96 / 436
第5章 悪魔王国編
96話 最終手段を使う時が来たようだ……
しおりを挟む
とは言えだ。
魔国を発展させるには、これらに着手する前にしないとダメな事がある……
「ふぅ……さて、では手始めにまず魔国の中心となる都市。
このダンジョンの真上に首都を造り上げる!」
ふっ、決まった!
我ながら今のはかっこよかったのでは無いだろうか?
ただでさえ見た目の威厳は皆無な訳だし、ちょっとは態度で威厳を出さないとね。
『威厳……威厳、ねぇ……』
むっ、何その含みのある言い方は?
と言うか、何で皆んなしてそんな生暖かい目でこっちを? 今のカッコよさ抜群の仕草のどこに問題が……
「ふふふ、レフィーお嬢様、お顔にクリームが付いておりますよ」
「……」
クリーム……?
は、ははは……いやいや、そんな事無い。
うんうん、流石にそれは無いわ~……
「今お拭きますね。
失礼いたします」
「ん……」
シルヴィアに口元を拭われて……拭われてっ!!
『甲斐甲斐しくお世話されるし。
威厳を出そうとカッコをつけたみたいだけど、何と言うか……微笑ましかったよ?』
この私とした事が! まさかクリームを口元に付けるなんて……そんなの、そんなの! 子供みたいじゃんかっ!!
うぅ……穴があったら入りたいぃ~!!
『いや、悪魔ちゃんはまだまだ子供だよね?
キミ、まだ生後半年と少しって事を忘れてないかな?』
誰が子供じゃいっ!
例え転生しての生後が半年ちょっとでも精神的には15歳! この世界では成人! 立派な大人なんですけど!?
ふぅ~、落ち着け。
落ち着くんだ私。
私は立派な大人のレディー、この程度のミスでいちいち取り乱してどうする。
まずは皆んなして微笑ましげにこっちを見てくる、この居た堪れない空気をどうにかして脱しなければ!
ふっ、こうなったら仕方ない……最終手段を使う時が来たっ!!
「こほん、そんなわけで私は今から首都の建造に着手する。
その間に皆んなには首都に移住する人達を募集して集めて来て欲しい」
よし、ここまでは完璧!
何事も無かったかのようなポーカーフェイスで真面目な話を切り出し、自然に! そしてさりげな話題を逸らす。
さぁ、どうだ……?
「かしこまりました。
我ら4名で四方に散り、移住者を募ってまいります」
「では、私はドラゴニアを中心に当たりましょう」
「じゃあ私は吸血鬼の都でしょうか?」
「そうですね。
グランとミリアはそれぞれ自身が治めていた領域を中心にお願いします。
旧死王、鬼王領は私とミーシャで当たるとしましょう」
「わかりました!」
乗り切った~!!
我ながら素晴らしい機転と弁舌! 自分でも驚いちゃうほどだわ!!
『いや、弁舌って言うほど話してないと思うけど?』
ふっ! なんとでも言うがいい!!
この窮地を独力自力で脱した私に怖いものなど何も無いっ!!
「じゃあ、期限は1週間後。
人数は……」
ふむ、人口ってどのくらいがいいんだろう?
地球での記憶があるって言っても流石に中世の大都市の人口なんて知らないしなぁ。
悪魔に転生する前の祖国。
人間国家において大国の一つだったアルタイル王国王都の人口は5万人だったから……
「各方面5万人、合計20万人」
まぁ、4倍の規模があれば十分でしょ。
四魔王連合戦争の時にいた軍団だけで100万はくだらなかっただろうし人口の心配は多分無い……ハズ。
「募集人数を超過した場合の人選は各々に任せる」
「かしこまりました」
「あの、レフィーさん。
私も何かお手伝いしましょうか?」
当然!
私の全身を覗き見て、仲間となったからにはファルニクスにも働いてもらう!
働かざる者食うべからずなのだよ!!
『悪魔ちゃんが言っても説得力が皆無だね』
……
「ファルニクスには私の補助をしてもらう」
「了解です」
他に質問もなさそうだし……
「じゃあ……このケーキを食べたら始めよう」
魔国を発展させるには、これらに着手する前にしないとダメな事がある……
「ふぅ……さて、では手始めにまず魔国の中心となる都市。
このダンジョンの真上に首都を造り上げる!」
ふっ、決まった!
我ながら今のはかっこよかったのでは無いだろうか?
ただでさえ見た目の威厳は皆無な訳だし、ちょっとは態度で威厳を出さないとね。
『威厳……威厳、ねぇ……』
むっ、何その含みのある言い方は?
と言うか、何で皆んなしてそんな生暖かい目でこっちを? 今のカッコよさ抜群の仕草のどこに問題が……
「ふふふ、レフィーお嬢様、お顔にクリームが付いておりますよ」
「……」
クリーム……?
は、ははは……いやいや、そんな事無い。
うんうん、流石にそれは無いわ~……
「今お拭きますね。
失礼いたします」
「ん……」
シルヴィアに口元を拭われて……拭われてっ!!
『甲斐甲斐しくお世話されるし。
威厳を出そうとカッコをつけたみたいだけど、何と言うか……微笑ましかったよ?』
この私とした事が! まさかクリームを口元に付けるなんて……そんなの、そんなの! 子供みたいじゃんかっ!!
うぅ……穴があったら入りたいぃ~!!
『いや、悪魔ちゃんはまだまだ子供だよね?
キミ、まだ生後半年と少しって事を忘れてないかな?』
誰が子供じゃいっ!
例え転生しての生後が半年ちょっとでも精神的には15歳! この世界では成人! 立派な大人なんですけど!?
ふぅ~、落ち着け。
落ち着くんだ私。
私は立派な大人のレディー、この程度のミスでいちいち取り乱してどうする。
まずは皆んなして微笑ましげにこっちを見てくる、この居た堪れない空気をどうにかして脱しなければ!
ふっ、こうなったら仕方ない……最終手段を使う時が来たっ!!
「こほん、そんなわけで私は今から首都の建造に着手する。
その間に皆んなには首都に移住する人達を募集して集めて来て欲しい」
よし、ここまでは完璧!
何事も無かったかのようなポーカーフェイスで真面目な話を切り出し、自然に! そしてさりげな話題を逸らす。
さぁ、どうだ……?
「かしこまりました。
我ら4名で四方に散り、移住者を募ってまいります」
「では、私はドラゴニアを中心に当たりましょう」
「じゃあ私は吸血鬼の都でしょうか?」
「そうですね。
グランとミリアはそれぞれ自身が治めていた領域を中心にお願いします。
旧死王、鬼王領は私とミーシャで当たるとしましょう」
「わかりました!」
乗り切った~!!
我ながら素晴らしい機転と弁舌! 自分でも驚いちゃうほどだわ!!
『いや、弁舌って言うほど話してないと思うけど?』
ふっ! なんとでも言うがいい!!
この窮地を独力自力で脱した私に怖いものなど何も無いっ!!
「じゃあ、期限は1週間後。
人数は……」
ふむ、人口ってどのくらいがいいんだろう?
地球での記憶があるって言っても流石に中世の大都市の人口なんて知らないしなぁ。
悪魔に転生する前の祖国。
人間国家において大国の一つだったアルタイル王国王都の人口は5万人だったから……
「各方面5万人、合計20万人」
まぁ、4倍の規模があれば十分でしょ。
四魔王連合戦争の時にいた軍団だけで100万はくだらなかっただろうし人口の心配は多分無い……ハズ。
「募集人数を超過した場合の人選は各々に任せる」
「かしこまりました」
「あの、レフィーさん。
私も何かお手伝いしましょうか?」
当然!
私の全身を覗き見て、仲間となったからにはファルニクスにも働いてもらう!
働かざる者食うべからずなのだよ!!
『悪魔ちゃんが言っても説得力が皆無だね』
……
「ファルニクスには私の補助をしてもらう」
「了解です」
他に質問もなさそうだし……
「じゃあ……このケーキを食べたら始めよう」
10
お気に入りに追加
757
あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる