付与って最強だと思いませんか? 悪魔と呼ばれて処刑されたら原初の悪魔に転生しました。とりあえず、理想の国を創るついでに復讐しようと思います!

フウ

文字の大きさ
上 下
83 / 436
第4章 竜神の神域編

83話 歓迎会で弄くり回された

しおりを挟む
「さぁ大魔王様、こちらのお肉をどうぞ」

「ふふふ、お飲み物をお持ち致しましたよ」

「こちらは如何ですか?」

 これは一体どうなってるんだろう?
 シルヴィアに抱っこされて歓迎会の会場に転移したわけだけど……

 会場に人が大勢いた事はいい。
 何たって今の私の立場は四魔王を降し、この大陸を統一した支配者……不本意ながら大魔王って呼ばれてるわけだし。

 それに加えて四魔王の一角にしてこの地の支配者であったグランを眷属にしてる私を、その本心はともかく歓迎するために大勢が集まるのは理解できる。
 理解できるんだけど……

「シルヴィア様、そろそろ私にも大魔王様を抱かせて下さい」

「待って下さい!  次は私ですよ!」

「いいえ、貴女は先程も大魔王様と触れ合っていたではありませんか。
 次は我々の番です」

 何でこんなにも女性陣に構い倒されてるんだろう?
 聞けば、この場にいるのは竜王国でも高い地位にある、いわゆる貴族。

 種族こそグランと同じ竜種だったり、ミーシャみたいに人化してる高位の魔人だったりするけど。
 全員がマナーも洗練されてる淑女なハズなのに。

「抱っこもいいですけど、撫でるのもまた……」

「わかります!  ふわふわサラサラなお髪、もうずっと撫でていられます!」

 何でこんなにも弄くり回されてるの!?
 もう固まってぷるぷる震えてる事しかできないんですけどっ!!

「あ~ん、ケーキですよ」

「んっ!」

 ふむ、流石は竜王国の歓迎会。
 ケーキも食べ物も素晴らしい。

「あぁ!  私も大魔王様にあ~んってしたい!!」

「私もっ!」

「何て羨ましい……!」

 まぁ、ケーキの事はひとまず置いておいて……
 ほら!  この女性陣の輪の外で男性陣が苦笑いしこっち見てるじゃんっ!!
 そろそろ解放して……

「ぷにぷに……なんて素晴らしい触り心地でしょう!」

「まぁ!  本当だわ!」

 や、やめ……

「まぁまぁ!  私にも」

「私も触ってみたいです」

「次は私ですよ!」

 もうやめてくれぇ~!!
 皆んなして私の頬っぺたを触って何が楽しいのっ!?

「皆様落ち着いて下さい。
 レフィーお嬢様が困っておいでです」

「あら、申し訳ありません。
 あまりの触り心地の良さに夢中になってしまいましたわ」

 高位貴族の御令嬢やご婦人が、頬っぺたに夢中になるって……
 まぁ何にせよ助かった!  シルヴィア、ナイスっ!!

「レフィーお嬢様も少し疲れてしまわれたようですし。
 少しアーグベル達と話さなければならない事もございますので、本日の挨拶はこの辺りで」 

 挨拶?  果たして今の何をもって挨拶だったのか……

「ただ……私共は暫くこの地に滞在する予定です。
 また後日、をご用意した上でお茶会を開きますので是非皆様ご参加下さいませ」

「「「「「「「っ!!」」」」」」」

 えっ、何?
 何か皆んな獰猛な肉食獣みたいな鋭い目になってるような気がするんですけど……
 それにアレって何?

『知らない方がいいと思うよ』

 そんな事言われるとめっちゃ怖いんですけど……

「レフィー様、妻が失礼いたしました。
 ミランダとメアリーにも後程しっかりと注意しておきます」

 そう言えばミランダとメアリーは……あ、いた、がっつり2人と目が合った。
 まさか皆んなと一緒になって私を弄んでいたとは……ドレスを着てるから気が付かなかったわ。

「レフィー様はこちらにお座り下さい。
 シルヴィア様はこちらに」

 周囲としきられてるから、この席に着いている人以外の視線も感じないし。
 ふぅ、これでやっと一息つける。

「では早速ですが本題に入らせていただきます。
 今回レフィー様方がこの地にお越しになられた目的、竜神様が神域への訪問についてですが。
 訪問は明日という事で問題無いでしょうか?」

「ん、それで問題無い」

 明日か。
 ふふふ、ドラゴンの神様……竜神、楽しみだなぁ!
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

『帰還勇者のRe:スクール(学園無双)』~リエナIf~異世界を救って帰還したら聖女がついてきたのでイチャコラ同棲して面倒をみようと思います。

マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
ファンタジー
◆1行あらすじ 異世界を救った勇者(元陰キャ)が、ともに戦った可愛い聖女と地球に帰還して甘々ラブコメしつつ学校などで無双します。 ◆あらすじ  織田修平は学校カースト底辺の陰キャ男子高校生。  修平はある日突然、異世界『オーフェルマウス』に召喚され、召喚した神官リエナとともに5年をかけて魔王を倒し、世界を救った。  そして地球に帰還する瞬間、なんとリエナが一緒に着いてきてしまったのだ――!  修平は鍛え上げた身体能力や勇者スキルによって学校で大活躍。  家でも学校でも好意を寄せてくるリエナと甘々ライフを送ります。  (一緒に寝たり、遊園地で甘々デートをしたり)  ついでにこの世界までやってきた魔王も、勇者の力で余裕で粉砕! ――――  本来は異世界に残り負けヒロインルートをたどるはずのリエナが、最初の段階で着いてきてしまった「もしも」のストーリー。  つまりリエナがヒロインバージョンのリスクールです。  これ単体で完全に完結した1つの物語になっています。  でも本編とリンクしたシーンも所々ありますので、本編を読んでからの方が「ああこれはあのシーンね!」と少しだけニヤリとできるかと思います(*'ω'*)b 本編である 『帰還勇者のRe:スクール(学園無双)』はカクヨムなどで連載しています。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

処理中です...