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第6章 魔国進出編
117話 ……え?
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降伏勧告を受けたアクムス王国が降伏してから約1時間。
アクムス王国が首都、王都フェニルが誇る巨大な港に降り立った私は今……
「んっ! んん~!!」
我が魔国の軍艦が数隻入港している港に急遽建設した拠点にて優雅なティータイムを満喫……
「レフィーお嬢様、口元にクリームがついていらっしゃいますよ」
「……」
お、落ち着け! 落ち着くんだ私。
この程度の事で取り乱す私ではない!
ここは焦らずゆっくりと足を組んで、何事も無かったような態度でミーシャ特製の黒い飲み物を一口。
ふっ、完璧!
これぞ魔国を統べる大魔王たる女王として、威厳ある大人の女性としての優雅な所作!!
これで、子供みたいに口元がケーキのクリームで汚れてた事は誤魔化せたはず!
『嬉しそうにケーキを口いっぱいに頬張って、口元をシルヴィアにハンカチで拭われる。
カップの中身もココアだし……悪魔ちゃん、流石にそれで優雅ってのは無理があると思うよ?』
シャラップ! 黙れ邪神!!
そ、そもそもだよ? これは今回色々と頑張ったご褒美!
昨日、シルヴィアが好きなだけスイーツを食べて良いって言ってたわけだし……
うん、どんな食べ方をしようと。
例え子供みたいにケーキを口いっぱいに頬張ろうとも、誰にも文句を言われる筋合いは無いっ!!
てな訳で! いただき……
「はっ!」
ま、まずいっ!
この光り輝くスイーツの山に気を取られて油断した!
は、早く! 早く片付けないとっ!!
とりあえず、スイーツは後で美味しくいただくから亜空間になおして。
身嗜みは……よし、間に合った!! 皆んなは……
「さぁ、レフィーお嬢様こちらへ」
「……」
これ、絶対に気付いてたのに黙ってたやつだ。
「むぅ」
今気づいたけど、いつの間にかグランが居なくなってるし。
多分出迎えに行ったんだろうけど……気付いてたんだったら教えてくれても良いのに!!
「レフィー様、ちょっとだけムッとしたお顔も可愛いですけど。
そろそろ、来ちゃいますよ?」
うぅ……仕方ない。
大魔王である悪魔の神に相応しい漆黒の玉座……じゃ無くて何故か純白で清楚な感じな玉座に座ってっと。
よし、ギリギリ間に合った!
「今し方ご到着なされたアクムス王国の代表者の方々をお連れいたしました」
「入りなさい」
扉をノックするグランの言葉にシルヴィアが凛とした声で言葉を返す。
さぁ、準備万端! バッチ来いやっ!!
「失礼いたします」
グランに先導されてゾロゾロと入ってくるアクムス王国の代表者達。
堂々と玉座に腰かけ、眷属であるシルヴィア達を背後に従えた状態で出迎えて……
「アクムス王国の代表者達よ、私はお前達を歓迎しよう」
爽やかに軽く微笑む!
ふっ、決まったな。
我ながら完璧! 完全にイメージ通りだわ!!
代表者達も私の超絶かっこよくて威厳たっぷりな姿に声も出ないみたいだし。
うんうん、魔法陣の演出まで加えて私の威厳を見せつけた甲斐があったな。
これは流石にドヤって良いのでは?
ドヤって良いよね? と言うかコレはドヤるべきだわ!!
ふっ、どうよ邪神? 私のこの威厳を見たかっ!!
『いや、それはどうかと思うよ?』
ふっふっふ自分に威厳が欠片も無いからって嫉妬は良く無いぞ。
確かに魔国では私の威厳は無いに等しい……
しかし! ことこの大陸! 人間達の間では私の威厳は健在なのだよっ!!
さぁ、私の威厳と美貌に恐れ慄き、崇め讃えるが良い!!
「子供? 何故このような場所に子供が?」
「……え?」
アクムス王国が首都、王都フェニルが誇る巨大な港に降り立った私は今……
「んっ! んん~!!」
我が魔国の軍艦が数隻入港している港に急遽建設した拠点にて優雅なティータイムを満喫……
「レフィーお嬢様、口元にクリームがついていらっしゃいますよ」
「……」
お、落ち着け! 落ち着くんだ私。
この程度の事で取り乱す私ではない!
ここは焦らずゆっくりと足を組んで、何事も無かったような態度でミーシャ特製の黒い飲み物を一口。
ふっ、完璧!
これぞ魔国を統べる大魔王たる女王として、威厳ある大人の女性としての優雅な所作!!
これで、子供みたいに口元がケーキのクリームで汚れてた事は誤魔化せたはず!
『嬉しそうにケーキを口いっぱいに頬張って、口元をシルヴィアにハンカチで拭われる。
カップの中身もココアだし……悪魔ちゃん、流石にそれで優雅ってのは無理があると思うよ?』
シャラップ! 黙れ邪神!!
そ、そもそもだよ? これは今回色々と頑張ったご褒美!
昨日、シルヴィアが好きなだけスイーツを食べて良いって言ってたわけだし……
うん、どんな食べ方をしようと。
例え子供みたいにケーキを口いっぱいに頬張ろうとも、誰にも文句を言われる筋合いは無いっ!!
てな訳で! いただき……
「はっ!」
ま、まずいっ!
この光り輝くスイーツの山に気を取られて油断した!
は、早く! 早く片付けないとっ!!
とりあえず、スイーツは後で美味しくいただくから亜空間になおして。
身嗜みは……よし、間に合った!! 皆んなは……
「さぁ、レフィーお嬢様こちらへ」
「……」
これ、絶対に気付いてたのに黙ってたやつだ。
「むぅ」
今気づいたけど、いつの間にかグランが居なくなってるし。
多分出迎えに行ったんだろうけど……気付いてたんだったら教えてくれても良いのに!!
「レフィー様、ちょっとだけムッとしたお顔も可愛いですけど。
そろそろ、来ちゃいますよ?」
うぅ……仕方ない。
大魔王である悪魔の神に相応しい漆黒の玉座……じゃ無くて何故か純白で清楚な感じな玉座に座ってっと。
よし、ギリギリ間に合った!
「今し方ご到着なされたアクムス王国の代表者の方々をお連れいたしました」
「入りなさい」
扉をノックするグランの言葉にシルヴィアが凛とした声で言葉を返す。
さぁ、準備万端! バッチ来いやっ!!
「失礼いたします」
グランに先導されてゾロゾロと入ってくるアクムス王国の代表者達。
堂々と玉座に腰かけ、眷属であるシルヴィア達を背後に従えた状態で出迎えて……
「アクムス王国の代表者達よ、私はお前達を歓迎しよう」
爽やかに軽く微笑む!
ふっ、決まったな。
我ながら完璧! 完全にイメージ通りだわ!!
代表者達も私の超絶かっこよくて威厳たっぷりな姿に声も出ないみたいだし。
うんうん、魔法陣の演出まで加えて私の威厳を見せつけた甲斐があったな。
これは流石にドヤって良いのでは?
ドヤって良いよね? と言うかコレはドヤるべきだわ!!
ふっ、どうよ邪神? 私のこの威厳を見たかっ!!
『いや、それはどうかと思うよ?』
ふっふっふ自分に威厳が欠片も無いからって嫉妬は良く無いぞ。
確かに魔国では私の威厳は無いに等しい……
しかし! ことこの大陸! 人間達の間では私の威厳は健在なのだよっ!!
さぁ、私の威厳と美貌に恐れ慄き、崇め讃えるが良い!!
「子供? 何故このような場所に子供が?」
「……え?」
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