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第19章 神魔大戦編
362話 目的です!
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「シエラ」
「はっ!」
ヴィスデロビアが名を呼ぶと、次の瞬間には1人の美女がその傍に姿をす。
「お呼びでしょうか?」
そう言って片膝をついて跪く貴女は! 昨日、僕に斬りかかって来てエンヴィーに蹴り飛ばされたお姉さんじゃないですか。
そうですか、シエラって言うんですか。
何故か彼女からはメルヴィーやオルグイユと同じ匂いが…… 例の病気の気配を感じますね。
よし! シエラの事はよく観察しておくとしましょう。
アヴァリス達は気にしなくて良いって言ってましたけど、病気の治療法がわかるかも知れませんし!!
「じぃ~」
一挙一動たりとも見逃しはしませんっ!
「次のステージに移行する」
「じぃ~」
ヴィスデロビアの言葉を受けて、ちょっとだけ反応が!
「はっ! 承知いたしました」
おぉ! しっかりと返事をしたぁ!
「ルーミエルよ、何をしておるのじゃ……?」
「え? シエラの観察ですけど?」
「はぁ……」
ちょっ! 何ですかその呆れた様な視線はっ!?
これには歴とした目的があるのです!!
シエラの観察はアヴァリスを持ってして不治の病と言わしめたメルヴィーとオルグイユの病を治す為のヒントが得られるかも知れない重要な事なのにっ!!
むぅ……解せません!
もういいです! ネルヴィア様な事は気にせずに、シエラの観察を続けてやります!!
「っ……」
ふむふむ、シエラが何故かこっち見て息を呑みましたね。
何かあったのでしょうか?
流石に敵の前で隙を見せる訳にはいかないですけど、僕の権能で感知する限り別に後ろには何も無いですけど……
「ふ~む」
これが意味する事をしっかりと見極めなければ!!
「クックック、流石のキミでも彼女に睨まれればそうなるか」
「も、申し訳ございません!」
楽しげにヴィスデロビアが笑い、シエラが焦った様に謝罪を述べる。
この話を聞くに、どうやらシエラは誰かに睨まれていた様ですね。
まぁ、ここは戦場ですし、誰かが殺意を露わに睨んでいても不思議じゃ無いですけど……
僕に一切気付かせずに、魔皇神であるシエラが反応する程の殺気を放つなんて、中々にやりますね。
「まぁいくらキミでも、彼女には勝てないか。
まさかネルヴィア以外にこれ程までの存在に出会えるとはね……クックック、面白い! 10万年前のリターンマッチを仕掛けて正解だ!!」
ヴィスデロビアが笑うと同時に、昂る感情に比例する様に周囲に膨大な魔力が渦巻いて吹き荒れる。
「魔皇神達がこうもあっさりと破られたのは少々想定外だが、多少の問題が無いと面白くない。
その点、貴女達は非常に良かったですよ神王ネルヴィア、幼女神ルーミエル」
っ!? な、何故、ヴィスデロビアが僕の種族名をっ!?
「もう少し遊びたいところだが……準備は整った」
「黒魔一閃」
跪いた姿勢から振り抜かれたシエラの一閃によって、音速を超えた漆黒の波動が半円状に広がる。
この程度の攻撃、別にどうとでも対処できますが……
「楽しませてくれたお礼に、私の目的を教えてあげましょう。
私の目的は統一神界という世界そのものを破壊。
神々を滅ぼし、新たな秩序を作り上げ、全ての世界を支配する事」
笑みを浮かべるヴィスデロビアと、再びその傍で跪くシエラの足元に漆黒の魔法陣が展開されて浮かび上がる。
「さぁ、準備は整った! 阻止したくば、私を止めに来るが良い!!
クックック、もっと私を楽しませてくれる事を期待していますよ」
ヴィスデロビアが笑い声を上げると同時に、漆黒の魔法陣が光り輝く。
「潰れろっ!」
「消滅しろっ!」
ネルヴィア様と僕が放った攻撃が瞬時にヴィスデロビアへと殺到するも……
「逃げられましたか」
土煙が晴れたそこには、誰一人として存在しなかった。
「はっ!」
ヴィスデロビアが名を呼ぶと、次の瞬間には1人の美女がその傍に姿をす。
「お呼びでしょうか?」
そう言って片膝をついて跪く貴女は! 昨日、僕に斬りかかって来てエンヴィーに蹴り飛ばされたお姉さんじゃないですか。
そうですか、シエラって言うんですか。
何故か彼女からはメルヴィーやオルグイユと同じ匂いが…… 例の病気の気配を感じますね。
よし! シエラの事はよく観察しておくとしましょう。
アヴァリス達は気にしなくて良いって言ってましたけど、病気の治療法がわかるかも知れませんし!!
「じぃ~」
一挙一動たりとも見逃しはしませんっ!
「次のステージに移行する」
「じぃ~」
ヴィスデロビアの言葉を受けて、ちょっとだけ反応が!
「はっ! 承知いたしました」
おぉ! しっかりと返事をしたぁ!
「ルーミエルよ、何をしておるのじゃ……?」
「え? シエラの観察ですけど?」
「はぁ……」
ちょっ! 何ですかその呆れた様な視線はっ!?
これには歴とした目的があるのです!!
シエラの観察はアヴァリスを持ってして不治の病と言わしめたメルヴィーとオルグイユの病を治す為のヒントが得られるかも知れない重要な事なのにっ!!
むぅ……解せません!
もういいです! ネルヴィア様な事は気にせずに、シエラの観察を続けてやります!!
「っ……」
ふむふむ、シエラが何故かこっち見て息を呑みましたね。
何かあったのでしょうか?
流石に敵の前で隙を見せる訳にはいかないですけど、僕の権能で感知する限り別に後ろには何も無いですけど……
「ふ~む」
これが意味する事をしっかりと見極めなければ!!
「クックック、流石のキミでも彼女に睨まれればそうなるか」
「も、申し訳ございません!」
楽しげにヴィスデロビアが笑い、シエラが焦った様に謝罪を述べる。
この話を聞くに、どうやらシエラは誰かに睨まれていた様ですね。
まぁ、ここは戦場ですし、誰かが殺意を露わに睨んでいても不思議じゃ無いですけど……
僕に一切気付かせずに、魔皇神であるシエラが反応する程の殺気を放つなんて、中々にやりますね。
「まぁいくらキミでも、彼女には勝てないか。
まさかネルヴィア以外にこれ程までの存在に出会えるとはね……クックック、面白い! 10万年前のリターンマッチを仕掛けて正解だ!!」
ヴィスデロビアが笑うと同時に、昂る感情に比例する様に周囲に膨大な魔力が渦巻いて吹き荒れる。
「魔皇神達がこうもあっさりと破られたのは少々想定外だが、多少の問題が無いと面白くない。
その点、貴女達は非常に良かったですよ神王ネルヴィア、幼女神ルーミエル」
っ!? な、何故、ヴィスデロビアが僕の種族名をっ!?
「もう少し遊びたいところだが……準備は整った」
「黒魔一閃」
跪いた姿勢から振り抜かれたシエラの一閃によって、音速を超えた漆黒の波動が半円状に広がる。
この程度の攻撃、別にどうとでも対処できますが……
「楽しませてくれたお礼に、私の目的を教えてあげましょう。
私の目的は統一神界という世界そのものを破壊。
神々を滅ぼし、新たな秩序を作り上げ、全ての世界を支配する事」
笑みを浮かべるヴィスデロビアと、再びその傍で跪くシエラの足元に漆黒の魔法陣が展開されて浮かび上がる。
「さぁ、準備は整った! 阻止したくば、私を止めに来るが良い!!
クックック、もっと私を楽しませてくれる事を期待していますよ」
ヴィスデロビアが笑い声を上げると同時に、漆黒の魔法陣が光り輝く。
「潰れろっ!」
「消滅しろっ!」
ネルヴィア様と僕が放った攻撃が瞬時にヴィスデロビアへと殺到するも……
「逃げられましたか」
土煙が晴れたそこには、誰一人として存在しなかった。
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