310 / 375
第18章 神魔大戦編・序章
310話 意地悪です!
しおりを挟む
「リーナ! ミーナ! 大丈夫ですかっ!?」
「「お嬢様っ!?」」
リーナとミーナからの緊急連絡。
それは僕達がゼサータレンと対峙している間に多数のナイトメア拠点に襲撃を受けたと言うもの。
コレールに事の次第を聞いて、即座に2人の座標を特定。
転移で帰還したわけですけど……
「……やってくれましたね」
僕達ナイトメア相手に襲撃をする愚か者はこのアニクスにはまずいない。
そもそも、ナイトメアの拠点を襲撃できる存在なんて限られてます。
それなのにこうして多数の拠点が襲撃受けた。
それも、僕達がいない時を狙って……それが意味する事は……
「くそっ!」
ヴィスデロビアめ……まさか既にゼサータレンと接触していたなんて。
魔導科学衛星の爆撃前に、既に情報を流されていたって訳ですか。
「お嬢様……申し訳ありません」
「私達はお嬢様達のお留守を任されていたのに……申し訳ありません」
「っ! 2人が謝る必要なんてありません!」
ヴィスデロビアは元シングルの神。
到達者であっても超越者でない2人には荷が重い。
それにどうやらヴィスデロビアは既に仲間と合流を果たしている様ですし。
「ヴィスデロビアが既に勢力を回復させている事まで読めなかった僕の責任です。
そんな包帯塗れになって……2人が無事で本当に良かったです」
僕が大局を読み切れなかったせいで、もし2人が死んだらしたら怒り狂う自信があります。
「リリアーナとハールトはどうしてますか?」
「え、えっと……父様と叔母様は私達に代わって全体の指揮を取っています」
「恐らく今は、帝都のリーヴ商会支部にいると思います」
「ふふふ、分かりました」
恥ずかしがりながらもハールトの事を父様、リリアーナの事を叔母様って呼ぶミーナ。
ミーナが言ってるのにリーナも恥ずかしそうにしてますし。
2人とも実に愛くるしい!
後で2人にはケーキを食べさせてあげましょう!!
「コレール、取り敢えずリリアーナ達に合流して現場の指揮を」
「承知致しました」
一礼と共にコレールの姿が掻き消える。
「アヴァリスは本部の結界を念のために強化して下さい」
「かしこまりました」
聖母のような微笑みを浮かべてアヴァリスが転移で瞬時に立ち去る。
「オルグイユとフェルは一緒に負傷者の対応をお願いします」
「ん、任せて」
「承知致しました」
「エンヴィーとグラトニーは先程と同様、潜んだら目を潰して下さい」
「了解」
「お任せ下さい」
今回はさっきの地球とは違って、確実に目がいるでしょう。
元々、敵対していたようなものですが。
ここからはネルヴィア様にお願いされてのお手伝いではなく、全面戦争です。
「任せましたよ。
僕は奴の痕跡を……」
「お嬢様」
「ひゃ!」
こ、この声は……いつもよりもドスが効いていて明らかに怒っていそうなこの声は!!
「メ、メルヴィー?」
「襲撃の報せを受けて、心配なのは分かりますが……突然、転移しないで下さい!
もしもの事があったらどうするのです!」
「だ、だって……」
「だってじゃありません。
突然飛び出して行かれて……私共もご心配したのですよ?」
キツイ声音だったのが、優しい声に変わって抱っこするように抱き締められる。
「ごめんなさい……」
また心配をかけてしまいました。
しかも今回はヴィスデロビア絡みだから、特にでしょう。
「お嬢様は本部でお留守番です」
「そ、それは……」
「お嬢様、もっと我々を信じて下さい。
私達、お嬢様の眷属だけではありません。
お嬢様の元に集った私達の力を信じて下さいませ」
「うぅ……分かりました。
でも、僕は皆んな事を信じていなかった訳ではありませんからね!!」
これだけは言っておかなければ!!
「ふふふ、勿論存じております。
お嬢様が私達を大事に思って下さっているから、私達を危険な目に合わせたく無いとお考えなのは皆分かっておりますよ」
「えっと……」
「お嬢様に納得して頂く為に言っただけです」
「うぅ、メルヴィーは意地悪です!」
「ふふふ、はい。
メルヴィーは意地悪ですよ」
むぅ、メルヴィーも僕の事を心配して言ってる事って分かるから言い返せない!
「では、参りましょう」
「うぅ……分かりました、僕に二言はありません!
こうなったら待ってる間にケーキをやけ食いしてやりますっ!! 」
「かしこまりました」
むぅ……余裕ですね。
せめて、ネルヴィア様に連絡を入れておくとしましょう。
「「お嬢様っ!?」」
リーナとミーナからの緊急連絡。
それは僕達がゼサータレンと対峙している間に多数のナイトメア拠点に襲撃を受けたと言うもの。
コレールに事の次第を聞いて、即座に2人の座標を特定。
転移で帰還したわけですけど……
「……やってくれましたね」
僕達ナイトメア相手に襲撃をする愚か者はこのアニクスにはまずいない。
そもそも、ナイトメアの拠点を襲撃できる存在なんて限られてます。
それなのにこうして多数の拠点が襲撃受けた。
それも、僕達がいない時を狙って……それが意味する事は……
「くそっ!」
ヴィスデロビアめ……まさか既にゼサータレンと接触していたなんて。
魔導科学衛星の爆撃前に、既に情報を流されていたって訳ですか。
「お嬢様……申し訳ありません」
「私達はお嬢様達のお留守を任されていたのに……申し訳ありません」
「っ! 2人が謝る必要なんてありません!」
ヴィスデロビアは元シングルの神。
到達者であっても超越者でない2人には荷が重い。
それにどうやらヴィスデロビアは既に仲間と合流を果たしている様ですし。
「ヴィスデロビアが既に勢力を回復させている事まで読めなかった僕の責任です。
そんな包帯塗れになって……2人が無事で本当に良かったです」
僕が大局を読み切れなかったせいで、もし2人が死んだらしたら怒り狂う自信があります。
「リリアーナとハールトはどうしてますか?」
「え、えっと……父様と叔母様は私達に代わって全体の指揮を取っています」
「恐らく今は、帝都のリーヴ商会支部にいると思います」
「ふふふ、分かりました」
恥ずかしがりながらもハールトの事を父様、リリアーナの事を叔母様って呼ぶミーナ。
ミーナが言ってるのにリーナも恥ずかしそうにしてますし。
2人とも実に愛くるしい!
後で2人にはケーキを食べさせてあげましょう!!
「コレール、取り敢えずリリアーナ達に合流して現場の指揮を」
「承知致しました」
一礼と共にコレールの姿が掻き消える。
「アヴァリスは本部の結界を念のために強化して下さい」
「かしこまりました」
聖母のような微笑みを浮かべてアヴァリスが転移で瞬時に立ち去る。
「オルグイユとフェルは一緒に負傷者の対応をお願いします」
「ん、任せて」
「承知致しました」
「エンヴィーとグラトニーは先程と同様、潜んだら目を潰して下さい」
「了解」
「お任せ下さい」
今回はさっきの地球とは違って、確実に目がいるでしょう。
元々、敵対していたようなものですが。
ここからはネルヴィア様にお願いされてのお手伝いではなく、全面戦争です。
「任せましたよ。
僕は奴の痕跡を……」
「お嬢様」
「ひゃ!」
こ、この声は……いつもよりもドスが効いていて明らかに怒っていそうなこの声は!!
「メ、メルヴィー?」
「襲撃の報せを受けて、心配なのは分かりますが……突然、転移しないで下さい!
もしもの事があったらどうするのです!」
「だ、だって……」
「だってじゃありません。
突然飛び出して行かれて……私共もご心配したのですよ?」
キツイ声音だったのが、優しい声に変わって抱っこするように抱き締められる。
「ごめんなさい……」
また心配をかけてしまいました。
しかも今回はヴィスデロビア絡みだから、特にでしょう。
「お嬢様は本部でお留守番です」
「そ、それは……」
「お嬢様、もっと我々を信じて下さい。
私達、お嬢様の眷属だけではありません。
お嬢様の元に集った私達の力を信じて下さいませ」
「うぅ……分かりました。
でも、僕は皆んな事を信じていなかった訳ではありませんからね!!」
これだけは言っておかなければ!!
「ふふふ、勿論存じております。
お嬢様が私達を大事に思って下さっているから、私達を危険な目に合わせたく無いとお考えなのは皆分かっておりますよ」
「えっと……」
「お嬢様に納得して頂く為に言っただけです」
「うぅ、メルヴィーは意地悪です!」
「ふふふ、はい。
メルヴィーは意地悪ですよ」
むぅ、メルヴィーも僕の事を心配して言ってる事って分かるから言い返せない!
「では、参りましょう」
「うぅ……分かりました、僕に二言はありません!
こうなったら待ってる間にケーキをやけ食いしてやりますっ!! 」
「かしこまりました」
むぅ……余裕ですね。
せめて、ネルヴィア様に連絡を入れておくとしましょう。
0
お気に入りに追加
2,156
あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる