最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

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第18章 神魔大戦編・序章

313話 謁見ですか?

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「お嬢様、まだ編成が決まっておりません」

 …

 ……

 ………

「そ、そうでした!
 コレール、どうしましょう!?」

 ま、まずいです。
 皆んなを鼓舞して士気を高めつつ、声高らかに宣言しちゃったのに……
 昨日は寝ちゃって、まだ編成が何も決まって無い!  ど、どうやってこの窮地を乗り切れば……

「はっ!!」

 み、皆んながこっちを見ています。
 コレールは小声で話しかけてきたはずなのに何でっ!?
 もしかして、さっきの僕の声が大きかったから……いや、違いますね。

 皆んなはアニクスで最高峰の実力者ですし、この距離での小声を聞き取れても不思議じゃない!
 ちょっとした音を遮ってくれる音のカーテンがあった気がしないでもないですが……

「うん、きっと気のせいです!  そうに違いありませんっ!!
 とは言え、あんな事を言っておいて、実は何も決まってない何て口が裂けても言えませんし……あっ」

 だ、大丈夫です。
 だって風のカーテンがあるはずですし。
 さっき焦って叫んじゃった時ならともかく、このくらいの大きさの声なら聞こえるはずがありません!

 だからきっと、前方から感じるこの視線は気のせいですね。
 けど……やっぱり、怖くて前を直視できないっ!!

「うぅ……コ、コレール……」

 きっと皆んな呆れた目で見てるんです。
 コレールの後ろに隠れたい!  でも、流石にナイトメアの総統としてそんな真似はできませんし。
 ま、まぁ、服を摘んで不安を紛らわす程度は許される……ハズです。

「皆さん、これから先の戦いは厳しいものになるでしょう。
 特にヴィスデロビアやその眷属と対峙する事になれば、今の皆さんでは到底太刀打ちなど出来ません」

 コレール……突然、どうしたのでしょうか?
 確かに助けを求めたのは僕ですけど……まぁここは任せるしかありません!

「ですが、そんな事が許されますか?
 ナイトメアの一員として、お嬢様の配下としてそんな事が許されるはずがない。
 勿論、理解出来ますね?」

「「「「「「「「「「「はっ!!」」」」」」」」」」」

「ならば、これより特別訓練を皆さんに課します。
 死ぬ気で己の壁を乗り越え、叩き壊して来たる戦いに備えろ。
 それがナイトメアの一員にして、お嬢様の配下である皆さんの義務です……行きなさい」

「「「「「「「「「「「はっ!!」」」」」」」」」」」

 完璧にハモッた返事を返して、一瞬にして目の前から皆んなの姿が消え去る。
 ここまで動きが一致したしると、事前に示し合わせてる様にすら感じますね。
 まぁでも、これで何はともあれ……

「ふぅ~、助かりました。
 しかし、流石ですねコレール!  あの状況で皆んなを上手く誤魔化すなんてっ!!」

「いえいえ、この程度でしたら造作もない事でございます」

 おぉー!  流石ですね。
 爽やかに鮮やかにあの窮地を凌ぐこの手腕!  なんか上に立つ者のオーラが見える気がします!!

「さぁ、ルーミエル様!
 ディーゼルのケーキを食べながら、軍事編成を決めましょう」

「え?  うん、そうですね!」

 コレールに尊敬の眼差しを向けていたら、突然オルグイユに抱き上げられて、ちょっとびっくりしちゃいましたけど。
 確かに今はケーキ……じゃ無くて、早急に軍事編成を行わなければ!!

 とは言え、軍団の数とそれぞれの軍団長はもう決まっている様なものですけど。
 問題は人員の采配なんですよね。

 あっ、でもコレール達にはそれぞれ単独で動いてもらった方が良い様な気がしてきました!
 周りに仲間がいれば、コレール達も本気を出し難いでしょうし。
 う~む、これは難題ですね……

「どうかしたのですか?」

「オルグイユは皆んなを率いるか、単独行動か、どっちが良いと思いますか?」

 コレール達、僕の眷属である10名を軍団長に十個の軍団の編成か。
 それとも、コレール達には個別に動いてもらって、他の人に軍団長を務めてもらうべきか。

「そうですね……やはり、我々はナイトメアに於いても〝個〟として突出しております。
 我々は遊撃隊として個別で動く方が良いのではないでしょうか?」

「う~ん、やっぱりそうですよね。
 でもそうなると誰に軍団長を任せるかが問題ですね」

 そしてそれ以上に問題なのが軍団の数ですね。
 戦力の逐次投入は歴史が証明している悪手。
 突出した力があるのなら話は別ですが、流石に軍団の数を減らさなければ。
 ヴィスデロビアと戦う事は勿論、アニクスの防衛もありますし……ままなりませんね。

「さて、どうしたものでしょうか……」

「お嬢様、謁見の申し出が入っております」

「謁見ですか?」

 オルグイユに抱っこされた辺りからメルヴィーの姿が見えないと思っていたら、そんな事の対応をしてくれていたとは……
 しかし謁見ってやっぱりちょっと大袈裟ですね……ってそんな事よりこの忙しい時に謁見なんて一体誰でしょうか?

「はい、ネルウァクス帝国皇帝ウェルス殿とフェーニル王国国王イヴァル殿のお2人です」
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