131 / 436
第7章 冒険者ギルド編
131話 本当の目的
しおりを挟む
「……ぇ?」
「お嬢ちゃんが……女王?」
ふ、ふふふ! ふはっはっは!!
そう! この私こそが世界最強と称される海軍を誇るアクムス王国を一瞬で降した悪魔王国の女王様!!
神話級の存在が闊歩する終焉の大地を平定し、大陸全土を支配する大陸統一国家悪魔王国作り上げた大魔王!
全ての悪魔の頂点に立つ存在にして魔神! 魔を統べる神なのであるっ!!
「ん、私が悪魔王国を統べる王。
悪魔族の始まりたる原初にして魔を統べる悪魔の神」
ふっ、決まったわ!
2回目だけど、大事な事だしな。
さぁ、驚愕に目を見開き、我が神々しい威厳の前に平伏して私を褒め称えるがいいっ!!
『悪魔ちゃん、願望がダダ漏れだよ……』
ふん! 何とでも言うがいい。
何でもいいからとりあえずナメられ無いために、私の凄さを知らしめる必要があるのだ。
悉く思惑が外れた今、もうなりふり構っていられるかっての!
「ご、ご冗談ですよね?
国王陛下からの書状にはそのような事はどこにも……
確かに悪魔王国の重鎮がお越しになるとは記されていましたが……」
「アラン達には内緒にする様に頼んでる」
まぁ、アラン達は私の事情を知ってるわけだし。
頼んでる……と言うか、私達の正体を許可なく他者に明かせないように魔法契約を結んでるからな。
そりゃあアランからの手紙に書かれてなくて当然だわ。
「で、では本当に……?」
「紛れも無い事実。
何なら今この場所にアランを転移させて証明してもいい」
アランは……う~ん、お城の執務室でグランツェ公爵達と一緒に忙しそうにしてるけど。
まぁ、細かい事は気にしない! はい、強制転移っと!
「グランツェ公、次はその書、類を……」
期待通りの反応をありがとう。
でも見事に硬直してるところ悪いんだけど、今はそう言うのは別に必要ない。
「アラン」
「レフィー様? これは一体……」
「私がギルドの応接室に強制転移させた。
それより、この2人に私が悪魔王国の支配者と言う事を証明して」
「……なるほど、そう言う事ですか。
別にそれは構いませんが……」
おぉ、流石はアラン。
話が早くて助かるわ!
さぁアクムス王国国王アランよ! 私が本当に魔国の女王だと言ってやるのだ!!
「ガルドにクリスティアも久しぶりだね。
レフィー様に巻き込まれたのは2人だったか」
「よう、アラン坊。
久しぶりだな」
「……」
「まぁ、とにかくこのお方が仰っている事は全て事実。
このお方、レフィー様こそが我が国の海軍を鎧袖一触で圧倒した悪魔王国を統べる女王陛下だ」
はい、証明アンドご説明ありがとう!
「そう言う事。
じゃあアランはもう帰っていいよ?」
「では、この私からいと貴きレフィー様にお一つお願いがございます。
どうかこの私を元いた場所に、王城の執務室まで転移させていただきたく思います」
え~、どうしよっかなぁ?
本当は面倒だから断ってもいいけど……貴いとか、そこまで言われたら仕方ない!
「ん、わかった」
「感謝いたします。
じゃあガルド、クリスティア、色々大変だとは思うけど……またいつか一緒に酒でも飲もう」
はい、転移!
まぁ、これで私の身分の証明はできたわけだけど……この2人はアランと知り合いっぽいな。
地味に気になるから後で詳しく聞くとしよう。
「アラン殿……いえ、アラン陛下が……で、では本当に!」
っーー!! じょ、女王陛下とは知らず!!」
「別に構わない」
ふっふ~ん! やぁっと私の偉大さが伝わったようだな!!
ふふふ、さぁ! もっと私を崇め、恐れて讃えるがいいっ!!
「となると、そっちの2人は……」
「2人は私の眷属」
「改めまして、レフィーお嬢様の眷属にして専属メイド長のシルヴィアと申します」
「同じくご主人様の眷属にして、ご主人様にお仕えするメイドのミーシャです!」
「シルヴィアは最上位悪魔よりも更に上位の存在である悪魔公。
ミーシャは神話に語られる雪猫の上位存在である氷魔猫」
「悪魔公……氷魔猫……?」
「マジかよ……本当にお嬢ちゃん達と闘ってたらヤバかったじゃねぇか! マジで命拾いしたわ……」
ふふふ! そう! その視線っ!!
私が求めていたのは畏怖のこもったその視線だよ!!
いやぁ、非常に満足です!
これでスイーツを好きなだけ食べたら機嫌も直ってぐっすり眠れそうだわ。
「しかし、何でまたそんなお嬢ちゃん達が冒険者に?」
「……それを知ったら2人は関係者になる。
そうなったらもう後には引けなくなるけど。それでもいいなら教えてあげる」
「クックック、面白れぇ。
どのみちもう喋ったらヤバい秘密を知っちまったんだ。
ここまで来たら俺は最後まで聞かせてもらうぞ」
「わ、私もガルドさんと同様です」
「ふむ」
邪神の覗き見回線を遮断して、完全防音結界を展開。
更に念には念を込めて多重結界を構築してっと……こんなもんかな?
これで誰もこの場所を覗けないハズ……多分。
「冒険者になった理由を幾つかあるし、その前に私の過去を見てもらう必要があるけど。
まず先に結論から言っておく。
かつて勇者と共に魔王と戦った仲間の一人。
英雄にして冒険王と呼ばれる男に復讐する事、それが私が冒険者になった一番の目的」
「お嬢ちゃんが……女王?」
ふ、ふふふ! ふはっはっは!!
そう! この私こそが世界最強と称される海軍を誇るアクムス王国を一瞬で降した悪魔王国の女王様!!
神話級の存在が闊歩する終焉の大地を平定し、大陸全土を支配する大陸統一国家悪魔王国作り上げた大魔王!
全ての悪魔の頂点に立つ存在にして魔神! 魔を統べる神なのであるっ!!
「ん、私が悪魔王国を統べる王。
悪魔族の始まりたる原初にして魔を統べる悪魔の神」
ふっ、決まったわ!
2回目だけど、大事な事だしな。
さぁ、驚愕に目を見開き、我が神々しい威厳の前に平伏して私を褒め称えるがいいっ!!
『悪魔ちゃん、願望がダダ漏れだよ……』
ふん! 何とでも言うがいい。
何でもいいからとりあえずナメられ無いために、私の凄さを知らしめる必要があるのだ。
悉く思惑が外れた今、もうなりふり構っていられるかっての!
「ご、ご冗談ですよね?
国王陛下からの書状にはそのような事はどこにも……
確かに悪魔王国の重鎮がお越しになるとは記されていましたが……」
「アラン達には内緒にする様に頼んでる」
まぁ、アラン達は私の事情を知ってるわけだし。
頼んでる……と言うか、私達の正体を許可なく他者に明かせないように魔法契約を結んでるからな。
そりゃあアランからの手紙に書かれてなくて当然だわ。
「で、では本当に……?」
「紛れも無い事実。
何なら今この場所にアランを転移させて証明してもいい」
アランは……う~ん、お城の執務室でグランツェ公爵達と一緒に忙しそうにしてるけど。
まぁ、細かい事は気にしない! はい、強制転移っと!
「グランツェ公、次はその書、類を……」
期待通りの反応をありがとう。
でも見事に硬直してるところ悪いんだけど、今はそう言うのは別に必要ない。
「アラン」
「レフィー様? これは一体……」
「私がギルドの応接室に強制転移させた。
それより、この2人に私が悪魔王国の支配者と言う事を証明して」
「……なるほど、そう言う事ですか。
別にそれは構いませんが……」
おぉ、流石はアラン。
話が早くて助かるわ!
さぁアクムス王国国王アランよ! 私が本当に魔国の女王だと言ってやるのだ!!
「ガルドにクリスティアも久しぶりだね。
レフィー様に巻き込まれたのは2人だったか」
「よう、アラン坊。
久しぶりだな」
「……」
「まぁ、とにかくこのお方が仰っている事は全て事実。
このお方、レフィー様こそが我が国の海軍を鎧袖一触で圧倒した悪魔王国を統べる女王陛下だ」
はい、証明アンドご説明ありがとう!
「そう言う事。
じゃあアランはもう帰っていいよ?」
「では、この私からいと貴きレフィー様にお一つお願いがございます。
どうかこの私を元いた場所に、王城の執務室まで転移させていただきたく思います」
え~、どうしよっかなぁ?
本当は面倒だから断ってもいいけど……貴いとか、そこまで言われたら仕方ない!
「ん、わかった」
「感謝いたします。
じゃあガルド、クリスティア、色々大変だとは思うけど……またいつか一緒に酒でも飲もう」
はい、転移!
まぁ、これで私の身分の証明はできたわけだけど……この2人はアランと知り合いっぽいな。
地味に気になるから後で詳しく聞くとしよう。
「アラン殿……いえ、アラン陛下が……で、では本当に!」
っーー!! じょ、女王陛下とは知らず!!」
「別に構わない」
ふっふ~ん! やぁっと私の偉大さが伝わったようだな!!
ふふふ、さぁ! もっと私を崇め、恐れて讃えるがいいっ!!
「となると、そっちの2人は……」
「2人は私の眷属」
「改めまして、レフィーお嬢様の眷属にして専属メイド長のシルヴィアと申します」
「同じくご主人様の眷属にして、ご主人様にお仕えするメイドのミーシャです!」
「シルヴィアは最上位悪魔よりも更に上位の存在である悪魔公。
ミーシャは神話に語られる雪猫の上位存在である氷魔猫」
「悪魔公……氷魔猫……?」
「マジかよ……本当にお嬢ちゃん達と闘ってたらヤバかったじゃねぇか! マジで命拾いしたわ……」
ふふふ! そう! その視線っ!!
私が求めていたのは畏怖のこもったその視線だよ!!
いやぁ、非常に満足です!
これでスイーツを好きなだけ食べたら機嫌も直ってぐっすり眠れそうだわ。
「しかし、何でまたそんなお嬢ちゃん達が冒険者に?」
「……それを知ったら2人は関係者になる。
そうなったらもう後には引けなくなるけど。それでもいいなら教えてあげる」
「クックック、面白れぇ。
どのみちもう喋ったらヤバい秘密を知っちまったんだ。
ここまで来たら俺は最後まで聞かせてもらうぞ」
「わ、私もガルドさんと同様です」
「ふむ」
邪神の覗き見回線を遮断して、完全防音結界を展開。
更に念には念を込めて多重結界を構築してっと……こんなもんかな?
これで誰もこの場所を覗けないハズ……多分。
「冒険者になった理由を幾つかあるし、その前に私の過去を見てもらう必要があるけど。
まず先に結論から言っておく。
かつて勇者と共に魔王と戦った仲間の一人。
英雄にして冒険王と呼ばれる男に復讐する事、それが私が冒険者になった一番の目的」
10
お気に入りに追加
759
あなたにおすすめの小説
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる