最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

フウ

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第9章 戦争準備編

135話 昼食会を始めましょう!

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 体全体を雲に包み込まれた様な、暖かく柔らかな波に乗っている様な不思議な感覚。
 全身から不純物が流れ出されて行っている事が漠然と感じられます。

 やっぱり、この微睡具合が最高ですねっ!
 超越者に至り、神の領域に足を踏み入れ、睡眠を度合いさえも操る事ができる僕は無敵なのです!!

 尤も、睡眠を取る必要も同時に無くなりましたが……
 まぁ、前々から睡眠を取る必要なんて殆ど無かったので今更ですね。

「お嬢様」

 むぅ、やはりやって来ましたか!
 微睡の中にあっても、この事態の事は察していました。

「お目覚めになって下さい」

 僕は知っていますよ!  これは悪魔の囁きなのですっ!!
 ふっ、しかし、そんな言葉で動じる僕では無いっ。

「致し方ありませんね」

 ま、まさか……

「私としてもこの様な残酷な手段は用いたく無かったのですが……」

 や、ヤバイですっ!!

「もうお昼ですよ!」

「うぅ……」

 シャァっと言う音がなった瞬間に、一瞬で真っ白に塗り潰される視界。
 この悪魔の所業に、思わず呻き声が出たのも仕方の無い事でしょう。

「さぁ、起きて下さい、お嬢様」

「もうちょっとだけ……」

 しかし、まだ負けた訳ではありません。
 僕の手には布団と言うなの最強装備がありますからね。
 この布団に潜ってしまえば、全く持って問題無いのです!

「ダメです」

「あぁっ!」

 布団が……
 無慈悲にも、何の躊躇もなく悪魔の手によって奪い去られてしまいました。

「うっ、そんな恨めしそうな顔をしてもダメですからね」

 僕の布団をもぎ取って行った悪魔、メルヴィーがちょっとたじろぎましたが……仕方ありません。
 素直に起きるとしましょう。

「むぅ、分かりました。
 起きます」

 はぁ、微睡に浸っている間はあんなにも心地良いのに、起きてしまえば何故こんなにも眠くて気だるいのでしょうか?

 起きると言っておきながら、動く気が全くおきません。
 ダメです、ベッドから立ち上がれる気がしません。
 徹夜で仕事をした事ですしね……よし、二度寝しましょう。

「はい、こちらに座って下さい」

 ベットに倒れ込み、二度寝を決めた僕をスッと抱き抱えて鏡の前に座らせるこの手腕。
 またしても阻止しますか……










 フェーニル王国との話し合いで使った東屋。
 そこに皆んなが集まっていると言う事ですし、突然現れてちょっとビックリさせてやりましょう。

 まぁ既にコレール達には気付かれていますけど。
 他の人達が気づいて無いので問題なしです!!

「やぁやぁ、皆さんおはようございますっ!」

 せっかく元気よく挨拶したと言うのに、向けられるのは驚愕の顔では無く、呆れた様な視線。
 結局、メルヴィーを筆頭にノアとシアの専属メイド三人衆に朝支度をすまされましたし。
 身嗜みに問題は一切無いハズですけど……解せません。

 でも、やっぱりここは良い場所ですね。
 突然乱入して来たベヒーモスのせいで半壊していた悲惨な有様もスッカリと元通りになりましたし。
 今回の昼食会には持って来いの場所です!

「それにしても、皆んな早いですね」

 この場にいるのは、リーナとミーナは勿論。
 フェーニル王国からイヴァル王に宰相のピッツさん、総騎士団長のアレックさん。
 ネルウァクス帝国からウェスル帝と大賢者グラウスさんに十剣の皆さん。

 皆んな重鎮なのにまさか、既に全員集合しているとは思っていませんでした。
 リーナとミーナはグラウスさんにお菓子を貰っている様ですね、後で僕も貰うとしましょう。

「これでも一応、忙しい身なんですけどね……」

「苦情なら大神達に言って下さい。
 今度、一度文句を言いに行くので一緒に行きますか?」

「え、遠慮させて頂きます」

 そう言って苦笑いを浮かべるウェスル帝と帝国陣。
 そんなウェスル帝の肩をポンポンと叩くイヴァル王、本当に仲良いですよね、あの2人。

 まぁ、親交を深めるのは良い事ですが、その前に2人の顔合わせをしておくべきですね。
 それに今回皆んなに集まって貰ったワケはそれだけじゃありませんし。

「では早速、昼食会を始めましょう!
 その後に報告が2つあるので楽しみにしておいて下さい!!」
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