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第4章 竜神の神域編
81話 四大都市・竜都ドラゴニア
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てな訳で、やって来ました! 大都市ドラゴニア!!
「おぉ~!」
これがグランが作り上げた都市。
中央に聳え立つ巨大な白亜のお城に美しい街並み。
お城を中心に4つの大通りが四方に伸びていて、お城を守る城壁に加えて外壁が計3枚も!!
端的に言って凄い。
大国呼ばれるアルタイル王国の王都を守る外壁は1つで、城壁も一つだけだったし、規模もここまでじゃなかった。
しかも……
「魔法陣……」
これ都市自体が巨大な魔法陣になってね?
ヤベェわ。
ドラゴニア、マジでハンパねぇわ。
「ようこそお越しくださいました」
……現実逃避はこのくらいにして、そろそろ辛い現実と向いあわないとね。
いやまぁ、ドラゴニアが凄くてヤバイのは本当だけど……とにかく!
立派なお城の中庭に降り立った私達をアーグベル達が出迎えてくれる……ってのは聞いてたんだけど。
何でこんなにも仰々しいの!!
メイドさんやら執事さんやら、アーグベル達以外にも大勢いるんですけどっ!?
ヤバイ、予定通り中庭に着陸したグランの背中から微動だにできない。
しかも、何故かドラゴニア中からの大歓声で迎えられたし……もうムリ、人の視線でガクブルだわ……
「シ、シルヴィア……」
「はい、抱っこでしょうか?」
え、違う。
普通にこの視線から隠れたいだけなんですけど。
でも足腰もガクブル状態だし抱っこしてくれるのなら……いや、やっぱムリ!
こんな衆人観衆の中で抱っこなんて恥ずかしすぎるっ!!
「ふふふ、レフィーお嬢様は甘えん坊さんですね」
「えっ、待っ……」
「ご主人様は小柄で軽いから、抱っこする時の抱き心地が良いんですよね」
「あぁ、わかります!
私は身長的に抱っこはできませんけど、レフィー様に抱き付いた時の感覚がですね」
背後で何やらかなり恥ずかしい話題でミーシャとミリアが話してるけど、今は全く気にならない。
気にならないと言うより、そっちに意識を割くだけのキャパがない……
「申し訳ございません。
可能な限りお嬢様方の負担を減らせるように飛んだのですが……」
人の姿に戻ったグランがシルヴィアの隣に降り立ち頭を下げるけど、そうじゃない……そうじゃないんだグラン。
グランの背中の上は非常に快適だったよ?
風もそよ風程度で心地良いし、揺れも一切感じなかったし……
けど! ごめん、グラン。
申し訳なさそうな顔をされてるこっちが申し訳ないけど、今は訂正する余裕もないわ。
「レフィー様、お顔が少し赤いようですが……」
うぅ……もうムリ。
アーグベル、やめてくれ! これ以上辱めないでぇ……恥ずかし過ぎて死ぬぅ……
「お加減が優れないようでしたら、皆を下がらせた上で休憩できるお部屋へとご案内致しますが」
っ! アーグベル!!
恥ずかしくて下げていた視線を思わず向けると、ニコッと笑みを浮かべてウィンクをするアーグベル。
アーグベル、マジでイケメンだわっ!
この場にいる人達を下げてくれれば動けるようになるし、人目に抱っこされている姿を晒さなくて済む。
私の置かれている状況を素早く見抜いた上での完璧なフォロー。
うんうん、これは後でしっかりとお礼をしなければ!!
「いえ、今最も重要なのはレフィーお嬢様のお加減です。
彼らを下げる前に一刻も早くレフィーお嬢様がお休みになられるお部屋へと案内して下さい」
えっ、シ、シルヴィア……?
「そ、それは……」
「わかりましたね?」
有無を言わせないシルヴィアの声と視線。
四魔王が一角だったミリアですら涙目にさせるソレに、アーグベルが逆らえるはずもなく……
「しょ、承知しました」
そ、そんな……終わった。
何て事に……きっと今の私はこの世の終わりみたいな絶望の表情を浮かべているに違いない……
『よく見れば確かに少し悲壮なかんじだけど、いつもと然程変わってないよ?
ま、悪魔は欲望に忠実な種族。
ここ最近あまり悪魔ちゃんの事を抱っこしていなかったし……これは仕方ないね』
「おぉ~!」
これがグランが作り上げた都市。
中央に聳え立つ巨大な白亜のお城に美しい街並み。
お城を中心に4つの大通りが四方に伸びていて、お城を守る城壁に加えて外壁が計3枚も!!
端的に言って凄い。
大国呼ばれるアルタイル王国の王都を守る外壁は1つで、城壁も一つだけだったし、規模もここまでじゃなかった。
しかも……
「魔法陣……」
これ都市自体が巨大な魔法陣になってね?
ヤベェわ。
ドラゴニア、マジでハンパねぇわ。
「ようこそお越しくださいました」
……現実逃避はこのくらいにして、そろそろ辛い現実と向いあわないとね。
いやまぁ、ドラゴニアが凄くてヤバイのは本当だけど……とにかく!
立派なお城の中庭に降り立った私達をアーグベル達が出迎えてくれる……ってのは聞いてたんだけど。
何でこんなにも仰々しいの!!
メイドさんやら執事さんやら、アーグベル達以外にも大勢いるんですけどっ!?
ヤバイ、予定通り中庭に着陸したグランの背中から微動だにできない。
しかも、何故かドラゴニア中からの大歓声で迎えられたし……もうムリ、人の視線でガクブルだわ……
「シ、シルヴィア……」
「はい、抱っこでしょうか?」
え、違う。
普通にこの視線から隠れたいだけなんですけど。
でも足腰もガクブル状態だし抱っこしてくれるのなら……いや、やっぱムリ!
こんな衆人観衆の中で抱っこなんて恥ずかしすぎるっ!!
「ふふふ、レフィーお嬢様は甘えん坊さんですね」
「えっ、待っ……」
「ご主人様は小柄で軽いから、抱っこする時の抱き心地が良いんですよね」
「あぁ、わかります!
私は身長的に抱っこはできませんけど、レフィー様に抱き付いた時の感覚がですね」
背後で何やらかなり恥ずかしい話題でミーシャとミリアが話してるけど、今は全く気にならない。
気にならないと言うより、そっちに意識を割くだけのキャパがない……
「申し訳ございません。
可能な限りお嬢様方の負担を減らせるように飛んだのですが……」
人の姿に戻ったグランがシルヴィアの隣に降り立ち頭を下げるけど、そうじゃない……そうじゃないんだグラン。
グランの背中の上は非常に快適だったよ?
風もそよ風程度で心地良いし、揺れも一切感じなかったし……
けど! ごめん、グラン。
申し訳なさそうな顔をされてるこっちが申し訳ないけど、今は訂正する余裕もないわ。
「レフィー様、お顔が少し赤いようですが……」
うぅ……もうムリ。
アーグベル、やめてくれ! これ以上辱めないでぇ……恥ずかし過ぎて死ぬぅ……
「お加減が優れないようでしたら、皆を下がらせた上で休憩できるお部屋へとご案内致しますが」
っ! アーグベル!!
恥ずかしくて下げていた視線を思わず向けると、ニコッと笑みを浮かべてウィンクをするアーグベル。
アーグベル、マジでイケメンだわっ!
この場にいる人達を下げてくれれば動けるようになるし、人目に抱っこされている姿を晒さなくて済む。
私の置かれている状況を素早く見抜いた上での完璧なフォロー。
うんうん、これは後でしっかりとお礼をしなければ!!
「いえ、今最も重要なのはレフィーお嬢様のお加減です。
彼らを下げる前に一刻も早くレフィーお嬢様がお休みになられるお部屋へと案内して下さい」
えっ、シ、シルヴィア……?
「そ、それは……」
「わかりましたね?」
有無を言わせないシルヴィアの声と視線。
四魔王が一角だったミリアですら涙目にさせるソレに、アーグベルが逆らえるはずもなく……
「しょ、承知しました」
そ、そんな……終わった。
何て事に……きっと今の私はこの世の終わりみたいな絶望の表情を浮かべているに違いない……
『よく見れば確かに少し悲壮なかんじだけど、いつもと然程変わってないよ?
ま、悪魔は欲望に忠実な種族。
ここ最近あまり悪魔ちゃんの事を抱っこしていなかったし……これは仕方ないね』
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