最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

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第13章 魔教団殲滅編

216話 悲痛な叫びです……

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「お帰りなさいませ、お嬢様」

「ただ今戻りました!」

 どうやら座標のズレも無かった様で、一安心です。
 演算はしていましたが、結果を見るまで不安は拭えないですからね。

「それにしても……」

 礼を以って、出迎えてくれたコレール達。
 そんな皆んなの前には、何故か戦場には似つかわしく無いソファーとテーブルのティーセット。

「これは、どう言う状況ですか?」

 このあまりの光景に、リーリスとハスルートも唖然としちゃってますよ!

「お嬢様、こちらにケーキをご用意致しました」

「えっ!  食べます、食べますっ!!」

 ふんっ!  何が戦場には似つかわしく無いですか。
 ケーキは正義、美味しいは正義なのですっ!!
 メルヴィーも止めない様ですし、腹が減っては何とやらと言いますし……決定ですね!

 何処ぞの戦国武将達風に言えば、例え戦場だろうが、目の前に敵がいようが、神を脅そうが。
 そこにケーキがあるのなら、食べて見せようケーキさんっ!!

「では、お嬢様は私の膝の上に」

「あれ?  そう言えば、オルグイユは……何やってるんですかアレ?」

 ソファーに居ないと思ったら、何故か四つん這いに……
 周囲の地面が陥没してクレーターみたいになってますし、一体どうしたのでしょうか?

「お気遣い無く、いつもの……」

「ルーミエル様っ!!」

 コレールの言葉を遮って声を上げたオルグイユが、瞬時に僕の前に現れる。
 そして縋り付く様にメルヴィーの膝に座る僕に抱きつき……

「ルーミエル様のお声がっ!  それに匂いもっ!!
 ぐふふ、ルーミエル様ぁぁ~」

 こ、怖いですね。
 流石にこれはちょっと狂気を感じます。
 まぁでも、怪我も無さそうですし、全員無事そうで安心です!

「よしよし、心配をかけました」

 幼女に縋り付き、慰める様に頭を撫でられる美女……シュールです。
 いつもは凛々しくて、カッコいいのに……

「お嬢様、どうぞ」

「メルヴィー様のお茶には劣りますが……」

 スッとテーブルに置かれたケーキとお茶。
 流石は、仕事が早い。

「ありがとうございます!
 ノアとシアが入れてくれたお茶も僕は好きですよ!」

「「ありがとうございます」」

 息ピッタリ、流石は双子ですね。

「エル、吾が食べさせて、あげる」

 僕の……正確にはメルヴィーの隣に移動し、フェルがフォークで掬って差し出すケーキを、遠慮無く一口。

「美味しい!!」

 やっぱり、リーリスの世界で食べたケーキよりも数段美味しいですね。
 流石は我がリーヴ商会が誇る一品です。

「それでお嬢、どんな場所だったんだ?」

「私も、興味あります」

 おぉっ!  リュグズールにアヴァリス、よくぞ聞いてくれました!!

「実はですね……」

「貴方達、常識を知らないの!?
 私を嘗めるのも、いい加減にしろって言ってるのよっ!!」

「何ですか、煩いですね。
 人の話を遮るなんて、常識がなってないんじゃ無いでしょうか?
 突然叫ぶとかヒステリーですか?
 そんなんだから、お嫁に行けないんですよ」

「なっ!?」

 驚愕に目を見開き、侮辱された事で徐々に顔を赤く染め上げるリーリス。

「うわぁ~、お嬢が何時に無く毒舌だぜ」

 仕方ありません。
 だって、僕はリーリスに怒っているのですから!
 ノアとシアの仇は僕が討ちます!!  別に死んでませんけど。

「仕方ありません、エンヴィー、グラトニー。
 お嬢様がお菓子をお召し上がりなさっている間、当初の予定通り、貴方達であの2人の相手をしていて下さい」

「「そんなぁっ!!」」

 下された無情なコレールの司令。
 ちゃっかりソファーに座り、ケーキに手を伸ばしていた2人の悲痛な叫びが響き渡った。
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