144 / 436
第8章 悪魔姫の復讐・冒険王編
144話 鬼ごっこ!
しおりを挟む
「魔神か……クックック、面白い。
悪魔に服従し、利用されてるだけの哀れな小娘を敵として殺すのは流石に可哀想だと思ったんだがな」
さっき思いっきり私を殺そうとしたくせに今更何を言ってんのやら。
しかも、この期に及んでもまだ私の話を信じてないみたいだし……まぁ、身をもってわからせてやるから別にいいけど。
「下位悪魔? 悪魔公? お前は妄想癖でもあるのか?
まぁだが、虚言とは言えそこまで大口を叩いたんだ、ここからは俺も少し本気で……お前に現実ってやつを教えてやる」
コノヤロウ、黙って聞いてたら調子に乗りやがって……お前に! この私が! 現実を教えてやるの!!
断じてその反対は有り得んわ! バーカ、バーカっ!!
「それに、お前はあの女の事を知っちまったからな。
あぁ、安心しろ別に殺しはしない。
ただちょっと身動きができない程度に痛め付けてから記憶を操作するだけだ」
うわぁ、こんな事をニヤリって笑みを浮かべながら何の躊躇もなく当然のように口にするとか……
こんなヤツが救世の六英雄とか世も末だな。
「さてと、じゃあ取り敢えず……手足を斬り落とすか。
ん? おいおい、さっきまでの威勢はどうした? クックック、恐怖で声も出ねぇか?
まぁ、そうビビんなって、あの女の記憶を消した後で元通りにしてやるからよっ!!」
その瞬間、ガスターの姿が掻き消え地面が爆ぜる。
流石は魔王と渡り合い、打ち勝っただけの事はある。
救世の六英雄と呼ばれる相応しい鋭く速い、まさに神速の踏み込み。
なるほど、さっきは私の圧に当てられて咄嗟に反応しただけで全力じゃ無かったってわけか。
だから簡単に避けられたのに、本気を出せば私に勝てると思い込んで余裕ぶってたんだな。
「なっ!?」
ガスターの目が驚愕に見開かれる。
ふ、ふふ、ふはっはっは! 良い、良いぞ!!
もっと驚愕するが良い!!
「残念だけど……」
宣言通り、まずは腕から斬り落とそうと剣を振り下ろし……
私の腕を切断するどろこか、このすべすべでもちもちな柔肌にすら傷一つ付けられずに剣の刃が止まって唖然とこの間抜けな顔!
「お前程度じゃあ、私に傷一つつけられない」
ふっ! 決まったっ!!
いやぁ、気分いいわ。
もう柄にも無くドヤ顔しちゃう程に気分いいわぁー!
ふっふっふ~! バカめ!!
さっきは何か癪だったから避けたけど、仮に直撃していたとしてもこの通り! 私には傷一つつけられんわっ!!
「っ! 死ねっ!!」
今度は私の首を狙って、魔力を存分に纏わせた剣での一閃。
腕を斬れない衝撃からの立ち直りと、即座に殺害へと切り替えた判断の速さにこの剣速。
流石は冒険者の頂点に立つSランク冒険者、冒険王ガスター。
実力だけは救世の六英雄と呼ばれるだけはある……けど残念!
「なん、だと……」
「ふふ、言ったハズ。
お前では私には傷一つ付けらない」
当然のように私の首に当たって停止した剣を見て、愕然と目を見開くガスター。
その瞳に宿るのはコイツにとって想定外のこの事態に対する困惑と私と言う存在への恐怖と畏怖。
そして、僅かな絶望。
あぁ、その目! その恐怖と絶望に染まり始めた魂! 良いねぇ、ゾクゾクする!
ふふふ、さぁもっと恐怖しろ! 私を畏れろ! そして……魂の底から絶望しろ!!
「ふふ、もう終わり?」
「っ!!」
腐っても数々の死線を潜り抜けてきた歴戦の冒険者だしな。
私との圧倒的な、絶望的な実力の差を感じ取って逃げる事を選んだか。
おぉ、速い速い!
死の危険を感じて、この大使館の調査は諦めて全力での逃走に切り替えたみたいだな。
流石は六英雄! 並の者なら反応すらできない程の速度!!
「けど、無駄」
「なっ!?」
逃走方向に回り込んだだけだけど……いやぁ、この顔! 楽しくなってきたわぁ!!
「くそっ!」
あっ、また逃げた。
ん~、じゃあちょっとだけガスターに付き合って鬼ごっこと洒落込もうか!!
「どうなってやがるんだ! あの化けもっがぁ!?」
「ほっ!」
ふっふっふ! 化け物とか失礼な事をほざいたから先回りしてお腹に回し蹴りをしてやったけど……気持ち良いっ!!
「がぁっ! げほっ、ぐぅっ……」
何か苦しそうにのたうち回ってるけど……まぁ、自業自得だな。
ぷぷ、ざまぁ!
「さぁ、鬼ごっこを続けよう。
ほら、速く逃げろ」
ふふふ、逃げたければ逃げればいい!
さぁ、逃げろ! ただし……
「この私から逃げられるなら」
悪魔に服従し、利用されてるだけの哀れな小娘を敵として殺すのは流石に可哀想だと思ったんだがな」
さっき思いっきり私を殺そうとしたくせに今更何を言ってんのやら。
しかも、この期に及んでもまだ私の話を信じてないみたいだし……まぁ、身をもってわからせてやるから別にいいけど。
「下位悪魔? 悪魔公? お前は妄想癖でもあるのか?
まぁだが、虚言とは言えそこまで大口を叩いたんだ、ここからは俺も少し本気で……お前に現実ってやつを教えてやる」
コノヤロウ、黙って聞いてたら調子に乗りやがって……お前に! この私が! 現実を教えてやるの!!
断じてその反対は有り得んわ! バーカ、バーカっ!!
「それに、お前はあの女の事を知っちまったからな。
あぁ、安心しろ別に殺しはしない。
ただちょっと身動きができない程度に痛め付けてから記憶を操作するだけだ」
うわぁ、こんな事をニヤリって笑みを浮かべながら何の躊躇もなく当然のように口にするとか……
こんなヤツが救世の六英雄とか世も末だな。
「さてと、じゃあ取り敢えず……手足を斬り落とすか。
ん? おいおい、さっきまでの威勢はどうした? クックック、恐怖で声も出ねぇか?
まぁ、そうビビんなって、あの女の記憶を消した後で元通りにしてやるからよっ!!」
その瞬間、ガスターの姿が掻き消え地面が爆ぜる。
流石は魔王と渡り合い、打ち勝っただけの事はある。
救世の六英雄と呼ばれる相応しい鋭く速い、まさに神速の踏み込み。
なるほど、さっきは私の圧に当てられて咄嗟に反応しただけで全力じゃ無かったってわけか。
だから簡単に避けられたのに、本気を出せば私に勝てると思い込んで余裕ぶってたんだな。
「なっ!?」
ガスターの目が驚愕に見開かれる。
ふ、ふふ、ふはっはっは! 良い、良いぞ!!
もっと驚愕するが良い!!
「残念だけど……」
宣言通り、まずは腕から斬り落とそうと剣を振り下ろし……
私の腕を切断するどろこか、このすべすべでもちもちな柔肌にすら傷一つ付けられずに剣の刃が止まって唖然とこの間抜けな顔!
「お前程度じゃあ、私に傷一つつけられない」
ふっ! 決まったっ!!
いやぁ、気分いいわ。
もう柄にも無くドヤ顔しちゃう程に気分いいわぁー!
ふっふっふ~! バカめ!!
さっきは何か癪だったから避けたけど、仮に直撃していたとしてもこの通り! 私には傷一つつけられんわっ!!
「っ! 死ねっ!!」
今度は私の首を狙って、魔力を存分に纏わせた剣での一閃。
腕を斬れない衝撃からの立ち直りと、即座に殺害へと切り替えた判断の速さにこの剣速。
流石は冒険者の頂点に立つSランク冒険者、冒険王ガスター。
実力だけは救世の六英雄と呼ばれるだけはある……けど残念!
「なん、だと……」
「ふふ、言ったハズ。
お前では私には傷一つ付けらない」
当然のように私の首に当たって停止した剣を見て、愕然と目を見開くガスター。
その瞳に宿るのはコイツにとって想定外のこの事態に対する困惑と私と言う存在への恐怖と畏怖。
そして、僅かな絶望。
あぁ、その目! その恐怖と絶望に染まり始めた魂! 良いねぇ、ゾクゾクする!
ふふふ、さぁもっと恐怖しろ! 私を畏れろ! そして……魂の底から絶望しろ!!
「ふふ、もう終わり?」
「っ!!」
腐っても数々の死線を潜り抜けてきた歴戦の冒険者だしな。
私との圧倒的な、絶望的な実力の差を感じ取って逃げる事を選んだか。
おぉ、速い速い!
死の危険を感じて、この大使館の調査は諦めて全力での逃走に切り替えたみたいだな。
流石は六英雄! 並の者なら反応すらできない程の速度!!
「けど、無駄」
「なっ!?」
逃走方向に回り込んだだけだけど……いやぁ、この顔! 楽しくなってきたわぁ!!
「くそっ!」
あっ、また逃げた。
ん~、じゃあちょっとだけガスターに付き合って鬼ごっこと洒落込もうか!!
「どうなってやがるんだ! あの化けもっがぁ!?」
「ほっ!」
ふっふっふ! 化け物とか失礼な事をほざいたから先回りしてお腹に回し蹴りをしてやったけど……気持ち良いっ!!
「がぁっ! げほっ、ぐぅっ……」
何か苦しそうにのたうち回ってるけど……まぁ、自業自得だな。
ぷぷ、ざまぁ!
「さぁ、鬼ごっこを続けよう。
ほら、速く逃げろ」
ふふふ、逃げたければ逃げればいい!
さぁ、逃げろ! ただし……
「この私から逃げられるなら」
10
お気に入りに追加
758
あなたにおすすめの小説
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる