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第4章 竜神の神域編
83話 歓迎会で弄くり回された
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「さぁ大魔王様、こちらのお肉をどうぞ」
「ふふふ、お飲み物をお持ち致しましたよ」
「こちらは如何ですか?」
これは一体どうなってるんだろう?
シルヴィアに抱っこされて歓迎会の会場に転移したわけだけど……
会場に人が大勢いた事はいい。
何たって今の私の立場は四魔王を降し、この大陸を統一した支配者……不本意ながら大魔王って呼ばれてるわけだし。
それに加えて四魔王の一角にしてこの地の支配者であったグランを眷属にしてる私を、その本心はともかく歓迎するために大勢が集まるのは理解できる。
理解できるんだけど……
「シルヴィア様、そろそろ私にも大魔王様を抱かせて下さい」
「待って下さい! 次は私ですよ!」
「いいえ、貴女は先程も大魔王様と触れ合っていたではありませんか。
次は我々の番です」
何でこんなにも女性陣に構い倒されてるんだろう?
聞けば、この場にいるのは竜王国でも高い地位にある、いわゆる貴族。
種族こそグランと同じ竜種だったり、ミーシャみたいに人化してる高位の魔人だったりするけど。
全員がマナーも洗練されてる淑女なハズなのに。
「抱っこもいいですけど、撫でるのもまた……」
「わかります! ふわふわサラサラなお髪、もうずっと撫でていられます!」
何でこんなにも弄くり回されてるの!?
もう固まってぷるぷる震えてる事しかできないんですけどっ!!
「あ~ん、ケーキですよ」
「んっ!」
ふむ、流石は竜王国の歓迎会。
ケーキも食べ物も素晴らしい。
「あぁ! 私も大魔王様にあ~んってしたい!!」
「私もっ!」
「何て羨ましい……!」
まぁ、ケーキの事はひとまず置いておいて……
ほら! この女性陣の輪の外で男性陣が苦笑いしこっち見てるじゃんっ!!
そろそろ解放して……
「ぷにぷに……なんて素晴らしい触り心地でしょう!」
「まぁ! 本当だわ!」
や、やめ……
「まぁまぁ! 私にも」
「私も触ってみたいです」
「次は私ですよ!」
もうやめてくれぇ~!!
皆んなして私の頬っぺたを触って何が楽しいのっ!?
「皆様落ち着いて下さい。
レフィーお嬢様が困っておいでです」
「あら、申し訳ありません。
あまりの触り心地の良さに夢中になってしまいましたわ」
高位貴族の御令嬢やご婦人が、頬っぺたに夢中になるって……
まぁ何にせよ助かった! シルヴィア、ナイスっ!!
「レフィーお嬢様も少し疲れてしまわれたようですし。
少しアーグベル達と話さなければならない事もございますので、本日の挨拶はこの辺りで」
挨拶? 果たして今の何をもって挨拶だったのか……
「ただ……私共は暫くこの地に滞在する予定です。
また後日、アレをご用意した上でお茶会を開きますので是非皆様ご参加下さいませ」
「「「「「「「っ!!」」」」」」」
えっ、何?
何か皆んな獰猛な肉食獣みたいな鋭い目になってるような気がするんですけど……
それにアレって何?
『知らない方がいいと思うよ』
そんな事言われるとめっちゃ怖いんですけど……
「レフィー様、妻が失礼いたしました。
ミランダとメアリーにも後程しっかりと注意しておきます」
そう言えばミランダとメアリーは……あ、いた、がっつり2人と目が合った。
まさか皆んなと一緒になって私を弄んでいたとは……ドレスを着てるから気が付かなかったわ。
「レフィー様はこちらにお座り下さい。
シルヴィア様はこちらに」
周囲としきられてるから、この席に着いている人以外の視線も感じないし。
ふぅ、これでやっと一息つける。
「では早速ですが本題に入らせていただきます。
今回レフィー様方がこの地にお越しになられた目的、竜神様が神域への訪問についてですが。
訪問は明日という事で問題無いでしょうか?」
「ん、それで問題無い」
明日か。
ふふふ、ドラゴンの神様……竜神、楽しみだなぁ!
「ふふふ、お飲み物をお持ち致しましたよ」
「こちらは如何ですか?」
これは一体どうなってるんだろう?
シルヴィアに抱っこされて歓迎会の会場に転移したわけだけど……
会場に人が大勢いた事はいい。
何たって今の私の立場は四魔王を降し、この大陸を統一した支配者……不本意ながら大魔王って呼ばれてるわけだし。
それに加えて四魔王の一角にしてこの地の支配者であったグランを眷属にしてる私を、その本心はともかく歓迎するために大勢が集まるのは理解できる。
理解できるんだけど……
「シルヴィア様、そろそろ私にも大魔王様を抱かせて下さい」
「待って下さい! 次は私ですよ!」
「いいえ、貴女は先程も大魔王様と触れ合っていたではありませんか。
次は我々の番です」
何でこんなにも女性陣に構い倒されてるんだろう?
聞けば、この場にいるのは竜王国でも高い地位にある、いわゆる貴族。
種族こそグランと同じ竜種だったり、ミーシャみたいに人化してる高位の魔人だったりするけど。
全員がマナーも洗練されてる淑女なハズなのに。
「抱っこもいいですけど、撫でるのもまた……」
「わかります! ふわふわサラサラなお髪、もうずっと撫でていられます!」
何でこんなにも弄くり回されてるの!?
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「あ~ん、ケーキですよ」
「んっ!」
ふむ、流石は竜王国の歓迎会。
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「あぁ! 私も大魔王様にあ~んってしたい!!」
「私もっ!」
「何て羨ましい……!」
まぁ、ケーキの事はひとまず置いておいて……
ほら! この女性陣の輪の外で男性陣が苦笑いしこっち見てるじゃんっ!!
そろそろ解放して……
「ぷにぷに……なんて素晴らしい触り心地でしょう!」
「まぁ! 本当だわ!」
や、やめ……
「まぁまぁ! 私にも」
「私も触ってみたいです」
「次は私ですよ!」
もうやめてくれぇ~!!
皆んなして私の頬っぺたを触って何が楽しいのっ!?
「皆様落ち着いて下さい。
レフィーお嬢様が困っておいでです」
「あら、申し訳ありません。
あまりの触り心地の良さに夢中になってしまいましたわ」
高位貴族の御令嬢やご婦人が、頬っぺたに夢中になるって……
まぁ何にせよ助かった! シルヴィア、ナイスっ!!
「レフィーお嬢様も少し疲れてしまわれたようですし。
少しアーグベル達と話さなければならない事もございますので、本日の挨拶はこの辺りで」
挨拶? 果たして今の何をもって挨拶だったのか……
「ただ……私共は暫くこの地に滞在する予定です。
また後日、アレをご用意した上でお茶会を開きますので是非皆様ご参加下さいませ」
「「「「「「「っ!!」」」」」」」
えっ、何?
何か皆んな獰猛な肉食獣みたいな鋭い目になってるような気がするんですけど……
それにアレって何?
『知らない方がいいと思うよ』
そんな事言われるとめっちゃ怖いんですけど……
「レフィー様、妻が失礼いたしました。
ミランダとメアリーにも後程しっかりと注意しておきます」
そう言えばミランダとメアリーは……あ、いた、がっつり2人と目が合った。
まさか皆んなと一緒になって私を弄んでいたとは……ドレスを着てるから気が付かなかったわ。
「レフィー様はこちらにお座り下さい。
シルヴィア様はこちらに」
周囲としきられてるから、この席に着いている人以外の視線も感じないし。
ふぅ、これでやっと一息つける。
「では早速ですが本題に入らせていただきます。
今回レフィー様方がこの地にお越しになられた目的、竜神様が神域への訪問についてですが。
訪問は明日という事で問題無いでしょうか?」
「ん、それで問題無い」
明日か。
ふふふ、ドラゴンの神様……竜神、楽しみだなぁ!
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