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第14章 神界編
246話 本気でやります!
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「エネトスさんも、ここに来るまでの間、フォルクレスに何だかんだと言われていましたが。
僕が強いかどうかは疑問に思っていますよね?」
「それは……はい。
失礼ながら、貴女が強者とはとても……」
でしょうね。
僕の見た目に威厳や覇気が皆無なのは経験上、分かっていましたともっ!!
「お嬢様……」
「大丈夫です。
分かり切っていた事ですし、この程度で一々落ち込んでいられませんからね!」
うんうん、この程度の事でメルヴィーに、悲壮で泣きそうな顔をされる方が辛いですし。
「お嬢様……こちらをどうぞ」
いつも通りの澄ました顔で、スッと差し出される苺のショートケーキ。
こちらの心情を察してのこの見事な気遣い……さすメルです!
「話を戻しますが。
モグモグ……こう見えて、僕は結構強いのです!
確かに皆んなと比べると見劣りしますが、モグモグ……皆んな以外に負けるイメージを抱いた事はありません」
「とまぁ、ケーキを頬張ってる幼女にしか見えないだろうけど。
事実、ルーミエル君は強いよ」
なんて失礼な言い方ですか!
僕は食い意地の張った子供じゃないのに!!
「些か不満ですが……フォルクレス、ありがとうございます。
それともう一つネルヴィア様達は勘違いしている様です」
「もう一つの勘違い?」
「そうです。
とは言え、取り敢えずは僕が弱く無い事を証明するとしましょう」
その方が説明しやすいですし、ネルヴィア様達も納得しやすいでしょうからね。
「ふむ、それは構わんが。
しかし、どうやって証明するつもりなのだ?」
「尤も効率的かつ、手っ取り早いのは、誰かと模擬戦する事なのですが……」
心配そうな面持ちで首を振り、無言でダメだと主張するメルヴィー、オルグイユ、アヴァリス。
「やっぱり、ダメですか……」
地球の神々の話を聞いて、ちょっとやってみたい事があったのですが……残念です。
「では、今からこの場でルーミエルさんの力を見せて頂くと言うのはどうでしょうか?」
「おぉ、それは良いアイデアだ!
この謁見の間は、統一神城でも特に強固な結界が張り巡らされておるからな。
この場所なら、ルーミエルが全力で攻撃しても大丈夫だろう」
「いやぁ、それは止めた方が……」
「当然、反射結界は解除するから、フォルクレス殿も安心して大丈夫だ。
エネトス、的の用意を」
「かしこまりました」
エネトスさんが前方に手を翳すと同時に、金色の光を放つ純白で巨大な盾が現れる。
何か話がトントン拍子で決まっちゃいましたね……
「そのぉ……もし、何かを壊しちゃったりしても」
「全ての責任はこの城の主人である妾にある!
ルーミエルは何も気にせずに、全力で攻撃を加えてくれ!」
「分かりました!」
言質は取りましたし、頑張りましょう!
まぁ、全力でやったら、このお城が全壊どころか消滅するので、流石に手加減はしますけど。
だから皆んな、そんな〝分かってるよな?〟みたいな目で見ないで欲しい!!
う~ん、取り敢えず、エネトスさんが出してくれた的……あの盾を消し飛ばすだけに留めてみるとしましょうか。
「では行きますよ!」
押さえ込んでいた魔力を解き放つ。
「「え?」」
一般人と変わらない程度だった魔力や存在感と言った、エネルギー量が跳ね上がったからでしょうか?
ネルヴィア様とエネトスさんも、多少は驚いてくれた様ですね。
「ちょ、ちょっと待っ」
「滅砲!!」
万が一があってはいけないので、方向性を絞る為に手を翳す。
翳した手の前方から放たれるは、全てを消し去る白き光。
「と、まぁこんな感じです。
どうでしたか?」
滅砲によって、盾は消滅。
それだけに止まらず、射線上にあったお城の壁も貫通して、外が見えちゃってますけど……
壊しても大丈夫って言質も取ってますし、射線上に誰も居ないのは確認済み!
盾も壁も音も無く消滅したので、近隣への騒音も一切無し。
我ながら素晴らしい結果です!!
「「……」」
「あ、あの……」
な、何故、2人とも黙り込むんですか!?
も、もしや! これは、この程度じゃあダメだって事で事ですか?
全力でって言われたのに、手加減したのがダメだったんですね!
「勝手な事をしてごめんなさい!
次は本気でやります! もう一回、やらせて下さいっ!!」
これで学園に行けと言われたら、後悔しても仕切れませんっ!!
「本気で……?」
「はい!
神能〝創世ノ神〟」
僕が強いかどうかは疑問に思っていますよね?」
「それは……はい。
失礼ながら、貴女が強者とはとても……」
でしょうね。
僕の見た目に威厳や覇気が皆無なのは経験上、分かっていましたともっ!!
「お嬢様……」
「大丈夫です。
分かり切っていた事ですし、この程度で一々落ち込んでいられませんからね!」
うんうん、この程度の事でメルヴィーに、悲壮で泣きそうな顔をされる方が辛いですし。
「お嬢様……こちらをどうぞ」
いつも通りの澄ました顔で、スッと差し出される苺のショートケーキ。
こちらの心情を察してのこの見事な気遣い……さすメルです!
「話を戻しますが。
モグモグ……こう見えて、僕は結構強いのです!
確かに皆んなと比べると見劣りしますが、モグモグ……皆んな以外に負けるイメージを抱いた事はありません」
「とまぁ、ケーキを頬張ってる幼女にしか見えないだろうけど。
事実、ルーミエル君は強いよ」
なんて失礼な言い方ですか!
僕は食い意地の張った子供じゃないのに!!
「些か不満ですが……フォルクレス、ありがとうございます。
それともう一つネルヴィア様達は勘違いしている様です」
「もう一つの勘違い?」
「そうです。
とは言え、取り敢えずは僕が弱く無い事を証明するとしましょう」
その方が説明しやすいですし、ネルヴィア様達も納得しやすいでしょうからね。
「ふむ、それは構わんが。
しかし、どうやって証明するつもりなのだ?」
「尤も効率的かつ、手っ取り早いのは、誰かと模擬戦する事なのですが……」
心配そうな面持ちで首を振り、無言でダメだと主張するメルヴィー、オルグイユ、アヴァリス。
「やっぱり、ダメですか……」
地球の神々の話を聞いて、ちょっとやってみたい事があったのですが……残念です。
「では、今からこの場でルーミエルさんの力を見せて頂くと言うのはどうでしょうか?」
「おぉ、それは良いアイデアだ!
この謁見の間は、統一神城でも特に強固な結界が張り巡らされておるからな。
この場所なら、ルーミエルが全力で攻撃しても大丈夫だろう」
「いやぁ、それは止めた方が……」
「当然、反射結界は解除するから、フォルクレス殿も安心して大丈夫だ。
エネトス、的の用意を」
「かしこまりました」
エネトスさんが前方に手を翳すと同時に、金色の光を放つ純白で巨大な盾が現れる。
何か話がトントン拍子で決まっちゃいましたね……
「そのぉ……もし、何かを壊しちゃったりしても」
「全ての責任はこの城の主人である妾にある!
ルーミエルは何も気にせずに、全力で攻撃を加えてくれ!」
「分かりました!」
言質は取りましたし、頑張りましょう!
まぁ、全力でやったら、このお城が全壊どころか消滅するので、流石に手加減はしますけど。
だから皆んな、そんな〝分かってるよな?〟みたいな目で見ないで欲しい!!
う~ん、取り敢えず、エネトスさんが出してくれた的……あの盾を消し飛ばすだけに留めてみるとしましょうか。
「では行きますよ!」
押さえ込んでいた魔力を解き放つ。
「「え?」」
一般人と変わらない程度だった魔力や存在感と言った、エネルギー量が跳ね上がったからでしょうか?
ネルヴィア様とエネトスさんも、多少は驚いてくれた様ですね。
「ちょ、ちょっと待っ」
「滅砲!!」
万が一があってはいけないので、方向性を絞る為に手を翳す。
翳した手の前方から放たれるは、全てを消し去る白き光。
「と、まぁこんな感じです。
どうでしたか?」
滅砲によって、盾は消滅。
それだけに止まらず、射線上にあったお城の壁も貫通して、外が見えちゃってますけど……
壊しても大丈夫って言質も取ってますし、射線上に誰も居ないのは確認済み!
盾も壁も音も無く消滅したので、近隣への騒音も一切無し。
我ながら素晴らしい結果です!!
「「……」」
「あ、あの……」
な、何故、2人とも黙り込むんですか!?
も、もしや! これは、この程度じゃあダメだって事で事ですか?
全力でって言われたのに、手加減したのがダメだったんですね!
「勝手な事をしてごめんなさい!
次は本気でやります! もう一回、やらせて下さいっ!!」
これで学園に行けと言われたら、後悔しても仕切れませんっ!!
「本気で……?」
「はい!
神能〝創世ノ神〟」
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