最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

フウ

文字の大きさ
上 下
374 / 375
第19章 神魔大戦編

374話 最終決戦です! その6

しおりを挟む
「流石、と言うべきでしょうか?」

「ク……クク、クハッハッハ!!」

 全てを消し去る裁きの光。
 舞い上がった土煙さえも消し去った神滅の光が収まった戦場に笑い声が響き渡る。

「神滅をくらってもなお健在とは……」

 とは言え、あれだけ膨大だったエネルギーは既にその大半が消失していますし、神滅によって受けたダメージは小さくない。
 消滅するのも時間の問題でしょう。

「まさか、この私が敗北するとはね。
 10万年前の大戦時ですら私を封印するが関の山だったと言うのに……」

 な、何でしょうか?  何でそんな目で僕を見るのですかっ!?
 敵なら容赦なくぶん殴りますけど、もうすぐ自然消滅する程にボロボロな相手を殴るのは流石に……うぅ、こうなったら最終手段です!
 翼に包まって隠れてやりますっ!!

「いくらお前でも、ルーミエルの相手は荷が重かったようじゃな」

「ネルヴィア様っ!」

 助かりました!  ナイスタイミングです!!
 瞬時にネルヴィアの後ろに退避っ!  ふっ、これであの気不味い空間から脱出する事ができました。
 後でネルヴィア様にはスイーツのお礼をするとしましょう!

「お嬢様、お疲れ様でした」

「うわっ!  メルヴィー!!」

 しかし、いくらネルヴィア様シールドを得て気が緩んだとは言え、本気モードの僕に悟らさずに抱っこするとは……完璧メイド、メルヴィー恐るべしっ!!

「ルーミエル様っ!  お怪我はありませんか!?」

「オルグイユ!  見ての通り、大丈夫ですよ」

 オルグイユは……大丈夫そうですね。
 ホコリ1つ付いてないですし、人数的に有利だったとは言え魔皇神一桁を相手に流石ですね。

「皆んなもお疲れ様です」

 コレール達もシングルの皆んなもこれと言った怪我はなさそうで何よりです!

「ヴィスデロビア様」

 シエラを筆頭にボロボロの魔皇神達がヴィスデロビアの背後に降り立つ。

「おいおい、こりゃあ派手にやられたな」

「キミもね、ヴェーダ」

 薄い白緑色の髪の青年、ヴェーダに言葉を返しつつ肩を竦めるヴィスデロビア。
 なんかこんな雰囲気を出されると凄くやり辛いですね……もう帰っても良いでしょうか?

 ヴィスデロビアの計画は叩き潰して、その勢力は壊滅させましたし。
 そしてヴィスデロビアに鼻血を出させて積年の恨みも晴らしましたし。
 ヴィスデロビア自身も、もうすぐ消滅しますし……

「あの幼女がねぇ……」

 誰が幼女じゃっ!!
 あのヴェーダとか言うチャラ男め!  そっちがやる気なら受けて立とうじゃないですかっ!?

「?」

 あれ?  おかしいですね。
 ヴィスデロビアと魔皇神達が瞬時に作り出した椅子に座ってしまいました……

「クックック、確かにこの勝負は私の負けだ。
 万が一の時のために仕込んでおいて助かったよ」

「どう言う……っ!!」

 これは……この感じはまさかっ!

「気付いたようだね」

 ヴィスデロビアがボロボロになった自身の服を切り裂き、胸元を曝け出す。
 そこに浮かぶは漆黒の紋様。

「これは私の神王である破壊ノ神で仕込んだ自壊術式。
 シエラ達魔皇神全員に同じモノが組み込まれている」

 ヴィスデロビアの言葉を証明するように魔皇神達が自身の胸元に浮かぶ漆黒の紋様を曝け出す。

「対象者の全てを破壊しエネルギーに変換して放出する。
 その超エネルギーは計画程では無いだろうが、この世界もろとも貴様らと一緒に統一神界を消し飛ばす!
 そして……」

 次の瞬間、ヴィスデロビア達の足元に浮かび上がる巨大な魔法陣。
 この魔法陣は……

「転生魔法」

「その通り!  これは私が手を加えた特別製でね、いくらキミやネルヴィアでも破壊は不可能!!
 クックック、クハッハッハッ!  これで邪魔者を排除し、私は全ての世界を手中に収める。
 クックック、残念だったな!  この戦いは始まった時から既に終わっていたと言う訳さっ!!」 

「そうですか……」

「……」

 もうぶっちゃけ、若干どうでも良いと思っていましたが……僕のモフモフの楽園を脅かすと言うのであれば話は別です!!
 そもそも、この後皆んなでバカンスに行くのに、そんな事許容できるはずがありませんっ!!

「完膚なきまでに叩き潰します」

「……」

「神能〝惰眠ノ神・殲滅ノ神〟」

 お前がこの世界ごと僕達もろとも統一神界を破壊すると言うのなら……破壊される世界ごと消し去ってやりましょう!!

世界の終焉ワールド・ノヴァ!!」

 この世界の周囲にはヴィスデロビア達を逃さないために展開している結界が存在する。
 その結界の内部を掌握する事なんて僕に掛かれば児戯に等しいのです!! 

「ーーー」

「っ!?」

 ヴィスデロビアが何事かを呟いた瞬間、全てを破壊しようと蠢いていたエネルギーごと、世界の消滅に呑み込まれた。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人
ファンタジー
 僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。  実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。  そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。  なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!  そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。  だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。  どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。  一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!  僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!  それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?  待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

処理中です...