上 下
224 / 375
第13章 魔教団殲滅編

224話 世界破壊です!!

しおりを挟む
「くっ!  神能っ!!」

 リーリスの周囲に先程よりも更に大きな魔法陣が展開される。
 これでリーリスは暫く無視して問題なさそうですね。
 え~と、皆んなはっと……

「大丈夫そうですね」

 地味な距離……と言っても、数キロは離れていて、既にアヴァリスが結界を展開済み。
 でも今回は神能を付与してるし、念には念を入れて……

「一応、結界を上乗せしておきましょう」

 はい、滅光結界っと。

「暗黒星!」

 リーリスの周囲に浮かぶ先程よりも遥かに巨大は漆黒の球体。
 さっきは簡単に消滅されたけど、今度は僕も神能を使ってます。
 どうなるのか、見ものですね。

「っと、そろそろ熱くなって来ましたか……」

 自身の翼に包まると、そこは外とは隔絶された快適空間!!
 途端に、迫っていた熱気が消え失せる。

 羽自体が一本一本全てに蓄積されている膨大な魔力で白く発光していますし。
 程よく狭くて、兎に角落ち着く。
 ふふんっ!  我ながら、素晴らしいです!!

 そして、蓄積された魔力と羽と言う媒介を用いて展開する滅光結界は、常時のそれを遥かに凌駕する。
 仮に星天魔法が直撃しても何の問題もありません!!

「じゃあ、高みの見物とさせて貰いましょうか!
 〝神眼〟発動っ!!」

 おぉ!  なんか映画みたいです!!
 ポップコーンが欲しい……あっ、確か無限収納の中に……

「発見!  
 ふっふっふ、ポップコーンを常に持ち歩いているとは、流石は僕ですね!!」

 となると、僕だけがこんな映画気分を味わうのは申し訳ない。
 皆んなにもポップコーンを転送してあげましょう!

『弾けろ!!』

 リーリスの声と共に、空が闇に包まれる。
 上空へと飛来していた暗黒星が霧散して、空に膜を作り出した訳ですか。

 しかも、これ程の超広範囲。
 先程と同じ隕石なら、触れた瞬間に確実に消滅していたでしょうね。

「でも……」

 ドンッ!!  ドゴォッ!!

 凄まじい衝突音が連続して鳴り響く。

『なっ!?』

 リーリスが驚愕に目を見開いた。
 彼女が展開した闇の膜は4発目の隕石で罅が走り、5発目の隕石を消滅させると同時に砕け散る……

 ドゴゴォォォォォオオオッッ!!!

 焦ったぁ~!  ちょっと意味わかんない程の轟音。
 凄まじい程の大迫力でした!  思わずビックリして音声を切っちゃいましたよ。

「さてと、外はどんな惨事になっているでしょうか?」

 前回、ベヒーモスを消し飛ばした時と同じミスは犯さない!!
 翼を開くより先に、舞い上がった土煙を吹き飛ばして視界を得る。
 戦闘中に視界を失うなど以ての外です!!

「うっわぁ、何これ??」

 自分でやっておいて何ですけど……

「これは、流石にちょっと引きますね」

 視界の先に広がるのは闇。
 クレーターとか言うレベルじゃ無くて、数キロ程の範囲の地面そのものが消滅しています。
 これは自然破壊を超えて最早、世界破壊です!!

 穴が深過ぎて底が見えずに、闇の様に見えるって訳ですね。
 はっ!?  オルグイユ達は……

「ふぅ~、良かった。
 全員無事な様ですね」

 咄嗟に結界を広げたのか、オルグイユ達の前方で不自然な形で穴が途切れてますね。
 言うなれば、円の一部を直線で切り取ったみたいな感じでしょうか?

「まぁ、そんな事はどうでも良いですね。
 問題は……うぅ!  皆んなから非難の視線を感じます!!」

 怒ってる!  あれは絶対に怒ってます!!
 だって仕方無いじゃないですか! 
  僕だって、こんなアホみたいな威力になるとは思って無かったんですから!!

 こんなの僕にとっても想定外ですよ!
 何で神能を上乗せした程度でこんな事になるんですかっ!?

「しかも、リーリスも無事の様ですね。
 ダメージは大きい様ですけど、咄嗟に神能を展開して防ぎましたか……」

 怒られる危険まで犯しての攻撃だったと言うのに……このままでは、非常にマズイですね。
 これ以上、本気での戦闘を続けると、後々ガチで怒られかねません。
 ここは僕が創った世界なのに……

「やって、くれるじゃない」

「致し方ありませんね。
 すみません、お前とこれ以上遊ぶ訳にはいかなくなりました」

「何ですって?」

 だって、これ以上の大技を使ったら何かした暁には……
 脳裏に過ぎる、ボロ雑巾と化したエンヴィー達犠牲者の姿。

「まぁ、せいぜい頑張って生き抜いて下さい。
 神能〝殲滅ノ神・世界の終焉ワールド・ノヴァ〟」
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域
ファンタジー
12歳の誕生日 冒険者になる事が憧れのケインは、教会にて スキル適性値とオリジナルスキルが告げられる 強いスキルを望むケインであったが、 スキル適性値はG オリジナルスキルも『スキル重複』というよくわからない物 友人からも家族からも馬鹿にされ、 尚最強の冒険者になる事をあきらめないケイン そんなある日、 『スキル重複』の本来の効果を知る事となる。 その効果とは、 同じスキルを2つ以上持つ事ができ、 同系統の効果のスキルは効果が重複するという 恐ろしい物であった。 このスキルをもって、ケインの下剋上は今始まる。      HOTランキング 1位!(2023年2月21日) ファンタジー24hポイントランキング 3位!(2023年2月21日)

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜

平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。 途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。 さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。 魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。 一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

処理中です...