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第2章 勢力拡大編
39話 重大な問題に気付いてしまった
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「ん」
まぁ、ネコちゃんが眷属になってくれるって言ってるし、結果オーライだけど……しかし……しかしだ!
私は今、この時となって重大な問題に気が付いてしまった!!
今だってネコちゃんに相槌を打つだけで精一杯だったし、これはもはや疑いの余地すら無いだろう。
まさかこんな問題を抱えていたとは……他者と話すのが怖いと言う問題をっ!!
「や、やはり私如きがご迷惑でしょうか?」
ぐはっ!! 伏せた状態からの上目遣いはヤバイ! 私の精神に多大なダメージが入った!!
し、しかし、これはマズいぞ。
私がちゃんと返事をしないから、拒絶されたって勘違いされたらどうしよう……
「ご安心を。
レフィーお嬢様は貴方の申し出を、とても喜んでおられますよ。
ただ、お嬢様は恥ずかしがり屋さんなのです」
ナイスっ!
シルヴィアさん、ナイスフォロー!!
いやまぁ、恥ずかしがり屋とかは余計だけど、ネコちゃんに誤解される前に訂正できたから大目に見よう。
「そうなのですか?」
恥ずかしがり屋ってのは癪だけど。
ここは何度も頷いて肯定するしかない! 本当に癪だけどっ!!
しかし、会話恐怖症とは困ったな……
『会話恐怖症って、キミいつもシルヴィアや私と普通に話してるじゃないか』
なに言ってんの? バカなの?
シルヴィアとはもう長い付き合いでこっ、心の底から信頼してるし! 私にとっては家族みたいなものだから、問題ないに決まってるじゃん。
『へぇ~』
途轍もなくニヤニヤしてそうな雰囲気を感じる。
端的に言ってウザイ。
死ね! 邪神のアホっ!!
『あはは、ごめんごめん。
それじゃあ、私はどうなのかな?』
確かにお前とも普通にやり取りしてるけど、目の前に本人がいないから問題ない。
言ってしまえばゲームのアナウンスに愚痴ってる心境? まぁ、とにかく問題ない。
他に転生してから会ったのはエルダーリッチと、オーク共にトレントだけど。
ぶっちゃけ、全部敵だったわけだし。
戦闘モードになってる上に会話は一切していない。
まぁ、エルダーリッチとは対話しようとしたけど。
それも結局は声を掛ける前に頓挫したし、そもそもあの骸骨の化け物を私は人とは認識しない。
『人って、その子も人じゃないげど……』
確かにネコちゃんはネコだけど……シルヴィアと対等に言葉を交わせるネコちゃんなんだよ!?
ここまで高度な知能を有してるならもはや人と変わんないじゃん!
「あっ、ぅ……」
ムリムリムリ! 話そうとしても全く声が出ないぃっ!!
そ、そんなに見ないで! 恥ずかしいから、そんな生暖かい目で私を見ないでっ!!
だって私、あんな殺され方したんだよ? トラウマになってない方が不自然だわっ!
これはもはや、会話恐怖症どころじゃない! 他人恐怖症なんだよ!?
ちょっと話せなくても仕方ないじゃん! 仕方ないよね??
『そうだね。
仕方ないよね』
よし! 邪神だけど、一応神のお墨付きを得た!
まぁ、だから何なのって感じだけど……
「ふふふ、ではお優しいお嬢様。
改めて、私を貴女様の眷属の末席に加えて頂けますか?」
うんうん! 勿論だとも!!
話せないものは仕方ない、ここはもう潔く諦めよう。
てな訳で、モフモフなネコちゃんに抱き付いて良いですか?
『現金だね、その切り替えの速さに流石の私も驚きだよ。
まぁ、悪魔だから欲望に忠実なのは当然だけど……』
ふっふっふ! 何とでも言うが良い!!
誰がなんと言おうが、ネコちゃんが眷属になってくれるのなら、絶対にモフモフするのだ!!
そして、眷属とするからには名前はなくちゃ不便だし……よし、決めた!
咄嗟に思いついた名前だけど……うん、案外悪くない!
流石は私、我ながら良いセンスだわ!
さぁ、頑張れ私!
すぐ側にはシルヴィアもいるし、眷属となるのであればネコちゃんはもはや他人ではない!
……げど、まだちょっと怖いからシルヴィアの手を握っておこう。
「レフィーお嬢様?」
ごめんシルヴィア。
戸惑ってるみたいだけど、今は説明してる余裕はない。
ひっひっふぅ、ひっひっふぅ……よし、いけるっ!!
「ミーシャ。
それがネコちゃんの名前」
言い切ったぁー!
「あれ?」
ネコちゃんに名前を告げた達成感を感じながら……視界が暗転した。
まぁ、ネコちゃんが眷属になってくれるって言ってるし、結果オーライだけど……しかし……しかしだ!
私は今、この時となって重大な問題に気が付いてしまった!!
今だってネコちゃんに相槌を打つだけで精一杯だったし、これはもはや疑いの余地すら無いだろう。
まさかこんな問題を抱えていたとは……他者と話すのが怖いと言う問題をっ!!
「や、やはり私如きがご迷惑でしょうか?」
ぐはっ!! 伏せた状態からの上目遣いはヤバイ! 私の精神に多大なダメージが入った!!
し、しかし、これはマズいぞ。
私がちゃんと返事をしないから、拒絶されたって勘違いされたらどうしよう……
「ご安心を。
レフィーお嬢様は貴方の申し出を、とても喜んでおられますよ。
ただ、お嬢様は恥ずかしがり屋さんなのです」
ナイスっ!
シルヴィアさん、ナイスフォロー!!
いやまぁ、恥ずかしがり屋とかは余計だけど、ネコちゃんに誤解される前に訂正できたから大目に見よう。
「そうなのですか?」
恥ずかしがり屋ってのは癪だけど。
ここは何度も頷いて肯定するしかない! 本当に癪だけどっ!!
しかし、会話恐怖症とは困ったな……
『会話恐怖症って、キミいつもシルヴィアや私と普通に話してるじゃないか』
なに言ってんの? バカなの?
シルヴィアとはもう長い付き合いでこっ、心の底から信頼してるし! 私にとっては家族みたいなものだから、問題ないに決まってるじゃん。
『へぇ~』
途轍もなくニヤニヤしてそうな雰囲気を感じる。
端的に言ってウザイ。
死ね! 邪神のアホっ!!
『あはは、ごめんごめん。
それじゃあ、私はどうなのかな?』
確かにお前とも普通にやり取りしてるけど、目の前に本人がいないから問題ない。
言ってしまえばゲームのアナウンスに愚痴ってる心境? まぁ、とにかく問題ない。
他に転生してから会ったのはエルダーリッチと、オーク共にトレントだけど。
ぶっちゃけ、全部敵だったわけだし。
戦闘モードになってる上に会話は一切していない。
まぁ、エルダーリッチとは対話しようとしたけど。
それも結局は声を掛ける前に頓挫したし、そもそもあの骸骨の化け物を私は人とは認識しない。
『人って、その子も人じゃないげど……』
確かにネコちゃんはネコだけど……シルヴィアと対等に言葉を交わせるネコちゃんなんだよ!?
ここまで高度な知能を有してるならもはや人と変わんないじゃん!
「あっ、ぅ……」
ムリムリムリ! 話そうとしても全く声が出ないぃっ!!
そ、そんなに見ないで! 恥ずかしいから、そんな生暖かい目で私を見ないでっ!!
だって私、あんな殺され方したんだよ? トラウマになってない方が不自然だわっ!
これはもはや、会話恐怖症どころじゃない! 他人恐怖症なんだよ!?
ちょっと話せなくても仕方ないじゃん! 仕方ないよね??
『そうだね。
仕方ないよね』
よし! 邪神だけど、一応神のお墨付きを得た!
まぁ、だから何なのって感じだけど……
「ふふふ、ではお優しいお嬢様。
改めて、私を貴女様の眷属の末席に加えて頂けますか?」
うんうん! 勿論だとも!!
話せないものは仕方ない、ここはもう潔く諦めよう。
てな訳で、モフモフなネコちゃんに抱き付いて良いですか?
『現金だね、その切り替えの速さに流石の私も驚きだよ。
まぁ、悪魔だから欲望に忠実なのは当然だけど……』
ふっふっふ! 何とでも言うが良い!!
誰がなんと言おうが、ネコちゃんが眷属になってくれるのなら、絶対にモフモフするのだ!!
そして、眷属とするからには名前はなくちゃ不便だし……よし、決めた!
咄嗟に思いついた名前だけど……うん、案外悪くない!
流石は私、我ながら良いセンスだわ!
さぁ、頑張れ私!
すぐ側にはシルヴィアもいるし、眷属となるのであればネコちゃんはもはや他人ではない!
……げど、まだちょっと怖いからシルヴィアの手を握っておこう。
「レフィーお嬢様?」
ごめんシルヴィア。
戸惑ってるみたいだけど、今は説明してる余裕はない。
ひっひっふぅ、ひっひっふぅ……よし、いけるっ!!
「ミーシャ。
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言い切ったぁー!
「あれ?」
ネコちゃんに名前を告げた達成感を感じながら……視界が暗転した。
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