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第14章 神界編
236話 仲直りですっ!!
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世界を管理する3柱の大神。
そんな存在を正座させ、ゴミ屑でも見る様な絶対零度の視線を向けるオルグイユさんとメルヴィーさん。
うん、全く意味が分かりません。
状況について行けず、疑問で先程までの不安と恐怖心がすっかり薄れました。
「それで、お前達3人は愚かにもお嬢様を怖がらせ、涙まで流させると言う暴挙に出た訳ですが……」
スゥっと細められるメルヴィーの鋭い視線!
あれは怖い! フォルクレス達も青い顔で滝の様な汗を流し、俯いてガクブルですっ!!
「アフィリス様、何か申し開きは?」
「そ、その~、実はですね」
「黙れ」
頬をヒクヒクさせ、必死に機嫌を伺う様な笑顔を浮かべるフォルクレスに浴びせられる、メルヴィーの無慈悲な言葉。
「誰がお前に話して良いと許可した?」
「ももも、申し訳ありません!
どうかこの屑をお許し下さい!!」
メルヴィーから発せられる言葉と絶対零度の視線を向けられたフォルクレスは……一瞬で土下座した。
自身を屑と呼んで土下座する大神を、僕よりも濃い赤い瞳で見下すメルヴィー。
その姿は正しく女帝と呼ぶに相応しい。
とは言え、平伏するフォルクレスの頭をヒールでグリグリしないだけまだマシ……
「次に許可なく言葉を発したら、容赦なくその空っぽで愚かしい頭を踏み潰して差し上げましょう」
あっ、踏むんですね。
メイド服姿のメルヴィーが履いている靴はヒールじゃないけど……
もうフォルクレス、顔面蒼白ですよ! 未だに状況が呑み込めませんが、流石にちょっと不憫ですね。
「それで?」
「ひいっ! ごめんなさい!!
ちょっとした出来心だったんですっ!!」
「こんな事になるなんて思っていなかったの」
フォルクレスから視線を逸らしたメルヴィーに見詰められたアフィリスが早口で叫び、ソシリアも弁明の声を上げる。
「先程メルヴィーが許可なく喋るなと、言ったハズですが……まぁ良いでしょう、続けて下さい」
オルグイユの言葉に一瞬表情を青褪めさせたソシリアが明らかに安堵の息を吐く。
僕の眷属に怯えて怖がる大神……何か複雑な気持ちです。
「そのですね……ちょっとルーちゃんを揶揄っただけど言いますか。
困ってる可愛いルーちゃんが見たかったと言いますか」
「兎に角! エルちゃんが泣いちゃうなんて想定外だったんです。
決して、エルちゃんを悲しませたり、怖がらせたりするつもりは無かったの……」
えっ!? それって、つまり……
「それにフォルクレス様が言い出して聞かなくて、私とソシリア様は無理やり一緒に……」
「ちょ! アフィー達もノリノリだっ!!」
アフィリスの主張に、慌てて声を上げたフォルクレスがオルグイユとメルヴィーの両名に睨まれて押し黙る。
「私から説明させて頂きましょう。
確かに企てを始めたのはフォルクレス殿ですが、お2人とも嬉々として企てに参加しておりました」
「そうですか」
「教えて下さりありがとうございます」
突然の密告者、ボルフレムに驚愕の表情を浮かべるアフィリスとソシリア。
ボルフレムに綺麗にお辞儀してお礼を述べたメルヴィーとオルグイユに睨まれ、唖然としていた2人が震え上がる。
「あっ、あのっ!」
アヴァリスに抱っこされたまま、突然声を上げた僕に皆んなの視線が集中する。
嫌われてるかもしれない、友達に絶縁させたかもしれない……
そんな考えが脳裏を過り、ジワリと視界が滲み、体が震える。
「大丈夫ですよ、落ち着いて下さい」
優しく頭を撫でてくれるアヴァリスの言葉に頷く。
怖い、けど……勇気を出して頑張らなきゃ! 頑張れ僕、僕なら出来る!!
「皆んな、僕の事が嫌いになったんじゃ無いんですか?」
目尻に涙が浮かんで、声も震えたけど言いきりました!
流石は僕、頑張りました!!
「エルちゃんっ!」
「ルーちゃんっ!」
「皆んな、まだ僕の友達でいてくれますか?」
目尻に浮かんだ涙が、限界を迎えて零れ落ち、頬を伝う感覚が妙にハッキリと感じられる。
自分で聞いておきながら、皆んなの答えを聞くのが怖い……
「エルちゃんの事は大好きよ!!
辛い思いをさせてしまって、ごめんなさい!」
「私も勿論、ルーちゃんが大好きですよ!
悪ふざけなんてして、ごめんなさいっ!!」
「本当に……?」
「本当です! ルーちゃんは私達の大切な友達です!!」
「私達の方こそ、本当にごめんなさいね……」
泣きながら確認する様に聞き返す僕に、優しく微笑んでくれるアフィリスとソシリア。
アヴァリスがゆっくりと地面に下ろしてくれて、震える足でふらつきながらも2人に抱きつく。
「僕もごめんなさい……」
「ルーちゃんは何も悪くないよ。
私達こそ、辛い思いをさせてごめんね」
「ふふふ、私達、謝ってばかりですね」
優しく抱きしめてくれる2人。
安堵から溢れる涙を抑えられず、2人に抱きついたまま、また泣いちゃいました……
「ルーミエル様……仲直り出来た様で良かったですぅ!」
「本当に、丸く治って良かったです……けど……」
オルグイユにメルヴィー、アヴァリス。
そしてその光景を見守る大神達までもが感動に薄っすらと涙を浮かべる中……
「あれ? おかしいな。
何で私を放置して良い話みたいになってるんだろう?」
涙を流し、抱き合う僕らを他所に、1人呟きをこぼすフォルクレス。
そんなフォルクレスの方に、背後からポンと手が置かれる。
「あの2人は困っている可愛いお嬢様を見たかった様ですが。
お前は違いますね?」
まるでブリキ人形の様な動きで振り返ったフォルクレスを見下す、ニッコリと微笑みを浮かべたメルヴィー。
「いや、実は私も……」
「フォルクレス殿は、ルーミエル様がちょっと生意気なので意趣返しをすると嫌らしい笑みで語っておりました」
「ボルフレム殿っ!?」
事実をばらされたフォルクレスは焦って声を上げるも……時すでに遅し。
「ボルフレム様、ありがとうございます。
フォルクレス、お前には後で〝お仕置き〟が必要な様ですね」
「ふふふ、楽しみにしておきなさい」
深紅の瞳を輝かせる2人の吸血鬼を前に、大量の汗を流して青褪めるフォルクレス。
ふむ、2人と仲直り出来て、泣きながらもフォルクレスの様子を見ていたのですが……
うん! 僕に出来る事は何もなさそうですね!!
せめて、心の中でフォルクレスに合掌でもしておきましょう。
そんな存在を正座させ、ゴミ屑でも見る様な絶対零度の視線を向けるオルグイユさんとメルヴィーさん。
うん、全く意味が分かりません。
状況について行けず、疑問で先程までの不安と恐怖心がすっかり薄れました。
「それで、お前達3人は愚かにもお嬢様を怖がらせ、涙まで流させると言う暴挙に出た訳ですが……」
スゥっと細められるメルヴィーの鋭い視線!
あれは怖い! フォルクレス達も青い顔で滝の様な汗を流し、俯いてガクブルですっ!!
「アフィリス様、何か申し開きは?」
「そ、その~、実はですね」
「黙れ」
頬をヒクヒクさせ、必死に機嫌を伺う様な笑顔を浮かべるフォルクレスに浴びせられる、メルヴィーの無慈悲な言葉。
「誰がお前に話して良いと許可した?」
「ももも、申し訳ありません!
どうかこの屑をお許し下さい!!」
メルヴィーから発せられる言葉と絶対零度の視線を向けられたフォルクレスは……一瞬で土下座した。
自身を屑と呼んで土下座する大神を、僕よりも濃い赤い瞳で見下すメルヴィー。
その姿は正しく女帝と呼ぶに相応しい。
とは言え、平伏するフォルクレスの頭をヒールでグリグリしないだけまだマシ……
「次に許可なく言葉を発したら、容赦なくその空っぽで愚かしい頭を踏み潰して差し上げましょう」
あっ、踏むんですね。
メイド服姿のメルヴィーが履いている靴はヒールじゃないけど……
もうフォルクレス、顔面蒼白ですよ! 未だに状況が呑み込めませんが、流石にちょっと不憫ですね。
「それで?」
「ひいっ! ごめんなさい!!
ちょっとした出来心だったんですっ!!」
「こんな事になるなんて思っていなかったの」
フォルクレスから視線を逸らしたメルヴィーに見詰められたアフィリスが早口で叫び、ソシリアも弁明の声を上げる。
「先程メルヴィーが許可なく喋るなと、言ったハズですが……まぁ良いでしょう、続けて下さい」
オルグイユの言葉に一瞬表情を青褪めさせたソシリアが明らかに安堵の息を吐く。
僕の眷属に怯えて怖がる大神……何か複雑な気持ちです。
「そのですね……ちょっとルーちゃんを揶揄っただけど言いますか。
困ってる可愛いルーちゃんが見たかったと言いますか」
「兎に角! エルちゃんが泣いちゃうなんて想定外だったんです。
決して、エルちゃんを悲しませたり、怖がらせたりするつもりは無かったの……」
えっ!? それって、つまり……
「それにフォルクレス様が言い出して聞かなくて、私とソシリア様は無理やり一緒に……」
「ちょ! アフィー達もノリノリだっ!!」
アフィリスの主張に、慌てて声を上げたフォルクレスがオルグイユとメルヴィーの両名に睨まれて押し黙る。
「私から説明させて頂きましょう。
確かに企てを始めたのはフォルクレス殿ですが、お2人とも嬉々として企てに参加しておりました」
「そうですか」
「教えて下さりありがとうございます」
突然の密告者、ボルフレムに驚愕の表情を浮かべるアフィリスとソシリア。
ボルフレムに綺麗にお辞儀してお礼を述べたメルヴィーとオルグイユに睨まれ、唖然としていた2人が震え上がる。
「あっ、あのっ!」
アヴァリスに抱っこされたまま、突然声を上げた僕に皆んなの視線が集中する。
嫌われてるかもしれない、友達に絶縁させたかもしれない……
そんな考えが脳裏を過り、ジワリと視界が滲み、体が震える。
「大丈夫ですよ、落ち着いて下さい」
優しく頭を撫でてくれるアヴァリスの言葉に頷く。
怖い、けど……勇気を出して頑張らなきゃ! 頑張れ僕、僕なら出来る!!
「皆んな、僕の事が嫌いになったんじゃ無いんですか?」
目尻に涙が浮かんで、声も震えたけど言いきりました!
流石は僕、頑張りました!!
「エルちゃんっ!」
「ルーちゃんっ!」
「皆んな、まだ僕の友達でいてくれますか?」
目尻に浮かんだ涙が、限界を迎えて零れ落ち、頬を伝う感覚が妙にハッキリと感じられる。
自分で聞いておきながら、皆んなの答えを聞くのが怖い……
「エルちゃんの事は大好きよ!!
辛い思いをさせてしまって、ごめんなさい!」
「私も勿論、ルーちゃんが大好きですよ!
悪ふざけなんてして、ごめんなさいっ!!」
「本当に……?」
「本当です! ルーちゃんは私達の大切な友達です!!」
「私達の方こそ、本当にごめんなさいね……」
泣きながら確認する様に聞き返す僕に、優しく微笑んでくれるアフィリスとソシリア。
アヴァリスがゆっくりと地面に下ろしてくれて、震える足でふらつきながらも2人に抱きつく。
「僕もごめんなさい……」
「ルーちゃんは何も悪くないよ。
私達こそ、辛い思いをさせてごめんね」
「ふふふ、私達、謝ってばかりですね」
優しく抱きしめてくれる2人。
安堵から溢れる涙を抑えられず、2人に抱きついたまま、また泣いちゃいました……
「ルーミエル様……仲直り出来た様で良かったですぅ!」
「本当に、丸く治って良かったです……けど……」
オルグイユにメルヴィー、アヴァリス。
そしてその光景を見守る大神達までもが感動に薄っすらと涙を浮かべる中……
「あれ? おかしいな。
何で私を放置して良い話みたいになってるんだろう?」
涙を流し、抱き合う僕らを他所に、1人呟きをこぼすフォルクレス。
そんなフォルクレスの方に、背後からポンと手が置かれる。
「あの2人は困っている可愛いお嬢様を見たかった様ですが。
お前は違いますね?」
まるでブリキ人形の様な動きで振り返ったフォルクレスを見下す、ニッコリと微笑みを浮かべたメルヴィー。
「いや、実は私も……」
「フォルクレス殿は、ルーミエル様がちょっと生意気なので意趣返しをすると嫌らしい笑みで語っておりました」
「ボルフレム殿っ!?」
事実をばらされたフォルクレスは焦って声を上げるも……時すでに遅し。
「ボルフレム様、ありがとうございます。
フォルクレス、お前には後で〝お仕置き〟が必要な様ですね」
「ふふふ、楽しみにしておきなさい」
深紅の瞳を輝かせる2人の吸血鬼を前に、大量の汗を流して青褪めるフォルクレス。
ふむ、2人と仲直り出来て、泣きながらもフォルクレスの様子を見ていたのですが……
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