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第8章 悪魔姫の復讐・冒険王編
140話 お前は最初の獲物に選ばれた!
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特に意味の無い巨大な扉を背景に、毎日寝る前に髪と一緒にしっかりと手入れをしている自慢のカッコいい漆黒の翼を広げてガスターを見下ろし……
「我が大使館へようこそ」
ふっ、決まった!
神々しくてカッコいいこの登場っ! ふふふ、我ながら完璧だわ。
シルヴィア達はリアルタイムで見てるだろうけど……ファルニクスには後で自慢してやらないと!!
『悪魔ちゃんって、本当に外見と内心が1ミリたりともマッチして無いよね。
無表情の上にムシケラを見るような冷たい視線でガスターを見下してて、見かけただけなら冷徹な魔王様って感じがしないでも無いのに……』
失敬な! 見かけだけじゃ無くて、心身共に私は原初の悪魔にして大魔王と呼ばれる魔神様じゃ!!
それによく見ろ、この唖然と呆けてこっちを見上げてるガスターの顔を!!
これってガスターが私の威厳溢れる姿と、美貌に唖然としてるって事だよね?
どうだ邪神! 私の威厳は冒険王とか、救世の六英雄とか言われてるSランク冒険者ガスターですら唖然と呆けてしまう程なのだよ!!
『はいはい、凄いね』
ふふっ、ふっふっふ、ふはっはっはっ!!
さぁ! 愚かなる冒険王ガスターよ! 私の威厳と美貌を前に平伏すがいいわっ!!
「テメェ……何者だ?」
「……」
……わ、わかってたし。
いつものパターンと一緒でどうせこうなるって事は最初からわかってた!
今回はちょっと本気で、カッコいい登場によって私の威厳を見せつけれた……とかは別に思ってなかったからな!!
『悪魔ちゃん、誰に言い訳してるの?』
い、いいい言い訳なんて誰もしてないわ!
バーカ! バーカ! 邪神のバァーカっ!!
「はっ、答えるつもりはねぇってか?
まぁ、我が大使館って言うからにはそれなりの地位にいるんだろうが……」
何か勘違いされたけど……まぁいいか。
コイツ、人の話を聞かないヤツっぽいし。
『あはは、悪魔ちゃんに言われたく無いと思うよ?』
何か邪神がほざいてるけど気にしない!
だって、私は人の話を聞かないような非常識ヤツじゃ無いし。
『うわぁ……』
……とにかく!
さっきも、ガスターがたかたが空気を震わせる程度の魔素……魔力を放出して見せたただけでドヤってて……
ぷぷっ、あの程度で何かドヤってる姿が滑稽で思わず吹き出しそうになったから、頑張って我慢してただけなのに何か勘違いしてたっぽいし。
いやぁ~、しっかしアレは傑作だったな。
もうちょっとで、笑っちゃうところだったし! ちゃんと空気を読んで我慢した私って偉いわっ!!
「その外見、お前は悪魔じゃあねぇな。
まぁ大方、悪魔共の力の前に服従した人間ってところか」
いや、悪魔ですけど何か?
悪魔も悪魔、これでも原初の悪魔なんですけど……まぁいい。
「おい、嬢ちゃん、悪魔共に吹き込まれたかはしらねぇが1つ言っておくぞ。
あの女が冤罪ってのはお前らの王だって言う悪魔がほざいただけの戯言だ」
「戯言ね……お前は知っているハズ。
お前達がなんの罪も無い少女を殺したせいで、この世界に悪魔族という種族が生まれた。
これは紛れも無い事実」
「まぁ、嬢ちゃんは悪魔共に服従させられてる訳だし、はいそうですかとは言えねぇよな。
たが、悪魔共にビビってんなら安心しろ。
俺が悪魔なんて始末して……」
「顔だけのクズ勇者ノアールと、聖女を狂信しているクリスは知らないだろうけど。
お前は違う、お前は5年半前に殺された少女がなんの罪も無いという事を知っている」
「……嬢ちゃん、テメェ……本当に何者だ?」
じゃあ何やら勘違いしている哀れなガスターに自己紹介……と言うよりも、再会の挨拶でもしてやろう!!
ふふふ、そして……!
「冒険王ガスター、この顔を忘れた?」
「あ? 何を、言って……っ!?」
あぁ、やっと気付いたみたいだな。
「お、お前は……っ!!
い、いや、そんなハズはねぇ!
アイツは、あの女は俺達の目の前で首を刎ねられ、白き炎に包まれて消滅したハズ……」
「私はお前達に様々な仕打ちを受け。
果てには大切な友を、従者達使用人を、愛する家族を! 私の全てを奪われ。
見世物のように公開処刑された元公爵令嬢」
さぁ! 驚愕に目を見開け!
「お前達を、人間共を、世界を!
全てを恨み、呪い、憎悪して死に、お前達に呼ばれた〝悪魔〟に転生した悪魔」
恐怖しろ! 畏怖しろ! 私の前に無様に醜く跪いて平伏しろ!!
「始まりにして最古、全ての悪魔の頂点に立つ原初の悪魔。
悪魔の神にして、超越者へと至った魔を司る魔神」
「うそだろ……お、お前は……」
「私の名前はレフィー。
悪魔王国を統べる女王。
ふふふ、久しぶり」
「おいおい、マジかよ……こんな事が……」
「冒険王ガスター。
喜べ、お前は1人目に……私のお前達への復讐、その最初の獲物に選ばれた」
「我が大使館へようこそ」
ふっ、決まった!
神々しくてカッコいいこの登場っ! ふふふ、我ながら完璧だわ。
シルヴィア達はリアルタイムで見てるだろうけど……ファルニクスには後で自慢してやらないと!!
『悪魔ちゃんって、本当に外見と内心が1ミリたりともマッチして無いよね。
無表情の上にムシケラを見るような冷たい視線でガスターを見下してて、見かけただけなら冷徹な魔王様って感じがしないでも無いのに……』
失敬な! 見かけだけじゃ無くて、心身共に私は原初の悪魔にして大魔王と呼ばれる魔神様じゃ!!
それによく見ろ、この唖然と呆けてこっちを見上げてるガスターの顔を!!
これってガスターが私の威厳溢れる姿と、美貌に唖然としてるって事だよね?
どうだ邪神! 私の威厳は冒険王とか、救世の六英雄とか言われてるSランク冒険者ガスターですら唖然と呆けてしまう程なのだよ!!
『はいはい、凄いね』
ふふっ、ふっふっふ、ふはっはっはっ!!
さぁ! 愚かなる冒険王ガスターよ! 私の威厳と美貌を前に平伏すがいいわっ!!
「テメェ……何者だ?」
「……」
……わ、わかってたし。
いつものパターンと一緒でどうせこうなるって事は最初からわかってた!
今回はちょっと本気で、カッコいい登場によって私の威厳を見せつけれた……とかは別に思ってなかったからな!!
『悪魔ちゃん、誰に言い訳してるの?』
い、いいい言い訳なんて誰もしてないわ!
バーカ! バーカ! 邪神のバァーカっ!!
「はっ、答えるつもりはねぇってか?
まぁ、我が大使館って言うからにはそれなりの地位にいるんだろうが……」
何か勘違いされたけど……まぁいいか。
コイツ、人の話を聞かないヤツっぽいし。
『あはは、悪魔ちゃんに言われたく無いと思うよ?』
何か邪神がほざいてるけど気にしない!
だって、私は人の話を聞かないような非常識ヤツじゃ無いし。
『うわぁ……』
……とにかく!
さっきも、ガスターがたかたが空気を震わせる程度の魔素……魔力を放出して見せたただけでドヤってて……
ぷぷっ、あの程度で何かドヤってる姿が滑稽で思わず吹き出しそうになったから、頑張って我慢してただけなのに何か勘違いしてたっぽいし。
いやぁ~、しっかしアレは傑作だったな。
もうちょっとで、笑っちゃうところだったし! ちゃんと空気を読んで我慢した私って偉いわっ!!
「その外見、お前は悪魔じゃあねぇな。
まぁ大方、悪魔共の力の前に服従した人間ってところか」
いや、悪魔ですけど何か?
悪魔も悪魔、これでも原初の悪魔なんですけど……まぁいい。
「おい、嬢ちゃん、悪魔共に吹き込まれたかはしらねぇが1つ言っておくぞ。
あの女が冤罪ってのはお前らの王だって言う悪魔がほざいただけの戯言だ」
「戯言ね……お前は知っているハズ。
お前達がなんの罪も無い少女を殺したせいで、この世界に悪魔族という種族が生まれた。
これは紛れも無い事実」
「まぁ、嬢ちゃんは悪魔共に服従させられてる訳だし、はいそうですかとは言えねぇよな。
たが、悪魔共にビビってんなら安心しろ。
俺が悪魔なんて始末して……」
「顔だけのクズ勇者ノアールと、聖女を狂信しているクリスは知らないだろうけど。
お前は違う、お前は5年半前に殺された少女がなんの罪も無いという事を知っている」
「……嬢ちゃん、テメェ……本当に何者だ?」
じゃあ何やら勘違いしている哀れなガスターに自己紹介……と言うよりも、再会の挨拶でもしてやろう!!
ふふふ、そして……!
「冒険王ガスター、この顔を忘れた?」
「あ? 何を、言って……っ!?」
あぁ、やっと気付いたみたいだな。
「お、お前は……っ!!
い、いや、そんなハズはねぇ!
アイツは、あの女は俺達の目の前で首を刎ねられ、白き炎に包まれて消滅したハズ……」
「私はお前達に様々な仕打ちを受け。
果てには大切な友を、従者達使用人を、愛する家族を! 私の全てを奪われ。
見世物のように公開処刑された元公爵令嬢」
さぁ! 驚愕に目を見開け!
「お前達を、人間共を、世界を!
全てを恨み、呪い、憎悪して死に、お前達に呼ばれた〝悪魔〟に転生した悪魔」
恐怖しろ! 畏怖しろ! 私の前に無様に醜く跪いて平伏しろ!!
「始まりにして最古、全ての悪魔の頂点に立つ原初の悪魔。
悪魔の神にして、超越者へと至った魔を司る魔神」
「うそだろ……お、お前は……」
「私の名前はレフィー。
悪魔王国を統べる女王。
ふふふ、久しぶり」
「おいおい、マジかよ……こんな事が……」
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