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第16章 学園生活編
272話 2日連続です!
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多くの人が行き交う白亜の廊下。
「むぅ~」
「お嬢様、非常に残念なお顔になっておりますよ」
統一神界学園の廊下を当然の様に抱っこされながら移動。
遠慮無く向けられる視線をガン無視して、昨日の事も気にしない様に努力していたのに……
今の言葉は結構グサッと来ましたよメルヴィー……
「皆様、お楽しみになられたのですから、良かったではありませんか」
メルヴィー……指摘されてしまっては、逆に気にしないフリをするのは無理です!
何故あんな事になってしまったのか?
「だって、せっかくトーナメントまで計画したのに……」
「お嬢様……」
第一回戦・第一試合。
あの試合の直後、ネルヴィア様を中心に強固に結託した連盟によりトーナメント中止が提唱され。
特に誰も反対しなかった事から、結局トーナメントは中止……
「何が嫌だったのでしょうか?」
「……あのトーナメントは不評だったとは言え、その後は全員でカードゲームを楽しめました。
僭越ながら、結果的に素晴らしい宴会だったと言えると私は思いますよ」
「本当ですか!?」
メルヴィーが言うのなら間違いまりません!
つまり、昨日の宴会は失敗では無く、成功だったと!!
「勿論です。
アイリースさんも、そう思いますよね?」
「は、はい。
昨日はとても楽しかったです!」
「あっ! アイリースさん、おはようございます!」
メルヴィーだけで無く、お客様だったアイリースさん本人もこう言っていますし。
これはもう、宴会が大成功だったと言えるのではないでしょうかっ!!
「おはようございます。
ルーミエル様、メルヴィー様」
キッチリと、貴族の御令嬢の様に綺麗なカーテシーをして見せるアイリースさん。
力だけで粗暴な超越者もいるのに流石です! けど……
「あの、やっぱりその〝様〟って敬称を付けるのはやめて欲しいのですが……」
昨日の宴会の席で、神王であるネルヴィア様に説明を受け。
目の前でシングルであるフォルクレスが地面にめり込むと言う衝撃的な現場を目撃。
何故かそれから、頑なに様付けで呼ばれてしまう。
同級生、それも外見では完全に年上のお姉さんに……
側から見れば、弱みを握られて強制されている様に見えるのではないでしょうか?
年上のお姉さんに様付けで自身を呼ばせ、自分で歩く事もなく従者に抱っこされて学内を移動してふんぞり返る。
悪役令嬢かっ! 絶対に他の学生達から傲慢知己な嫌なヤツと思われてしまいますっ!!
「そ、それは、私にダブルでも上位は確実な実力を持つ方々の主人を呼び捨てにしろと仰るのですか……!?」
「そ、そんな大袈裟な」
「いいえ、大袈裟などではありません!
想像もつか無い程の高みに立つルーミエル様に私は何て態度を……!
私は代表挨拶でルーミエル様が仰った様に、本質を見ず外見だけしか見なかった自分自身が許せませんっ!!」
ここまで真剣に、しかも気に病んだ顔をされると……
さらに心労が嵩むであろう行為をしろなんて、とてもじゃ無いけど言えません。
けど……こんな他のクラスや学年の人も行き交う、廊下で大声で言わないで下さいっ!
あぁ……! 皆んながこっちを見てます。
アイリースさんは美人で、スタイルも抜群。
しかも特待生に選ばれる程の優等生な上に同級生の人気者!
既にアイリースさんのファンも大勢いるでしょうし、いずれはファンクラブも作られる事になるでしょう。
そんな人に様付けで呼ばせて、良い気になってる幼女……か、考えたくもありません。
「どうか、この愚かな私に、貴女様のお名前を呼ぶ栄誉を与えて下さい」
アイリースさんは一体何を言っているんでしょうか?
「お嬢様、アイリースさんがここまで言っているのです、ここは彼女の意を汲んで差し上げましょう。
何より、これ以上は他の方の迷惑になりますし……目立ちますよ」
目立つ……今でも十分に目立っているのに、これ以上に目立つのは阻止しなければ!
「分かりました!
だから、早く教室に行きましょう?」
「ルーミエル様……あり難き幸せにございます!
メルヴィー様もありがとうございます」
「いえ、貴女には我らの同志となる資質が窺えたので。
アイリースさん、期待していますよ」
な、何の話をしているのでしょうか?
ちょっと分かりませんが……それよりも今は一刻も早くこの場を脱出……
『第1学年Sクラスのルーミエルさん、学園長がお呼びです。学長室に来て下さい。
繰り返します……』
やめてっ!
これ以上、僕の名前を学内放送で呼ばないで下さいっ!!
しかも、昨日に引き続き、2日連続の呼び出しなんて……絶対に目立っちゃうじゃないですかっ!!
「むぅ~」
「お嬢様、非常に残念なお顔になっておりますよ」
統一神界学園の廊下を当然の様に抱っこされながら移動。
遠慮無く向けられる視線をガン無視して、昨日の事も気にしない様に努力していたのに……
今の言葉は結構グサッと来ましたよメルヴィー……
「皆様、お楽しみになられたのですから、良かったではありませんか」
メルヴィー……指摘されてしまっては、逆に気にしないフリをするのは無理です!
何故あんな事になってしまったのか?
「だって、せっかくトーナメントまで計画したのに……」
「お嬢様……」
第一回戦・第一試合。
あの試合の直後、ネルヴィア様を中心に強固に結託した連盟によりトーナメント中止が提唱され。
特に誰も反対しなかった事から、結局トーナメントは中止……
「何が嫌だったのでしょうか?」
「……あのトーナメントは不評だったとは言え、その後は全員でカードゲームを楽しめました。
僭越ながら、結果的に素晴らしい宴会だったと言えると私は思いますよ」
「本当ですか!?」
メルヴィーが言うのなら間違いまりません!
つまり、昨日の宴会は失敗では無く、成功だったと!!
「勿論です。
アイリースさんも、そう思いますよね?」
「は、はい。
昨日はとても楽しかったです!」
「あっ! アイリースさん、おはようございます!」
メルヴィーだけで無く、お客様だったアイリースさん本人もこう言っていますし。
これはもう、宴会が大成功だったと言えるのではないでしょうかっ!!
「おはようございます。
ルーミエル様、メルヴィー様」
キッチリと、貴族の御令嬢の様に綺麗なカーテシーをして見せるアイリースさん。
力だけで粗暴な超越者もいるのに流石です! けど……
「あの、やっぱりその〝様〟って敬称を付けるのはやめて欲しいのですが……」
昨日の宴会の席で、神王であるネルヴィア様に説明を受け。
目の前でシングルであるフォルクレスが地面にめり込むと言う衝撃的な現場を目撃。
何故かそれから、頑なに様付けで呼ばれてしまう。
同級生、それも外見では完全に年上のお姉さんに……
側から見れば、弱みを握られて強制されている様に見えるのではないでしょうか?
年上のお姉さんに様付けで自身を呼ばせ、自分で歩く事もなく従者に抱っこされて学内を移動してふんぞり返る。
悪役令嬢かっ! 絶対に他の学生達から傲慢知己な嫌なヤツと思われてしまいますっ!!
「そ、それは、私にダブルでも上位は確実な実力を持つ方々の主人を呼び捨てにしろと仰るのですか……!?」
「そ、そんな大袈裟な」
「いいえ、大袈裟などではありません!
想像もつか無い程の高みに立つルーミエル様に私は何て態度を……!
私は代表挨拶でルーミエル様が仰った様に、本質を見ず外見だけしか見なかった自分自身が許せませんっ!!」
ここまで真剣に、しかも気に病んだ顔をされると……
さらに心労が嵩むであろう行為をしろなんて、とてもじゃ無いけど言えません。
けど……こんな他のクラスや学年の人も行き交う、廊下で大声で言わないで下さいっ!
あぁ……! 皆んながこっちを見てます。
アイリースさんは美人で、スタイルも抜群。
しかも特待生に選ばれる程の優等生な上に同級生の人気者!
既にアイリースさんのファンも大勢いるでしょうし、いずれはファンクラブも作られる事になるでしょう。
そんな人に様付けで呼ばせて、良い気になってる幼女……か、考えたくもありません。
「どうか、この愚かな私に、貴女様のお名前を呼ぶ栄誉を与えて下さい」
アイリースさんは一体何を言っているんでしょうか?
「お嬢様、アイリースさんがここまで言っているのです、ここは彼女の意を汲んで差し上げましょう。
何より、これ以上は他の方の迷惑になりますし……目立ちますよ」
目立つ……今でも十分に目立っているのに、これ以上に目立つのは阻止しなければ!
「分かりました!
だから、早く教室に行きましょう?」
「ルーミエル様……あり難き幸せにございます!
メルヴィー様もありがとうございます」
「いえ、貴女には我らの同志となる資質が窺えたので。
アイリースさん、期待していますよ」
な、何の話をしているのでしょうか?
ちょっと分かりませんが……それよりも今は一刻も早くこの場を脱出……
『第1学年Sクラスのルーミエルさん、学園長がお呼びです。学長室に来て下さい。
繰り返します……』
やめてっ!
これ以上、僕の名前を学内放送で呼ばないで下さいっ!!
しかも、昨日に引き続き、2日連続の呼び出しなんて……絶対に目立っちゃうじゃないですかっ!!
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