最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

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第13章 魔教団殲滅編

208話 秘策です!!

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「あの……メルヴィー?」

「……何でしょうか?」

 な、何故でしょうか?
 飲み物を入れてくれたり、お世話はしてくれるけど決して目を合わせてくれない。
 何か怒らせる事をしてしまったのでしょうか?

「うぅ……」

「お嬢様、メルヴィー様は拗ねていらっしゃるんですよ」

「きっと怒っていらっしゃる訳ではありませんよ」

「シア、ノア……」

 何やら楽しい気に微笑みを浮かべるノアとシア。
 やっと目を覚ましてくれたのは良かったですが、何故か朝起きたら2人に顔を覗かれてたんですよね。

 う~ん、昨日はメルヴィーに入れてもらったココアを飲んだあたりから記憶が曖昧です。
 何でノアとシアが寝ていたベッドにいたのでしょうか?
 まぁ、朝からもふもふに包まれて幸せでしたけど、ご馳走様です。

「聞こえてますよ」

 怖っ!?
 無表情ですよ!!
 シアなんて震え上がっちゃってますし……

「お嬢様、ご提案が」

「提案ですか?」

 メルヴィーに聞こえない様に、結界まで展開するこの手の込み様。
 妹のシアとは違ってノアは余裕がありますね。
 これが姉の余裕ってやつですか。

「はい、メルヴィー様に……」

「……ノアがそう言うなら、別に構いませんけど。
 それって意味あるんですか?」

「それはもう、効果的面ですよ!」

「そ、そうですか。
 分かりました!  メルヴィーのご機嫌お直し大作戦ですね!!」

 ふっふっふ!  そうと決まれば、やり切って見せましょう。
 ノアに与えられた任務、それは……

「メルヴィー!」

 まずはメルヴィーに駆け寄って、腰に抱きつき、顔を埋める。
 それからの……

「怒ってますか?」

 上目遣いでのチラ見っ!!
 これぞノアから授けられた、ほぼ100パーセント、メルヴィーは陥落する秘策!

「うっ!?」

 突如として仰反るメルヴィー。
 ノアはニヤリと笑みを浮かべてますけど……何が何やら訳が分かりませんね。

「べ、別に私は怒ってなどいませんよ」

 努めて冷静を装っていますが、顔がにやけてます。
 これは……アレですね、エンヴィー曰く病気の時のメルヴィーですね!

 でも良かった。
 秘策は成功。
 ノアの言った通り、メルヴィーの機嫌も直った様です。
 もう少しこうして、ゆっくりと寛ぎたいところですが……

「失礼します」

 時間の様ですね。

「魔教団が保有する全拠点の補足が完了致しました」

「配置は?」

「勿論、恙無く」

 一礼するメイド。
 ナイトメアの精鋭部隊を率いるリーダーは戦意を滲ませる微笑みを浮かべる。

「分かりました。
 では行くとしましょうか」

 部屋の中を見回せば、この場にいたメルヴィーとノアとシアの3人が静かに頷く。
 向こうでコレール達も待っている事でしょうしね。

「僕達と敵対した事を後悔させてやりましょう」
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