37 / 436
第2章 勢力拡大編
37話 ペット飼いたい!
しおりを挟む
「さてと……」
侵入者さんは今何処にいるのかな?
昨日の内に作り上げた階層は、地表階層を含めて5つ。
最下層であるマイルームを含めて、全6階層で構成されてるのが現状での我がダンジョンの全貌。
規模はまだまだ小さいものの、決して侮る事なかれ!
地表階層から始まり第5階層まで続く巨大迷路は、心折れ必至な自信作!!
断言しよう。
並大抵の覚悟では我がダンジョンは攻略できないと……
『あはは、まぁ悪魔ちゃんが大好きな食事と睡眠を忘れて作ってたからね。
どれ程鬼畜なダンジョンになってるのか楽しみだよ』
せっかくシリアスな感じにカッコよく決めたのに、全くもってノリが悪い。
これだから邪神は……
「見つけた」
侵入者発見っ!
「転移」
ダンジョンマスターの権能を使って、シルヴィアと共に転移する。
目指すは地表部分である第一階層。
通称、始まりの迷路!!
髪を整えてもらったり着替えたりしてたから、ちょっと心配だったけど……侵入者がいるのは第一階層の中間地点、数多の分かれ道が続いている中央広場。
ふっふっふ! やはり魔物程度では、私が作り上げた叡智の結晶たる迷路は突破できなかったようだな。
「なぜ侵入者の眼前へと直接転移なさらないのですか?」
えっ? 何でって、それは勿論!
「演出のためだけど?」
ダンジョンマスターが突然目の前に転移して来るなんてあり得ない。
何処からとも無く靴音が鳴り響き、闇に包まれる通路の先から姿を見せる!
記念すべき初めての侵入者だし、このくらいの演出はしないとね。
「そ、そうですか」
おぉ、珍しくシルヴィアが戸惑ってる。
ふふふ、この辺りがわからないとは、シルヴィアもまだまだだね!
むふっ! さっきは嘘泣きで揶揄われたげど……スイーツ様で許してあげよう。
まぁ、その前にこっちだけど。
さてさて、じゃあ侵入者のご尊顔を拝ませてもらうとしようか……
「こ、これはっ!!」
通路を抜けて、中央広場へと足を踏み入れた瞬間。
雷に打たれたような衝撃が全身を駆け巡った! まぁ当然、雷に打たれた事なんて一度もないけど。
とにかく! 目の前に広がる光景に、目を見開いて硬直してしまったけど。
さぞ間抜けな顔を晒してるだろうけども! 私は悪くないと思う。
だって今まで私がこの大陸で見た魔物って言えば、まず骸骨に、2メートルを超える豚に、地獄の植物みたいな木だよ?
今度はどんな化け物がって身構えてたのに!!
「も……」
いざ蓋を開けてみれば、目に飛び込んできたのがこんな……
「モフモフっ!」
地面に丸くなって寝転びながらも、目だけはしっかりとこっちを射抜くネコ!!
雪のように白くてふわふわな毛に、輝くような金の瞳!
途轍もなくかわゆい。
果たしてこんなに可愛いネコちゃんを前にして、抱きつかずにいられようか?
いいや、我慢なんてできるハズが無いっ!
と言う訳で! レフィー、行きまーす!!
「モフモフ~! ……ぐへっ!?」
「お嬢様、今何をなさろうとしましたか?」
「ネコちゃんに抱き着こうとしました!」
と言うか、いきなり襟を掴まないで欲しい。
思わず御令嬢にも、乙女にもあるまじき声が出ちゃったじゃん!!
「突然魔物に抱き着こうとするなんて危険です!
それに、ネコちゃんと言うには大き過ぎです。
よく見て下さい、レフィーお嬢様よりも大きいではありませんか!!」
「ふっ、そんな事は些細な問題」
しかし、私のル◯ン3世さながらの、ネコちゃんへのダイブを阻止するとは。
やっぱり我が前に立ちはだかるかシルヴィアよ!
「ねぇ、シルヴィア?
ネコちゃん、飼いたい」
「ダメです」
ちっ、即答か。
しかし、こうなる事は百も承知っ!
ペットを飼う事は前世も含め、前前世からの夢なのだ! そう簡単には諦めないぞっ!!
「飼う!」
「ダメです」
「飼うったら飼う!」
「ダメです!
そもそも、アレはネコではありません!」
「……」
うぅ、基本私にはあまあまなシルヴィアが、ここまで言っても認めてくれないなんて!
感情が昂ったせいか、視界が滲んできた……くっ、こんな時にお子様ボディーの弊害がっ!!
ま、負けてなるものか!
これはペットを飼うという宿願を叶える、またと無いチャンスなんだ!
えっと、えっと……そうだ!
「じゃあ眷属にするっ!!」
侵入者さんは今何処にいるのかな?
昨日の内に作り上げた階層は、地表階層を含めて5つ。
最下層であるマイルームを含めて、全6階層で構成されてるのが現状での我がダンジョンの全貌。
規模はまだまだ小さいものの、決して侮る事なかれ!
地表階層から始まり第5階層まで続く巨大迷路は、心折れ必至な自信作!!
断言しよう。
並大抵の覚悟では我がダンジョンは攻略できないと……
『あはは、まぁ悪魔ちゃんが大好きな食事と睡眠を忘れて作ってたからね。
どれ程鬼畜なダンジョンになってるのか楽しみだよ』
せっかくシリアスな感じにカッコよく決めたのに、全くもってノリが悪い。
これだから邪神は……
「見つけた」
侵入者発見っ!
「転移」
ダンジョンマスターの権能を使って、シルヴィアと共に転移する。
目指すは地表部分である第一階層。
通称、始まりの迷路!!
髪を整えてもらったり着替えたりしてたから、ちょっと心配だったけど……侵入者がいるのは第一階層の中間地点、数多の分かれ道が続いている中央広場。
ふっふっふ! やはり魔物程度では、私が作り上げた叡智の結晶たる迷路は突破できなかったようだな。
「なぜ侵入者の眼前へと直接転移なさらないのですか?」
えっ? 何でって、それは勿論!
「演出のためだけど?」
ダンジョンマスターが突然目の前に転移して来るなんてあり得ない。
何処からとも無く靴音が鳴り響き、闇に包まれる通路の先から姿を見せる!
記念すべき初めての侵入者だし、このくらいの演出はしないとね。
「そ、そうですか」
おぉ、珍しくシルヴィアが戸惑ってる。
ふふふ、この辺りがわからないとは、シルヴィアもまだまだだね!
むふっ! さっきは嘘泣きで揶揄われたげど……スイーツ様で許してあげよう。
まぁ、その前にこっちだけど。
さてさて、じゃあ侵入者のご尊顔を拝ませてもらうとしようか……
「こ、これはっ!!」
通路を抜けて、中央広場へと足を踏み入れた瞬間。
雷に打たれたような衝撃が全身を駆け巡った! まぁ当然、雷に打たれた事なんて一度もないけど。
とにかく! 目の前に広がる光景に、目を見開いて硬直してしまったけど。
さぞ間抜けな顔を晒してるだろうけども! 私は悪くないと思う。
だって今まで私がこの大陸で見た魔物って言えば、まず骸骨に、2メートルを超える豚に、地獄の植物みたいな木だよ?
今度はどんな化け物がって身構えてたのに!!
「も……」
いざ蓋を開けてみれば、目に飛び込んできたのがこんな……
「モフモフっ!」
地面に丸くなって寝転びながらも、目だけはしっかりとこっちを射抜くネコ!!
雪のように白くてふわふわな毛に、輝くような金の瞳!
途轍もなくかわゆい。
果たしてこんなに可愛いネコちゃんを前にして、抱きつかずにいられようか?
いいや、我慢なんてできるハズが無いっ!
と言う訳で! レフィー、行きまーす!!
「モフモフ~! ……ぐへっ!?」
「お嬢様、今何をなさろうとしましたか?」
「ネコちゃんに抱き着こうとしました!」
と言うか、いきなり襟を掴まないで欲しい。
思わず御令嬢にも、乙女にもあるまじき声が出ちゃったじゃん!!
「突然魔物に抱き着こうとするなんて危険です!
それに、ネコちゃんと言うには大き過ぎです。
よく見て下さい、レフィーお嬢様よりも大きいではありませんか!!」
「ふっ、そんな事は些細な問題」
しかし、私のル◯ン3世さながらの、ネコちゃんへのダイブを阻止するとは。
やっぱり我が前に立ちはだかるかシルヴィアよ!
「ねぇ、シルヴィア?
ネコちゃん、飼いたい」
「ダメです」
ちっ、即答か。
しかし、こうなる事は百も承知っ!
ペットを飼う事は前世も含め、前前世からの夢なのだ! そう簡単には諦めないぞっ!!
「飼う!」
「ダメです」
「飼うったら飼う!」
「ダメです!
そもそも、アレはネコではありません!」
「……」
うぅ、基本私にはあまあまなシルヴィアが、ここまで言っても認めてくれないなんて!
感情が昂ったせいか、視界が滲んできた……くっ、こんな時にお子様ボディーの弊害がっ!!
ま、負けてなるものか!
これはペットを飼うという宿願を叶える、またと無いチャンスなんだ!
えっと、えっと……そうだ!
「じゃあ眷属にするっ!!」
0
お気に入りに追加
759
あなたにおすすめの小説
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる