上 下
306 / 375
第17章 地球帰郷編

306話 休憩です!!

しおりを挟む
「よっと」

 ふぅ、自然崩壊する前に攻撃に利用できて良かった。
 手抜き小規模とは言え、せっかく世界創造したのにただ崩壊しただけじゃあ勿体無いですからね。
 うん、自然崩壊する物さえも利用する攻撃、エコです!!

「皆んな無事ですか?」

「お帰りなさいませ。
 全員離脱に成功、負傷等もございません」

「報告ご苦労。
 メルヴィー中将、状況の詳細を教えて下さい」

 ただの世界崩壊に巻き込まれても皆んな無事でしょうけど、世界の終焉ワールド・ノヴァに巻き込まれたら無傷では済まない。
 とは言え、これで一安心です!

「はっ!
 現在コレール元帥閣下の指示の元、オルグイユ大将とリュグズール大将が周辺の警戒。
 アヴァリス大将は結界の展開、点検及びフェル大将の護衛。
 エンヴィー中将、グラトニー少将の両名は目の処理に当たっています」

「うむ、分かりました」

 ふふふ、せっかく軍服を着ているからと階級を決めてみましたけど……結構楽しい!
 やっぱりフォルクレス達も軍服を着れば良かったのに……

 しかしアレですね。
 この階級に皆んなのヒエラルキーが如実に現れているのが見て取れます。

「客人達はどうしましたか?」

「ノア中佐、シア中佐が設営した天幕にいらっしゃいます」

「う~ん、じゃあ取り敢えずそこでお茶にでもしましょうか」

「かしこまりました、お嬢……総帥閣下」

 総帥閣下……なんて甘美でカッコイイ響きでしょうか!
 薄く冷静な笑みを浮かべつつ、的確な指示を出す美貌の総帥。
 良いです、実に良い!!  ……実際には幼女ですけど。
  
「さて、何時までもふざけている訳にはいきません。
 おふざけはここまでにして、ここから先は真面目に行くとしましょう」

「かしこまりました。
 ではお嬢様、参りましょう」

 ……真面目にって言った直後に抱っこされたら、僕の立つ瀬が……
 まぁ良いでしょう。
 抱っこされるのは嫌いじゃ無いですしね。

「失礼します」

 軍隊という事で、いつものテーブルと椅子だけでは無く天幕を用意した訳ですが。
 ノアとシアの本気度が窺えます。

 天幕と言うよりは、緊急時のシェルターの様なの扉をメルヴィーが開くと……
 十分な広さに、いつものテーブルとお気に入りのソファーとクッション。

「「「……」」」

 な、何でしょうか?
 お三方の視線が……うん、こう言う時は気にしないのが一番です!

「お疲れ様。
 まぁ、まだ終わってはいないだろうけど」

「それはそうですけど……一体どうしたんですか?」

「あぁ、アレね。
 3人とも現実離れした光景を目の当たりにして驚いてるだけだよ」

 天照さん達が驚く程、現実離れした光景って……本当に何があったのでしょうか?
 実に気になります!!

「まぁ、じきに分かるよ」

 そこまで言っておいて、教えてくれないとは……相変わらずフォルクレスは意地悪ですね……

「むぅ……まぁ良いでしょう。
 もうすぐ皆んな戻って来るでしょうし、ゼサータレンが脱出するまでアフタヌーンティーと洒落込みましょう!!」

「「「いや、おかしいでしょっ!?」」」

 び、びっくりしました。
 完全に声が揃ってますし、さすがは地球を代表する三神ですね。
 けど、おかしい??

「どうかしたのですか?」

「どうかって、ここはサタンの拠点跡のクレーターですよ!?」

「そうですけど……あっ、でも天幕を建てる為に地面を平らにならしてますよ?」

「天照殿が言っているのはそう言うことでは無くてだな……」

「ルーミエルさん、今はまだ戦いの途中ですよ?」

「そうですけど、それがどうかしたんですか?」

「「「……」」」

「ルーミエル君はこう言う子なんだよ」

 よくわかりませんが、今フォルクレスにバカにされた様な気がしますね。

「フォルクレス、今の言葉はどう言う意味かしら?」

「あ、オルグイユ!  皆んなもお疲れ様です!!」

「ふふふ、ルーミエル様もお疲れ様です」

「ん、エル、頑張った。
 吾がナデナデ、してあげる」

 頑張った……うん、そうですね。
 本来ならフォルクレスと2人で遂行する依頼なのに1人でゼサータレンと対峙しましたし。
 十分に頑張ったと言って良いでしょう!  ふふふ、これでご褒美は確実ですっ!!

「それで、フォルクレスさん……先程の言葉の真意は何なのですか?」

「あ、あはは……オルグイユ殿にアヴァリス殿も、他意なんてある訳ないじゃ無いですか」

 それって白状している様なものじゃ……

「お嬢様、事前にアヴァリスが展開していた結界のおかげで周囲に異変はありませんでした。
 エンヴィーとグラトニーも目は確認できなかったとの事です」

 そうですか。
 魔導科学衛星での先制攻撃は想定外の大爆発でしたからね。
 どこかの国や軍隊に感づかれたかと思いましたが……これで一安心ですね。

「分かりました、ありがとうございます。
 エンヴィーとグラトニーもありがとうございます。
 面倒な仕事任せてしまってごめんなさい」

「いやいや、我が君が気にする事は無いよ?」

「ええ、それに周囲を感知しながら一周するだけですからね。
 主人殿何仰る程、面倒な事は何もありません」

「そうですか……」

 2人には特別にケーキを多く贈呈しましょう。

「じゃあ、アフタヌーンティー開始といきましょう!!」
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜

平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。 途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。 さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。 魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。 一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...