったのならば納得できる。
それよりも問題なのは……」
「えぇ、世界が滅亡の危機にあるって事ね」
ソルエールとカトレアも何かもう普通に受け入れてるし。
「想像以上に話の規模が大き過ぎる。
最早、ワタシ達の手には負えんようにも思えるが……」
「世界滅亡を回避するための迷宮の存在、ですか」
ルーナとセイヴァエルもめっちゃ冷静だし。
いやまぁ、一々真偽を疑われないのは私としても楽だし、話も進むから別に構わないんだけど。
むぅ、せっかく称号とか二つ名じゃ無くて本当の神、超越者たる魔神だと証明して見せる絶好の機会だったのに……
まぁこれは仕方ないか。
またチャンスはあるだろうし、今は良しとしよう。
「さて、これで諸君はこの世界の事を大方理解したと思う」
ダンジョンとか、魔王システムの事とかは後で軽く説明するとして……
「魔王たる諸君に告げておく。
諸君が魔王としてどのように振る舞おうと、拒絶しようと、今後諸君が魔王を名乗る限り変わることの無い、魔王という存在が持つ役割」
この大陸における。
人々の、世間に、世界における…… 私が世界に付与した魔王と言う存在が担う役割。
「魔王の称号は強者の証。
旧魔王に代わる人間共を、人類を監視し、抑圧する。
監視者にして世界の均衡を図る抑止力だ」
ふっ、決まったな。
『カッコつけてるけど。
要するに、悪魔ちゃんが面倒だからその役割を押し付けてるだけなんじゃ……』
う、ううううるさいわっ!
「うそ……」
「これは……」
レオンが驚愕に息を呑み、ルーナが唖然と呟いてカトレアが愕然と目を見開く。
セイヴァエルとソルエールも目を見開いたりはして無いけど難しい顔になってるし、どうやら全員ちゃんと付与した情報を理解したみたいだな。
「今諸君に付与した情報」
まぁ、この世界の真実とか大袈裟な事言ったけど、私が魔王システムを世界に付与する以前の魔王。
神々によって作り出された人類を間引くための装置である旧魔王が主な内容だからぶっちゃけそこまで重要でも無い。
本当に重要なのはこの世界の真実じゃ無くて、この世界が現在置かれてる現状の方。
すなわち! アルタイル王国が異世界召喚なんて禁忌を犯してくれたおかげでこの世界は絶賛滅亡! 崩壊! 消滅の危機に瀕していると言う事!!
「コレがこの世界の真実と、置かれている現状」
「魔王による魔素の回収と循環? 禁忌による世界消滅の危機?
まてまて、ちょっと待て。
流石にちょっと整理させろ」
まぁ、レオン達が混乱するのもわかる。
と言うか寧ろ、いきなり300年周期で出現する魔王は管理者。
つまりは神が程よく人類を間引いて魔素を集め、世界に循環させるために作った一種の装置だとか。
今回はある程度人類を間引いて、良いところまで人類を追い詰めてから魔王が討伐されるって言う管理者が定めたシナリオ通りには進まなかった事……
アルタイル王国が結構序盤に本来なら、もしもの時の保険に用意されていた禁忌。
異世界召喚を行なってアバズレ聖女を召喚したせいで、早々に魔王が勇者共に討伐され。
当然、魔王は本来の役割を果たせずに人類の間引き及び魔素の回収と、回収した魔素の世界への循環は失敗。
更には禁忌である異世界召喚を犯したせいで大量の魔素を消費。
管理者のサポートもなしに無理矢理に世界に風穴を開けたから、ただでさえ莫大な魔素が異世界召喚のために消費されたのに、開けられた風穴からこの世界の魔素が大量に流出しちゃった事。
結果として世界が滅亡、具体的に言えば崩壊して消滅する危機に陥ってるとか。
そんな事を突然突き付けられて一切動揺する事なく、すんなりと受け入れられる方がおかしい。
「それで、一応聞くが。
コレは事実なのか?」
ほんの数十秒足らずで情報を整理し、荒唐無稽とも取れる話を呑み込むとは。
ふっ、流石は私が認めし魔王達! まぁ、わかりきってた事だけど、やっぱり私の目に狂いは無かったな!!
「ん、当然全て事実。
証明する事もできる」
さてさて、竜神たるファルニクスに証言をしてもらっても良いけど……ふっふっふ~ん! ここは私も管理者、神へと至った存在。
超越者である正真正銘の魔神だと言う事を知らしめて、畏怖され、敬われて、褒められて、崇められるチャンスっ!!
「そうか。
お嬢ちゃんがそう断言するからには、コレは嘘でも何でもなく事実って事か」
あ、あれ?
ここはもっと本当かどうか疑って、私がビシッと証明する場面じゃ……
「ふむ、魔王を名乗る者達が300年に一度必ず何処かからか出現すると言うのは明らかに不自然だったが、その背後に神の存在があったのならば納得できる。
それよりも問題なのは……」
「えぇ、世界が滅亡の危機にあるって事ね」
ソルエールとカトレアも何かもう普通に受け入れてるし。
「想像以上に話の規模が大き過ぎる。
最早、ワタシ達の手には負えんようにも思えるが……」
「世界滅亡を回避するための迷宮の存在、ですか」
ルーナとセイヴァエルもめっちゃ冷静だし。
いやまぁ、一々真偽を疑われないのは私としても楽だし、話も進むから別に構わないんだけど。
むぅ、せっかく称号とか二つ名じゃ無くて本当の神、超越者たる魔神だと証明して見せる絶好の機会だったのに……
まぁこれは仕方ないか。
またチャンスはあるだろうし、今は良しとしよう。
「さて、これで諸君はこの世界の事を大方理解したと思う」
ダンジョンとか、魔王システムの事とかは後で軽く説明するとして……
「魔王たる諸君に告げておく。
諸君が魔王としてどのように振る舞おうと、拒絶しようと、今後諸君が魔王を名乗る限り変わることの無い、魔王という存在が持つ役割」
この大陸における。
人々の、世間に、世界における…… 私が世界に付与した魔王と言う存在が担う役割。
「魔王の称号は強者の証。
旧魔王に代わる人間共を、人類を監視し、抑圧する。
監視者にして世界の均衡を図る抑止力だ」
ふっ、決まったな。
『カッコつけてるけど。
要するに、悪魔ちゃんが面倒だからその役割を押し付けてるだけなんじゃ……』
う、ううううるさいわっ!
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