最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

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第13章 魔教団殲滅編

226話 お前の負けです!!

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「ほいっ!」

 物凄い形相で睨んできたリーリスの顎を蹴り飛ばす。
 見事に吹っ飛びましたね。

「うへ、容赦ねぇ~」

 リュグズールが苦笑いしてるけど、仕方無いです。
 だって、地面に倒れ込んで丁度いい高さに顎があったし。
 あんな般若みたいな顔で睨まれて、反射的に足が出てしまった僕は悪く無いと思います。

「ぎざまぁ!!」

 うわぁ、砕けた顎が高速で元に戻った。
 毎回思うけど、高速治癒って端的に言って、滅茶苦茶キモいっ!!

「お嬢様、たった今、ユリウス達から連絡が入りました。
 任務完了、との事です」

「了解です!
 と言う事は、作戦は大成功って訳ですね!!」

 ユリウス達、十剣組が一番最後でしたか。
 けどまぁ、ユリウス達は自分達が直接戦場に立つのでは無く、軍隊を率いていましたし。
 最速であるリーナとミーナ達を筆頭に、ナイトメアの皆んなよりも制圧が遅くなるのは当然ですね。

「作戦?  どう言う事かしら?」

 如何やらもう回復した様ですね。
 それでもまぁ、ダメージは蓄積されているでしょうけど。

「そうですね。
 もう、余り長引かせるつもりもありませんし、最後なので説明して差し上げましょう」

「あら、傲慢ねぇ。
 もう私に勝ったつもりでっ」

「つもり、じゃ無くて勝ったんです」

 嘲る様な声音のリーリスの言葉を遮りつつ、彼女の四肢を消し飛ばす。

「っ!!」

「次に騒ぐと頭を消し飛ばしますよ?」

 四肢を消滅させられ、忌々しげに睨んで来ていたリーリスの目が、唐突に驚愕に染まる。

「今のは神能を使ってます、そう簡単に再生は出来ません。
 それにしても、手加減するのは結構気を張りましたよ……」

「手加減……嘘よ、貴女は本気で戦っていたわ!!」

 騒ぐなって言ったのに……まぁ別に良いです。
 これ以上、リーリスの身体に傷を付けるのは忍びないですし。

「そうですよ。
 ですが、本気で戦ってはいても、全力ではありません」

 う~ん、分かりやすく言えばアレです。
 某戦闘民族が通常状態で本気だけど、スーパーな戦士になって無いから全力では無いって感じですね。
 まぁ、言っても、通じ無いだろうから言いませんけど……

「今回の作戦は全ての魔教団施設を破壊し、捕まっている人々を救出する事。
 僕は、皆んなでは手に余る貴女の足止め役って訳です」

 リーリスには十剣は当然、リーナとミーナですら勝機はありませんからね。

「それに、貴女のその身体を余り傷付けたく無かったですし」

 口を開こうとしていたリーリスが、ピキリと動きを止めた。

「その身体はリーリス、お前のものじゃありませんね?」

「っ!!」

「自身の同格かそれ以上の存在が僕を含めて、最低でも8人。
 そんな状況下でも、お前に余裕があった。
 何時でも肉体を捨てて逃げられると、考えていたのでしょう?」

「くっ!」

「如何やら、図星の様ですね。
 恐らくその身体は、弄ばれて限界を超えて強化された実験体の吸血鬼のもの」

 これが手加減していた最たる理由。
 実験に身体が耐え切れず、想像を絶する激痛の中で死んだ。

 その上、その亡骸をリーリスに乗っ取られた彼女の身体を不用意に傷付けたく無かった。
 まぁ、顎は砕いたし、四肢は消し飛ばしたけど……それは戦闘上、仕方の無い事ですし!

「まさか、手加減されていた事にも気付いていなかったとは……
 僕が本気でお前を消滅させようと思っていたのなら、あの程度の小規模世界じゃ無くて、もっと巨大な世界を創造してましたよ?」

 それ以前に、今の様に神能を用いて全身を消し飛ばせば、多分殺せます。
 まぁ、この身体は埋葬してあげたいので、やりませんけど。

「先程、全ての魔教団支部・拠点の制圧が完了しました。
 理解しましたか?  
 完全に。
 完膚なきまでに、お前の負けです!!」
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